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プードルランド
良ブリーサーとペットショップを見分ける
子供が健康に、よい性格で育つには、「愛情」がなによりも勝ります。
犬も人間も、基本的なことはなにも変わらないのです。
愛情があれば、知識を求めます。
知識とは、子犬を、命を扱う上で重要な点、「環境」「母犬から離す時期」「ワクチンスケジュール」「輸送(流通)方法」のたった4つです。
少なくともこの4点をしっかり考慮していれば、購入直後に子犬が感染症にかかって急死する確率も、しつけのしにくい子犬になる確率もぐっと減らすことができます。
これらのことを「わかっていながら」効率を重視して、生後30日にも満たない子を母親から引き離したり、子犬を何度も業者の間を流通させてしまうような心無いブリーダーやペットショップのなんと多いことか。
逆にあたなたはこの点を見極めれば、よいブリーダーまたはショップであることがわかるわけです。
●ブリーダーさんの場合
ブリーダーさんの場合は、まず電話をかけて、目当ての子犬がいるかどうか、出産予定があるかどうかなどを問い合わせします。
このときに、「3点ほとご確認したいことがあるのですけどよろしいでしょうか?」と切り出して、以下の3つの質問をします。
1「見学はできますか?」と聞く
この質問はとっても重要です。
「見学する気がなくても」必ず聞いてください。
この質問がyesなら、少なくともひどい不良ブリーダーである可能性はぐっと低くなります。@wan!sでは子犬を写真確認のみでお譲りすることのほうが多いのですが、その場合でも私はこの質問をブリーダーにします。
犬のことをまったく考えずに、子犬を売ることしか考えていない不良ブリーダーであれば、犬舎を清潔にしたり環境のケアなど無駄な費用をかけないため、とてもお客に見学などさせられないからです。
母犬に無理な繁殖をさせて病気になっていたりしても同様です。
また、この質問に対する応答の仕方にも注意しておきましょう。
間髪いれずに「大丈夫ですよ」といってくれるなら、まったく後ろめたいことがないわけです。
見てもらっても清潔でよい環境であることに自信があるのです。
一方で躊躇する場合は、なにか後ろめたいことがあるか、あまり見学なれしていないか、のどちらかになります。
つい最近、「フレンチブルドッグの子犬を販売する」とメールのやり取りだけで現金30万円を振込みをさせ、実際には繁殖もしていなかった自称ブリーダーが詐欺容疑で摘発されました。
実はこのケース、被害者になった購入者は「見学できますか?」とその気がなくてもたったひとこと聞いておけば被害にあわずに済んだはずなのです。
繁殖もしていないのに、「見学できます」とは絶対いえないから、なんのかんのと言い訳をつけて断るでしょう。その時点で怪しいと判明したはずです。万が一本当に来られちゃったら一発でばれちゃうわけですから。
とにもかくにも、この時点で「no」であれば躊躇なく電話を切り、ほかをあたりましょう。
「yes」の場合のみ、次の質問をします。
2「いつごろ子犬は譲渡していただけますか?」と聞く
答えによる判別
答え 判定 内容
生後42日以前 × 不合格。ワクチン・感染症に関して意識が薄く、とにかく早く売っぱらいたい気持ちでいっぱい。いつもせり市などに出している可能性が高い。
生後42日~50日 ○ 合格点。
生後50日~60日 ◎ 最適。一般的に良心的なブリーダーさんといえます。まず問題なし。
生後60日以降 ? あまりお目にかからない。おそらくとても子犬を大事にしている方だが、アマチュアである可能性も?
例えば「40日前にお渡ししますよ」というようなところはまったくだめです。母犬や兄弟犬と離されるストレス低下、抵抗力の弱さと感染症へのリスクを考えたら、こんな時期に渡せるはずがないのです。
せり市や中間業者を日常的に利用しているブリーダーの可能性が高いです。
このときに大切なのは、はっきりした譲渡ポリシーを聞き出すことです。
ブリーダーが質問に答えずに、「あなたの希望は?」と切り返されたら、「特に希望はないのですが。。。」とごまかすといいでしょう。そうすれば、ブリーダーとしては答えざるを得ません。
42日以前でも可、と答える場合はチェック不合格。お目当ての子犬がいても「そうですか、それではしばらく考えさせてください。ありがとうございました」といってすぐに電話を切りましょう。
42日以降、という場合のみ、つぎの質問へいきます。
3「ワクチン接種をお願いした場合、証明書をもらえますか?」と聞く
2の譲渡の質問で、「42日以降」という答えが帰ってきた場合にさらにこの質問をします。
不良ブリーダーであれば、ワクチン接種をすることなど考えませんから、この質問はとても効き目があります。
この答えがyes場合、ワクチンを接種する日にちは、ブリーダーさんの良し悪しとはあまり関係はありません(ワクチンのしくみ参照)。40日前などあまり早すぎてはだめですが、せり市や卸業者などの中間流通を通さずにブリーダーさんのもとにいるならば、感染症にかかる可能性はとても低くなるからです。
(もちろん第2回目のワクチン接種のために、第1回目接種日を聞いておくことは購入後の子犬の健康のために必須ですよ)
この答えがnoの場合は問題外です。やはりすぐに電話を切ってほかをあたりましょう。
以上3つの質問がクリアーするブリーダーさんであれば、まず安心できるブリーダーとみてよいです。
さらに遺伝病対策、血統の研究をしているかどうか、というような視点もありますが、どのような質問をしようとも、一般の方が返答の内容で良し悪しを判断するのには到底無理がありますのでこれはあきらめしょう。
ぺットショップの場合
基本的には、子犬の健康、情緒面の成長を考えれば、ペットショップのショーケースから購入することはおすすめできません。ただし、どうしても店舗型のショップから購入する場合は、以下のチェックを行ってみてください。
ペットショップの場合、だいたいはきれいに見えるようにしてあるので、環境に関してはあきらかにひどい状態でなければよしとしましょう。
ポイントは「どのような流通経路を通って」、「生後何日目でここに来たのか」というところです。
優良なペットショップであれば、複雑な流通経路を通さずに、生後50日以降にペットショップに来ているはずです。
1「ここの店の子犬はブリーダーさんから直送されてくるんですか?」と聞く
あくまでも、「素朴な疑問なんですけどちょーっと気になったもんで。。」という風になにげなさを演出する。
あんまりシリアスに聞くと店員が引いてしまいます(笑)。
実は子犬の生死にかかわるとっても重要な質問ですが、ほとんどの人がこのような疑問をなげかけることはありません(流通のしくみ参照)。
優良なペットショップであれば、後ろめたいことはないはずですから、「どこそこのブリーダーさんから来ています」という話を堂々と、詳細にしてくれるはずです。
答えによる判別 店員の答え 判定 内容
答えられない × もちろんだめ。
「ブリーダーさんから直送です」 ○ OK。さらに念のため、度胸のある方は「育てた方と話してみたいんですけど」といってみる。たいてい店員はそんなことまで聞かれるとは思っていないので、うそついている店ならおろおろするはず。
「自家繁殖です」 △ 最近は結構多い。悪くはないが、市街地近くのペットショップでは環境がいいとはいえない。
できれば「母犬に会わせてもらえますか?」とさらに聞く。これも聞いてみるだけで効果があって、後ろめたいところがあれば、なんのかんのと言い訳して会わさないはず。
「ブリーダーさんをとりまとめているところから・・」 × 「せり市」「ブローカー」「卸業者」というようなネガティブ感のある言葉はつかえないので、これらを通しているときはこんなあいまいな返事をしてくる。むろんストレス、感染症のリスクがありろくなことにはならないので×。
ブリーダーから直送、自家繁殖で母犬を会わせてもらえる、といった場合にのみ、ネクストステップに進みましょう。答えられなかったり、せり市を通しているようなら他店にあたるべきです。
2「この子が生後何日目でここに来たのか教えていただけますか?」と聞く
お目当ての子がいたら、これもさりげなく聞く。あくまでも参考に、という感じで。
ここで確認するのは、ブリーダーで譲渡時期を確認するのと同じように、「子犬を母犬から離す時期が適切であるか」「ワクチンの知識があるか」という点です。
答えによる判別 答え 判定 推測内容
生後42日以前 × 不合格。仮に自家繁殖であっても×
生後42日~60日 ○ ブリーダーから直納していてればOK。中間流通を通っていないことを要確認。
生後60日~70日 △ ブリーダーから直納していてればOK。中間流通を通っていないことを要確認。
生後70日以降 △ 要注意。他の店や卸業者からまわされてきた可能性がある。
注意するポイントとしては、もしもせり市などの中間流通を通ってきていたら、5日間~10日間ほど日数をマイナスして考えなければならないところです。
例えば、せり市などを通ってきて、ペットショップに来たのが生後40日目だったら、生後30日目くらいですでに母犬からひき離していた可能性が高いわけです。
3「ワクチンは何日目に接種していますか?」と聞く
ブリーダーの場合と違って、ペットショップの場合は、ワクチンを打つ日にちがとっても重要です。
たいていのペットショップは、なじみの動物病院があり、必要があればそこでワクチンを打つのですが、大量に子犬を仕入れて大量にさばくような大型の不良ペットショップでは、効率を良くするために生後35日くらいでもく「子犬が到着した順にすぐにワクチン」という感じで接種してしまうことがあるからです。
ワクチン接種は、「早すぎる」とストレス低下などで致命的な問題になる可能性があるため、あなたが子犬を家に連れて帰って1~2週間で病気になる可能性があります。ここには絶対気をつけるべきです。
答えによる判別 答え 判定 推測内容
生後42日以前 × ワクチンを理解してない。おざなり。
生後42日~50日 ○ ちょっとはやいがまずOK。
生後50日~60日 ○ おそらく、「60日目」が一番多いケース。動物病院としっかり提携しているようなところはこの答えをいうはず。
生後60日以降 × ワクチンを理解していない。おざなり。
42日~60日の間で、各子犬に個別のワクチン接種、ということであれば問題ないでしょう。
ワクチン接種は早すぎても、遅すぎてもだめです。
以上、3点の質問によって、基準がクリアしていればまず安心できるペットショップといえます。
ただし、残念ながらブリーダー直送だけのペットショップは全体の中でかなり少ないでしょう。
特に、ホームセンター系や百貨店系ではまず中間流通を通していますので、健康面でまず信頼できないといえます。
この「実践的ブリーダー&ペットショップのチェックポイント」は深い知識がなくとも、3つの質問をするだけで、日数やyes、noなどの具体的な基準によって誰でも優良ブリーダー、優良ペットショップを判別できる実践的な方法です。
このように記載されていることをご活用いただき、よい子犬とめぐり合ってください。
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