ドライブ
仕事に行くと 仕事に没頭して 忘れていることも多かった
でも
だからこそ
オフモードになり 帰路に着く時はよけいに娘のこれからが不安だった。
『今日は何してた？』
『何か 変わった事は?』
そんなことばかり聞く私と娘はますます険悪な関係になっていく気がした
それでも
仕事が休みの日や 夜勤明けの日は 娘を誘って買い物やドライブによく出かけた
娘も たとえそれが 夕飯の材料を買うスーパーだけだとしても 付いてきた
車の中では 不思議と喧嘩もなく 娘は自分の気持ちや想いを話してくれた
平日 どうみても学生 時には制服の娘を連れて歩いて一体他人にはどうみえているのだろうか
最初はそんなことが気になっていた私も いつの間にか二人の車中の会話と娘が欲しがるもの 行きたいところに行くことが楽しくなっていた
(制服の娘とゲームセンターに行ったら 平日の制服での来店はお断りしますと言われた時には 今度は私服にしようと
はなしたっけ）
ある日 いつものように娘と喧嘩になったとき
『おかぁさんは 世間体ばかり気にする』といつもの台詞言った娘に
『世間体気にしてたなら 平日にあなた連れまわさないわよ』と言い返したのだけれど
それ以来 娘は その台詞を言うことはなくなった
私も その頃には 娘が学校に行けないことを恥ずかしいと思うことはなくなっていた
つづく
ｓ
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