ランスの日記

ランスの日記


全ての魔物が動かなくなったのを確認すると、急に疲れが押し寄せてきた。
とてつもない疲労感。立っているのも辛くなり、しゃがみ込む。
呼吸は荒く、汗が噴き出してくる。
しばらく休んだ後、気力で立ち上がり、レイナ達のもとへ向かった。
立っているのも辛いはずなのに、なぜか走っていた。
彼女たちのもとにつくなり、言葉が出てこないことに気づく。
かけれる言葉が見あたらない。
二人が無事であったことへの安堵と、二人の笑顔を見ることが出来たからだろう。
この二人の笑顔は、僕を安心させてくれる。
・ ・・・・二人・・・?違う・・・二人じゃない・・・きっと・・・。
心臓が脈を打っているのがわかる。やけに・・・速い。
やっと見つけた言葉を伝える。
「ただいま。遅くなりました。」二人は、吹き出した。

すこし休んだ後、場所を移した。周りが周りだけに、しかたがなかった。
先ほどの場所より日当たりがよく、涼しい場所だった。
その場に落ち着くと、クイが急に、話を切りだした。
「あのね、レノ。あなたの潜在能力、センス、想像力、どれをとっても最高クラスなの・・・。それでね、その・・・。そのまま一緒にトレーニング重ねて、強くなろうと思わない?すぐに私なんか抜いて、とても強い使い手になると思うの・・。」
すこし考えたが、僕は答えた。
「僕はね、クイ。魔法使いとかに、あこがれていたんだ。・・でもね・・・。レイナが戦う姿みて・・・剣士がとてもかっこいいってきずいて・・・。それに・・・、レイナの傍で戦いたいって思ったんだ・・・。二人並んで・・・。」
僕なりの、告白だった。顔が熱くなっていく。赤くなっているのが分かる。
(言わない方が良かったかな・・・)
心配になり、レイナの顔をのぞき見る。真っ赤だった・・・。
おもわず吹き出してしまった。その姿が、あまりにもかわいくて・・・。
「何で笑うのよ・・・。」レイナは顔を伏せたまま、むすっとした声で言う。
クイも笑うのを我慢しているようだ。
「それにしても・・・なんだか暑いね。ちょっと風にあたってくる。はは・・・。」
そう言い残し、逃げるように立ち去る。
押さえていたものが爆発したかのように、クイが大きな声を上げて笑い出した。
「あははははは・・・・。おっかしい~~~。あんなレイナ見るの初めて~。」
笑いをこらえながら言う。すこし落ち着いてから話始めた。
「あの子、美人でしょ?だから結構言い寄られることあるのよ。だけどみ~んな軽くあしらってるの。でも、あんなに恥ずかしそうにしてるレイナ見るの、初めてよ。驚いて、おかしくなっちゃった。でも、勿体ないのよね~。いっぱいいい男いたのにね~。」
また、思い出したように笑い始めた。
「あ、そうか。一緒に戦いたいってのがポイント高かったんだよ、きっと。」
なにがなんだかわからないうちに、出てきた言葉を無意識に言っただけだったので、何を言ったか覚えているわけもなく・・・。急にはずかしくなってきた。
「僕も、風に当たってくる。」なんとなく、その場から離れた。
少し進み、小さな小川まで来ると、手近なところに腰をかけた。
ぼ~っとふけっていると、後ろで物音がしたので振り返ると、そこにレイナが立っていた。
顔を赤く染め、ぎこちない様子で。
その姿があまりにも可愛らしくて・・・。知らず知らずのうちに、微笑んでいた。
「となり・・・。いいかな・・・・。」
すこし場所をずれ、促す。隣に腰を下ろした。鼓動が速くなっていく。
何を話せばいいかわからない。しばらく沈黙が続く・・・。
しびれをきらしたレイナが切り出した。
「あの・・・レノ。えっと・・・剣を使って戦いたいってことだけど・・・。レノはすごい魔法のセンスとかあると思うの。だから、もったいないんじゃない?それは・・・。」
彼女は僕のためにいってくれてるんだろう。言いたいことはよくわかった。
でも・・・でも、僕は・・・・
「さっきも言ったよね。レイナと一緒に戦いたいって。センスはあるかもしれない。でもやっぱり、それだけで決めたくないし、たまたまかもしれないでしょ。」
すこし時間をあけ、納得したようにうなずき、レイナが答えた。
「そう・・・。わかった。なら毎日トレーニングしないとね。結構つらいよ。それでもついてこれるかな?ふふっ。」軽く笑いながら、言ってくれた。
僕はうなずき、決意を固めた。やっと、やっと自分の力で戦える。レイナと一緒に。
それがうれしくてたまらなかった。
付け加えるように、レイナが言った。
「えっと、さっきのは告白と思っていいのかな・・・。」
僕はうなずいき、微笑んだ。
「すこし、考えさせてね。ごめん。」
クイのところに戻り、そのまま、眠りについた。

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