りきりき元気です!

りきりき元気です!

4.復活


家にいるとどうしても考えなくてもいいことまで考えてしまう。
職場に行けば仕事で気もまぎれるし、なんていっても、気の置けない友達がいて、それがまた救いだった。
私の状況は180度変わったが、職場は全然変わってなかった。産前のまんまで、ホッとした。
復帰してすぐはきっと暗かったと思う。殻に入ってしまって近寄れない雰囲気だったかもしれない。
職場でいきなり涙が出てきてしまうこともあった。まだまだ不安定だった。それでも家にいるよりはましだった。

上司にりきとの状況を説明し、育児時間を面会の時間(2時半~3時の30分)にあてて毎日通える事になった。
とても有難い。感謝している。



体が復活すると同時に、気持ちも軽くなる。

いつからだろうか?りきとを受け入れられるようになったのは。
もう忘れてしまった・・。
りきとが元気になっていくにつれ、赤ちゃんらしいかわいらしさが出てきたからかもしれない。
こっちをじっと見つめてくれるからかもしれない。
顔面マヒに慣れるのに、半年以上かかった。
でもたまにその歪んだ顔を見ると、今でも落ち込むことがある。


生まれてから一度も抱っこした事がないので、愛情が湧くまで時間がかかった。
それまでは、この子さえいなければ・・・とずっと思っていた。
辛い気持ちを引きずりながら毎日面会に通った。
ちょっとのことでも涙が出た。看護婦さんの前で涙したこともあった。
最初の頃NICUで一緒だったママに、「あの時は近寄れない雰囲気で、声かけられなかったよ。今はこうして話してるけど!」と後々言われたほど。

気が狂ってた時は、叫んだり、弱音を吐いたり、愚痴ったりしてた。そうすることで、一時的に気持ちが落ち着いたが根本的解決にはならず、自分の状況は良くならなかった。

じきに「誰も助けてくれない。自分でこの状況を受け止め、耐えよう。辛くても自分で処理しよう」
ということに気づき、少しだけど強くなったと思う。

今では少しくらい辛くてもお腹に力を入れて踏ん張れるようになった。
あと落ち込んだり、色々な事を考えるのが面倒くさくなった(笑)
いい意味で開き直ったんだと思う。
同じNICUのママさんに言ったら「良かったじゃん!私なんてとっくに開き直ってるよ」と言われ、彼女の方が年下なのに、ずっと大人じゃん!と恥ずかしくなった(^^ゞ ハハハ。
NICUの他のママさんも明るい。皆前向きに頑張ってる!

りきとに障害があってもどうでもよくなった。
ただ、りきとが辛かったり痛かったりするのだけは、親の私も辛い。
将来物心つき始めた時に、りきとはきっと悩むだろう。
もしかしたら親の私を恨むかもしれない。
でも、それはその時に考えよう。






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