カエルぴょこぴょこ

カエルぴょこぴょこ

3 1/2 海中温泉



波がざっぱざっぱとうち寄せる,ふきっさらしの岩場にうがたれた湯船が3つか4つ。


脱衣所とか,衝立とかは一切なし。


見晴らしのい~い,海辺である。


ここは,Eちゃんが,屋久島について早々,レンタカー会社のお兄ちゃんを誘っていた(爆)件の温泉であるが,初日はさすがに疲れていたので,昨夜になった。


宿で一緒になった男の子,K君も誘っていく。

彼はEちゃんと同い年だと自己申告していた。

人と交流するのに,新しい喜びを発見し出している感じの青年。


彼のほうがびっくりしていた。  

「ええっ,行ってもいいんですか!?」


これもまた,会った初日にEちゃんが声をかけていた。 (≧∇≦)ぶぁっはっはっ!!

その日は彼のお母様がまだいらっしゃったので,彼のほうで遠慮した。(残念そうに★)


なので,今夜は海が声をかけてみる。


べっつにいいですよ~,裸なんて裸なだけですから♪  と海もEちゃんも痛くも痒くもないので,平気で誘う。

一も二もなく来ると返事をし,誰よりも早く玄関口へ立つK君。



闇夜をレンタカーですべり抜け,いざ海中温泉へついてみると,先客2名。

白い肌が闇夜に光る,うら若き女性達である模様。


K君が用足しに行ってる間に,私達は先にザブンと湯船に入り,先客女性達に,男の子が一人来るよと伝える。


「はい,かまいませんよ。」 と,これまた気持ちのよいお返事をいただいて,嬉しくなる。

こういうところで,え~!とか言い出すのは,ルール違反,ならびに無粋だと思うから。



海の満ち引きによって温度が変わるこの温泉,この時間はまだ湯温がすこぶる低くて,じっと座っていられる湯船がひとつしかない。


しばらくたってK君が来るも,遠慮して別の湯船へ行こうとする。


「そっち寒いよ~,つかってられないよ~!」

「遠慮しないで,こっちの湯船に来たほうがいいよ,風邪引くよ!」


まったく,どちらが男なんだか・・・★


でも確かに,素っ裸の女性が4人もいる小さな湯船に,男一人でつかりに来るのはある意味勇気がいるだろうなぁ。  


いくら闇夜とはいえ,月はあくまで高く明るく,透き通る湯の中の,互いの体が見えないわけではない。


はっきりそういうK君。


「目が慣れてきたら,見えちゃうんですけれど・・・。」

「見たかったら見なさい。  減るモンじゃなし。 たかが人間の体だわ。」


海により一蹴。  (*^日^*)゛グワッハッハ




でも裸の付き合いって面白いモンで,彼からも宿で聞いていた身の上話にさらにまた突っ込んだ話が聞けた。 (はい,これまた話をふってないのに語られだしました。)


彼もがんばりすぎちゃって,一時期壊れたクチだった。


「再出発の門出にあたって,こんな夢みたいなシチュエーションがあるんだなぁ・・・。」

としみじみ言っていたので,大笑いである。



鎧を取り去って,自然のままの自分達で過ごすほんの一時。


湯はとろりと体にからみつき,月は影を持つ私達をほんのり照らしてくれる。

波は規則正しく,力強くうち,山の木々はその全てをかけてそこにある存在感をもたらしてくれる。



こんな素敵なところがあるんだ。

こういうところで,ヘンな下心や卑猥な物思いを取っ払って,単に裸の人間として交流できる喜び。


たのしいなぁ。

ありがたいなぁ。


Eちゃんが同行者でなければ,こうはいかなかっただろうなぁ♪




© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: