学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<学習効果をあげる回り道


 <学習効果をあげる回り道>






 今ここにおなかをすかしたにわとりが十羽いるとします。そして今から
このにわとりにえさを与えることにしましょう。ただしにわとりとえさの
間には上下が遮断され、横幅が10mくらいある網が張られているとします。


 網の向こうにえさは見えますが、網で遮断されている状態です。さてこの
にわとり達はどうやってえさを食べようとするのでしょうか。


 にわとり達は、網の向こう側ですが、目の前にえさが見えているのですから、
とうぜん網に突進しようとします。


 しかし網にさえぎられて、えさまでたどりつくことができません。羽をばた
ばたさせたり、くちばしで網をつついてさわぎたてているだけです。


 そうこうしているうちに1羽がえさのあるところまで、直線的にいこうと
するのではなく、さえぎられている網を迂回すれば、そこまでたどりつくこと
に気づきます。そしてそのかしこいにわとりは、首尾よくえさ場にたどりつき、
えさを食べることができました。


 それを見ていたそのなかの2羽3羽のにわとりは、同じようにそのにわとりの
まねをして、これまた、えさ場にたどりつき、えさを食べることができたのです。


 ところが残りのにわとり達は相変わらず、えさ場まで直線的にたどりつこう
として、網にぶつかったり、網をくちばしでつついたりするだけで、さっきと
同じように騒ぎたてているだけです。もちろんえさ場にたどりつくことなんて
できません。


 これは知能水準が高い、かしこいにわとりが、えさ場まで直線的に最短距離で
いくのではなく、回り道をすることで、えさが食べられることを学習したのです。


 これがにわとりより知能水準の高い犬や猫であれば、回り道したほうがえさ場
まで、はやく到達できることをすぐにさとり、回り道をして、えさ場にたどり着く
ことでしょう。


 またこういうことがあります。自然界で生息するオウムの仲間には、非常に
学習能力が高いオウムがいるそうです。


 今、ここに中が透けて見え、取っ手がついた開閉できるふたつきの箱がある
とします。そしてこの箱の中に、鳥のえさを入れておくのです。すると中が透
けて見えるので、多くの鳥たちがこの箱に近づいてきます。


 しかしえさは見えるのですが、ふたを開けられずに、結局あきらめて、どこか
へ飛んでいってしまいます。しかしこのオウムは他の鳥たちとはちがいました。
好奇心もあり、箱のあちらこちらを、くまなくつついたり、ひっぱたりと長い
時間その箱で遊び続けます。


 そしてついに取っ手をくちばしで引っ張れば、ふたが開くことを探り当てる
のです。もちろんふたを開ければ、えさが食べれます。こうして学習したオウムは
次からも同じように、ふたをあける事ができました。もちろんそのたびにえさを
食べることができるのです。


 このオウムは他の鳥たちと違って、はじめからこの箱をああでもない、こう
でもないといろいろなことを試しています。そしてその結果、ついにふたを
開ける方法を見つけたのです。


 はたで見ていると、このオウムはなにか無駄なことをやっていると思われます。
そしてふたを開けることができたのは、偶然だと思われるでしょう。


 しかしこのオウムは無駄と思われるようなこともいろいろ試し学習し、そして
次からは、なんなくふたを開けることができるようになったのです。


 このことは一体何を意味するのでしょう。それは回り道をしたほうが、目的を
達成しやすくなる場合もあることを、示しているのではないのでしょうか。


 そしてこれは学習においても通じることなのです。学校で学習したことだけに
とどまらず、参考書や問題集を買って勉強したり、学校以外に家庭教師、塾や
予備校に通って勉強することは、回り道に感じるかもしれません。


 しかしそれが結果的には学習効果をあげ、目的をよりはやく達成することに
つながっていくのです。


 これは各科目の勉強方法にも、同じことがいえます。例えば英語の学習の
場合、単語ひとつ覚えることにしても、教科書にでてきた単語だけを覚えても、
英語力の上達にはつながらないのです。


 回り道のように思えますが、その単語の類義語、反意語なども覚えたり、
辞書で教科書に出てくる以外のその単語の意味も調べて覚えることで、はじめて
英語力の上達につながっていくのです。


 数学の学習の場合であれば、定理や公式さえ覚えていれば、その公式を用いて、
簡単な問題は解くことはできると思います。しかし少し複雑な問題にあたれば、
もう解けなくなってしまうのがふつうなのではないでしょうか。


 回り道に思うかもしれませんが、数学は多くの問題を解くことをしなければ、
その力を伸ばすことはできません。数学の力をつけるには、あれやこれやと
試行錯誤を繰り返しながら、認知心理学で言われるスキーマ(枠組み)を、
より多く身につけることなのです。


 理科の学習の場合であれば教科書だけでなく、資料集や参考書により、
たくさんの実験結果や観察写真を見ることで、具体的知識が深まります。
もちろん法則を理解するためには、実験、観察や問題演習はとうぜん必要な
ことでしょう。


 国語の学習であれば教科書を学習することだけではなく、日ごろから新聞や
読書に親しむことも必要でしょう。両親や友だちとの間でかわす言語的な会話
なども、国語力に影響します。。毎日日記をつけて文章を書く習慣をつける
ことも大切なのです。


 社会の歴史の学習であれば、学校で習った人名や事がらを覚えることだけ
でなく、その時代の歴史小説を読んだり、参考書や資料集で調べたりする
ことは、その時代をよりよく知り、さらにその時代の理解を深めてくれる
ことになるでしょう。この場合も歴史の流れを知るために問題演習は
欠かせません。


 こういうふうに、たんに学校で学習したことだけを勉強するのではなく、
回り道と思えるかもしれませんが、いろいろなことをやってみることが、
実は学習をはやく上達することにつながっていくのです。そしてそれは
知能水準を上げることにもつながります。


 確かに学校で習ったことだけをコツコツとやれば、一時的には学校の成績を
上げることはできるでしょう。しかしいつまでもそれは続かないものです。
そういう人は肝心なときに成績の伸びが悪く、無念の涙を流すことになって
しまいます。


 それよりも多少遠回りに感じても、目標に向かっていくのに必要なことで
あれば、遠回りも入れながら、自分で学習計画を立てていくのがよいのです。
これは一時的には学校の成績を下げてしまうかもしれません。しかし結果的
には最後に成績の伸びが見られるのです。

 これは学習だけでなく、世の中でも、共通することではないでしょうか。
与えられた仕事だけでなく、多少遠回りに感じても、それをすることで、自ら
考え計画した目標がより早く達成されるのです。


 私は多少遠回りに思えても、必要とあれば回り道を自分の計画の中に取りいれ、
目先の成績にはこだわらず、将来の大きな飛躍につなげることは必要であると
思っています。

学習効果のあがる一般化に移動する。


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