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これも「いまさらCD」なのですが、椿三十郎だの七人の侍だのといったベタな時代劇のDVDを立て続けに見たら、むしょうにヴァン・ヘイレンの無機質なギタープレイを聴きたくなったのですあります。人間の生理とはおかしなもんですね(笑)。このベストを購入した当時は、ヴァン・ヘイレンはギターは面白いけど楽曲はイマイチつまらないな~と思ったものでした。でもちゃんとしたオーディオ、いいヘッドフォンで聴くと色々なニュアンスがわかってなかなか良くなってきます。かといって、滅茶苦茶好きなギタリストでもないので、このベストで十分満足しました。78年に衝撃デビューしたシングル、YOU REALLY GOT MEが収録されなかったのは残念です。キンクスのカヴァー作品だったからでしょうか。私にとってのヴァンはなんといってもあの曲です。★★★☆///////////////////////////1 ERUPTION ◎ ロック・ギターのブレイクスルーがこの一曲で起きました。特に0:58からのライトハンド奏法は、ピックでは絶対に出せない奏法であり、耳だけでこのプレイに接したギタリストたちは、さぞかし途方に暮れたでしょうね。2 AIN'T TALKIN' 'BOUT LOVEフランジャーを使ったリフのギターの音色がすでにヴァン・ヘイレン印です。3:30からのエンディングが好きです。3 RUNNIN' WITH THE DEVIL本来ならアルバムのオープニングに使えるような快適ナンバー。このナンバーを聴くと、デヴィッド・リー・ロスはいいヴォーカルだなあと思いますね。2:20からのギターソロが控えめで、アンサンブルが重視されています。リズムセッションも実に控えめなバックに徹し、ご苦労様です。4 DANCE THE NIGHT AWAY この「肥後もっこすでごわす」みたいなベースの現れ方の感じはスコーピオンズっぽい。 で、全体の曲調は、アメリカン・ロックの味。コーラスが楽しげでイイです。5 AND THE CRADLE WILL ROCK ◎ いいなア、この重さ・・。0:30からのギター・ソロ、緩急に富みインパクトが絶大です。リフを刻むギターの音色は2.に似ていますが、完成度としては私はこちらが上とみますね。6 UNCHAINED この曲もコミカルな持ち味の、デヴィッドがいてこそでしたね。 このギターソロ、彼のワークのなかでも冴えていると思います。 7 JUMP 人気曲のひとつ。 体が心地よく揺れますね。この曲のイントロでは、いつも何だかASIAを聴いているような錯覚を覚えます。でもこちらは音空間の広がりがいい。 ドラムも落ち着いているし(笑)。 2:17からお楽しみ超絶ギターソロが始まりますがバックのドラムのリズムが面白い。その後のシンセソロはずんずんと絵巻が広がっていくようです。8 PANAMA コンサートでの人気曲。でも私は実はこの曲はあんまし・・。アメリカンとブリティッシュの中間線を疾走している感じです。ギターソロはさすがセンスよくまとまっています。ああ、こんな風に弾けたら気持ちいいだろうな・・。9 HOT FOR TEACHER シャッフル16ビートのバスドラのソロで始まります。 シンバルが入ると、ちょっとお囃子っぽくなります(笑)。 あっ、この曲、フレーズが一部日本のVOWWOWに似ています。しかし天下のヴァンが日本のロックなんかパクるはずないですね。10 WHY CAN'T THIS BE LOVE ◎ イントロから大好きなナンバーです。バンドで演りたくなります。 ドラムがオカズまでジョン・ボーナム節そのものです。トリビュートでしょうか。 AOR路線ですが、安易な感じはまったくないのでOKです。11 DREAMS ◎これもAOR色の強いパワー・バラードです。 サビが何とも言えずいい気分。 10と11が両方入ったアルバム「5150」は全米一位になりましたが当然でしょう。 何度でも聴きたくなります。12 WHEN IT'S LOVE これもシンセ主体のバラードで悪くない。けどここまで来るとちょっとAOR過ぎます。 2:58からのギターソロがなかったらヴァン・ヘイレンとはとても思えません。13 POUNDCAKE このドラムの重量感が、これもジョン・ボーナムばりです。意識して録っているのでしょうか。 やはり2:49からのギターソロで俄然変化に富んできます。ヴァンは弾かないところは弾かないのが良い。14 RIGHT NOW ◎ こういう劇的な展開の曲は大好き。 しかも音がヘヴィーでタイトです。ライブでAORぽい曲が続いたあと、このナンバーをやると引き締まるでしょうね。ベースのマイケル・アンソニーも本領発揮でウネリまくりです。15 CAN'T STOP LOVIN' YOU 映画のタイトルバックで流れてきそうな曲。まあ普通。16 HUMANS BEING 50年代ナンバーのような感触を持つイントロ。歌メロは好きではないけど、さすがギターソロはイケてます。17 CAN'T GET THIS STUFF NO MORE 再結成後の曲はイマイチよくない気がします。この曲も、なんだかギターとヴォーカルの技量にのみ依存して成り立っているような感じがします。2:18からのドラム、いいです。シャッフルですが、ハイハットの開閉がイレギュラーで楽しい。エンディングのカウベルが「木魚」みたいに聞こえるのはご愛嬌。18 ME WISE MAGICこの曲、2000年ごろからのパープルの曲群に似てませんかね?まあパープルが勝手に行き詰って似てきたのかもしれませんが(笑)。こういう曲は今ひとつ好きじゃないです。ギターソロは、頭のなかを杜氏にヘラでかきまわされる心地です。ヴァン・ヘイレン/グレイテスト・ヒッツ(CD)価格:2,447円(税込、送料別)
Sep 28, 2010
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コステロのアルバムの中でも傑作と言われる作品ですが、私にはまったくテイストが合いません。この作品ではカントリーウェスタンやテクスメクス、ロカビリーなどのいわゆるアメリカのルーツ音楽がテーマになっており、メロディ・メーカーとしてのコステロが霞んでいるように思います。私は特にどうもロカビリーってやつが苦手で・・。テクス・メクス風が好きな方、ライクーダーなど好きな方はいいかもしれません。1曲目のBRILLIANT MISTAKEのどこか懐かしくほろ苦いメロはいいと思いましたが、あとはほぼ全滅でした。こればかりは好みの問題ですね、きっと.Elvis Costello エルヴィス・コステロ / King Of America 【CD】
Jan 30, 2010
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らっくびーさんのお勧めで聴いているが、実にハマるアルバムです。 どの曲もモチーフがしっかりしていて、惰性に流れるというところがない。 今更ながらですが、コステロ恐るべしです。 ピート・トーマスのスネア・ドラムのサクッとした音色がとてもいい。私の理想に近いオトです。 ★★★★☆1. Let Them All Talk 初めて聞いたとき、チータカというブラスのテーマが耳障りでした。 なんだか志村けんの「ばか殿」みたいだなと思ったのです(笑)。 それは今となっても若干は残っているのですが(笑)、それを除けばコステロ一流のメロディアスでキャッチーなナンバーです。 こういう明るいメロでもどこかに哀愁をもつ音階を入れ込むところ(all over you~のあたり)がベタを防いでいますね。2. Every Day I Write The Book このアルバムを代表するナンバー。 らっくびーさんお気に入り。 コステロが初めて全米トップ40に食い込んだ曲だそうです。 メロ、歌詞、声、歌い回しどれも甘美です。 このマーブルチョコレートのようなカラフルなギターのバッキングが、またいいですねえ。3. The Greatest Thing ブルース・トーマスのゴリゴリとうねる動きのいいベースが聴きもの。4. The Element Within Her 私の大のお気に入りのナンバー。 運転しながら聴いていると、体が自然に横にゆれてしまいます。 「車両のふらつきが大きくなっています」とナビ。 コーラスがいい。コステロの声がベストマッチ。そして、まったく違う次元の曲を紡ぎ合わせたような違和感が美しいです。バッキングのピアノのフレーズも効果的。どうすればこういう曲が作れるのか・・。5. Love Went Mad これもいいです。びしびしとしたリズムと一筋縄ではいかない展開だがメロディの輪郭はしっかり耳に残ります。 実に間然とするところのないポップです。 自分で演奏するとしたらこの曲をやりたいかな。コーラスは、できませんが・・。6. Shipbuilding 歌詞を見ながらじっくり味わう曲です。 フォークランド戦争の頃、イギリスのMerseyside , Tyneside 、 Belfastなどの港町は造船で栄えました。その船に乗って、息子たちが死にに行くのに、そんな繁栄がなんだ(Is it worth it)、というプロテストソングです。 節まわしにちょっとバカラック風味があり、彼の深い素養を感じます。7. TKO (Boxing Day) これもひねててポップでいかにコステロらしいナンバーです。 このTKO!の決めの前のブラスがいつまでも頭の中で鳴っています。8. Charm School 地味な曲ですが、何度も聴いているうちにだんだん成分が体に浸透してきます。 中間部、厳密には01’55”あたりのアレンジ、それからエンディングのストリングスが気に入っています。スリー・ディグリーズの世界にちょっぴりだけ入り込んでしまいました。9. The Invisible Man ホンキートンク調? ちょっと中だるみを感じさせないでもないです。10. Mouth Almighty この曲がこの順番で入っているのは上手い。出だしはオールデイズ風です。 昔のクリフ・リチャードとか聴いている気分になりました。 その後の展開はまったく違うのですが・・。異質なモチーフを合わせて重層的な味わいをもたらすところがコステロの真骨頂か。そういう意味では西健一郎さんの料理にも通じるものがあるかと。11. King Of Thieves この曲はいろいろなものを組み合わせた結果、ちょっとトリトメがなくなっている例かな、と思わないでもありませんでしたが、聴きこんでいくうちに良さがしみ込んできます。12. Pills & Soap ちょっとミステリアスな曲調。 当時サッチャー首相の再選に対するプロテストとして書かれたシングル曲です。ヒトラーがやったように人を薬剤や石鹸に変えてしまう政治だと主張します。歌詞の内容を調べる前は、この曲の真価はわかりませんでした。13. The World And His Wife 誰がつけたか邦題「コステロ音頭」。 この邦題のせいで、せっかくキャッチーな曲なのに、つい手拍子を入れたくなってしまう。 ついでにビートの谷間に手をさすりたくなってしまう。頭のなかで太鼓櫓の回りやコステロやドリフがぐるぐると踊る。 いやー、ひどいことをしやがります。 オフザケの効いたキーボード・プレイが楽しいです。Elvis Costello エルヴィス・コステロ / Punch The Clock 【CD】
Jan 16, 2010
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パープルは疲れた。ツェッペリンもしんどい。アメリカンは聴きつくした。最新ロックはついていけん・・。なにかフックがあって、しかもベタでなくて、頭が疲れなくて馬鹿っぽくもないサウンドはないものか・・と探していて、ふと手にとったのがこのコステロの佳作アルバム。はじめのころパンク路線で売り出していたので、私としては食わず嫌いをしていたのだが、自分でも意外なほどこのアルバムはツボにはまった。何度も聴いていると、どんどん癖になってくるから注意が必要。アルバム全体を通して思えるのはどことなく懐かしく、フレンチとかイタリアンでなく「洋食」を食べている感じがあること。ベースのジェリー・シェフはプレスリーのバックバンドも長く勤めた名プレイヤーで、ズシンと響く独自の音色、存在感を持っている。この人のプレイが、このアルバム全体に聴きあきさせない多彩さを与えているように思える。9曲目、11曲目はポールマッカートニーとの共作。私の好きなナンバーは1.3.4.6.12あたり。///////////////////オープニングのTHE OTHER SIDE OF THE SUMMERは、のっけから心を掴まれる。コーラスワークの冴えた、キャッチーでゴキゲンな曲だ。「夏のもうひとつの一面」という曲名もなかなかでしょう。歌詞には、皮肉な言葉が並ぶ。エンディングがバナナ・ボート風になるのも耳に残る。3曲目のHOW TO BE DOMB、ケルトナーのシャキシャキしたハイハットの音が印象的。初期のビー・ジーズのような、どことなくノスタルジックなメロディもいけます。4曲目、ALL GROWN UP、私はこの曲がとりわけ好きだ。このメロディアスさ、美しいストリングのアレンジも・・じつにしんみりできる。歌詞を訳してみたが、なかなか難しくて要約できない。最近、いつもここのサビが耳の中で鳴っている。ビートルズの、ホワイトアルバムあたりに入っていそうな感じもある。5曲目INVASION HIT PARADEはチャラリー~♪というテーマが楽しい。ジェスロ・タル風。彼の父親がトランペットで参加し、、なかなか切り込みの鋭いプレイを聴かせてくれる。6曲目のHARPIES BIZARREはなんとも深みのあるミョーな曲だ。しかし、引きずりこまれる。9曲目、SO LIKE CANDYはポール・マッカートニーとの共作。ポールらしいモチーフとメロディの流れはさすが。マッカートニーとの共作の11曲目はちょっと、とっ散らかった雰囲気。12曲目のSWEET PEARがまたいい。中間部のギターソロがシンプルだが美しいメロを奏でる。13曲目、BROKENは当時の妻が作った曲のようであるが、なくてもよかった(笑)。14曲目、COULDON'T CALL IT UNEXPECTED NO.4という長い曲は、マーチング・ドラムが印象に残る曲。バスドラムの音色が深い。///////////////////【送料無料】Elvis Costello エルヴィス・コステロ / Mighty Like A Rose (Deluxe Edition) 輸入盤 【CD】
Dec 18, 2009
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たまたまテレビで流れたとき、大学生の娘が、この曲いいね~と言っていた。これは、私が高校時代に流行ったナンバーである。アメリカというグループは、名前は居丈高だが(失礼)実に優美な曲をやるバンドで、パープルの合間に聞くととてもいい清涼剤になった。高校時代、サボり組で集まって、アメリカのファーストアルバムをみんなで聴いたのが懐かしい。I Need Youとか、Hose Of No Name(名前のない馬)とか、いい曲が入っていた。このSister Golden Hairは私がはじめて歌いながらドラムを叩く練習をするときに使った曲で、とくに思い入れがある。You Tubeでどうぞアメリカの曲ならではの美しさ、優しさを最もかんじさせる名曲がこちら。「Daisy Jane(ひなぎくのジェーン)」。You Tubeでどうぞ本当はスタジオ版を聴くほうが良さがわかります。ライブは少しガチャガチャしてますんで。【Aポイント+メール便送料無料】アメリカ America / ザ・デフィニティヴ・アメリカ(ベスト) ...アメリカを聴いて好きになった方、さらに渋い名曲の入った「Holiday」がGood【Aポイント+メール便送料無料】アメリカ America / Holiday (輸入盤CD)
Nov 8, 2009
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私の自慢は中学校一年のときに全盛期のシルヴィバルタンを生で見たことがあるということだ。当時、「アイドルを探せ」に続いて「あなたのとりこ」も爆発的にヒットし、一世を風靡していたはずのシルヴィ。なぜその当時、地方小都市に過ぎなかった仙台に、本人が来たのか?は謎であるが・・。東京エレクトロンホール(当時は宮城県民会館)に来るというので、シルヴィにほれ込んでいた中一のマセガキは、「この機会を逃したら、彼女を見る機会はない!一生!」と思い詰め、ひとりチケットを握り締めてコンサートに赴いたのだった。超満員の入りだったが、周りに中学生の客はいなかった。シルヴィ・バルタンの当時のヒット曲は、今聴いてもうっとりするナンバーばかりだが、その中でちょっとシブ目の(あまり売れなかった)曲をご紹介しよう。シルヴィが自分の故郷であるブルガリアのマリッツァを歌った曲。特に感想部の短い語りのところが好きだ。 You tubeでどうぞ当時の映像なのでステージの演出が気になる。幻想的な雰囲気を出そうとしたのだろうが、ラーメンのCMかと思ったぞ・・など色々ツッコミどころはあるだろうが、ここは心静かに味わうことにしよう。65歳になったシルヴィは、さては「田中温泉状態」になったかと調べたら、いまでも元気に活躍中。上品にお年を召されていい感じだ。公式ホームページこちらは定番・あなたのとりこやっぱり素晴らしい曲だ。スタジオのセットが宇宙人のアジトみたい・・。///////////////////////あなたのとりこ~シルヴィ・バルタン・ベスト・コレクションどのベストアルバムにも「愛の経験」が入っていないのは何故かなー。
Oct 3, 2009
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ロリー・ギャラガーは、1948年アイルランドで生まれた。1971年のアルバム『ロリー・ギャラガー』でソロ・デビュー。私はそのアルバムがまだ家にある。ブルースを基調にしていながら、パープルのような破壊力、疾走感も感じられる好感の持てるオトだった。1972年には、メロディ・メイカー誌のギタリスト部門一位を獲得。この「いれずみの女」は、1973年に発表された名作である。私はこういう感じの曲が大好きで、デイブ・メイソンのAll along from the watchtowerとか、流れてくるとつい耳をそばだててしまう。学生時代私のサークルではデイブ・メイソンが大流行だったが、こっちの曲をやっているグループはなかったなあ。こういう曲のソロは、ギタリストの個性の見せ所で、どうやっても一定ウケる。アマチュア・バンドにはうってうけの一曲だったと思うが。私は彼の曲、風貌などが好きだったが、1995年肝臓病のため他界。46歳の若さだった。イキのいいときのロリーこっちのバージョンは1994年(晩年)・一回目のギターソロが・・
Sep 21, 2009
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後期ウェザーの名盤。天才コンビであったドラムのピーター・アースキンとベースのジャコ・パストリアスがグループを抜け、代わりにオマー・ハキムとヴィクター・ベイリーが加入。 前任者たちがあまりに技巧者だったため、発表当時は(とくにハキムのドラムは)酷評されましたが、彼らへの思い入れなどを切り離して今一枚のアルバムとして聴くと、十分に素晴らしく、聴きこんでいるうちに愛聴盤になってしまいます。 またハキムは、WR解散後はセッションドラマーとしてスタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、リー・リトナーらのレコーディングに参加し、名実ともに世界のトップドラマーの一人として認知されるに至っています。1.Can't it be done2.D Flat Waltz3.Peasant4.Predator5.Blue Sound-Note 36.Swamp Cabbage7.Domino Theoryまずはイントロダクションがスタンダードっぽいボーカル(by カールアンダーソン)ナンバーであることに意表をつかれるでしょう。2.ではWRらしい、リラックスした雰囲気の中で高度なプレイを聴かせます。特にヴィクター・ベイリーのディストーションのかかった硬質ゴムのような弾力的なプレイが耳に残ります。3.は△。エスニックな感覚、悪くはないですが、たらたら長いのがチョット飽きてきます・・。4.でまた、目がシャキッとなります。サックス、ピアノ、ベースの絡みが、音の万華鏡を覗くようです。ドラムのメリハリのあるハイハット・プレイも良い。5.イントロ、曲の構成ともに素晴らしく、アルバム中一番好きな曲。シンセのサウンドの作りこみも美しく、聴き飽きがしません。6.6拍子のリズム・パターンに乗せ、色々なサウンドを実験しています。トランスとかポリリズムとかいうのか・・。聴き込むと面白い。ドラムはやや単調でまだ若いです。ハーヴィー・メイソンあたりが叩くともっとメリハリが出たかも・・。7.これもWRらしいダークでクールな曲調。長いベースソロはさすがに達者ですが、ややトーンの変化に乏しく破天荒さに欠けるか。リズムマシーンに基本リズムを演奏させ、ドラムはフィルイン部分を自由に叩くというドラマーにとっては実に嬉しいシチュエーションです。ハキム、3年トシをとっていたらもっと面白いことをやらかしていたでしょう。全体に非常によくできたアルバムではありますが、リズム隊がまだ本領発揮していないという感じが残るのと、3,6あたりがやや単調に流れるところが残念です。★★★★
Dec 7, 2007
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BLACK SUGER SEX MAGIC/RED HOT CHILI PEPPERS 様々な音楽の要素を混合させたミクスチャー・ロック。私はそのサウンドの煌びやかさに惹かれながら、どうしても馴染めない部分もありました。実は「ヒップホップ」ってヤツが大嫌いなのです。 ファンクは好きだけど、HPは嫌い・・どこが違うのか?というと、恐らく歌詞にメロがついていない曲を曲として認めることを、私の頭が頑固に拒否しているのです。 曲にはメロが必要だ!というのが私の音楽を聴く上の譲れない大前提です。 もっとも、どこから先がメロありなのかという難しい問題もあります。ロックの場合、日本の(特に70年代までの)歌謡曲(死語か!)に比べれば、歌メロの抑揚は非常に小さい。 まあとにかく、そういう点で、レッチリについてはそういう意味でどのアルバムも無条件に好き!ということがなく、曲によって好悪が大きく分かれてしまうのでありました。 その点をまずは断っておきます。 このアルバムはレッチリの最高傑作と呼ばれます。確かに良い曲が多いですが、案外全体に曲数が多すぎ、私は聴いていて少しダレます。それも前述の、私の嗜好のせいかもしれません。 ウィキペディアでは、「フリー(ベース)の電撃的かつ弾けるようなプレイは、バンドにグルーブ感をもたらすだけでなく、音楽的な華やかさの源泉となっている。」という解説がなされていますが、まことにこのサウンドの特質を言い得ていると思います。ギターとドラムによって意識的につくられた隙間をベースがコーキング剤のようにぴったりと埋め、メリハリがありつつ滑らかな音響界面を形成しています。1. Power of Equality2. If You Have to Ask 3. Breaking the Girl 4. Funky Monks 5. Suck My Kiss 6. I Could Have Lied 7. Mellowship Slinky in B Major 8. Righteous & The Wicked9. Give It Away 10. Blood Sugar Sex Magik 11. Under the Bridge12. Naked in the Rain13. Apache Rose Peacock14. Greeting Song15. My Lovely Man16. Sir Psycho Sexy17. They're Red Hot1.いかにもレッチリらしいパワフルで稠密なサウンドがよろしい。しかし途中でオッパッピー?という空耳から、私の頭は小島よしおの世界に入っていくのでした(表現:期限切れ)。歌詞はヒューマニティを歌ったもの。3.フォルクローレ風味の哀愁を帯びたメロと雑多な要素を詰め込んだバッキング。この曲にはレッチリならではの深みを感じます。 ボーカルのアンソニー・キーディスが当時のガールフレンドだったカルメン・ホークスとの間の荒廃した関係を描いたものだとされます。I am a manCut from the knowRarely do friendsCome and then goShe was a girlSoft but estrangedWe were the twoOur lives rearrangedFeeling so good that dayA feeling of love that day[Chorus]Twisting and turningYour feelings are burningYou're breaking the girlShe meant you no harmThink you're so cleverBut now you must severYou're breaking the girlHe loves no one else・・・和訳しようと思いましたが途中どうしても分からないところがあったので挫折(笑)。 バックにずっと流れているガムラン風のパーカッションは、いろいろなガラクタを叩いていると解説にはありました。はじめあまりに奇抜だと思ったが、聴いているうちに、だんだんSoft but estranged・・甘いが心は離れて・・という歌詞をのせるのに、これしかない!という必然性が感じられてきます。4.絵に描いたようなパワー・チューン。ギターソロ、ベース、ドラムのプレイがとても好きです。とくにドラムのカップ裏打ちのフレーズが嵌ります。 コーラスのメロにどことなくビートルズの影響を感じます。ベース・ソロのバックにジーという低周波音が入りますが、これでいつも、私はマナーモードの携帯が鳴ったかと勘違いして手を伸ばしてしまいます。5.全パートのユニゾンリフが力強い。 特にCメロ?の部分のドンドンタド、タドッドッドタドというドラムプレイがボーナムっぽい! こういうプレイ(オトの録り方もですが)を開発したボーナムはやはり偉大です。 6.お気に入り曲の一つ。メランコリックな曲調がたまらない。 渋い曲ですが、ギターソロのときに心が高鳴ります。静かなテンションが心地よい。 全然違う曲なのですが、ソロのときになるとなぜかボブディランのAll along from the watchtower(見張り塔からずっと)を思い出します。9.ジミヘンのブー・ドゥ・チャイルドとビートルズのカム・トゥゲザーを足して2で割ったような・・ベースラインもあのポールのプレイを想起させます。 キレのいい演奏だなあ。このサウンドのプリプリッとした緊張感、稠密感がたまりません。レッチリにしかできない曲でしょう。ライブのアンコールナンバーとして繰り返し演奏されています。 このテープを逆回しにしたようなギターソロは何?10.タイトル曲。出だし、何とも重苦しく、むむ~とも思ったが、ライブで聴くと、きっとビシビシ来るのでしょう。間奏のほろにがポップなギターのリフで救われた気分になる寸法。後半、ボーカルにかぶせたギターのプレイが凄まじいです。11.アンソニー・キーディスが自己の薬物中毒を内省して作詞した曲と言われています。 ギター・パートはデビッドボウイの歌「アンディウォーホル」とT.Rexの「Ripoff」の影響を受けたとフラシアンテは言います。イントロのギターの繊細さとサビのセンチメンタルな旋律が素晴らしい。名曲です。アンソニーって、なんか英語の発音が独特じゃありません?12.ベースが実にカッコいい。メタリックなトーンで微妙にハネるところがいい。ああ、フリーだなあと思います。こういう曲はギターをトミー・ボーリンが演ってもけっこうはじけたでしょうね。14.ツェッペリンのようなユニゾン・リフの嵐。大スピーカーで聴いたらド迫力でしょうね。70年代ロックをオマージュしたようなプレイは私には実にしっくりきます。16.こういうヘヴィなナンバーは好きだ・・ベースのフレーズや技巧をこらしたギターのバッキングもよろしい。 歌メロがないのが私には辛いですが、後半ユーライヤ・ヒープのような幻想的なシーンが浮かんでくるところが意外な喜びでした。17.ロバート・ジョンソンのカバー曲。どっかのアメリカのコメディ番組のシーン切り替えのところで聴こえてきそうなオトです。ジェットコースターのような展開。あっという間に終わる。ドラムは素手とあります。ハイハットを忙しくシャカシャカ踏むオトが楽しい。アルバム全体では、★★★★☆。
Nov 24, 2007
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ウェザーリポートの初代ドラマーであり、70年代のフュージョン・ロックの境地を開いたアルフォンソ・ムーザンのソロアルバムです。 ビリーのソロ「スペクトラム」とともに、ここでもトミー・ボーリンが参加しており、荒削りではあるが、オリジナリティ溢れるイキのいいギター・プレイを残しています。 そしていまやフュージョンの大御所として君臨しているリー・リトナーの若き時代の音も、ここに記録されています。 ヘンリー・デイヴィスのモリモリと筋肉の盛り上がったような強靭なベースも大変よろしいです。★★★★☆1. Mind Transplant2. Snow Bound 3. Carbon Dioxide4. Ascorbic Acid 5. Happiness Is Loving You 6. Some Of The Things People Do 7. Golden Rainbows 8. Nitroglycerin 1.はのっけから歯切れのよい16ビートで、ただちに引き込まれてしまいます。キャッチーなリフです。非常に素晴らしいナンバーです、後半のリフの繰り返しがちょっと長すぎはしないでしょうか。キーボのジェリー・ピータースにもう少し暴れてほしかったもの。3.すごいフィルイン!!この曲を聴くと、アルフォンソがマハビシュヌ・オーケストラのコブハムやジェフ・ベック「ワイヤード」のナラダマイケルと同じ系譜に属するドラマーだということがわかります。スネアのロールに紛れて変則的なタイミングでビシビシ決まるハイハット、この手順を何度も聴きなおしてやっと理解できました。トミーのギターはリー・リトナーのそれと比べて、はじめから最後まで計算されつくした、というのではありません。非常に散漫なところと、おーっ、これはどうやって考えついたんだ?とのけぞるようなプレイが交錯します。4.はドラムのリズムがちょとせわしないか・・。マハビシュヌでよくやるタイプの曲です。リトナーとジェイ・グレイドンのギターの競演。ちょっと元気がないほうのソロがグレイドン?(笑)。5.は「夜」の雰囲気が漂うファンク・ナンバーです。昔、クロスオーバー・イレブンってあったけど、そんな感じ。ソリストはリトナー。本来の4ビート系ギタリストの色彩が濃い演奏。6.はSLYを想起させるファンク。ムゾーンのボーカルは、まあドラマーにしては・・というところでしょうか。7.ギターソロはトミー。いかにも彼らしいキュンキュンした音使いが聴けてニンマリします。パープルでの「カミン・ホーム」のイントロでかました、エフェクターを美味く使った「炎の竜巻サウンド」も出たっ!て感じ。8.は3に似たハードロック色の強いパワフルなナンバー。ここでもトミーはドラマーを挑発するようなインプロビゼーショナルなソロをしでかしてくれます。
Aug 6, 2007
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このアルバムを耳にするまでは、私はこのバンドについて知るところが多くありませんでした。ランドルフの華麗なスティールギターを聴いたときも、おっ、久しぶりに歌うギターを聴かせる弾き手めっけ!という程度のことでした。ワーナー・ミュージック・ジャパンのプロフィールより・・///////////////////////////ロバート・ランドルフは教会で働く父と母の間に生まれた。彼が生まれ育ったニュージャージーの教会では、パイプ・オルガンの代わりにペダル・スティール・ギターが使用されていたため、彼は幼少のころから、この楽器に魅せられていったのだという。このスティール・ギターを主役にすえたゴスペル音楽は「セイクリッド・スティール」と呼ばれ、今非常に注目を浴びている。彼は16歳でペダル・スティール・ギターをプレイしはじめた。彼の友人達が道を踏み外していく中、彼はこの楽器をプレイすることで、間違った道に進まずに済んだのだという。この楽器にのめりこんだ彼はやがて10弦のペダル・スティール・ギターを卒業し、13弦のものをプレイし始め、いとこのダニエル・モーカンやマーカス・ランドルフとともに、ライヴ活動を初めていくのだった。また、たまたま彼の演奏をCDで耳にし、「セイクリッド・スティール」の魅力に取り付かれたミュージシャン達、ジョン・メデスキ(メデスキ・マーティン・ウッド)とノース・ミシシッピー・オールスターズと”ザ・ワード”というユニットを結成、アルバムもリリースし、大きな話題となった。Jason Crosby ; Piano, Organ (Hammond), Vocals (bckgr) Danyel Morgan ; Bass, Vocals Marcus Randolph ; Drums, Vocals (bckgr) Robert Randolph ; Guitar, Pedal Steel, Vocals, Vocals (bckgr) ///////////////////////////ライブを映像でみると、ベースのダニエル・モーガンも凄いミュージシャンです。複雑なフレーズをチョッパーでベンベン弾きながらハイトーンでコーラスをつけています。何回か聴いているうちに、2、4,5,6を選んで聴くようになってきています。★★★★☆1.Ain’t Nothing Wrong With That2.Deliver Me3.Diane4.Angels5.Jesus Is Just Alight6.Stronger7.Thrill Of It8.Blessed9.Love Is The Only Way In10.Thankful ‘N Thoughtful11.Homecoming1.から3.まではミョーに陽気でサイケな曲が並びます。このギラギラした感じ、重さ、ちょっとレッチリっぽいサウンドだなあと感じたのですが、同じプロデューサーによるものだからかも。リフはところどころエアロスミスも髣髴させます。まったく色々な要素をうまく融合させたバンドです。そしてその上にランドルフのスティール・ギターというキラー・コンテンツがあるのですからたまりません。2.がやはりキャッチーです。余裕をもってグイグイ動くベースサウンドが気持ちイイ!4.は小高い丘から海岸線を見降ろしているような爽快感があります。圧巻はやはりクラプトンの参加を得ているドゥービーのカヴァー曲である5.でしょう。曲自体の出来が良い上にクラプトンとロンドルフのギターの饗宴が見事としかいいようがありません。初めて聴いたとき、誰だこのギタリストは!と思ったら、やっぱり大先生でした。ランドルフのほうのパートはキュンキュン鳴るところが絶好調のときのトミー・ボーリンを思い出してしまいました。6.はやわらかく心の琴線にふれてくる佳曲。7.もモリモリベースに一票。8.以降は、水準作っぽい曲が並びます。が、10.はランドルフのギターフレーズに聞き惚れてしまいます。///////////////////////////
Apr 3, 2007
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最近物凄く忙しかったのですが、時間のあるときはこれとジャミロクワイばっかり聴いています。 とにかくクセになるのですよ、このアルバムは。 特に楽器をいじる者にとっては。 リトル・フィートはフランク・ザッパ・グループにいたロウエル・ジョージを中心にロサンゼルスで結成されました。ミュージシャンズ・ミュージシャンと言われ、非常に玄人ウケがするバンドでした(その分売れ行きは今ひとつ)。そのくらい全員演奏が上手いのです。 ロックを基調にブルース、ジャズ、カントリーなどアメリカの音楽を融合させ、人生観あふれるボーカルと色ツヤのいいスライドギターが絡み合うサウンドには独自の粘り気があり、聴くたびに新しい発見があります。 ♪奥座敷が続くよどこまでも~という感じだ。 このアルバムはSailin' Shoes(高校時代、よく聴いたものです・・)とともにリトル・フィートの傑作アルバムといわれます。 リトル・フィートの「だし汁」が濃厚に出ているのがセイリン・シューズ、作品としてのまとまりがありつつ大いなる広がりも感じさせるのがディキシー・チキンというところでしょうか。ロウエル・ジョージがもう少し健在なれば・・と残念でなりません。★★★★★1. Dixie Chicken2. Two Trains3. Roll Um Easy4. On Your Way Down5. Kiss It Off6. Fool Yourself7. Walkin' All Night8. Fat Man in the Bathtub9. Juliette10. Lafayette Railroad1.はのっけからドヨ~ンとした、面妖な変拍子で始まります。 このゴキゲンさ、声の質、ちょっとザ・バンドに通じるものを感じます。サザン・オールスターズがリトル・フィートのファンだというのもなんとなく頷けるのでした。文句なしの名曲。 2.はグルーブがまたいいです。 リッチー・ヘイワードはレッド・ツェッペリンのドラムの音の録り方にも影響を与えていると言われています。この人のドラムに耳を澄ませてみましょう。 実に一筋縄ではいかぬ演奏です。ベースのこの動きの良さ、渋さはどうでしょう。 この曲が一番好きかな~と言ったら、私を知っている人からはヤッパリネと言われるでしょう。スライド・ギターの窒息感も抜群だ。3.はやはりこのギターの音色に耳がいきます。実にピュアな音です。 4.の演奏のアンサンブルの味わい深いこと! 5.はズシンとくるコンガのプレイに聞き惚れてしまいます。6.は無条件にイイネ!爽やかアメリカン・ロックで、ドゥービーあたりに通じるものがあります。本当このドラムは音色が美しいです。7.もそう。こっちはバーボンでも飲みながら聴きたいナンバーです。8.はさすがメンバー全員スゴ腕です。粘りがあってキレのある(どんなんだ)演奏をしています。ベースもくどいようですがここでもイイ! 9.うむ~。いい曲です。この陰り、奥行きはイギリスのジェスロ・タルにも通じるものがあるのでしょうか。「静謐なる大団円」。10.はどことなく陰鬱です。この感じ、リアルタイムでは、もしかしたら日本の「センチメンタル・シティ・ロマンス」なんかが参考にしたでしょうか。
Mar 22, 2007
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後期ドゥービー・ブラザースの傑作アルバム。発表翌年にはグラミー賞4部門を獲得。「What A Fool Believes」(1位)、「Minute By Minute」(4位)、「Dependin' On You」(25位)。ジェフ・バクスターは私の好きなギタリストの一人です。全体に曲調がAORに振られているため、初期のアルバムに見られるような壮麗にして息づまるようなギターの出番が少ないのがちょっと残念ではあります。 ★★★★01. Here To Love You 02. What A Fool Believes 03. Minute By Minute 04. Dependin' On You 05. Don't Stop To Watch The Wheels 06. Open Your Eyes 07. Sweet Feelin' 08. Steamer Lane Breakdown 09. You Never Change 10. How Do The Fools Survive1.はイントロのタイトなドラムにタイラン・ポーターの硬質で動きのいいベースが絡んでくるところで、ああ、ドゥビーの世界に来たなとニンマリさせられてしまいます。2.はもう完全にAORで、ドゥビーよお前もかという気もしますが、魅力があるものはしょうがありません。特にこのコーラスが好きです。ちょっとオーリアンズも思い出してしまいました。よく頭の中で鳴っています。タイトル曲の3.はこのウッドベースのようなゴリゴリ感が実に印象的。4.はディスコ・ミュージックとして作られた曲です。コーラスが面白い。5.はリフの面白いシャッフルです。コーラスの豪勢さといい、「ドゥビー天国」ここにありというところ?7.もどことなくオーリアンズを思い起こさせる優しいアコのナンバーです。ニコレッタ・ラーソンがコーラスでゲスト出演しています。10、ここでバクスターのギターが爆発します。バクスターのジャズ・フィーリングあふれるギターソロを延々と楽しめます。うむ~、いいセンスだなあ~。そのほかのパートのグルーブも素晴らしく、後期ドゥビーのメンバーの実力が搾り出されています。///////////////////////////
Mar 8, 2007
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1976年にあのロック史に残る名曲‘HOTEL CALIFORNIA’ を生んだイーグルス後期の名ギタリスト、ジョー・ウォルシュのソロ・アルバム。 とにかく曲がいい、演奏がいいです。特にジョージ・ハリスンやロン・ウッドのアルバムに参加していたベースのウィリー・ウィークスとドラムのアンディ・ニューマークのリズム隊は心地よいノリとしなやかな変化を楽しませてくれます。 ホテル・カリフォルニアはスタジオ版なので比べるのもヘンですが、アルバムとしての魅力は、こちらのほうがはるかに上と思います。★★★★★! 1. Waik Away2. Meadows3. Rocky Mountain Way4. Time Out5. Help Me thru the Night6 Turn to Stone1.は学生の頃、同じサークルにこの曲が好きで演奏会のたびに演奏していたバンドがありました。 デイブメイソンの「All along from the Watchtower(見張り塔からずっと)」も十八番だったので、「ウォーク・タワーバンド」などと揶揄されていましたが、その気持ち、わからないでもありません。テーマが明快で、聴いてカッコイイだけでなく、演奏してても実に気持ちのいい曲なのです。さらりとしていつつシャキッと腰が入るというか・・。 ♪チャラリラ~というギターソロの出だしなんか、いつ聴いても「いいぞ~っ!!」って声をかけたくなります。2.はイントロ、パープルのWoman from Tokyoを思い出します。 これもアメリカンロックの味わいたっぷり。 大草原の中を悠々とドライブしている雰囲気。 ドン・フェルダーとのツイン・ギターの掛け合いもよいです。 後半、にわかに空かき曇って雨が降りそうな雰囲気になるところが好きですだ。 エンディングのギターソロは、類型的だがやっぱこれしかないよな~という仕上がりでした。3.ゆったりしたブルース基調のナンバーです。 ここではバンド全体のグルーブというか、ゆらゆらゆったりしたウネリ感を味わう。 リアルタイムで、あるロック誌の評論家が「椅子から転げ落ちるよ!」と言っていたのは、ここでのトーキング・モジュレータのプレイでしょう。 とにかく「普通の5倍はダシを入れました」というほどの濃厚なプレイです。4、はちょっとドゥビーっぽいリフに彼独自のほどよい濁り加減のソロワークが乗って、これもゴキゲン。 いいなあ、このリズムのノリも。 ただ、このアルバムすべてにいえることなのですが、カッティングの方のギターの音量が大きすぎて、しかもかなりファズがかかっているので全体にザラザラした音質感があります。これが気になるんです。5.はもとイーグルスのメンバーもゲストに迎え、しっとりとやっております。 いいなあ、このハーモニー。6.劇的な名曲、イントロを聴いているだけでワクワクしてきます。 こうしてみるとうちの学校のサークルはアメリカンロック好きな人が多かったのか、この曲もいろんなバンドから「またか・・」という位さんざっぱら聴かされました。 ヘタでもあるていどカッコよく聴こえるというのもあったのでしょう。 (私もこの曲だったらギターをやりたい) これを一流のプロがやったらたまんないです。ロイ・ブキャナンの「You Are Not Alone」でのプレイも素晴らしくイイのですが。///////////////////////////Joe Walsh ジョー・ウォルシュ / You Can't Argue With A Sick Mind 輸入盤 【CD】
Jan 14, 2007
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今日は私のブログでは毛色の変わったアルバムをひとつ・・。実はスリー・ディグリーズが好きなんである。1. ソウル・トレインのテーマ2. 荒野のならず者3. 幸せの季節4. 天使のささやき5. 愛はメッセージ6. 私は片想い7. ミッドナイト・トレイン8. 知らなかったの9. にがい涙10. 口づけでおやすみ11. 過ぎ去りし恋の日々12. 恋はシャンソン13. ドゥー・イット14. 恋に乾杯15. 私は忘れない16. 恋にアタック特に「愛はメッセージ」は日本でも大ヒットしたが、私の一番のお気に入りは「天使のささやきWhen Will I See You Again」である。リード・ボーカルはヴァレリー。とりわけ、イントロの♪は~あ~ ふ~う~のコーラスで悩殺。こういうのを不朽の名作というのだろうな。ギターのカッティングを聴くと、16ビートのハシリだな~と思う。7はてぃん・ぱん・あれい、9は筒見京平の作。当時ディスコでガンガンかかったであろう、2「荒野のならず者Dirty Ol'man」のようなノリのいい曲はあまり好きではなし、秀逸なバラードWoman in Loveが入っていないのが残念ではあるが、とにかく懐かしい!しかしこの、勝手邦題はなんとかならんかったんか~。 ★★★★☆
Dec 19, 2006
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オアシスは1,2枚目までの熱烈なファンが多いが、私は正直、どこがいいのかと思っていた。とくにメロディの語尾がいつも同じ風なので、聴いていて「クサクサ」してくるのだ。こういうことを言っているのは私だけのようだ。私はオアシスと何か前世で因縁があるのだろうか・・。いや、しかしそんな昔にはないぞ、オアシスなんか。このアルバムでは突如悟りを開いたかのように音が複雑、高度になり、かなり上質なロックになった。サンプリングの多用も、このアルバムではなかなか効果的な方向にのみ作用している。また、ベースの演奏が格段と良くなっている。ちょっとジョンポールみたいである。苦手なオアシスだが、曲によってはかなり入っていけるので★★★★。1.Fuckin' in the Bushes2.Go Let Out3.Who Feels Love?4. Put Yer Money Where Yer Mouth Is5. Little James6. Gas Panic!7. Where Did It All Go Wrong?8. Sunday Morning Call9. I Can See a Liar10. Roll It Over1.では60~70年代の匂いぷんぷんで、ギターのフレーズで出しが「天国への階段」ぽくてニヤリとしてしまい、2.~6.でサウンドの質感が向上しているものの、メロディのワンパターン感でやや評価失速するが、でもまあ6の後半は良い。7.ではこれまでになくメロそのものに新規性を感じさせる。これはリードギターにさらに緊迫感があると一層よかったか(ちょっとクラプトンみたいだけどね)。8.はまたふりだしに戻ったように良くない。9.はちょいワルなドラム良し!コキコキっとこね回すギター良し!10.は非常に大きなスケール感のある曲で、このアルバムの白眉だろう。イントロの幻想的なサウンドがすでにゴキゲンだし、後半、明らかにビートルズのCOME TOGETHERからいただいたギターと意識をふわーっと遠くに飛ばしてくれるようなコーラスが凄くイイ!
Dec 15, 2006
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パープルの捨て全集、The House of Blue Lightから続けて聴くと、あまりの出来のよさに唖然としてしまいます。 ボン・ジョヴィはこれまで、あまりにメジャーな存在なので遠ざけてきたところでしたが、ひょんなことから、娘の録音してあったMDを聴いて、ぐぐぐっとひきつけられてしまいました。 耳触りがいいのに陳腐を感じさせない奥の深さはさすが。1.It’s My Life2.Say It Isn’t So3.Thank You for Loving Me4.Two Story Town5.Next 100 Years6.Just Older7.Mystery Train8.Save the World9.Captain Crash and Beauty Queen from Mars10.She’s Mystery11.I Got the Girl12.One Wild Night 節回しのよいメロディとビビビとくるベースが頭に張り付いてしまう1、ノリノリのギター大会の5、美メロで静かに聴かせる10あたりは特に素晴らしいです。また2.ではメロにビートルズ風味を感じますが、OASISほどワンパターンではないなと。途中リズム・パターンが変わるところなども秀逸だ。全く、聴けば聴くほど味が出るアルバムですな~。どの曲も一仕事してあって、ありきたり!というのがひとつもないところが凄いです。他のアルバムも聴いてみっかなよわ(何語だ!)。★★★★☆
Nov 18, 2006
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「上質なブート」、私はこのアルバムを聴いたとき、こんな印象を受けました。 オーバー・ダブがされていない、ナマの音源。 スタジオ盤だとジェフ・ダウンズの絶妙なキーボードワークが全てをキレイにコーティングしてしまうのですが、このアルバムはバンドの「ありのまま」が出ています。 はじめカーステで聴いたとき、「なんてヒドイ録音なんだ」と思ったものですが、ヘッドホンで聴くとなかなか悪くありません。 一人ひとりのプレイが分離して聴こえて、なかなか具合がいいのです。 ただ、他の3人の影が少し薄く、ときおりウェットンのソロコンサートのような気がしてしまいます。 それにしてもエイジアの曲って、どの曲にも美味しいサービスが盛り込まれてますね。 最近私の中でエイジアの株が上がってきています。★★★☆1.TIME AGAIN2.SOLE SURVIVOR3.DON'T CRY4.KEYBOARD SOLO5.ONLY TIME WILL TELL6.ROCK AND ROLL DREAM7.STARLESS8.BOCK OF SATURDAY9.THE SMILE LEFT YOUR EYES10.THE HEAT GOES ON11.GO12.HEAT OF THE MOMENT13.OPEN YOUR EYES14.KARI-ANNEオープニングから1.2.3.と売れ筋の曲のオンパレード。ウェットンのベースが要所でビシビシ来る!パーマーのドラムがやっぱり要所で絶妙に・・××う!でもいいオトで鳴ってます!3.「ドント・クライ」は久しぶりに聴くと顔がほころんできます。4.イントロがぞくっとするほど美しい。大林監督が好んで使いそうなメローなナンバーです。5.は騎兵隊が出陣!という感じがなんとも盛り上がります。どうすればこんな素晴らしいポップなリフができるのでしょうか。6.はリフのリズム、「ニッポン、チャチャチャ」に聞こえるのは、私だけでしょうか。 時折みせる哀愁のメロがまたイイ。ここでみせるパットのギターはまずまずです。 歌っていないときのウェットンのゴリ男ぶりがいい。7.「スターレス」はキンクリの名曲です。あっ、イントロではや涙が。 カール・パーマーでは「RED」はムリだもんなあ・・(失礼)。 でもやっぱりこの曲はオリジナルのが好きです。9.ボーカルが終わってギターソロに入るところが非常にカッコいいっ!!10.この曲、50年代ロカビリーにも通じるノリがあってまた新鮮な気分になります。こういうキーボソロって好きなんですよね~。11.カール・パーマーのドラムソロ。 中国の舞蹈を思い出したな~。どこか、クールじゃない。 このリフ、パープルのKNOCKIN' YOUR BACK DOORに似てます。12.う~ん、なんべん聴いてもいい曲! スタジオと同様、後半いそいそとせわしなくなるのは前世からのお約束なのでしょうか。13.後半Open Your Eyes・・と延々と続くあたりがプログレっぽくていけます。ここにケン・ヘンズレーが入っていたら、JURY MORNING風味になっていたかもしれません。【送料無料】[初回限定盤 ] Asia エイジア / Live In Moscow 1990 【CD】価格:3,150円(税込、送料込)
Oct 5, 2006
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ビリー・コブハムはいわゆるクロスオーバー系で活躍する世界のトップ・ドラマーです。1944年パナマの音楽一家に生まれ、幼少の頃からドラムを叩く。1968年ホレス・シルバークインテッドでプロデビュー、同年ニューポート・ジャズフェスティバルで脚光を浴びる。マイルス・デイビスとプレイした後マハビシュヌ・オーケストラに参加、世界最高レベルのドラマーとしての評価を決定づけています。ツインバスドラをフルに活用した力強い躍動的なサウンドとマーチング・バンド経験で磨かれた繊細でキレのいいスネアワークが彼の持ち味であり、マハビシュヌ・オケではそれが遺憾なく発揮されています。このアルバムはディープ・パープル加入前のトミー・ボーリンをギターに、マハビシュヌの同志ヤン・ハマーをキーボードに迎えており、彼らのインプロビゼーションの直接対決による緊張感が、このアルバムの先鋭性を決定づけています。特に3bのトーリアン・マタドールにおけるバトルは当時のミュージシャンたちに大きな衝撃を与えたに違いありません(このアルバムがなければジェフベックの「ワイヤード」も生まれなかったろうと言われています)。5bのル・リはロン・カーターのウッドベースが渋く光っており、このアルバム、曲にバラエティに富んでいて楽しめるのと、参加ミュージシャンの才能が随所に際立っているところがよく、単なるジャズドラマーのソロアルバムとして位置づけるのは勿体ない名盤だと思います。 ★★★★★まあ、あまり先入見なく楽しんでもらってもいいかも。///////////////////////////
Sep 14, 2006
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クイーンはストーンズとともに私の「苦手組」に入るバンドで、昔仙台に来たときライブを観たことはあったものの(オイオイ)、とにかくあのベコベコしたドラム音や気取ったコーラス、糸を引くような笛を吹くようなギターがダメダメで敬遠してきたのでありました。15年くらい前、姉が偶然CDを入れっぱなしにしていたクルマに乗り、どこのバンドだかもわからないうちに聴いた「イニュエンドウ」。なんだ、このバンドは凄エじゃないか!!ジョン・ボーナムを思わせる重厚なドラム、キレのいいスパニシュギターとそれに続く必殺ハードロックギター、無数のカスタネットの大団円で決める感動のフィニッシュなど、このすばらしいサウンドを紡ぎだすのは一体どこのバンド?と取り出してみたら、ゲッ、クイーン!!!。それは一夜明けてみたら大嫌いな女がすやすやと隣に寝ていたようなショックでありました。・・たとえに品がないですが。///////////////////////////他の曲はど~もいまだに生理的に馴染めないが、このイニュエンドウだけは別物で、シングルを私の手元に大事にとってある。
Aug 24, 2006
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60年代シカゴ・ブルースの巨人と呼ばれた男、マッキンリー・モーガンフィールド・”マディ・ウォーターズ“。その死後10年の節目に、彼に捧げるためのプロジェクトを、ポール・ロジャース(現クイーン)が立ち上げました。 集結したミュージシャンは、なんとジェフ・ベック、リッチー・サンボラ、スラッシュ、ゲイリー・ムーア、トレバー・ラヴィン、デイブ・ギルモア、ブライアン・メイ・・。 なんとロック・ギタリストの紅白歌合戦状態ではないですか。 このときリッチー・ブラックモア、ヴァン・ヘイレン、スティーブ・ヴァイなどが参加していないのは、ブルースの系譜に属していないからでしょう。あるいは、単に人脈、スケジュール、ギャラの問題か。 受けて立つリズムセッションも超強力です。 ベースがあのジェフ・ベックのワールドツアーで渋いプレイを披露しているピノ・パラディノ、ドラムがジェイソン・ボーナム。 現代的にヘヴィーで、的確で小技も光っています。 このアルバムを素晴らしいものにしているのはこのミュージシャン達の功績も大きいでしょう。 最後にポール・ロジャースの言葉を引用し、曲ごとのコメントに続けます。 我々がこのアルバムを作っている間ずっと、天国から誰かがほほえみを投げかけてくれていた。それがあなただったと、私は思いたい!この作品に快く参加してくれて、そのブルージーなプレイでアルバムを飾ってくれた、素晴らしいミュージシャンに多大なる感謝の念を捧げる。 キープ・スマイリング ポール・ロジャース1.Muddy Water Blues 序幕です。静かにマディ・ウォーターズへの賛歌を歌うポール。 ここではひたすら、優しくソウルフルな声と、節回しのウマさを堪能することとしましょう。2.Louisiana Blues(G:トレヴァー・ラヴィン) マディが51年にヒットさせた曲です。 ジャカジャ~ンジャジャジャジャジッヤ~の響きのメタリックなこと! ベースのソリッドなラインもイカシテいます。 トレヴァーのギターは超・クリエイティブとまではいきませんでしたが、切れ味よく華麗に仕上がった。3.Can't be Satisfied(G:ブライアン・セッツァー) ブルースからヘビーロックへ・・という変遷が一曲の中にたたみ込まれているような感触だ。ゴージャスなリズム隊がやはり良過ぎます。 ギターはジャジーなプレイを心がけているようで、そのへんでブルースの領域に踏みとどまったか。4.Rollin' Stone(G:ジェフ・ベック) ウイリー・ディクソンの曲で、多くのアーティストにカバーされています。 ムヒョ~というオトで一発でジェフのギターとわかりますね。 バッド・カンパニーのような重い曲で、「ひとりワイヤード」してる師匠はやっぱり偉大です。5.Good Morning Little School Girl(Part1) (G:ジェフ・ベック) ブルース・ハープの革新者、ソニー・ボーイ・ウィドアムソン一世の曲。 テン・イヤーズ・アフターの名演でも知られるスタンダード・ナンバーです。 こんなひそやかな曲なのにジェフのギターは自由奔放で、彼にしか許されない振る舞いでしょう。 6.Hoochie Coochie Man(G:スティーブ・ミラー) フーチー・クーチーって、どういう意味や? 呪術的魅力のある男・・とでもいうんでしょうかね。7.She's Alright(G:トレヴァー・ラヴィン) ドラムのオカズがいい、それからギターソロに入ってから俄然この曲はカッコよくなります。8.Standing around Crying (G:デイヴ・ギルモア) デイヴのルーツが正統派ブルースということがよくわかります。一音一音に対する神経質なまでの気配りがここでも際立っています。9.The Hunter(G:スラッシュ) ここでシャッフルの曲になるのが聴いてて嬉しい。 いい気分転換になります。中盤、スラッシュのソロはすんばらしい聴かせどころがボーカルとしばらくカブってしまっているのが残念(故意か)。 オトはレスポールというより曲にあわせて細く鋭くテレキャスっぽい感じにしているように聴こえますが・・。もともとこういう音色だったか?10.She Moves Me(G:ゲイリー・ムーア) ギターがとにかくカッコ良い。フレーズの良さ、音色、スピード感などを備えてキッチリ組み立てられました。 ハードなブルース・ギターを弾くならこういう風にやりたいなという憧れを感じてしまうのでした。魅力的です。11.I'm Ready(G:ブライアン・メイ) おお、この頃はポールもクイーンに参加することなど想像だにしていなかったでしょう。 ストレートなハネたブルースロック・ナンバー。 ブライアン・メイ注目のプレイは・・相変わらずギターのような流しそうめんのような、なんともミョ~な音色だけが印象に残ります。12.I Just Want to Make Love to You(G:ジェフ・ベック) このあたり、地味な曲が続く。ジェフのソロが入ったところだけ濃厚な別世界になってしまうのはまあ、お約束?。13.Born under a Bad Sign(G:ニール・ショーン) 邦題「悪い星のもとに生まれて」。クリームのヒットでも有名です。いや、懐かしいなあ。 ブルース・ボーカリストとしてのポールの力量を感じます。 この曲、演奏してもなにかと奥が深く楽しめる気がしますね。ギターのカッティングもいい感じ。14.Good Morning Little School Girl(G:リッチー・サンボラ) ここで再び私の好きなヘビー・ハード路線に(笑)。 14曲目にこのようなナンバーが入っていることに意味があります。 ピノのベースも極限までゴリゴリ硬くしていてヨイなあ。 ギタープレイも期待通りに盛り上がってくれます。15.Muddy Waters Blues(G:ニール・ショーン) 最後はまたマディ・ウォーターズ・ブルースで締めです。 やっぱりこの曲はハイライトになるかな・・。 メンバーたちの魂込めたプレイが、心に共鳴してきます。 雨の中を歩いていく 靴は水浸し 感じるのは心の痛みと マディ・ウォーターズの ブルーズだけさ 川もすすり泣いている 失うものなど何もないんだ 嘆いている柳の木の下で マディ・ウォーターズの ブルーズとともに これだけの豪華力作アルバムはそうない。 永久保存版です! 常備菜として、行楽のお供に、お父さんのおつまみにも!ぜひお手元に一枚。
Aug 8, 2006
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オアシスのファーストアルバムである。ツタヤでもらったハンドブックを読むと、相変わらず大仰な文章が載っている。「野放図で収束を拒む不遜なほどの自信と野望が漲った一枚。そして世界は彼らのものに。」ぶはっは~、本当に聴いたのか、オイ!そりゃないだろうが。メロディはビートルズ直系と評されることもある。なるほど、初期のメロに共通する部分もある。でもこのアルバム、続けて聴いているとどの曲も同じに聴こえてきてアキルんだなあ・・。ビールの「淡麗生」を10本続けて飲んだような気分になる!と、思っていたら日本盤では4曲目と6曲目にボートラをはさんでいたのだった。なんという余計なことを!これが「ないものとして」聴いたらずいぶんすっきりした。それでも私との相性がイマイチです。★★★。1. Rock 'N' Roll Star私はこういうストレートなロックンロールはあまり好みではないが心地よい方だろう。ベースのカパカパした音もナイスかな。ヘッドホンでキッチリ聴くといろんな音の工夫があることを発見する。2. ShakermakerRPGで「ふしぎな村」に迷い込んだときのようなシュールなイントロが印象的。テンポをわざとゆ~っくりに抑制して成功。3. Live Foreverオアシスの大ヒット曲。確かに、メロの流れはこの曲が一番気持ちがいい。とくにエンディングのリフが「Watchtower」みたいなので私としてはそれに便乗してギターソロに突入して欲しかった。ロックの文法にこだわりすぎか。4. Up in the Skyこれも初期ビートルズ系の曲か。一曲だけ切り離して聴くとどれもキャッチーなんだろうけど、そろそろ「ごっつぁんです」という感じになってくる。5. Columbiaイントロ等でサウンドに面白さがあり、まあいつものパターンだが悪くはない。6. Supersonicリフはホワイトスネイクの「Fool for Your Loving」、フレーズはジョージ・ハリスンの「My Sweet Load」のようなのが出てきてにやり。7. Bring It on Downアルバムの中ではテンションの高い曲。こういう曲をライブでやればノルだろうな~。録音の仕方もライブな感じになってないかな?8. Cigarettes and Alcoholうむ~ゼイゼイ・・。これなんかは金太郎飴っぽくないかな?9. Digsy's Dinnerこれは初期ビートルズではない60年代ポップスを彷彿させる。これなら気分転換。10. Slide Awayこういう風に中間部のギターが入るとずいぶんイイ。中間部だけデイブ・メイソンの曲のような感じになります。サビのメロもいいですな~。11. Married with Childrenさりげない曲だけどアルバム中の他のナンバーとは全然印象が違うので矢鱈とよく聴こえる。こういうのを真ん中あたりに入れてもらうとよかったが、これはこれでデザートとして必要だろう。ところどころに深いエコーがかかる処理もいい感じになっている。
Jun 24, 2006
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5.Sex and ReligionSV:「セックスは正反対の意味をはらんでいる。美しい愛という意味があるけど、それは同時に、心の中にあるエゴによって歪んだ形にもなっていくんだ。これは宗教にもいえることで、この2つの言葉を並べるのは、とてもパワフルな声明だと思ってる」一曲で5曲分くらいの中身がある曲だ。ロック・オペラのようでもある。この曲は歌詞とかをしっかり聴いて味わったほうがよさそうだ。一部をここにご紹介。Must you make a desisionBetween sex and religionWhy can't you love God in your bed?Well Jesus Christ Is in your bed tonightTo bring back from the dead.6.Dirty Black HoleSV:「より高い精神性を手に入れようとする人間一般の願望を書いた曲。"Dirty Black Hole"は、その昔僕の考え方が存在していた場所なんだよ」この曲は良し!初期のスコーピオンズを思い出すテンションと暴力性がある。構成もなかなか高度で飽きさせない。7.Touching TonguesSV:「この曲・・元々歌詞からスタートしたんだけど、結局巧くいかずギターで演ることになったんだ。タイトルのような親密さをギターで表現してみたわけさ」 私はまったく対極にいる「高中正義」の曲を思い出してしまった。どことなくトロピカルな味わいだしギター音にやさしさ、煌めきがある。 非常にいい曲だ。8.Just CartilageSV:「現時点では、頭の中にイメージがあるだけなんだけど、昨日日本のフォーク(民謡?)音楽のCDを買ってきたんだ。そこから何かヒントを得て、自分なりのひねったメロディを考えてみようと思う」この曲は日本盤用のボーナス・トラック。そのワリにはオマケ的なところなく、気にいった。そもそも、何の民謡だ?ジミヘンのブードゥーチャイルドのようなずっしりしたリフが魅力的。とくにベースのオトが気に入っている。この曲をベックが弾くとどうなるかな?とふと思った。 9.State of GraceSV:「マスタリングが11時からという朝の3時にスタートして、4時に書きあがった曲。その前2日間、一睡もしてなくて、いわゆるキレた状態なんだけど、だからこそエモーションが出たかも」 この曲もちゃんとステレオでオトを拾うような聴き方をしたほうがいい。 カーステとかで聴くとなんじゃこりゃ?だもんね。10.SurviveSV:「単純に、ポジティブなメッセージを持つシンプルなロックだね」 シンプルなロックといってもいわゆるロケンロールではない。 横浜銀蝿とは違う。ただし聴いていて単純に楽しむことはできる。 エンディングがこれまた大笑いできる。11.PigSV:「豚という動物はいつも泥まみれだろう?丸っきり自由、何の束縛もない訳だよね?彼らのそういうところから、僕たちは何かが学びとれるんじゃないか・・そういう歌なんだ」もっともヴァイらしいエキサイティングでエキセントリックなナンバーだ。曲はわかりにくいが、ギターの多彩な技巧を楽しむならこれだ。がんばって続けて10回聴こう!12.The Road to Mt.CalvarySV:「キャバリー山というのは、イエス・キリストが十字架に架けられた場所なんだけど、キリスト教の一部始終をサウンドで表現したものなんだ。批判を浴びることになるかもしれないけど、僕なりの表現なんだ、気にはしない」これは高度なプログレだろう。こんな曲、ヴァイでなければ作れない。13.Down Deep into the PainSV:「生きていく中での悲劇、肉体的、精神的な苦痛、そういうものは僕たちを進化させていくものなんだ。」このコメントは12を聴いていて感じたことだ。悲劇が人間を(神にむけて)進化させる・・音楽による悟達の表現だ。12はね。13はなんとも難解なナンバーだ。さすがにここまで来ると私も方向感覚を失ってしまう。実際にSVの次男のキーナン・ファイアーが生まれたときの様子を録音していたものが挿入されている。ヴァイの笑い声は意外に素直なものだった。14.Rescue Me or Bury MeSV:「基本的には、ある女性との愛を回想している男の話なんだけど、二重の意味が隠されているんだ。この曲には長いギターソロが入っているけど、ああいうヴァンプが凄く好きなんだ。」 なかなかに高度な構成を持った美しい曲だ。これはロックのユニットを使ったクラシックなのだ。なんとなくヒザを揃えて「鑑賞させていただく」モードになってしまう。なおヴァンプというコトバを初めて聞いたのでネットで調べてみると、あるサイトにこういう風に書いてあった。「次の曲に移る時に、メンバーの誰かが喉を潤していたり、楽器の調整などをしてるので曲が始められないことがあるが、次にやる曲は決まっていて、その前触れをリズムセクション等がやるのが、ヴァンプである。」 勉強になりました。
Jun 22, 2006
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VAIは一時期「これぞ究極のギタリストの姿!」と思い何枚かアルバムを買った。このアルバムでのメンバーがVo:Devin Townsend Bs:T.M.Stevens Ds:Terry Bozioと、これでもかというくらい濃い方々ばかりで、思い余ってドラムをフロイドのニック・メイソンあたりで中和したくなる(たぶんそれじゃイカンでしょう・笑)。 ボーカルのデヴィンはSVからのオファーがあるまで、ギタリストとして活動する予定で、すでにアルバムの契約までしていたらしい。 このアルバムはカーステレオやウォークマンなどで聞き流してはいけない。音楽的な美しさを感じる以前に、「このたびのアルバムは新たなアーキテクチャーの採用と先端プロセスの融合により、高性能/多機能を短納期・低コストで実現できる新プラットフォームの・・」と、高性能デバイスのプレゼンを受けているような心境になってしまうのだ。しかし、ヘッドホンで丹念に音を拾っていくと、やっぱりなかなか素晴らしく、さらにCDの解説書を読んでいるとますます好きになってくる。非常に高度で複雑なメッセージと原始的な快感を呼び覚ます信号を盛り込んだ力作だ。ヴァイはうるさいだけの男ではない。では、そこに紹介されていたSVの曲コメントを織り交ぜつつ感想を。★★★★☆1. 2.An Earth Dweller's Return ~Here and NowSV:「リフのアイデアをストックした500本くらいのテープから適当に引き出したモノが元になっている。意味するところは、今、この時点こそが行動を起こすべき時・・過去は歴史の一ページに過ぎないということさ」スティーブ、光臨!という感じの荘厳なオープニングののち、すかさずテンション全開。このナンバー、実にカッコイイ。「怒涛のロック」とでも言おうか。ボジオ機械的だが高性能。筋肉ベキベキのベースも頼もしい。3.In My Dreams With YouSV:「バークレー時代の友人との共作で、デズモンド・チャイルドが歌詞で協力してくれた。」イントロはちょっと驚くが基本的にメロが良く、耳に心地よいナンバー。ボーカルいいけど、ときどきなんでこんな風に歌い回すかなーと思うこともあり。4.Still My Bleeding HeartSV:「不治の病で寝たきりになっている少年がいて、彼が僕のファンだと聞かされたんだ。その後、病院に直接電話して彼とハナシたんだが、残念ながら2カ月後に亡くなっってしまった。その事について、親の立場で書いてみたのがこの曲なんだ。音楽的には、これぞ僕の神髄という仕上がりになっていると思う」うっうっ、スティーブ、いい奴・・。In the name of loveStill my bleeding heartFor the love of GodStill my bleeding heart愛という名のもとに僕の心は痛み続ける神への愛のために僕の心は痛みつづけるこういうコンセプトなのに感傷的なバラードにならず神に問いかける戦士の物語に仕立てているところが却って感動を誘う。このアルバムのハイライトだと思う。続く。
Jun 21, 2006
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イエスのライブというのでどこまであの複雑に入り組んだ曲を再現できるのかな~と思っていたら、あまりにも「まんま」なので驚愕した覚えがあります。 しかもアラン・ホワイトなどはドラマーに就任して一週間くらいで演奏した曲もあるそうな。化け物のような技術です。 当時確かLP3枚組みで5000円くらいしたでしょうか。今の感覚でいうと電動髭剃り一個買ったくらいの買い物です(ややこしいか))。 ジャケットも非常に美しく、それを眺めながらレコードに針を落とす瞬間の楽しみというのは何ものにも例えられない思いがしたものです。 とにかくこの複雑なサウンドをほとんどノンミスで演奏できてしまう彼らの技量は驚異的でした。 中にはクリス・スクワイヤのベースやアラン・ホワイトのバスドラがスタジオ以上にズシンと響いてより気持ちいい曲もあります。 このあとイエスの曲はどんどん詰まらなくなっていくので、ベスト・アルバムとして楽しむのもテでしょう。1. Opening [Excerpt from "Firebird Suite"][Excerpt] ストラヴィンスキーの「火の鳥」。少しづつ静かに盛り上がり、緊張と期待とを高めるイエスらしい最高の演出でしょう。2. Siberian Khatru 好きだなーこの曲。イエスの良さが凝縮しています。この曲には美しさ、躍動性、各パート最高のパフォーマンス、イエスのすべてがあります。 ギターの3回目から変拍子になるところ、ずいぶんと地味に根気よく演奏しております(笑)。 リズムセッションのオトは、スタジオ版より迫力がありガンガンきます。3. Heart of the Sunrise これもキメが多いのによくもここまで精密にやれるもんです。 こういう長い曲をうざったくなく気持ちよく聴けるのはジョン・アンダーソンの、どこか聖歌隊のような上品なボーカルが貢献しているのではないでしょうか。 これがオジー・オズボーンだったらと想像してほしい(意味ないか)。 リック・ウェイクマンのキーボードも実に色とりどりでこれもすばらしい。4. Perpetual Change 牧歌的でイエスらしいメロを持つ佳曲。 変拍子のキメなどはハッキリと決めていますが、中盤みんなであまりにギンギン弾きすぎて、ややガヤガヤした感じになってしまったか・・・。5. And You and I: Cord of Life/Eclipse/The Preacher the Teacher/The Apocal私はこの曲が好きです。Yes版サウンド・オブ・ミュージックという趣もあります。特にキーボのきゅい~んというオトに耳が行ってしまいます。6. Mood for a Day美しいメロのスパニシュ風ギターソロ。ここまで緊張感のあるギッシリ詰まった演奏が続いていたのでホッとします。曲も演奏も文句なし!7. Excerpts from "The Six Wives of Henry VIII" [Excerpt]お次はリック・ウエイクマンのソロ「ヘンリー八世と六人の妻」よりキャサリン・オブ・アラゴンやジェーン・シームアなど。ピアノ→シンセと続き、例の六角形に組み合わせたキーボ群を華麗に弾きこなすウェイクマンの姿が目に浮かぶようです。ただ・・ピアノはいまひとつ繊細さがないし、シンセは荒っぽく下品になり切れないところが、まあリックの持ち味か。8. Roundabout フルメンバーに戻ります。 やっぱりカッコエエです・・。 惚れ惚れします。 「耽美的なロック」・・そんな感じです。そのわかりやすい美しさが、「イージーリスニング」と揶揄される所以ですが(笑)。 途中タララタララタン、のキメがちょっと音符つぶれたけど、それは置いといて・・。 本当はこの曲で締めくくるのがお約束、実際の演奏もそうなっていたはずですが、アルバムにうまくおさまらなくてこうなった模様です。9. I've Seen All Good People: Your Move/All Good Peopleこの曲、変にノー天気で私はあまり好みでありません。ハウのギターはうまくぶっちゃけててよろしいですが。ブルースフレーズ皆無、チョーキングなしでここまで弾くというのは実に非凡です。10. Long Distance Runaround/The Fish (Schindleria Praematurus)このドラムはビル・ブラフォードが担当。劇的に展開しつつ一人一人の見せ場をつくっていきます。クリスのソロは、バックでガンガン弾いているときの方がクレイバーな感じがします。これだけ圧倒的な力量をもったベーシストなんだから、ソロではもっと劇的なアプローチをしてほしかった。と、40年前のことを今いってもしょうがありませんが。11. Close to the Edge: The Solid Time of Change/Total Mass Retain/I Get Up スタジオ版と比べればさすがに音の荒れはあるものの、何べん聴いてもこの曲は絶品です。 こんな曲、この時代にしか出てこないだろうな~。 特にカッコイイと思うのは、ボーカルの裏でユニゾンで行われるンッズンズンンッパッパッパッという(こう書くとアホみたいだけど)重厚なキメ。これは神がかってるフレーズですよ。 この曲に合うボーカルは彼以外思い浮かびません。12. Yours Is No Disgrace イエスの明るく華々しい面が目いっぱいハイライトされています。 クリスのベース、やっぱりイイ!! またアランホワイトの骨太なドラミングが曲を締めています。 後半のギョワワワ~ンというキメはどうもオドロオドロしくて好きになれませんが・・。13. Starship Trooper: Life Seeker/Disillusion/Warm イエスにしてはどことなく像を結びにくいぼわ~っとした曲ではないでしょうか。 やはり8.で締めて欲しかったなー・・と思っていると、ワームではリックの耳に心地よいシンセが響き渡り、ハウが加わると、さすが旨みの総動員、壮大な一大絵巻をつくりだします。 このエンディングはなるほど、後味よく決まりました。閑話休題。「生きてるミュージシャン」でベストなバンドをつくるとしたら、どういうメンバーがいいかなとふとよくある設問が浮かんできました。 私はベースには迷わずこのクリス・スクワイヤを入れます。 こんなに音とフレーズがビシッと決まっているベーシストは他に知りません。 他のパートは・・。 ドラムはヴィニー・カリウタ、アラン・ホワイトではちょっとイエス色が出すぎますので。 ギターは当然ジェフ・ベック、ボーカルにスコーピオンズのクラウス・マイネ(今、声出てますかね)、キーボは、さてどうしたものか・・。ケン・ヘンズレーは元気?
Jun 12, 2006
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スタッフ!! 昨日あるお祭りのステージでいいジャズバンドを観た。 家に帰ってから心に残ったこの余韻を広げてやるのにどうすればいいかなと迷った挙句、このSTUFFに手を伸ばした。 発売当時、かなりの話題を呼んだアルバムだ。私の所属していたサークルでも先輩グループがこのアルバムの「How Long Will It Last」をコピーしたりして、まあ、フゥージョンの練習曲になっていたのである。 ちなみにつのだ☆ひろ氏のドラム・クリニックという アルバムにもこの曲がテイクされている。 イントロのスネアのクローズド・ロールから始まり、両手16ビートやオープンハイハット裏打ち、ライド・シンバルのカップ裏打ちと、確かに基本ワザ習得にもってこいのナンバーだ。しかもフックが強いからやってて楽しい。 さて、このバンドについてはいまさら言うまでもないかもしれないが、ニューヨークを中心に活躍する最高レベルのスタジオ・ミュージシャンによって結成されたもの。 なにしろ当時TVで流れているコマーシャルの50%は、彼らの誰かが演奏していたもの。 CORNELL DUPREE G. GORDON EDWARDS B STEPHEN GADD D,Per ERIC GALE G CHRISTPHER PARKER D,Per RICHARD TEE P いまさらながら凄いメンバーだ。 寿司でいえば本マグロのトロとアワビとウニ・・(アホか~っ!) こういう人たちが集まるからといって、ワザとワザの火花の散るようなぶつかり合いを期待してはいけない。 K-1でもなければ、スティーヴ・ヴァイもゲイリー・ムーアもいないのだ(何を言っているのか)。 最高級の玉露を味わうつもりでリラックスしつつ、しかし敬意を表していいオーディオで極上のオトに身を委ねよう。 特に光っているのはリチャード・ティーのピアノだ。 陳腐な言い方だけど、何べん聴いても新しい発見がありますぞ。自分で楽器を演奏する人は特に感動が深いでしょう。★★★★★。 1.Foots うむ~、すべての演奏が最適な形で作品にかかわっている。特に好きなのはエリックゲイルのおっさんのまったり鋭いリードと、コーネル・デュプリーのきめ細かい職人技のコード・ストロークのギターの共演。ピアノのフレーズは実に躍動的でかつ精緻だ。 スネアのスチャ!というオトは浅胴をデリケートにチューニングしたヤツでないとこうは出ない。 2.My Sweetness メローとファンキーの交錯が最高に気持ちイイ。 リチャードの曲だが、キャッチー、聴き応えがある。 フェンダーローズの音色も楽しさ満開。3.(Do You)Want Some of This 極めて骨太なファンクだ。このベース、練習してみたくなるな~。 指力が太くないと、こういうオトはなかなか出ないだろうな~。 そうそう、思い出した、当時ゴードンは「テクより味の人」という評判であった(笑)。 ギターのカッティングも一音ごとに多彩なオトが出ていていくらでも深く味わえる。 後半はリチャードの独壇場。 「もしもピアノが弾けたなら」・・リチャードの演奏を聴いてやめてしまうだろう(笑)。4.Looking for the Juice この曲、日本の曲の何かに似ているような気がするんだけど、思い出せない。 甘い香りのする佳作だなあと思ったらタイトルが・・なるほどネ。 5.Reflections of Divine Love 最高のミュージシャンたちの余裕が感じられるリラックスした演奏。 このピキュイ~ンという音色はエリックゲイルか。6.How Long Will It Last 前文ではドラムのことを言ったが、聴きこんでいくと、ギターもピアノも本当に凄い演奏をしている!! しかし中盤ギターソロのベースのオクターブ奏法+オカズ ンーパ、ンーパ、ドリドリドリ~のところ、一箇所こんがらがってるところめっけ!(笑)。4回転に失敗したので、それ以降3回転ジャンプに軌道修正か。まさかね(笑)。ギターソロ後半のリズミカルなピアノ伴奏は圧巻!!コメント聴きながら4回も連続して聴いてしまった。7.Sun Song ここでもリチャードのフェンダーローズのオトが気持ちよく体を揺らしてくれる。 ひたひたとしたドラムもね。おいしい紅茶を飲みたくなってきます。8.Happy Farms こういうリズムは何といえばいいのかな。8ビートのスイング?こういうノリって、当時かなり新しかったんじゃなかろうか。 9.Dixie /Up on the Roof 最後はメローに締めくくり。このナンバーで優しいアンサンブルを聴かせてくれていたRICHARD TEEが1993年7月に(49歳で!)、ERIC GALEが1994年5月に他界。つくづく惜しいミュージシャンだ。
May 14, 2006
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ジミの遺族が何年もかけて集めたトリビュート曲の数々。 クラプトン、ジョン・リー・フッカー、サンタナ、レニクラなど「ジミヘン杯紅白歌合戦」の様相だ(もうちょっと格調高い表現ができんものか・・) もちもち、これは★★★★★だ。ベタかな~と思いつつ・・。1.Gratitude/James"Al"Hendrix ジミの父のご挨拶。一体いくつになるんだ? 「こんなにも長い間ジミのことを思ってれたすべてのミュージシャンと世界に感謝したい」とか言おうとしていきなり「すてーん」とコケるのがご愛嬌。2.Are You Experienced?/Musiq 正直、初めて聴いたとき、なんと詰まらんアレンジかと思ったがだんだん味が出てくる。 ビーンビーンと同じ音階を叩き続けるピアノの音が独自の酩酊感を与える。3.Spanish Castle Magic/Santana featuring Corey Glover 一転してテンションの高いハードファンクだ。 こういう野太く動きまわる、弾力的なベースがなんともナイスです。 4.Purple House/Prince わりとコテなブルースをプリンスでやるというのがまた、変わった趣向。 一人一人のプレイにほどよいダシが効いていて、さすがと思わせる。5.The Wind Cries Mary/Sting しかしスティングてのはスケールの大きいギターを弾きますね~。 しかもこのようなさら~っとした曲で、よくぞこのような盛り上がりを演出できるものだ。 このアブストラクトなイメージ、ちょっとベックのワイブ・ワイヤーを思い出してしまった。ここでのダブルバスのドラムは誰だろう。6.Voodoo Child(Slight Return)/Earth Wind & Fire/ ジミ曲がそれ以降のロックやファンクの芸術の知見によってさらに極度に素晴らしい作品になるという事例を多く見てきたが、これもそうした成功例ではなかろーか? ジミのフレーズって、そういうブレイクスルーをもたらすものだったのだね~。7.Power of Soul/Bootsy Collins featuring George Clinton&the P-Funk All-Stars 思わず体が動き出す濃厚ファンクのアレンジ。70年台後半わりとこういう曲聴きました。そうそう、”That's the Way”とかね。え?全然違う?? この時代、ちょっとロック離れしていて、パチンコでとったテープしか聴かなかったから・・。8.Burning of the Midnight Lamp/Eric Clapton 温泉に行く途中、クルマの中で初めて聴いたとき失望したが、これもだんだんかみ締めているうちに良くなるというヤツだ。 なんというか、クラプトンの優しさが身体に沁みてくる。 イントロの「♪ピロピロピロロ~ン」が耳に残って離れない。 ギターソロもいかにもクラプトン。ジミヘンへの敬意から、フレーズも練りに練ったのであろう。キレイでスゴイ。9.Have You Ever Been(To Electric Ladyland) /Lenny Kravitz レニクラだ。やったな~。PTAの演奏会で(笑)。 この人の曲もなかなかヨイのであります。 で、なぜかスリー・ディグリーズを聴きたくなてしまった(笑)。 誰か理由を説明していただきたい(笑)。 10.30Years/James"Al"Hendrix 折り返しアル父っつあんの挨拶。11.Who Knows/Devoted Spirits featuring George Duke 華麗なキーボの「利き酒大会」といった趣かな。12.Purple Haze/Robert Randolph & The Family Stone 本当、デデデー、デデデーデデデのキメはよく考えたもんだな~。「王様」のバカ!何聴いてもあんたが歌っているように聴こえてしまうではないの(笑)。 このンパーパンパーのベースが好きだな~。 超ヘヴィーでいいねえ~。 (ドラマーの習性でベースばかし聴いてしまう・・・) ギターのぶっ飛びようが今ひとつのような気もするが。13.Going Home/Velvet Turner あっという間に通過してしまって何がなんだかわからなかったっす。14.Little Wing/Chaka Khan&Kenny Olson 何と!こういうアレンジもあったのだね。 夜っぽいけどダイナミック。さすがディスコ・クイーンのチャカカーンですよ。一瞬何のアルバム聴いてたんだっけな・と前後不覚になるなあ。15.Castles Made of Sand/Sounds of Blackness うむ~ちょっと私の趣味には合わないかな・・。16.May this be Love/Eric Gales おっ、エリックゲイルのおっさん、好きだな~。 ジミヘン奏法の対極にあるシブシブ奏法だけど、一音ごとにタンニンとカテキンが滲み出てきます。17.Foxy Lady/Cee Lo 「狐っぽ~い」ですな。ああ~っ演奏したい!この曲! でもトリビュートでこういう曲はさぞかしプレッシャーが大きいだろうなあ。18.Red House/John Lee Hooker ジョンリーのレッドハウス。4と同じ曲。 硬質でシャープなギターサウンドが酔わせる。19.Little Wing.3rd Stone from the Sun/Steve Ray Vaughan & Double Trouble これ一曲だけで2800円くらいの価値はある。 何度も繰り返し聴いたが、名演としか言いようがない。 なんでこのヒトはこんなに歌心とボキャブラリーがあるのだろうか。 グリグリとヒッソリが実に好配分で快適なトータルソリューションをローコストで実現(何を言っているのか)。 私がもしもギターやってたら、絶対コピーしたくなるだろうな。カッコ良すぎだものなー。 でもキメ細かいドラムのサポートもイカしている。 ひとつフレーズ盗んだゾ。 (なお、この曲聴くとショーケンが主演していた「前略おふくろ様」という番組を思い出すのは私だけであろうか。)
May 2, 2006
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アメリカン・ロックHRの代表選手のひとつだが、実態はJOE WALSHなどの看板ギタリストにすべておんぶに抱っこしてしまう甲斐性なしバンドともいえる。 このアルバムでもその傾向が顕著であり、ここでは後にパープルに参加するTOMMY BOLINが入った早々大黒柱にされており、全9曲中8曲が彼の手になるもの。 だから曲は悪かろうはずがない。 ただ他のメンバーの力量が劣るため、バンドとしての仕上がりはサイコーとまではいかない。 なんとなくロールスロイス1台と軽自動車3台が併走しているイメージというのは、言いすぎか。 でもトミー好きだから★★★★+half。1.Standing in the Rain アメリカン・ロックの楽しさ満載、なんか胸がワクワクしてきます。 友人が送ってくれたギター・マガジンには、このようなスライド・ギターと押弦プレイの併用スタイルは彼のトレードマーク的な十八番アプローチと解説されている。 パープルの'COMIN' HOME'のイントロでも聴ける、「きゅるるるるる~ん」というヤツ、エコープレックス・サウンドっていうらしい。 アルバムのトップに持ってくる価値のあるラブリーなナンバーである。2.Devil is Singing Our Song ちょっとポール・ロジャースあたりが歌いそうなスローなナンバー。ちょっとしたフレーズに、後のCOME TASTE THE BANDでの曲の萌芽を見出すことができる。3.Must be Love 短いソロだがトミー、ここでも素晴らしい。 もっと弾いてくり~~。4.Alexis このアコギで歌うのがトミーだな。 ROY KENNERのボーカルがちょい暑苦しいのでトミーの「ひそひそ」という声が非常にスマートに聴こえる。 もっと歌ってくり~~。 メロの合間に入る4連のキメの音階はまるでバカラックのようだ。5.Ride the Wind おっほほ、イントロ、BAD COMPANYの’Rock Steady’を思い出してしまった。 ここでもトミー、彩り豊かな音色を聴かせてくれる。6Got No Time or Trouble アメリカンロックの王道をいくナンバー。ベース音がもう少しソリッドな方がいいな、ってついドゥービーと比べてしまう。7.Rather Be Alone With You この曲だけROY KENNYが作曲。 あまり好みではない。8.From Another Time アルバム中一番好きな曲。 何べんも繰り返し聴いてしまう。 ブリティッシュHR風味のリフがいいし、ベースもなかなかうねっております。 全体を取り巻くテンションと躍動感がなんとも言えない。 ソロではンタンタッタッタ・・というトミーお得意の導入部にニンマリ。 速弾きの語尾の、キュンという音色にニンマリ。9.Mystery アコギに戻る。ストリングスも入る。 なかなかの大作でプログレっぽくもある。 このヴォーカルもトミーだよね。 曲も甘美で実によろしい。 ただ、どことなく不吉な不吉な甘さではある。
Mar 26, 2006
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究極の唯心・唯テク主義バンド、マハビシュヌのデビュー・アルバム。ギター JOHN MACLAUGHIN、ヴァイオリンJERRY GOODMAN、ピアノJAN HAMMER、ベースRICK LAIRD、ドラムBILLY COBHAMと、新人なのにオールスター戦状態という奇跡のようなメンバー構成。 マハビシュヌ・オーケストラという名は、このバンドの音楽性と精神性を見事に表現している。 壮大ではあるが、大自然のようなもの・・はあまり想起されない。感じるのは、人智を超越した存在とそこに接近しようとする人間の営為である。選ばれし5人のアーティストがひとつのテーマのもと呼応し合い、つむぎ上げる世界。★★★★★。輸入盤買ってしまったため、解説読むのに手間がかかってしょうがないが、アルバムの冒頭を飾る、マクラフリンの師、SRI CHNMEYの文章を途中まで紹介させていただく(誤訳があったらすみません)。<大志 aspiration> 大志は、天へと向かう美しい炎。 真の大志だけが、神がともにあられることを感じさせる。 阻むものは誰もいない。 私たちは神を引き寄せたいと思うだろう。 だが神に身を投ずる大志こそを持たねばならないのだ。 太陽が暗雲に対する唯一の救済であるがごとく、 病める精神への与薬は大志だけなのだ。 ・・・・1.Morning of the Spirits ハナから飛ばしおる(笑)。 「ワシにできぬことは何ひとつないんじゃ~っ」と帝王ドラムが鳴り響いたかと思えば、「ワシを阻むものは誰もいないんじゃ~っ」と支配者ギターが滅法弾きまくる。 同じフレーズを反復していたヴァイオリンも、出番がくるやフルパワーで参入。 全員がスーパー・サイヤ人(古!)となってくんぞほぐれつ、最後は堂々たるスケール感を伴い遠方へ消える。2.Dawn このイントロ、ドライブしているときにあやうくトリップしかけたぞ! 曲調転じ、またもやバトルモードへ。 ギター、ちょっと弾きこみすぎではなかろうか。 「ン?ベックのワイヤードにこういうのがなかったっけ?」 そうそう、ピアノ、ヤン・ハマーだった。これで繋がる。 ここでのピアノのプレイも実にいい。3.Noonward Race よくバンドの練習の時とかさ、ちょっといきなり課題曲に入るのけったるいな~ってことあるじゃん。 で、ドラムがなにげに「ズン、タ~ッタズタズズタンタタ、」 な~んてやりながらおねだりの表情でベースのヤツのほうをちらっと向いたりすると、 ベース、「しょ~がねえなあ、ちょっとだけな」みたいな顔して、 「ドッ、テー、ドテーテ、ドーテドーテドリリンドリリン」 するとギターが、ン、「そすっと俺も何か・・」って気になって、コードを確かめながら、 「テロリ~ン、ピロポ~ン、テロテロキュ~ン」 とか何とか、しずしずと入室。 やがてコードが一巡し、要領が行きわたるや、今度は全員アドレナリン放出、得意技披露、新ネタ模索、新技術定着など動機はさまざま、もーやりたいことなんでもありのバトルへと突入。 ね、あるでしょ、どこのバンドでも。 それでだ、そういうノリをこの曲で感じるという・・前置きが長すぎたか。4. A Lotus on Irish Streams はじめピンとこなかったが、こういう曲は安物のカーステレオで聴いてもダメ。 じっくりヘッドホンで聴きこむとこの精妙な美しさが見えてくる。 しかしなんと融通無碍な演奏だろうか・・。5.Vital Transformation なんて訳すんだ?生命変換? あーっ、このリズムパターン、ベックのSCATTERBRAINではないかっ!! いかにハマーが(というと「ぴゅーっと吹くジャガー」という漫画を思い出すが・)インポートしたとはいえ、あまりにクリソツ。 あるレポートに9拍子とあったけど、6拍子ではないだろうか。 コード進行やベースラインなどは後発だけにベックバージョンのほうに一日の長があるか。6.The Dance of Maya はじめて聴いたときは「ヒンズー教徒のブルース」という(そんなのあるかーっ!)言葉が頭に浮かんだ。これも聴きこむほど凄さがわかってくる。時代を超越した名曲と言っても過言ではない。マクラフリンはジャズのテクとロックの荒魂を併せ持つ不世出のギタリストだ。7.You Know,You Know この曲も瞑想型。このタイトルを頭に繰り返しながら聴くと味わいが倍加する。 You Know,You Knowとは思い出せ、目を覚ませというメッセージにもとれるか。 後半、ちょっとドラムの音量を下げてもよかったかな。8.Awakening まさに「覚醒」。16分音符、キメ技の嵐!!キターっ!! 再び全員スーパーサイ・・(くどいか)。 しかしこれぞマハビシュヌの世界だなあ。 ハマーのソロでのマクラフリンのキレた音のバッキングも凄まじい。 ああああと、何かとあっけにとられているうちに終わってしまうので注意。
Mar 25, 2006
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リー・リトナー/キャプテン・フィンガーズ フュージョン界を代表するギタリスト、リトナーのソロアルバム第二弾。 1975年のソロ'FIRSY COURSE'を発表するまでに50枚以上のセッションワークで名を上げてきたギター職人、リトナーが自分らしさを全開したアルバムといわれる。 ダイレクト・カッティングのLPレコード、'GENTLE THOUGHTS’を聴いたことがあるので同名のタイトル曲は「ちょっと大人しすぎるかな」という印象もあったが、さすがリトナーのアルバム、聴けば聴くほど味わいが出てくる。そう、このアルバムではリトナーが360 System Polyphonic Guiter Synthesizerを使用しているのであった。★★★★★1.Captain Fingers 出だしのキメで秒殺される。ナニコレ! アマチュアバンドには超難関曲。 高度なキメとメリハリ、全てがハイレベル。凄腕のミュージシャンが集まっているのはすぐわかる。 ベースにはなんと名手ALPHONSO JOHNSONとANTHONY JACKSONがクレジット。どっちがどうだかわからないけど(というか一人でやってるようにしか聴こえない)、とにかくウネリながらドライブしているし、HARVEY MASONのドラムのサクサクッとした、どんなフレーズでもゆとり感のあるドラムが凄い。 うむ~、心の赴くまま叩きまくっております。羨ましい。 私だったら譜面もらって10日以上特訓しないと、曲の体裁にもならんと思う(笑)。 ところどころキュイッ!と顔を出すシンセもいいフィールだ。フュージョン好きな方は必聴の一曲。2.Dolfin Dreams 中南米あたりの海岸で、波にキラキラ反射する強い日差しを楽しみつつまどろんでいるイメージが浮かぶ。 バカンスに行くときにこの一曲を持っていってバルコニーで潮騒とともに味わうという手もある。ギター・シンセのプヨポヨという音色がまどろむイルカ達の寝言を現しているようにも聴こえる。 そういうゆったりした中にも、なぜかミュージシャンたちの尋常でない緊張感も感じるのであった。3.Fly by Night 作曲はDAVE GRUSIN,いかにもそんな感じ(笑)、シンプル、軽快。 でもナベサダのアルバムにあってもおかしくないかも。ソリッドなサウンドにのせてリトナー、ゆったり弾きつつなかなかビミョーな表情もみせている。これがリトナー節というヤツか。 4.Margarita タイトな16ビートの曲。 この曲、演奏してみたい。 ’FINGERS’はうかつに手がでないけど。 しかしリズムセッション、上手いなあ~~。ビシバシカメラです(なんのこっちゃ)。HARVEY MASONのドラムは4wayの音の強さのバランスを自在に配分できるところが凄い。ハイハットならハイハットだけ倍の力でたたいて他はそのままとかね・・。5.Isn't She Lovely STEVIE WONDERの名曲。 天才リトナー先生が大好きな曲なのだろう。 なんでこれが邦題になると「可愛いアイシャ」になるの?だから私は邦題って大嫌いなんである。テンション高し。 後半のギターソロなんて、HRギタリストもマッサオの弾きまくり。 しかもエフェクターに頼らずともなんでもできるからね。ドラムはJEFF PORCARO。いかにもだな~。 6.Space Glide このファンキーな出だし。ちょっとベックのBLOW BY BLOWのイントロを思い出した。 ブラスがふお~んと尻下がりするところがビミョーな味わいだ。 リトナーのソロでの細かい音符の割付、音色管理も見事。 ギタリストの専門用語はわかりませんが(笑)。速いフレーズもずいぶんと余裕かましている。 途中のサックスとパーカッションだけになる場面が好きだ。7.Sun Song 最後はしっとりとしたアンサンブルを聴かせる。 部屋の照明暗くして、ちょっとカクテルとか飲みながら楽しみますか。 (バーに行けよ!ってか)
Mar 23, 2006
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ADRIAN VANDENBERG(今は画家になっている模様http://www.vandenberg-art.com/)の故障により、急遽参加したのがなんとスーパー・ギタリストのSTEVE VAI!!案の定、濃すぎるキャラでおよよアルバムはヴァイ一色に・・。諺を思い出した。「過ぎたるは及ばざるがごとし」だっ!しかしだ、曲そのものはなかなかいい出来でした。アマゾンでの売値が957円・・トホホ。★★★か・・。1.Slip of the Tongue イエスのような出だし、続くパワフルアンドうざいイントロはすでにしてヴァイの世界。いい曲ではなかろうか。ソロの音階ピーヒョロと動きすぎかな、やっぱり(笑)。2.Cheap An'Nasty WSとしては水準作かな。3.Fool for Your Loving パープルのロード、ペイスが入っていた頃のヒット曲のリメイク。 当時、この二人が入ってるにしては物足りないなあ~と思っていたけど、こうしてみるとこの曲は「薄味こそトータルソリューションですよ」だったのかのなあ~。 リフの音色もオリジナルのほうがいいぞ! やっぱソロでヴァイ節が出た!わかりやすいのお~(笑)。4.Now You're Loving 映画のタイトルバックによさそうな(ありがちな)バラードでありやす。 デビカバの声もゴージャスになりましたね。5.Kittens Got Claws 出だしのあうあうあうあうあうあ~!!(あがひとつ多かった・笑)で決まりだすね。 こういうノリの曲でのヴァイは最高によい。スペーシーだし表情豊かだ。リズムセッションがちょっとベーシックかな・・。ベースは、もちょっとゴリゴリ決めて欲しかった。6.Wings of Storm うむ~このピコピコドコドコ、ヴァイのソロアルバムみたいだな~。 でもここでのギターソロはなかなか、てんこ盛りながら、いい感じですよ。7.Deeper the Love またもやAOR風の売らんかな体制のサウンド。 時代の要請か(笑)。 このあんかけ風のエコーが好きでないな~。8.Judgment Day このイントロのフレーズはダブルバスorペダルでないと無理だね。 なかなか壮大ないい曲であります。キーボがさらに奥深いと良かったかな。9.Sloe Poke Music サーペンスの時代にちょっと帰った感じのノリです。 こういう細かいスタッカートの多い曲になると、メンバー全員凄腕ってことがわかります。10.Sailing Ships スコピ風にはじまるが、中身はZEP「天国への階段」に近い曲調の大作だ。 これはアルバム中一番気にいっている。 カバの声がちょい苦しいのが残念だが。
Mar 20, 2006
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ロイといえば中学校の英語の教科書で初めてでてきた英語の名前がロイだった(笑)。 女のほうは・・なんていったかな・・あっ!パールだっ! いまうれしくて踊りだしております。 それはともかく、ROY BUCHANANの2枚組ベストアルバム。 ミュージシャンズ・ミュージシャンという言葉がある。プロ達が尊敬するプロ中のプロ、まあゴルゴ13のようなものだ(かなり大雑把)。 その言葉に接し真っ先に浮かぶミュージシャンがこのロイ先生だ。 なにしろジェフ・ベック、エリック・クラプトン、チェット・アトキンス、アル・クーパー、ゲイリー・ムーア、スティーヴ・ハウなど名だたるミュージシャン達が公然と「師匠!」と呼ぶお方だったのだから。 1988年、自殺。動機は不明である。ああ、ロイ・・。 と、尊敬の意をこめて★★★★★。1.Baltimore シンプルな3コードの曲。 切り込み鋭いイントロがすでにブキャナンの世界。2.Black Autumn イントロの陰鬱なテーマ。 ヴォーカルが参入するところもいい感じだ。 なんとサビはThe Messiah Will Come Again。 レコーディングはこの曲のリリースの2年前だから、プロトタイプと解釈していいのでしょうか。 3.The Story of Isaac なんという余裕のある速弾であろうか。なんとなくツェッペリンの「天国への階段」のヒントになったのではないかという気もしてくる。4.Tere'll Always Be ここまでの4曲はリリースされなかったTHE PROPHETというアルバムからのテイクだそうだ。 これはプロコプ・ハルムの「青い影」だなあ。 どっちが早いかの時代考証はせんときましょう。5.Sweet Dreams 私が彼のレパートリーで一番大好きなのがこの曲。 この曲で一日を始まりたい。 天上界の音楽だ。 ゆ~ったりした流れに挟み込む、超絶の破調フレーズ。 こういうところにこの人のメチャ激しい一面を見るわけです。 しかし痒いところに手が届くだけでなく「痒さを快感に変える」すさまじい技巧だな~。 でも、なぜ最高潮のところでフェードアウトを?6.Pete'Blue いい音色だね~。 絶妙のピッキング・ハーモニクスをはじめとするテクのオンパレード。 この人にできないことは何もないって感じだね。ああ、欲しいな~ナチュラルのテレキャス(←お前はドラマーだろうがっ!)7.The Messian Will Come Again 超有名な名曲。説明不要。8.Tribute to Elmore James このElmore Jamesについてはこのアマゾンのレビューを参照されたし。 Other post-WWII Chicago bluesmen are better known, but the work of Elmore James holds up as well as any of theirs. If he never had the technical accomplishment of, say, Earl Hooker, he did have as much depth of emotional expression as Muddy Waters; just listen to the sweetness of "I Need You" or the pain of "It Hurts Me, Too." The Sky Is Crying: The History of Elmore James contains some of the most important work of a man who still reigns as the king of slide guitar; anyone who wears a bottleneck today owes a debt to James. Highlights include Robert Johnson's "Dust My Broom," which James made his signature tune, as well as the title track, which contains some of the sweetest licks in blues history. --Genevieve Williams9.After Hours ハナっからぶっちゃけたブルース。 酔っ払ってやってるな!(笑) ここでも匠の隠し味たっぷりのプレイを。 しかしブルース基調でこういう風にヘヴィなアプローチありか? 2つのまったく音色の違うソロがあるがふたつともロイ? この解析はギタリストにしかできましぇ~ん。10.Five Dtring Blues 一人で酒場のカウンターで飲んでてこのプレイが流れたら、涙がだだもれになるだろうな~。11.C.C.Ryder ライブの音源。 師匠の骨太繊細サウンドのソロがいかしてる。 バックのミュージシャンもこのアルバムの中では出来がいい。12.My Baby Says She's Gonna Leave Me おお、JEFF BECK GROUPかと思った(笑)。 ここでのロイ師匠のプレイはテンション、テクニックとも万全。 しかしスネアのオトもいいね。誰? ROBBIE MAGUDERとあります。13.Please Don't Turn Me Away 誰もが知ってるスタンダード・ナンバー。 それにこのような付加価値をっ!! このドラムも12と同じ。 いい音出してるな~。 ロイのスクラッチがまたエモーショナルです~。 上手い。上手すぎる。14.Country Peacher また~りさせるこのグルーブ。 リー・リトナーかと一瞬(笑)。 この曲だけ、なぜかベースの音が大きくフューチャーされている。 15.Wayfaring Pilgrim ブルージーな逸品。 ギターが入った瞬間、飲むぞ!という気になる。アル中か・・(笑)。 ソロなかにはあらゆる技法が投入されてますな。 ギタリストとしてのロイを体感するにはこれが一番かな? 16.Down By the River ニール・ヤングの曲だ。 こんなもの凄さまじい演奏をそこらへんの飲み屋でやってるのか? クラプトンが彼のブートを含めてすべての音源を集めていたというのが納得できる。 本当に凄い。最新鋭のエフェクトも飛び道具もなしのガチンコ演奏だからね。 メチャクチャ上手いギタリストだ、左甚五郎だ、この人は、と確信するテイク。 でもギタリストが聴くと、どうだ? 「ビリー・コブハムの叩くのを見ると、自分のスティックを折りたくなる」というプロのコメントを見たことがある。17. I'm a Rum この曲を一曲目に持ってくるとよかったかも。 ギターのオトがとてもなまめかしい。18.I'm Evil あ~。ツェッペリンの世界だ。 それより数倍の濃厚な。 こういうのを聴くとぶるーすっていいなと心底思うのであった。19.Good God Have Mercy 「神様ならもっとお慈悲があっていい筈では?」 という「ヨブ記」的なアプローチ? 20.If Six Were Nine ファンキーなリズム。なんとなくだがBLOW BY BLOWを想起してしまう。 アプローチは全然違うのだが、思想が。21.Green Onions シャッフル・ブルース。 前半の割と艶っぽく奔放なギターはSTEEVE CROPPERか。22.Soul Dressing いいね~この影のあるメロディ。23.Hey Joe もちジミヘンの代表曲。ライブ音源。 ヴォーカルもブキャナン。泣けてくるな~。ジミヘンと違うアプローチで彼に対峙している。 24.Fiy...Night Bird なんだこのプログレ風味のイントロは。 シンセのオトがいいね。大林監督の映画のBGMにもいいかも。25.Turn to Stone 有名曲だすね。 多くのミュージシャンがカバー。 (駆け出しのアマバンはこの曲をやるとよろし。割りにうまく聞こえる) ここでのブキャナンはその中でもベストのパフォーマンスを見せてくれる。 フェードアウトするのが惜しいなあ。26.Dual Solloduy ゼエゼエ・・26曲目。 ここでもアコギ風ソロの独壇場。 イエペス先生にもなれるブキャナン氏。 おいらはドラマーだけど55歳くらいまでには真似事くらいはできるようになろう・と思うのであった。楽天さん系で買えるのはこのアルバム。
Mar 19, 2006
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ガンズのファンでも「これが一番!」と支持の高いファーストアルバム。 今さらこんなことをいうと叱られるかもしれないが、初めて聴いたときエアロに似てるな~と思った。今聴いてもちょっとそういう感じがする。 私はドラマーなので基本的に、ヴォーカルとギターだけで聴かせていくグループはイマイチ好きではない。最高のロックバンドというのは最強のベーシスト、ドラマーがいるもんなんだよな~。 ツェッペリンやパープルを見よ!しかし確かにイイ。演奏も、曲の出来も。アマゾンの評で、「こういうロックありそうでなかった」というのが言いえて妙である。アクセルの表現力はズバ抜けているし、スラッシュのギターのフレーズも絶品だ。 というわけで★★★★。01. Welcome to the Jungle お、おおお、お~っ!という雄たけびではじまるこの曲。 リフもシャクシャクとオトもよく、フレーズはキャッチー。 こういう風にギターのバッキングできたらさぞ気持ちいいだろう。♪Jungle,Welcome to the Jungle~のメロが耳に張り付いて離れない。 アルバムの中ではこれがダントツで好き。02. It's So Easy わりにありがちなリフだが、ふわ~っとしたサビが生きている。 これも同じヴォーカル?何だこの「低音の魅力」は(笑)。180度違うタイプの声に聴こえるぞ! アクセルの声は[「なないろ」だな~。03. Nightrain この曲、なんかいいな~。アルバムで2番目に好きな曲だ。 ベースの硬質なサウンド(あと5%くらい音量あげてくれ)とかギターのリフのサクサクときめつける感じがいいのかな。 ギターソロの展開、なぜか日本のBOWWAWを思い出してしまった。 エンディングのギターのスタッカートも上手い。04. Out ta Get Me リフはさもないが、ギターソロの入りっぱな、グ、ギ、ゴと引掻くオトがいい。 ヴォーカルの節回しにスコピのクラウスとの共通点を嗅ぎ取ってしまった。05. Mr. Brownstone 全員ユニゾンのリフが、エアロあたりにありそうではないか。 いいグルーブだ。スラッシュのギターソロはHRギターのお手本だ。ソロのところで「いけ~~~っ!」という感じになるのがHRの醍醐味だよね。 06. Paradise City コンサートではトリの定番。 「suicide shift」という凄いガンズのサイトから引用しよう。 http://www.suicideshift.info/discography/afd.html アクセルのコメント:「ヴァースは、ジャングルの中にいることについてで、コーラスは、中西部とかに戻ってる感じになってる。小さい子供だった頃、青空を見上げて『ああ、これは一体なんだろう。空はなんて広いんだろう』って感じたときのことを思い出させるよ。すべてがずっと無垢だった。この歌にはすごく素朴なフィーリングを持ったパートがあって、オレのヴォーカルを重ねてみたら(5トラック使った)、なんだかアイルランドとかスコットランドの古い遺跡を引き継いでるみたいな感じが出てきたんだ」 そう聞いたら、なんだかそんな気がしてきた(笑)。共感の輪というものを感じるよね。この曲には。07. My Michelle 「破壊」というテーマに近いのがこれか。 ドラム、イントロでラフに開いたハイハットの音を大きくフーチャーしてるのが効を奏しているのか。 アクセルのヴォーカルもどこまでも雄弁だ。08. Think about You ドラム、カウベル好きだな~。しかもミュートしないでわりと響かせ気味で。 こういうテンポはなんていう?中腰疾走型? エンディングはもう一工夫ほしかった。 09. Sweet Child O' Mine シングル・ヒットしたナンバー。なるほどドライブしながら流したい曲だね。広がりもあって。グルーヴもよくて身体が横に揺れる。イントロのギター、美しい音色。 後半のギター、芸術的。畜生、上手いなあ。 10. You're Crazy 疾走感あふれるナンバー。ここでもBOWWAW思い出しちまった。'SIGNAL FIRE'だっけ? そうそう、余談だがギターマガジンで、そのBOWWAWの山本恭司さんがTOMMY BOLINを思い切り評価するコメントをしてくれて私はうれしかった。11. Anything Goes ゴキゲンなロケンロール。どことなくコミカルな味わいで、デヴィッド・リーあたりにも歌わしてみたい。このツルンと新素材のようなオト、ギターはどんなエフェクター使ってるんだ?12. Rocket Queen おお、このイントロいいね。 コンサートで聴いたらさぞかし盛り上がるだろうな~という曲。 ベースもひゅんひゅんと快調に響いております。 リズムセッションが全面に出る曲が何曲かあったらさらに満足だったのであります。
Mar 18, 2006
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ついにプログレ界の真言密教に足を踏み入れてしまった。すべてがアグレッシヴでアブストラクトで・・私は正直いうとこのアルバム聴いてキンクリに開眼しました(笑)。 何だライブなのにこの音質は!と初めは驚いたけど、バイオリンをオーバーダブしてたのね。 しかしそんなことは関係なく完成品として聴くなら最高だ。ベース、ドラムのオトも絶妙。★★★★★(もっと付けたい!)1.Walk ON....No Pussyfooting このぽよぽよ~というのがこのコンサート自体の軽い前菜になってて、2の驚き感を非常によく引き立てている。2.Larks Tongues in Aspic Part 2 イントロのカッシャンというシンバルの音も鮮やかに、荘厳、凶暴、爽快なキンクリの一大伽藍が展開される。 このライブのオトの良さを一番感じさせるのがこのテイクだ。 かっちりしていて迫力とツヤがある。 特にカッコイイのは変拍子で16分音符の5連・5連・5連・5連・1をキメルところ。 ここでのWETTONのベースの奏でるキュオオ~ンというサウンドはまるでゴジラの雄叫びのようだ。2度目のキメの後のヴァイオリンソロがキレまくっている。3.Lament 曲自体は、なんとなくELPっぽい感じもあって好きなほうではないが、エンディングは良い。 4.Exiles 何だろうこのアラビア音楽のようなギターは。 イントロ後半(Aメロ共通)の旋律はキンクリ作品中最も美しいかもしれない。 ヴァイオリンが大活躍だが、これが別人のダブとはちょっと反則ではないか。 ベースのフレーズも、いいんだな~。WETTONのボーカルは透明だと言われるけど、私はいい感じの磨りガラス風だと思う。5.Asbury Park 「この場限定」のアドリブ演奏。 したがってキメは特になし。同じコードを繰り返しているのでアマチュアの練習用にこのパターンを使えるであろう。ただしドラムは片手16ビートの曲だからしんどいか?ドドッッタッツツドドッドドタ・・というパターンは覚えて損はない。WETTONのリードベースが気持ちよくアグレッシブに弾きまくっております。音色の塊をゴリゴリ擦り付けてくる。6.Easy Money イエスとかジェネシスっぽくないでしょうか? 特徴丸出しのBRUFORDのフレーズゆえか。 よくこんな変拍子で歌えるものだ。7.21st Century Schizoid Man WETTON本当にベース上手い!聴きほれてしまう。 「宮殿」のテイクよりはるかにこっちの方が好きだ。 「宮殿」のほうは録音技術のせか、ちょっとドラムがチンドンしている感じがするのだ。 ライブなのに全然ばらつかない。8.Fracture RPGゲームで「不思議な村」にたどり着いたような感覚をもたらす。 9.Starless こういう叙情的耽美的な曲を全体的にアバンギャルドの中にちりばめることがキンクリの大成功の秘訣だったのだろうか。 ワヤになった脳みそをしんなりとリカバリしてくれる中世的でやや大仰な精神風景。 4.や「宮殿」のEPITAPHと同じ世界に属する作品であろう。 ただし後半、緻密でサスピシャスな感覚世界を醸し出してるところがまたキンクリらしい。
Mar 10, 2006
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1976年に彼らがこのサウンドに到達していたというのは大変なことだったかもしれない。 アメリカンとブリティッシュとプログレのいいトコ取りをしたようなバンドだが、それは決して模倣の産物などではない。彼らは堅固なアメリカンロックの素養の上に試行錯誤しながら様々な要素を加え、独自の世界を構築したのだ。 私は実は、ボストンは「半分食わず嫌い」状態だった。 昔、姉が旦那さんの仕事の関係で色々な見本盤をときどき土産に持ってきていたのだが、私はボストンは「AORは嫌いじゃ」・・とポイしていた覚えがある。 MIT卒の理系の秀才が12トラックのミキサーを駆使して作り上げたという話ばかり強調されるフシもあるが、今聴き返してみると、一曲一曲にそれぞれのパートの聴きどころもふんだんにあり、何よりロックとして楽しい作品になっているし、そのためにオトにこだわったのだろうなと腑に落ちる。このアルバム、オトの良さだけで聴かせてしまうが、このオトは演奏のディテールを隅々まで味わうことも可能にしているのだ。 ★★★★+half。1.More Than a Feeling 非常によくできたポップ・バラードだ。 中間部のリフを聴いて、一瞬ヒープの世界に行くのかっ!と思った。そこからUターン禁止状態になるとヒープなのだが、ここではまあ絶妙の音色のギターソロなのであった。 ここでのサウンドがこのアルバムの最大のポイントだと思う。 ああ、何べん聴いてもいいオトである。 2. Peace of Mind リフからしてドゥビー風味(Sweet Maximあたりかな)溢れるロケンロール。 ♪イエ~イ ホホホ~も(笑)。 ネアカで煌めきのあるギターソロなどもどことなくそんな感じ。 そしてTOTOにも通じる何かがある。 ベースに剛性感が強く耳に心地よい。3.Foreplay/LongTime これはプログレぽいぞ!どこのに近いか・・うむ~イエスっぽいけど高度でバラバラな演奏を組み合わせるのではなく右向け右!的なユニゾンのかけ方はELPか・・(笑)。 と思っていると、後半はほんのわずかスコーピオンズぽくもなる。 イタコのように色々なバンドの表情がはらはらっと出てくるが、これもトムの音楽的教養の広さゆえか。 ドラムとベースの音の分離が良く、かなり手間ヒマかけて作りこまれたなという感触がある。 ギターソロもスペーシーでいかしている。4.Rock&Roll band イントロのキーボとギターでギュギュ~~ッと重厚に盛り上がっていくところが凄い。 おいしいロケンロールの曲。ドラムが少しベーシックすぎるかなあ。5. Smokin` ン?このイントロのサウンド、日本のどこかで・・ BOWWAWの「FoxyLady」だっ! 彼らがボストン聴いていたかどうかはわからないけど、似てるなあ・・。気のせいか・・。 キーボとギターの相性が最高である。スペーシーな効果音がなんとも上手い。 6. Hitch a Ride アコギから始まるしっとりした曲・・かと思いきや、様々な展開が。 アメリカの古いポップのようなメロあり、華麗なキーボの舞あり。締めくくりは音色が一回ごとに交代するギターソロ。 エンディングも後味よし。7. Something about You 静寂の夜から太陽輝く昼に急展開し、ドゥビーっぽい上機嫌なメロがぱあっと広がる。 ♪さあ、どこに行こうか!という気分になる。 このバンド、ボーカル、コーラスもどことなく清潔感があっていいね。8. Let Me Take You Home Tonight アルバムでは珍しく16ビートのキメ。 曲のところどころにイーグルスへのリスペクトが感じられるのは私だけか。 この甘さは私の好きなAMERICAにもちょっと通じるものがあるかな。 後半はメリー・ゴーランドのフル回転といった趣。アマチュアバンドでこれを上手くできたらカッコいいであろう。
Mar 2, 2006
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2nd Albumを今聴きなおしております。 さすがこれだけのミュージシャンの集い。 捨て曲がないのは大したもの。 かつての「トヨタ自動車」の80点主義というスローガンを思い出した。 ファーストに比べるとギターがちょっと大人しいかな。というかこのころから主導権争いがあったのかもしれない。 しかしGEOFFREY DOWNESは曲を美味しくするキーボの天才ですな~。 ★★★★。1.Don't Cry キュンキュンとキレたようなキーボの音色がいい。 メロディが心地良く、いつまでも頭の中で自動演奏してしまう。 だがただのポップにならないのはこのパーマーのなんとなく落ち着かないドラムが効を奏しているのかもしれない(笑)。 2.The Smile Has Left Your Eyes 邦盤ポップに通じる何か・って、あっちがマネしたのか。 なんか耳に覚えが。パーティで演奏したら気持ちいいかな。 ミラーボールとか回したろうか(笑)。3.Never in a Million Years 4つ星のAORだね~。 もちょっとイントロ、ベベンベンと重戦車風に迫ってもよかったか。 それからキメがちょっと幼稚すぎないかという気も(それは前作のTIME AGAINでも感じたことであった)。 この時期ゆえ打ち込みが目立ち、スーパースターが機械に従属しているような感覚もある。 ここでもキーボのフレーズと音色がうまい。 4.My Own Time 映画のタイトルバックにいかがか。ドッ、ドドドツ、という良く言えば動きのいい、悪く言えば工事現場のようなバスドラ(笑)。 ハウのギターが精一杯自己主張しようとしているが埋没気味。 私がプロデューサーだったらもっとベースとギターを全面に出してドラムの音を引っ込めるが。5.The Heart Goes On おお、この曲に感動しない人がいればよほどの音痴か、・・・ 音楽のわかった人であろう(笑)。 いいじゃありませんか・・・。 私はもうエイジアにオルグられているので(笑)、無条件によしとしたい。 こういう曲はウェットンのボーカルの味がいいからこそ生きてくるのだろう。6.Eye to Eye パーマーのドラミングが楽しめる(笑)。 なんだこの(笑)は。 ウェットンのベースも他の曲ではもったいないくらいに埋もれているのだが、ジャリジャリと精一杯いがらっぽく、全体のサウンド構成に貢献している。7.The Last to Know こういうのをパワー・バラードとでもいうのだろうか。AORっぽいけど結構存分に荒れていて、聴きごたえはある。8.True Colors 劇的なナンバー。良くも悪くもエイジアらしい。 サビがSole Survivorにあまりにも似すぎてないかなあ。9.Midnight Sun このアルバムの中ではどことなくイエスの香りがする作品。 ハウのソロもかなりいい感じだ。 10. Open Your Eyes 曲の出来はすごくいい。 賛美歌のようなキーボとナタで割っていくようなベースの対置が面白い。 エンディング、Open Your Eyesを繰り返されているうちに瞑想に入りこみますね。 過去世に戻ろうと思ったんだけど、シンバルがチンチンとうるさいな(笑)。あんたはチンドン屋かっ!(笑)。でも会ったらサインもらってしまうであろう(笑)。 まあ、こういうところがプログレやってるよね。 しかしハウのギターがこれから、というときにフェードしてしまうのは残念だ。
Feb 28, 2006
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功成り名を遂げたロック界のスーパースターたちがキャッチーな曲を追及し、ときおり「おおっさすがの匠の技」を披露するというプロジェクトは誰が仕掛けたのか。 なにせYES+キンクリ+ELPですからね。 それに、誰でしょう?「ポップに魂を売り渡したプログレ残党」などという仇名を付けたのは(笑)。座布団十枚ハワイ旅行ではないでしょうか(意味不明)。 コテコテヘビーなロックが好きな私には、正直はじめ馴染めませんでしたが、聴きこんでいくうちにアタマに喰らい込んでくるのは彼らの実力ゆえか。楽曲のよさゆえか。 最高に好きなバンドとは言えませんが、ウェットンが好きなので・・と言おうと思っていたのですが・・、レビュー書くために聴きこんでいるうちに、かなり好きになってきました(笑)。 これは名盤ですっ!私が悪かった(笑)。★★★★+half。1.Heat of the Moment なんともキャッチー、それでいてサウンドにはそこはかとなく大物感があっていいです~。 コーラスも美しく、何度でも聴きたくなります。 はじめHe Loves The Womanって聴いていたっけ。 パーマーのスネアがメタリックな響きを聞かせます。ロールが前に走る「急き立てられ感」がこの人の持ち味です(笑)。しかしさすがに・・ちょっと学芸会っぽいか(笑)。2. Only Time Will Tell ASIAの強みは、このイントロづくりの上手さでしょう。 この騎兵隊のような勇ましいイントロ、いいですよね。 さすがにここまでテクニッシャンが揃って(ドラムを除く)いて、こうまでAORにしなくても・・という泣き言はここまでにして(笑)。 いい曲だなと思いますよ。キメの瞬間にギターがぎゅっとオカズを詰め込むところが凄い。3. Sole Survivor おお、いい曲が3曲も立て続けに。 こりゃ売れるわ。と下世話なことを言ってしまいました。 特にこのイントロはカッコイイです。 ライブの早い演奏よりこういうじっくりテンポのほうが風格があって絶対いいです。 パープルのスモーク・オン・ザ・ウォーターでも同じことが言えますね。 ブログでソースバーガーって聴こえるっていう人がいたけど、私も間違いなくそう聴こえます(笑)。哀切なので、自分ひとりで「バーガ‐屋を哀れむ歌」と呼んでます(笑)。 こんなシンプルなリズムなのにオカズの入り口でフライングるカールって・・(笑)。 一度聴いてみたいこの人の’RED’(笑)。 それをコピーさせていただきます(笑)。 エンディングのヘヴィなツインバスみだれ蹴り、ここでこの、まさかのご乱心は適切です。4. One Step Closer なぜか、この節まわし、YMOを感じます・・。 今聴いてもそうです。 キメの多いバンドNo.1ですね(笑)。 ELPの伝統でしょうか。 イエスのもつ牧歌的な要素もここに出ています。 ウェットンのビイイ~ンというベースもいい感じだ。5. Time Again おっ、これもカッコイイ。なんでこんなにいい曲が続くのか。 ドラマティク、スタイリッシュ。 タタッ、ドン、ビーンピーンというキメがクールでいいです。 (私の表現がクールでないが。) こういうキメならどんどんやって下さい。 この曲が一番好きかな。演ってみたくなりました。コーラスがムリか・・。 6. Wildest Dreams ソースバーガー(じゃないってのに)にちょっと似はご愛嬌・・と書こうとして「ゴア医局」と・・いかんわが脳裏に「マグマ大使」の失策続きのラスボス、ゴアが白衣を着てつぶらな瞳でレントゲンを吟味している姿がぱあっと・・(笑)。 ここでもベースサウンドがいいっ。 おっ、パーマーのドラムの舞が・・一応スーパースターということになっているんだからもう少しボキャブラリーがあっても・・(笑)。 ここでのキーボは私の脳髄を「湯もみ」してくれます。7. Without You これも、イントロがのっけから美味しそうです。 劇的なメロ、ベースのサウンドがグッときます。 ジェフ・ダウンズのキーボも盛り上げ上手です。 7番バッターにして(野球じゃないか)この出来、素晴しい。8.Cutting it Fine 曲の作り方がうまいです。 リフの末尾のンッピッピ~が「からすみの酒あぶり」のようにクセになります。 コテコテになりそうな劇的メロにちょっとハードなリフを対置させてうまく特徴を出しています。そしてまたしても、キーボ、ピアノが中盤から恍惚感たっぷりに聴かせてくれまする。うまい。9. Here Comes the Feeling 一曲目に戻ったか!と私は一瞬錯覚しました(笑)。私だけだろう、きっと(笑)。 (笑)が多いのは年のせいだろう。 こういう曲ではヴォーカルやコーラスのよさが生きますねえ(と急に自覚し年相応の口調)。 この曲なんか、ドラム一応いいんじゃないでしょうか。Asia エイジア / Asia 輸入盤 【CD】価格:1,722円(税込、送料別)
Feb 8, 2006
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ストーンズがビートルズのフォロワーであることから脱却し独自の路線を確立した作品とされます。 私にはこの方針転換が誰によって、どのように行われたのかに興味があります。というのはこのストーンズのサウンド確立は戦略として非常に鮮やかであり、企業戦略を考える上でもなかなかすばらしい成功事例といえそうだからです。【CD】ザ・ローリング・ストーンズ /ベガーズ・バンケット<2002/11/9>当時対ビートルズ戦略上は,ポジション=フォロワー(常にリーダーに少しづつ劣る立場に甘んじているポジションをいう。リーダーを脅かしうる対場であるチャレンジャー、少数マニアに受けるため非常に限定された分野で敵なしのスキルを提供するニッチャーがある)弱み=作品の芸術性、メンバーの知名度、相対的に劣るベース技術(笑)強み=ミック・ジャガーの歌唱力、相対的に優れたギター技術という状況だったはず。ここでSWOT分析では当時の脅威と機会(チャンス)を分析するのですが、私にはこの当時のロック事情がわかりません。 こういう状況下でビートルズと差別化を図り別次元でのリーダーとなるには、「最高ロックンロールバンド」となる手しかありません。ビートルズが絶対にとバッティングしない「黒」のテイストを取り入れて・・。 まあ、考えすぎかもしれません。単に自分たちの嗜好を詰めに詰めた結果こうなったのかもしれないのですが。 私は40歳を過ぎるまで、ほとんどストーンズを聴いたことがありませんでした。演奏技術面でのサプライズがないと面白くないといった青年期からの傾向を引きずっていたのです。 今でこそこの味わいがある程度わかるようになってきた気もしますが、このバンド、テクを超越しているとはいうものの、いまだに上手いのか下手なのか見当がつきません。 故・中島らも氏などは「ストーンズはみんな下手だからバラバラにならずに長く続けられてそのうち味が出た」というようなことを書いていましたが、つい笑ってしまいます。 中学生くらいでストーンズに嵌る人もいますが、私にとってはとんでもなく早熟なことのような感じがしてなりません。★★★☆1.Sympathy for the Devil 大傑作!!アフリカの呪術を思わせるパーカッション、すうっとヴォーカルが入る瞬間から魅了されます。 ベースもドライブ感たっぷりで、切り裂くようなギターがエキセントリック。 初めてきいたときこのフーフーというコーラスが耳にこびりついて困ったものでした。車の中で安物のスピーカーで聴くと、音が割れて鳥の声みたいに聞こえてました。2.No Expectations 仕事にも恋にも破れて町を去る男の心情を歌ってるんです・・よね。You pack my piece of mindというの は、どう訳したらいいんでしょうか。 このあと日本のポップでもイヤというほど聴かされる 「やさぐれ」のタフさと優しさの表現の原型がここにあるかもしれません。 このいけてるスライド・ギターはBRIAN JONESですか。 3.Dear Doctor There's a pain where there once was a heart え~、お医者さん治してくれよ、痛むんだ、この胸がよう・・という曲です・・よね(笑)。 南部アメリカっぽさがぷんぷん。ウイスキーをストレートでやりながら聴きたい曲。4.Parechute Woman こてっとしたブルース、オールマンがやったらどうだったでしょうか。 こういう曲を生粋のイギリスのバンドがやるのは当時どういうもんだったのだろうなんて考えているうちにあっという間に終わってしまいました。 5.Jig-Saw Puzzle ベースが割りと硬質な音でリードしてます。 ギターワークも手を変え品を変えこの曲の味付けに多大な貢献を。 なんかここでチャーリー・ワッツをウィキペディアで調べてみたくなりました。 そうしたら「チャーリーのドラミングは特徴的である。通常のドラマーは8ビートではハイハットを連続して叩き続けるがチャーリーにおいては左手でスネアドラムを叩く時にハイハットを休憩する。省エネ奏法である。」だと。ぶははっ。まさにその通り。 ベースのビル・ワイマン先生はどうか? 「該当するページが見つかりませんでした。」 わはは・。6.Street Fighting Man Well then what can a poor boy do except to sing for a rock and roll band ロックンロールバンドで歌うこと以外、貧乏なガキに何ができるってんだ ド、ダ、ダ、という叩きつけるようなドラムから始まるイントロ。 いいねえ!この歌詞。ゴシゴシと耳が洗われるような感触です。7.Prodigal Sun グラスルーツ的な曲。うちのサークルでもこういう曲専門のグループがありましたっけ。 あっ思い出した。 放送会社の企画で市内6つの大学12グループが駅構内で対バン選をやったことがありました。うちの大学は1位と3位を獲得。こういうグラスルーツをやった4年生バンドが1位、私の2年生グループが3位でした。ああ、思い出して悔しくなった。ストーンズの話には全然関係ありませんが・・。8.Stray Cat Brues 「Stray Cat」とは「野良猫」。この頃のロック・シーンの曲の雰囲気を代表している感じがする。私がギターを演奏するとしたらこの曲なんかやってみたいな。すぐできて、しかも上達に応じて奥深くできそうな気がするではありませんか。 Hay Joeっぽい展開例も考えうるし。 特に後半のアレンジはクラプトンのブラインド・フェイスに影響与えたかな?。 ワッツ先生、なんで「ドンタドッドドン!」というお決まりのオカズなのに、最後のあたりときどき前のめりになるかな~。へ、ヘタなのでは・・。 あ、これはドラマー同士にしか通じない話か・・。 9.Factory Girl Factory Girlは「工場で働く女」でいいのでしょうか? 次の「地の塩」と同様、社会派的なメッセージがこめられているという風に、単純に受け取っていいのかどうか。 10.Salt of the Earth この曲を訳すのにはHGっぽくせまるのがいいのでしょうか?(賞味期限切れ) Lets drink to the hard working people 重労働のツワモノども、フォー! Lets drink to the lowly of birth 低い身分さ、フォー! Raise your glass to the good and the evil 善人、悪人、フォー! Lets drink to the salt of the earth 地の塩の者ども、フォー! ってな具合に(笑)。 Raise your glass to the good and the evilというあたり、日本の仏教あたりに通じるものを感じてしまうのは私だけでしょうね。善人なおもて往生をなす・・という思想。
Feb 3, 2006
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クルセイダーズの歴史について、ウィキペディアさんから抜粋させていただきます。 「もともとはテキサスのハイスクールで同級生だったウェイン・ヘンダーソン(Tb) ウィルトン・フェルダー(T.Sax) ジョー・サンプル(Key) スティックス・フーパー(Dr) の4人が結成したグループで、・・1961年にジャズ・クルセイダーズとして・・・デビューした。・・その後1971年にグループ名を「ザ・クルセイダーズ」とし、・・・・そのサウンドは、トロンボーンとテナーサックスという低音域楽器によるアンサンブルに、スティックス・フーパーによる独特でファンキーなリズムとジョー・サンプルのフェンダー・エレクトリック・ピアノによるバッキングやソロ・プレイがからむことにより醸しだされる、暖かくしかも洗練されたフィーリングが特徴である。・・・1976年に結成以来のオリジナル・メンバーであるウェイン・ヘンダーソンと、最初期から準メンバーとして参加しており1974年に正式メンバーとなっていたラリー・カールトンが脱退し、1983年にはスティックス・フーパーが脱退するにいたって、グループとしての形態は維持できなくなり、ウィルトン・フェルダーとジョー・サンプルのユニットに、そのつどゲストミュージシャンを参加させるというスタイルで活動を続けていた。」 ウィキさん、ありがとうございました。 このアルバムはオリジナル・メンバーではなく2人+ゲストという形で制作されたもののようです。 評価も一般的にはかなり低い模様です。しかし私は結構このアルバムいけてると思います。 圧倒的な力量を洗練で覆いつつチラチラかいま見せてくれるところがクルセイダーズしているし、サウンドも緻密です。決定力を持つ曲が少ないとは・・いえるかも(笑)。★★★+half.1.Passion Fruit 無垢のチーク材のカウンター、キリッとしたドライマティーニがハロゲンの間接照明に冷ややかに光る。無口なバーテンの背後には息を呑むような夜景!いかん、勝手に心象風景を描いてしまいました。チックコリアから続けて聴いたので、「なんてわかりやすくて魅力的なんだ!!」と感動してしまいました。2.Let Me Prove Myself Tonight テンプテーションズってありましたよね。 私の実家にベスト版のLPがあったはず。例によってMy Girl目当て(ミーハーだなあ)で買ったのだが。それに入っていそうな懐かしポップ系ナンバー。3.A.C. シンプル・イズ・ベスト!といいたいですが、ちょっと単調すぎ!コード進行も安直だし・・。 あまりクルセイダーズらしくない。このあたりですかネ・・アルバムの評価を低くしているのは。4.Destiny これも黄昏どきの大都会を想起させます。タイトルは「運命」だけど・・(笑)。 ドラムはほぼ同じリズムを繰り返しつつ、様々な表情がちりばめられています。 サックス、ピアノがいいですねえ・・。5.Life In the Modern World タイトル・チューン。007のサントラのような雰囲気をもった大物感ある曲です。 誰だろう、えらく癖のある(ちょっと酔っ払ったような)ボーカル、サックスのハイトーンの美しさを味わいますか。 それにしてもピアノソロ、なんでこんなに執拗に同じフレーズを?ちょっとご乱心ぽい・・。6.Coulda,Woulda,shoulda タイトル曲が007とするとこちらはルパン3世がヘラヘラと快調に歩いている雰囲気(笑)。いかんな、勝手に絵コンテ切っては。でもどうしてもルパンが何かいたずらごと企んでいるような絵が浮かんでくるのでした。7.D.C. このアルバムNo.1チューン!! これぞクルセイダーズ! 皆さん異論はないでしょう。 クルセイダーズが、16ビート・ハード・ファンク・フュージョン・・ゼエゼエ・・・グループだという出自を明らかにしタンカをきっている曲なのです。 このブリッとしたベースのフレーズのカッコイイこと!! いや、リフだけでなく曲のはじめから最後まで、唾は飛ばすわ弦はねじるわの最高の演奏をしてます。 シュパシュパと面白いように裏にキメるドラムのハイハットワークも聴き応えあるし。 スマートで快適、緊張感とリラックス感の両立した、フュージョン界のグリーン車両、クルセイダーズの世界じゃ。私もドラム、レパートリーにしたくなりましたぞい。 そうそう、自分主催のパーティやるとき一時期気に入ってBGMにこの曲使っておりました。ぜひご一聴あれ!8.Sampln’ パキパキした明快なリズム。イージーリスニングに聴こえますか。全員並々ならぬ力量ということがサウンドには出ております。聴きこむほど、アンサンブルがいいでごんす~。9.Some People Just Never Learn ラテンのリズム、アメリカンオールディズのフレイバーがあふれるメロディ。 ついスティーリー・ダンだったらどう料理したかなと考えてしまうのだった。 こういう中間的なビミョーな曲は彼らのお手のものだったのですね。 表情豊かなボーカル、吟味されたサウンドのおいしさを堪能し、リラックスしましょうかね、今宵は(笑)。10 Mulhlland Nights さりげない曲(決して、「さもない曲」ではない)ですが、印象的なテーマ1とそれに追跡させ対峙させるテーマ2の繰り返しと変化が印象深く、心に残ります。
Feb 1, 2006
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ロックファン必聴の名盤中の名盤 ★★★★★送料無料!!【CD】ライヴ~情念(紙ジャケット仕様)/デイヴ・メイスン デイブ・メイスン【smtb-TD...価格:2,940円(税込、送料込) 一時期、ちょっと 音楽好きのヤツにこのCDを聴かせると、決まって「いいっすね~このアルバム。誰のですか?」という反応が返ってくることがありました。そして次に会ったときにはこれまた、「あのCDね、買ってしまいました」という按配です。 その位、このアルバムには初聴で惹きつける力があるということなのでしょう。 特にベースのジェラルド・ジョンソン、ドラムのリック・ジェイガーのタイトなリズムセッションは抜群で、キャッチーでしかもハードな16ビートロックのお手本です。 またマイク・フィミガンのファンキーなキーボードも要所要所を押さえ、全体を引き締めています。このメンバーの中で、一番ヘタなのはデイブ・メイソンでしょう(笑)。1.Feelin' Alright デイブ・メイソンのボーカルも魅力たっぷりのこのナンバー、 彼のギターが常に完璧かというとそうでもなくて、ときおりモタモタッとなります。いわゆるヘタウマの人。ときどきウマでもないような感じになります。2.Pearly Queen 彼の曲の典型的な構成で、ギターソロにかかるとバックもお決まりの調子になってきます。 これが彼の曲のたまらない個性になっていて、だんだん楽しみになってくるのだ。 ここでのソロは絶好調の模様。 3.Show Me Some Affection この曲もまたもや「お約束の構成」で、ときどきAll along from the Watchtowerと区別がつかなくなるのですが、とにかくイイんだからしょうがないですね。4.All along from the Watchtower この曲にはディランやザ・バンドのバージョンがありますが、私は何といってもこのデイブのものが好きです。このデーデデーデ、というベースラインがたまらなくいいし、初めから終わりまでカチッとまとまっていて間然とするところがない。 私の大学のサークルでもコピーしているバンドが多かったです。 確かに聴いていると、ドラムだけでなくベースも、ギターさえも自分で演奏したくなってくるのです。ここでも魅力的だがどことなくあぶなっかしいデイブのギターを回りが殊勝に支えている様子がうかがえます(笑)。 このドラムもいいよね~。ライドシンバルのカップを裏打ちしながら、スネアのロールを挟んでいて、トリッキーで実にカッコイイ。 ♪ン・カ・ン・カ・タララッ・カ・ン・カ・タララッ~ 5.Take to the limit 心に沁みる名曲。コンサートの締めなどにやるといいんですよこれが。 だからあのハイウェイに俺を乗せて 行くべき道を教えておくれ もう一度だけ限界を試してみたいんだ もう一度だけ自分をぎりぎりの限界まで 追い詰めてみたいんだ 大学の卒業演奏会などに、いかがです? 私はもうムリはできませんが(笑)。6.Give Me a Reason Why しっとりした味わいのある名曲。それにしても邦題の「理由なき別離」はないんじゃないかな~(笑)。 7.Sad and Deep as You ピアノだけでしっとりと歌い上げる曲。バッキングにはジャズの味わいもあり、聴きあきません。 8.Every Woman ちょっと一服といった感じの小品。9.World in Changes このアルバムの中でも特にファンク、ジャズなどが融合した複雑性と陰影をもつ曲。 10.Goin' Down Slow 聴きごたえのあるブルース。ここではデイブのものすごい情念のギターをじっとりと楽しみましょう。途中でもう一人のギタリスト、ジム・クリューガーが紹介されます。 サテどういう役割分担で弾いているのか、そのへんはよくわかりません。11.Look at You,Look at Me この曲もデイブ黄金のパターン。でもこれが出ないと暴れるぞっ!(笑) いいなー。このジェラルド・ジョンソンの筋肉モリモリなベースランニング。 ルックス見てもプロバスケの選手みたいだもんな~ 13分ものの長尺ですが、たるんだところはまったくない。12.Only You Know and I Know こういうオーソドックスなアメリカンロックでもデイブの手癖が色濃くでているので、ところどころで吹きだしてしまいます。13.Bring It on Home to Me この曲なつかしい~。ライブで演ったことがあります。全員でコーラスとって、実に楽しかった。ここのギターソロ、サウンドもフレーズも実に実においしい。しらふで酔っ払える曲であります。14.Gimme Some Lovin' スティーヴ・ウィンウッドの曲。 リフを全面に出した、引き締まった見事な16ビートのロック。 この曲のハイライトともいうべきベースソロとドラムソロも、無駄なくセンスよくこなしております。特にドラムの最後のフィルインは難易度高く、はじめ聞いたときは????だったっけ。今でもこうはなかなか叩けませんよ~。
Jan 9, 2006
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バッド・カンパニー/バッド・カンパニー(紙ジャケット仕様)価格:2,299円(税込、送料別) このバンドについての説明はもはや不要でしょうが、一応・・現在クイーンで活躍中のポール・ロジャーズが、同じフリー出身のサイモン・カーク(ドラム)、元モット・ザ・フープルののミック・ラルフス(ギター)、元キング・クリムゾンの(故)ボズ・バレル(ベース)という輝かしいキャリアを持つメンバーを勧誘し結成したスーパー・バンドであります。 ディープ・パープルのヴォーカル、イアン・ギランが脱退した後任に、リッチーはパープルをブルースフィーリングを取り入れた新しいヘヴィロックバンドに脱皮させるべく、FREE解散後フリーにしていた(レベル低いシャレだな)このポールを後任ボーカルにと考えていましたが、「新しいバンドを結成するから」とあっさり断られたらしいです。 それで、ブルースに向いた「渋茶声」のデビカバをスカウトすることになったのですね。 さてこの世界屈指のボーカリストの力量はさることながら、フリーで一世を風靡したサイモンカーク(正直私の好みではないですが)の重いドラミングとともに、ボズのいちいちツボを押さえた動きのよいベースが素晴しいです。 それにしても、あのやたら難解なキンクリからこのプリミティブ志向へのボズの転身はすごいと思いますね。まるで天台宗の堂僧となった後、法然上人を慕って念仏の易行に入った親鸞聖人のような・・ってどーゆー例えだ!(笑)。 しかし私はこのボズのベースの活躍がなかったら初動段階でのバンドの成功はここまでなかったと思います。ギターは・・あまりよくわかりませんが、詳しくはZACKの師匠の解説(??)を参照してくださいまし。WEB MAGAZINE GYAN GYAN 1.Cant' Get Enough この曲のシングル・ヒットとともにアルバムが全米No.1となりました。 ガツンとかますイントロからエンディングまで、明るいノリで実にムダなく構成されています。2.Rock Steady この曲には思い入れがあります。なにせ、学生時代、ドラムをやって初めての練習曲なのでした。 オカズも単純だし、このバンドならコピーできそうだぁなと思って・・(笑)。 ギタリストのヤツもほとんど初心者でしたが、アドリブ・パートを音だけならなぞれそうであった(笑)。私もちょっとできそうな気がしていました(笑)。 おお、一曲完璧にコピーできたようだぞ!と当時は自己満足していたのだがバスドラのアタマがダブル打ちなのは聞き取れていませんでした(笑)。 二度目の♪Rock steady!で出てくるタドド・タドドッドド・タカタカ(ドはバスドラね・笑)がうまくいってほくそ笑んでいると♪Rock!Rock!Rock!のところで、ヴォーカルにつられてタイムが滅茶苦茶になるのでした。(笑)。 こういういきさつを抜きにしても(笑)このアルバムの中で一番好きな曲です。 特にイントロからドラムが入ってくるあたりの重た~い感じ、いかにも「俺たちヘビーロックだもんね~」を宣言しています。3.Ready For Love この曲が3曲目というのは実によく考え抜かれています。 ハードでノリのいい曲2つ続けたあと、ポールの一番得意とするスローなナンバーで悩殺。石田三成が秀吉に出した「3杯目のお茶」というやつ・・(またもや、ヘンなことを・・)。 このアタマ3曲で十分ヒット作の資格は備えました。 あとはたとえ全部捨て曲でも売れたであろう。あっ、何という罰あたりなことを。4.Don't Let Me Down この曲だけ独立して聴くとちょっと中だるみを感じますが、映画の最後、クレジットなどで流すとガチッとはまり、感動を倍化させるかも。もうどこかで使った?5.Bad Company これも文句なしの名曲。ボズの動きのいいベースにも注目。 逆にミックのギター、艶っぽいのはいいけど、もうちと運動量が・・ってサッカーじゃないですか、私にはチョット物足りません。これでいいのかもしれません。他のギタリストが弾くとどうなるか聴いてみたくなる。6.The Way I Choose 私はこの曲を聴くとなぜか無性にTHE BANDが聴きたくなってしまいます。 全然違うタイプのバンドなのに・・ギターのフレーズのどこかが継ぎ手になるのかな~。 くぐもったような細かいクローズド・ロールからいきなり明快なオカズに移行するあたりがサイモンカークの得意技ですね。7.Movin' On 躍動感のあるロックン・ロール。 またしてもイマイチハードにならないミックのギターが物足りませんが、この耳触りのよさがビッグヒットの秘訣だろうか(と、思い直す)。8.Seagull エンディングはツェッペリンあたりを思わせるアコギのナンバー。 歌詞もわりにありがちではありますが、さっぱりと終わらせたかったのでしょうか。 これは好みの問題だが、私の耳には刺さってきませんでした。 全体の客観的な出来は★★★★+halfか。 私にとってはときどき奥からひっぱり出して味わいたくなる「梅干」のような一枚です。
Jan 2, 2006
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LET THERE BE MUSIC/ORLEANS 1975 このバンドの成り立ちについては、GOO音楽に簡明に紹介されているので引用させていただきます。 東海岸の名うてのセッション・ミュージシャンたちによって結成され、"世界最高のロックンロール・ダンス・バンド"と称されたのがオーリアンズである。メンバー各人の抜群なスキルが結集し、放出されるサウンドは"ブラック・ボトム&ホワイト・トップ"(黒人音楽的なリズムと白人のヴォーカル・ハーモニー)。ニューオリンズR&Bをルーツにもつファンキーなロック・チューンと、ナチュラル・テイストあふれるフォーキーなナンバーで、バンド・カラーを確立した。 この「放出される」と「ダンスバンド」ってところが気にいりませんが(笑)、かっちりとまとまってます。 私が学生時代サークルには、このバンドやDAVE MASONなどを好きかどうかで「ちょっとはモノがわかったヤツ」かどうかが格付けされたという恐るべき風潮があったのです。 そのために私はパープル命ということは「おくび」にも出さず、これらのアメリカン・ロックをノルマのように聴きまくったものです。 今になってみると、確かにこのバンドの良さがわからんようでは音楽を友とする甲斐がないようにも思われます。明るく優しいメロディ、がっしりした16ビートのリズム感などスピッツが手本にしたのではないかと思うほどの(どーゆー表現か)素晴しいサウンドであります。 神経質なまでのサウンド創りには、STEELY DANや「こだわりのラーメン屋」にも一脈通じるものがあるかもしれない。1.Fresh Wind ほら、イントロのシャキシャキしたギターを聞いただけで頬が緩んできます。リズムセッションが入ったとたん首がリズムに合わせて縦にふれてきます。いかん、催眠術にかけてるんじゃない(笑)。だってゴキゲンなんだもの~。コーラスだってこのとおりタイトルどおり爽やかな風が吹き抜けるようでしょう。2.Dance With Me イントロのアコギの軋る音が泣かせる。 君と踊りたいんだ、わかるだろ? 夜のとばりが落ちるように、僕も恋に落ちていくよ。 な~んて、需要過剰の男子校の文化祭を思い出してどうする(笑)。 落ちるより落ち込むほうが多かったのですが、まあそれもどうでもよい(笑)。 歌詞とメロディのこんなに幸福な出会いもないよなあ。 聞くだけで優しい気持ちになれる曲No.1ではないか。3.Time Passes ON この曲は哀愁あふれるメロディに乗った詩をかみしめたいもの。4.Your Life My Friend この曲でもリズム隊の抜群のグルーヴが味わえます。 私はこの曲のコピーでハイハットの裏打ちとリムショットを覚えたっけ。 しかもただのン・チ・ン・チでなくン・チ・ン・パア(ハイハットの開く音・笑)なんかが時々出てきて、お世話になりました。5.Let There Be Music どうですこのゴージャスなギター。 デュービーの曲みたいだね、なんて言うのは誰だ!はは・・まったくその通りだわ~。 ギターソロもバクスターみたいではありませんか。 ベースはデュービーほど硬質な音ではありませんな。 楽しさ、高揚感、スッキリ感、この曲にはアメリカン・ロックのすべてが詰まってるぜ!そう思いません?私はこの曲が好きで好きでたまりません。6.Business as Usual いいね~このランス・ホッペンのファンキーなベース。 カッティングもゴリゴリした他にもう一本三輪素麺のような極細端麗な一本を入れて、なかなか匠の技。 タイトなリズムの上に踊る流麗なギターソロ。まさに痒いところに手の届くサウンドだっ!7.Cold Spell ヘヴィー級のパンチ力を持ったイントロ。 スネアのアタックが強くメリハリの利いたドラムのフィルイン。TOMMY BOLINにも通じる表情豊かなリードギター。 黒っぽいボーカル。一瞬グレンを思い出してしまいました。 文句なしの名曲。凄い、凄すぎる。 アマバンもこういう曲をコピーしてるとうまくなりますぞ。8.Ending of a Song 美しいバラード、でも決して過度に甘だるくならないところが良い。 ちゃんとサトウキビ使ってますな(笑)。 80年代だったらAORの魔法をかけられるところが助かりました。9.Give One Heart レゲエ風のリズムを持った軽やかなナンバー。 ここではひたすらキーボに耳を澄ましましょう。10.You've Given Me Something ベースがかなり前面に出て大黒柱ぶりを発揮。 これもデュービーと類似の「いけてるアメリカンロックの世界」を具現化しています。 ドラムは「これでもか」というくらいにドライブ感よく軽やかに決めつけてくれる。サークルでも先輩方はこういうメリハリのあるドラム叩けよ・・というようなことを言いたかったに違いない。 ・・と全体に学生時代の思い出がリミックスされて誉め上手になってしまったかもしれません。でもここまで書いた以上は★★★★★以外ありえない。 あとは受け取るほうが、「仲人の話」でも聞くように適度に薄めていただいたらと存じます。
Jan 1, 2006
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