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丸ゴリ婦人の新婚劇場
裕の夢
裕はとなりで静かに寝息をたてていた。
安心しきっている寝顔。休んでいる空気。
朝だよ、と声を掛けるのがちょっともったいない気がした。
全部が静まってるような眠ってる空気に浸っていたいと思った。
なんとなくそのまま、裕の顔を見ていたらパッと眼が開いた。
突然起きた裕に、私がびっくりしていると
「コラぁ!なに見てん!笑」
「幸せそうに眠ってるなーって・・笑」
「そりゃ、幸せやし!笑」
「そか!笑」
目を覚ましたけど、2人とも動き出すのがなんだかおっくうで
ベッドに横になったままゴロゴロと起きるのを渋っていた。
「天気良さそうだね~」
「せやなぁ~」
閉じたままのカーテンの隙間から、明るい光が漏れていた。
雨音も聞こえない。
「起きないと、チェックアウトの時間になっちゃうね」
「せやな~ めんど!」
「おきよか!あと30分だもん。」
「ん。・・・なぁゴリ」
「ん?」
「おはようのキスは」
「へっ!?」
裕はロマンチストなんだと、このとき私は気付けなかった。
「そんなん、寝起きの顔でわざわざしなくたっていいやん!」
本当は寝起きだろうが寝る前だろうが、したかった。
面と向かって言われると妙に恥ずかしく感じる。
「なにそれ!笑 わがまま言うなやー」
近付けられた顔に、静かに口を触れる。
その瞬間だけ、まるで時間が止まったように、
息が止まったように、何も考えることができなくなる。
「…おれな、なんかこう・・考えうると胸が苦しいねん。」
「…胸焼け?」
わざと茶化した私に「ちゃうわ!」と笑った。
胸が苦しい。キュンとなるの?
それはさ、ときめきというヤツじゃないのかな。
だけど本心かどうかは、今となっちゃ結局わからない。
裕は細く笑うと
「まじ。ずっと一緒にいようね」と静かに抱き締めた。
丸ゴリはその言葉が不思議なくらいに切なくて悲しくて
スグに返事が出来なかった。
嬉しいのに。なんでこんなに悲しいんだろうか。
どこにもいかないよ。ずっと一緒にいるよ。大丈夫だよ。
「・・当たり前じゃん!」と笑い返すのが精一杯だった。
裕は目を細くして笑うと、私の背中をポンポンと叩いて起き上がった。
「よし、そろっと支度して行かなあかんな!」
チェックアウト10分前。
外は曇りだった。
どんよりとした雨雲の曇りじゃなくて、晴れる手前の曇り。
風は相変わらず冷たくて強かったけど、
ポケットの中で繋いだ手だけはずっと感覚を失わなかった。
「どこいくー?」
「どこでもええよ」
「地元じゃないから、何があるのかわからんよ・・」
「せやな・・神社でも行くか?行ったことある?xx神社。」
それは県内では有名なところの神社だった。
初詣には地元テレビ曲がこぞって様子を放送する。
「行ったことない!大きいの?」
「んー 結構広いな。初詣とか、おれ行ってたし。」
「毎年テレビでやるよね!すっっごい人が並ぶんでしょ?」
「うん、ハンパやないで。賽銭とかカナリ遠くから投げんねん。
人いすぎて気持悪くなるくらいやで。」
「動物とかいる?」
「奈良とちゃうから!笑
あ、けどサルはおったなぁ、たしか2匹。」
「サルか・・」
駅から30分ほどのところらしいので
車に乗らず、そのまま歩いて行くことにした。
裕はしばらく歩くと立ち止まって、「タバコ、いい?」と聞いた。
私が以前に
「歩きタバコは嫌いじゃ!」と言っていたのを気にしてくれていた。
必ずベンチのあるところを見つけてからタバコを取り出した。
ふーっと煙を吐く。
「おれな、アメリカが好きなんよ、だからコレ(ラッキーストライク)なんだ。」
「アメリカね~ 」
「おれな、夢があってさ」
「うん。」
「アメリカに、NBAのバスケの試合を生で見に行きたいねん!」
そういえば、裕はバスケが好きだと言っていた。
ただの趣味のスポーツとしてじゃなくて、憧れの選手とかもいるらしかった。
「いつか絶対見に行きたい!って思ってんけど、
早くいかないと俺の知ってる選手とか引退してまうよなーって思ってて。
けど、遠いよなぁアメリカ・・海外なんて行ったことないし。」
夢を語る人はいつだってキラキラした目をしている。
裕は短くなったタバコを道端に落として靴底で擦り消した。
私はそれを見て、次に会うときに携帯灰皿をプレゼントしよう、と決めた。
昼過ぎの神社は静かで、参拝客も2~3組だった。
砂利の敷き詰められた境内を、ざくざくと2人で歩く。
ハトがたくさんいた。
「うわー、めっちゃハトいる!」とわざとハトを追いかけ回す私を、裕は笑って見ていた。
「折角きたんやし、お参りしよか」
そういって本堂のほうへ歩いた。
私はお賽銭を投げようと、財布を開けた。
「あ・・うわー五円玉ないわ・・」
「あ、おれ1枚だけある。使いや。」
裕は私に5円玉を渡すと、自分は10円玉を投げると言って財布をしまった。
「5円の倍、ええことあるかもしれないやん♪」
2人で賽銭を投げた。
カラン、と箱の中に落ちたのを確認して、手を合わせてお参りをした。
私が願ったことは、当然「これからも一緒にいられますように」。
あの時、隣で裕は何を願っていたんだろう。
「そろそろ腹減ってきたな」
私たちは神社を後にした。
「この近くに、おれの友達の彼女が働いてる店があるんだ」
だけど2人は方向音痴。30分歩いたが見つからない。
「・・本当に、この近くなの?」
「うん・・・仲間と行ったことあるんだけどな・・聞いてみる」
そう言って裕は友達に電話をかけた。
私は通り過ぎる車を目で追ったりして
裕の電話の方にはあまり気を向けていなかった。
「うん・・、で、タケの彼女が行ってる店、どこらへんだっけ・・
うん、うん、・・・え、誰と?誰と行くってそりゃ・・」
そう言って裕は私の方を振り返った。
電話の内容は聞こえてないふりをしていたので「?」という顔をしたけど
私はそこで裕が
「誰とって、彼女とにきまっとるやん」って言ってくれるのをと期待した。
だけど裕が電話で答えたセリフは違ってた。
「誰とって・・そんなん、なぁ~ まあええやん!店の場所教えてや!」
ほんの1メートル離れたところで電話をしている裕が
知らない人みたいに思えた。ちょっとだけ、寂しかった。
そりゃそうだよな。彼女っていったって、所詮不純な出会い方。
電話を終えた裕は、
ん、と左手を出して また手を繋いで歩き出した。
「友達に、彼女と行くって言わなかったでしょ!」
とか、言えたらいいのにな。
好きになるほどに言い出せなくなる。
好きになるほどに臆病になっていく。
失いたくない気持ちが、前進をも阻んでいる。
やっと見つけたお店は、小さなカフェのような出で立ちで
昼間はカフェとランチ、夜はバーになるらしい。
いくつものボトルが並んだ棚を背にしたカウンター、
その前に4人がけのテーブル席が3つほど。
私たちは一番出口付近の席に腰掛けた。
スッキリとした、オシャレなかんじのお店だった。
「かわいいお店だね。」
「んー。今日は友達の彼女いないみたいやな。」
「あら残念」
いらっしゃいませ、とオーダーを取りにきたウェイトレスさんに
2人同じものを注文した。
「ここでさ、前に仲間4、5人くらいで飲んだんだよ。
でも飲みすぎたせいかあんまり記憶残ってへん・・」
「ははは!飲みすぎなんだよ、身体おかしくなるよ!」
その日はその後駐車場に戻って
車でふらふらドライブしてから駅まで送ってもらった。
裕の車には、大きなぬいぐるみがたくさんつんであった。
膝の上に抱えたら前が見えなくなるくらい大きなプーさんや
スティッチ、エンジェルのぬいぐるみ。
ガラスに吸盤でくっついている、スヌーピーのチェーンマスコット。
何の気なしに
「スヌーピーと、プーさんどっちが好きなの?」と聞いてみたら
「あー・・スヌ・・いや、プーさんかな・・いや・・決められへんな・・」
と本気で悩んでいたのが可笑しかった。
「ディズニーランド、実はまだ1回も行ったことないねん」
私は、絶対に1回は行くべきだよ!と大プッシュした。
そうかー行ってみたいなーと繰り返す裕に、ドサクサ紛れで
「そのうち、一緒に行こうよ」と言ってみた。
「うん!なか案内してや。おれクリストファーロビンに会いたいねん!」
なんでそんなマイナーなキャラなの!?と聞いたところ、
「だって人間やん、着ぐるみなのか人間なのか気になるんて・・
人間だって、子供が役してんのか気になるし・・探したい!!」
アメリカに行きたい、と話したときと同じくらい裕は楽しそうだった。
私はこっそり、ディズニーランドへ行くための貯金
(するほどでもないんだけど)を始めようと考えていた。
だけどそれを口にすることはなく、実現することもなかった。
いつでも叶えられることだと、思い込んでいたから。
駅へと向かう車の中は
もうすぐ今日はさよならしなくてはいけないという空気が充満して
2人とも口数は少なかった。
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