僕の心の詩

秋の峠から♪

付知峡7

秋の峠から♪


涼しくなった秋の季節に
私の住む街を見渡せる峠に
単車で出かけてみた。

紅葉が始まりかけて、木々が
赤や黄色に化粧をしている。
コ-ナ-を丁寧に一つ一つと越えて
峠の山頂から街を眺めてみる。

時の流れが緩やかだ。
止まったかのように静かだ。
僕は毎日、あの街でせっせと働く。
人と人との出会う仕事の中で、
喜びを感じる事もあるけど、
最近自分を疑い、傷つき、憂鬱になり
僕が僕である事が分からなくなる。

鳶が、ピ-ヒョロロ-と鳴いた。
思わず我に戻り、再び街を覗き込む。
やはり時は相変わらず緩やかだ。

もう一度自分を見つめ直してみよう。
僕がこの世に生を受けて、僕の存在
そう誰かに認めてもらおうと思う事が
大きな過ちとエゴだと言う事に気づき
僕らしくある為に何を感じるべきで、
受け止めてみる勇気を自然体の姿に
目に映る物全て愛し続けて行きたい。

一人単車に乗って家路に向かおう。
今の僕には温かく受け入れてくれる
家族が待っている。そう、家に帰ろう。
そこには、僕の存在する意義の場所が
ごく自然にあるがままに待っている。
ささいな幸せが本当は、僕にとって
物凄く大切だと気づいた事に感謝する。



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