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1.SHAPES OF THINGS2.LET ME LOVE YOU3.MORNING DEW4.YOU SHOOK ME5.OL' MAN RIVER6.GLEENSLEEVES7.ROCK MY PLIMSOUL8.BECK'S BOLERO9.BLUES OF LUXE10.I AIN'T SUPERSTITUOUS3.はグレイトフル・デッドも演奏したティム・ローズ作のナンバーだ。水平にスケールが広がっていくような感触がある。ワウワウ効かせまくり、音色の変化を楽しもう。タムロールを多用するドラムが、チトうるさく感じる。イントロ周りのドテドテというベースは、第一期パープルを想起するなー。4.はウィリー・ディクソンのブルース。ツェッペリンが4カ月後、ファーストアルバムですっかりパクりの演奏をフューチャーしたので、これが二人の不仲の原因となったとも言われている。ピアノはニッキー・ホプキンス?どうも良くない。ドラムはアルバム中最も冴えた演奏をしているが、いかんせん音がなー・・。まあ、68年68年。5.は地味な曲。ロック・オペラの一場面のような仕立て上がりになっているが、私の好みではない。6.これはもう、ナルシソ・イエペス先生の登場かと思った。続けて聴くと、どうにもアルバムの流れをブチ壊しているようにしか思えないが、単品で聴くと文句はない。7.スローでパワフルなシャッフル・ブルースロック。このナンバーはロッドが持ち込んだとされる。バスドラのドッド・タドッドッドーというリズムはこの曲のオリジナルかな。スネア・ドラムの音が、この曲だけ明瞭なのが不思議。いろいろなシーチュエーションで録音されたものなのだろう。この曲のベックはかなりイカすフレーズを連チャンで放っている。8.最近のライブでも飽きずに演奏されているから、このかた40年も演奏していることになるのか!この曲のアウトラインはジミー・ペイジが作ったといわれている。この曲にはキーボにジョン・ポール・ジョーンズ、ドラムにキース・ムーンが加わっており、そう言われてみれば展開部では異常にテンションが高い。キース・ムーンのドラムもすごくいいかというとそうでもなく、矢鱈ドタバタしている。68年・・(くどいな)。9.ライブテイクの地味なブルース。こういう曲を聴くと、クラプトンとベックのプレイ・スタイルの違いを痛感する。クラプトンがあらかじめアタマで組み立てて起承転結のあるフレーズを紡ぎあげる傾向があるのに対し、ベックはどこまでも出たとこ勝負なんですなー。ピアノは誰か?ソロ・パートでのフレーズが単調すぎないかっ。10この曲を初めて聴いたとき、私は間違えてベック・オラからCDに一緒に焼いてしまったかと勘違いした。それぐらい、サウンドやプレイがこの一曲、進化している。ベックのギターの七変化ぶりが素晴らしいが、まだ散発的であり、連続したキッチリしたフレーズの中で自在に変化していくというベックにはなっていない。
Feb 16, 2008
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Jeff Beck ジェフ・ベック / Truth 【Copy Control CD】 輸入盤 【CD】価格:1,617円(税込、送料別)1.SHAPES OF THINGS2.LET ME LOVE YOU3.MORNING DEW4.YOU SHOOK ME5.OL' MAN RIVER6.GLEENSLEEVES7.ROCK MY PLIMSOUL8.BECK'S BOLERO9.BLUES OF LUXE10.I AIN'T SUPERSTITUOUSヤードバーズの脱退後、ジェフ・ベックがロッド・スチュアート(V)、ロン・ウッド(B)、ミック・ウォーラー(DS)とともに第一期ジェフ・ベック・グループを結成したのが、1968年8月のこと。レッド・ツェッペリンのデビュー作はこの4カ月後であり、パワフルなボーカルとギンギンのギターを2トップに据えるという現在のハード・ロックのスタイルはこのアルバムから創られたと言われている。当時のリスナーたちは、一曲目のSHAPES OF THINGSが耳に入ったとたん、その雄大で力強い音楽にノックアウトされたに違いない。ただしギターは当時レスポールを使用していたので、切れ味のほうは今ひとつ。またギター・フレーズも、テキトーに流してしまっているようなところもあり、この一枚目で完全に本領発揮したとは言いがたい。さらにこのアルバム、録音に難があり、とくにドラムのサウンドはミョーに籠っていてバタバタと聴こえる。しかし1968年という時代を考えると、かなり革新的な音だったのだろう。その頃の自動車はまだこんな格好をしていたのだから・・。(1968年製トヨタ・コロナマーク2。吐き気をこらえているようなフロントデザインがセクシーである。関係ないですが。)録音当時、バンドの人間関係は険悪の極みだったようだ。当時のベックの性格についてはあまり評判が良くない。1.は曲自体は非常にカッコいい。ヤードバーズ時代にもやった曲だそうだが、派手なロン・ウッドのベースワークがとにかく素晴らしい。飛翔している。語っている。歌っている。この人、ギターよりベースのほうがうまいのではないか、なんてことを言ってはいけない。ロッド・スチュワートのダミ声ボーカルもエネルギー十分で、この騒々しいサウンドとタイを張っている。いったんブレークしてドラムからギターソロに移るところが特に好きだ。しかーし、ベックのソロのところ、なんだかテキトーに流してしまったようなフレーズが勿体ない。この曲など、ジミー・ペイジみたいにフレーズを練りに練ってから決め打ちで弾いていたらもっとウケがよかったのではなかろうか。ゲイリー・ムーアのバージョンは全てがリファインされてて、もう、最高!http://marshallstax.imeem.com/music/GGDUND8a/gary_moore_shapes_of_things/2.もなかなか重要な曲だ。ヘッドホンで聴くと、右にギター、左にベースとドラムとハッキリ分かれて聴こえる。ここでのギター・プレイはなかなかゴキゲンである。スタジオ盤でもなお、サイコー!なプレイとやる気の無さそうな冴えないフレーズが交錯するところが残るが、68年、68年と心に言い聞かせる。ボーカルとギターの掛け合いというスタイルも、この曲あたりが嚆矢である。
Feb 11, 2008
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5 TWO RIVERS「GUITER SHOP」の8曲目。ライブの定番曲でもある。この曲、瞑想にとてもいい。私は一羽の鳥になって、南米の深い原生林の連なる山々や、滔々と流れる大河を見渡している。仲間の鳥たちと話をしながら。私は群れの前を飛んだり後ろに下がったりして遊んでいる。そのうち、すうっ大気の流れが変わって、水分をずっしりと含んだ雲がさしかかってきて、まわりは霧に覆われる。テリー・ボジオの自制的で深い音色のドラムがひたひたと耳に迫る。ライブで聴くと、あの詰まらないBEHIND THE VEILの後なので、ますます晴れ晴れした気分になるのであった。
Jan 17, 2008
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4. ICE CREAM CAKES 第二期ジェフ・ベック・グループの傑作アルバム、JEFF BECK GROUP 通称”ORANGE”から。 コージー・パウエルのドラミングはこの頃が一番好きで、本来はこのようなシャカシャシしたテクニカルな演奏を得意とするドラマーだったのだが、レインボウ以来、雑技団の「大力士」のような単調なドラムスタイルに変わってしまった(そういうのは、全然好きじゃない)。 この曲での演奏は素晴らしく、私が初心者の頃、先輩のアパートに泊まりで酒を飲んでいてこのプレイを聴かされ、「パープルみたいな派手なことを目指す前に、こういうキッチリした音を出せるようにしなきゃ」と説教されたことが記憶に焼きついている。 その先輩は私が持ち込んだユーライア・ヒープのライブをけちょんけちょんにけなし、特にミック・ボックスのギターは「絶対俺のほうがうまい」と譲らなかった。私がリッチー・ブラックモアとはどうですかねえ?と訊くと、「さすがに、ああはいかないな」と白旗をあげた。先輩、寿司ご馳走様でした。
Jan 8, 2008
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3.LADYベック・ボガード・アンド・アピスの代表作。ビシビシ決まるカーマイン・アピスのハイハットと奔放なバスドラ、ティム・ボガードのべろべろべろ~んと自在に動 き回るベースが実に気持ちいい。常に何音も同時に朗々と奏でていて、しかも変幻自在。しかしアンサンブルを重視する人達ではなかっただけに、ライブではベック、相当苦労したのではなかろうか。アルバム 「BBAライブ・イン・ジャパン」でもスタジオ同様の派手なプレイが楽しめる。 私はこの人とイエスのクリス・スクワイヤーのベースが好きだ。でしゃばるタイプが好きなのだ。なぜか。私自身がでしゃばるドラマーだからだ(笑)。どうも渋く叩けない。一度、学生時代キャバレーで(古いな)演奏していたときサックスの人から「8ビートの曲なのに16ビートのオカズいれるな!」とクレームがついたことがあった(笑)。そうそう、オカズといえば学生時代、このカーマイン・アピスのハイハット、どうやって演奏しているんだ?とクラブで話題になったっけ。「左手と右足のコンビネーションのはず」という説が有力で、ずいぶん練習したものだ。なかなかこういう風にビシッ!と腰が入ったかんじにならないのだった。映像はこちら。ギタリストはベックじゃないですが、アピス、ボガードのなかなか力の入った演奏。好きだな~この人たち。http://www.youtube.com/watch?v=ihGKnki0IR4なんだ、ハイハット右手で叩いてる(笑)。
Dec 31, 2007
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【21%OFF】[CD] ジェフ・ベック/ゼア・アンド・バック2. You Never Knowえ~っ、この曲が!という方もあろうと思うが、私はこの曲が無性に好きで、特に仕事前に聴くと脳内にベータエンドルフィンが分泌されてくる。体じゅうに善玉コレステロールが増えてくる。きっと腸内のビフィズス菌も大幅に増加しているに違いない。このリフが実にイカす。ヤン・ハマーのセンスの結晶のようなナンバーだ。
Dec 30, 2007
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ジェフ・ベックというアーティストは、私の中ではしばらく聴かないでいると自然と順位が下がっていくのだが(スコーピオンズあたりがじりじり上がる)、久しぶりに聴くと「う~ん、パープルとどっちが好きだろうか」と真剣に悩むぐらいに聴き惚れてしまう。ベックのファンはギタリストが当然多いと思うが、私はベックのギターもさることながらベックがこれまで 演奏してきた曲や共演者のプレイの質の高さに惚れている。特に、やはりWIREDは白眉だと思う。このアルバムは、他のどのミュージシャンの傑作でもかなわない奇跡のような作品だ。 1. RED BOOTSベタだなーって?だってしょうがないでしょう。これはフュージョンロックのマスターピースである。ダビンチの受胎告知に匹敵する名曲なのだ。(個人的にはマチスとルソーが好きですが)研ぎ澄まされたリフと構成、切れまくるジェフのギターそしてフュージョンドラムの極め付けともいえる見事なナラダ・マイケル・ウォルデンのドラム。完璧すぎるほど完璧で、聴くたびに新鮮な感動がある。オフィシャル・ブートレグなどでのライブ演奏も聴けるが、WIREDスタジオ版での完成度には遠くおよばない。この曲は、ナラダとハマーがいないと再現できんのだ。それは、パープルのライブ・イン・ジャパンのハイウェイ・スターがあの頃のリッチーとロジャーがいないと再現できないこととニア・イコールか。いかん、ルー大柴風になってしまった。
Dec 23, 2007
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1.Bolero2.Stratus3.You Never Know4.'Cause We've Ended5.Behind the Wall6.Two Rivers7.Star cycle8.Big Block9.Nadia10.Angels11.Scatterbrain12.Led boots13.Pork Pie/Brush14.Blue Wind15.Rainbow12. は「ワイヤード」の決定版曲。大好きだが、この曲ではやはりオリジナルのナラダ・マイケル・ウォルデンのドラムに勝るものはない。研ぎ澄まされたリフに、これ以外ないと思わせるようなフレーズでビシビシ絡むハイハット(HH開くときにバスドラを打ち込んでいます)。タムの使い方の抜群のセンス。そしてここぞというときに発する重量感のある高速ロール・・これは他の誰も追いつけないでしょう。初めのリフのミストーンがちと痛い・・。13.このアルバムのハイライトといってもいいテイク。Pork Pieはベックの重要曲だが、ここでは絶妙な「間」を展開。そして得意のブルースでは、彼のこれでもかという位の華麗壮絶なテクのオンパレードだ。特に後半は圧巻で、「やっぱりベックさん、世界最高のギタリストはやっぱりあんただよ~~~っ!」と悶絶しつつ心の中で何度も叫んでしまう。やばい、ディープ・パープルよりベックのほうが好きになりそうだ。14.この曲、オリジナルではヤンハマーが座興でドラムを叩いており、そのことがアルバムWIREDの大きな痛恨事になっているのだが、超一流のドラマーが叩けばこれくらいカッコイイ曲になるのだなあ。ジェイソンとベックのラリー、聴き応え十分。15.来日のときもこの美しい曲で、締めくくってくれた。余韻嫋嫋、もはや、何も言うことはない・・・。★★★★★
Jun 17, 2007
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1.Bolero2.Stratus3.You Never Know4.'Cause We've Ended5.Behind the Wall6.Two Rivers7.Star cycle8.Big Block9.Nadia10.Angels11.Scatterbrain12.Led boots13.Pork Pie/Brush14.Blue Wind15.Rainbow7.は3と同様ヤンハマーの曲づくりの妙味が生きた素晴らしいナンバー。何回聴いても、飽きるということがない。ウ~リウリウリという谷岡ヤスジ的挑発ギターがそそる。私にとっての重要曲だ。オリジナルに比べてドラムが断然いい。あー、なんとキレのいいプレイであろうか。特にスパーン!というスイッシュシンバルの多用が効いている。後半、いよいよ黒子シンセ、ジェイソン・レベロのシンセの見せ所だが、いかんな、精彩がない。折角のハイライトなのに、なんだか楽屋でやっているようなテンションだ。8.地味な空間のなかでギターだけが自由奔放に雄たけび狂う。この狂い方がいかにもジェフベックだ。彼にしか体現できない世界だ。後半、特に高速のキメフレーズのあとあたりのベースの全開プレイに注目。ハニカミベースのピノも、やるときはやる男だということがわかるだろう。9.インドのミュージシャン、ナイティン・ソーニー作曲。ジェフ・ベックがドライブ中に聴いていて気に入った曲だそうな。このオリエンタルな雰囲気はそこから来ていたのか。私が初めて聴いたときはドバイあたりをオープンカーで快適に飛ばしている風景を心に浮かべた。何度も聴いていると、頭から離れなくなってしまう音の色ツヤだ。10.この曲はあまりにベックの音色が気持ちいいのでついウトウト・・。11.はコンサートの定番、アドレナリン搾り出し曲のスキャッターブレインだが、ヤンハマーバンドとやったテイクが一番好きだ。テリーボジオとやったBBキングスタジオよりは断然丁寧なできだが・・。やはりこの曲はツタタ・ツタタタ・シャパッ!タツタタと鼓笛隊のようなスネアのロールが小気味よくきまるところに味があるものと思われ。いつも思うんだが、もう少し低速にして丁寧にやれないものか?はじめのリフの音階がすっ飛ばされてしまうところが気になるのだ。続く。
Jun 16, 2007
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1.Bolero2.Stratus3.You Never Know4.'Cause We've Ended5.Behind the Wall6.Two Rivers7.Star cycle8.Big Block9.Nadia10.Angels11.Scatterbrain12.Led boots13.Pork Pie/Brush14.Blue Wind15.Rainbow1.このステージ(アルバム)の導入部として、これ以上相応しい曲はあるまい。さ、これからベック・ワールドが幕をあけますよ、という高らかな宣言のようである。ベックの音色はまるで「火の鳥」のお出ましのようでもある。しかしやっぱり、2.のストレイタスに移行したところで、私は小躍りしたくなる。ビリーコブハムのソロSPECTRUMからのナンバー。どうしてこの曲が繰り返し演奏されるのか。このSPECTRUMこそは、当時のベックに計り知れない衝撃を与え、そこに啓示されたロックとジャズの融合の姿が自らの転機をもたらし、BLOW BY BLOWからの快進撃を生んだ記念碑だったからではないか。はじめは両方のプロジェクトに参加していたヤン・ハマーが繋ぎになっていたのかもしれないが、根底的には、そうした自分史的な意義をかみ締めるための曲なのかもしれない・・・。ヤク中毒のためディープ・パープルでは才能の10分の1も発揮できなかった、夭折の天才ギタリスト、トミー・ボーリンにオマージュを表してか、ベックは後編でキレ気味のフレーズをかましてくれる(トミーは別の曲で凄いプレイをやっているのだが)。カリウタのドラムも張り切っているが、若干手数が大杉ではないだろうか。しかし後半見せる怒涛の攻撃はやっぱり誰にも真似ができない。3.は私がベック・ナンバーで一番好きな曲かもしれない。デッデッデデデデ、デッデ、デッデ、デッボヨヨ~ンというリフ、何故か私の人生に嵌った。そして転調し、バスドラムが16ビートで刻むあたりで私は自分の意思に関係なく盛り上がってしまう。この曲をぜひ、オリジナルのサイモン・フィリップ以外のドラマーでやってほしいとかねがね思っていたのだ。4. はおそらくオーディアンスの人気No.1の曲だろう。私も大好きだ。が、アルバムでのテイクの方に魅力を感じる。それは、アルバム・バージョンのギターの「泣き具合」が、史上最適値だったと思えるからだ。あの、暗闇でしくしくとすすり泣くような感じ・・はリアルタイムでは青春期末期だった当時の私の琴線にふれたものだが、このテイクではすすり泣きというより「大泣き」で、ちょっと引いてしまうところがあった。パソコンからイヤホンで聴いたときは「明星チャルメラ」という感じも拭えなかったが、やはりちゃんとしたオーディオで聴くとホッとした。しかしビミョーな演奏ではある。5.こういう曲は・・実は苦手である(笑)。スローな曲が嫌いということではないが、このレゲエを崩したようなリズムはなんだかカッタるく感じてしまうんだなー。中盤以降、テンションは凄いことになって、聴きごたえ十分となる。6.は、5.の身体にまとわりつつ濃霧の峠越えをしているような曲のあとに魅力的な現われ方をしてくれた。息を切らしながら歩いていると、何らかの意思が働きでもしたようにすーっと霧が晴れて、目の前にこの世とは思えない桃源郷が現われた、そんな心象サウンドが開けてくる。大好きな曲だ。・・ここで力尽きた。続く。
Jun 14, 2007
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Bungee Price CD20% OFF 音楽[初回限定盤 ] Jeff Beck ジェフ・ベック / Official Bootleg Us...価格:2,241円(税込、送料別)2005 年にジェフ・ベックが来日したとき、東京国際フォーラムでこのメンバーでの演奏を目の当たりにしている。当時新しいラインナップの発足からそれほど経っていなかったためいくばくかの固さは見られたものの、ドラム:ヴィニー・カリウタ、ベース:ピノ・パラディノというリズム隊は噂通り、強力そのものであった。私はそれまでのスタジオ・テイクとライブの中心であったテリー・ボジオのドラムを好まない。コミック「修羅の門」の表現を借りるならば、私にとっては、マシンガンがいかに高性能でも感動を呼ばないのと似ている。スピードと力感はあるがコンビネーションの旨味がない。 その点カリウタのドラムは超絶なテクが非常にイイ感じで伝わってくる。特に両手とペダルの合わせ技が絶品で、キメのフィルインではストレートやフックのラッシュのピークの次に、被せるようにドドド、ドドドドドと3連、5連の怒涛のWペダルキック攻撃が飛び出してくる。これでは相手はかわしようがあるまい(何をだ?)。またピノのプレイもこのバンドによく合っている。普段は申し訳なさそうにボトムを堅実に支えつつ、イザというときには超一流のフレーズをお見舞いできるという腕利きのハニカミ・ベーシストである。 無論、ベック選手も元気モリモリで終始笑顔を絶やさず、あの変幻自在のギターに衰えはまったく感じられなかった。 ブートとはいえ、このメンバーでのライブ、悪いはずがない。。 この選曲もいい。ベックの黄金期ともいえるフュージョン3部作からの曲を多くチョイスしており、それも私には嬉しい限りだ。(上記の理由で、「ギターショップ」以降は、ちょっとお耳に合わないのだ)1.Bolero2.Stratus3.You Never Know4.'Cause We've Ended5.Behind the Wall6.Two Rivers7.Star cycle8.Big Block9.Nadia10.Angels11.Scatterbrain12.Led boots13.Pork Pie/Brush14.Blue Wind15.Rainbow続く。
Jun 13, 2007
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8.Line Dancing with Monkeysさまざまな「意欲的な」取り組みが・・しかし混沌としすぎて、あんまりワケわからん。この曲好きだけど・・という方、ご連絡を。ピアノだけどこかジャズっぽい。9.JB's Bluesジェフの「生」の煌めきを感じるプレイだ。このアルバムのハイライトか。10.Pay Me No Mindあまりソウルフルとはいえないボーカルだ。ちょっとFLASH!を思い出したぞ。曲がいいという訳でもなく中途半端な出来か。11.My Thingびょ~!という、指弾き完成期のジェフに特徴的なギターサウンド、プレイはいいが、曲とボーカルがここでもイマイチ。中間部、ファンキーなリフだけになるところは好きだ。♪チャンチャンスカチャンチャン~4期パープルの「ゲッティング・タイター」を思い出した。12.Bulgariaギターとストリングスとの調和が美しく、これは満足!私がプロデューサーだったら(ってありえないけど)8、10,11を外して4.と5の間辺りに置く。そうすることによって全体が懐石料理風になるだろう(意味不明か)。13.Why Lord Oh Why?曲といえるかどうかビミョーなところ。フリーに弾きまくってみましたということで、まあこれはこれでよかろう。私としては、なくてもイイ曲に入る。ということで、本来ご法度なことかも知れないが私としてはこのアルバム、素材としてはいいものが揃っているので、聴きやすく並べ替えることをオススメするのであった。基本的には、いい作品群だと思う。
Aug 15, 2006
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アンディ・ライト、トニー・ハイマス、そして UKの人気ダンス・ユニット:APOLLO 440、スプラッターセルら多彩なメンバーを迎えギタリスト・ジェフ・ベックの意欲とアイデアを詰め込んだテクノ・ロックの集大成。ジェフのギターが思い切り躍動している。多くのアルバムの中でも、ギタープレイの多彩さ素晴らしさという点ではピカイチではないか。ドラムが打ち込みのため、アルバム全体のサウンドが稠密にして平板な感じになり、ステレオの音量を上げると時に息苦しくなってくるようなところもある。ドラムサウンドは、メインのリズムはジョン・ボーナム風、オカズはテリー・ボジオ風に仕立てた感じ。★★★★。1,So Whatイントロから切れまくりの感覚的フレーズが炸裂。一音、一音にキャラが立っており、スゴイ!の一言。ドラムがここでカリウタが入っていたら、さぞかし素晴らしい曲に仕上がっただろう。2.Plan B私が一番気に入っているのがコレ。私のことを知っている人ならヤッパリねと言うだろう。アコギのような音をフーチャしたイントロもいいし、全体には60年代後半、HRの黄金期の香りがするのだ。特に中間部のギターソロのところはつい涙ぐんでしまう。ドラムのオカズも打ち込みながらミッチ・ミッチェルのようなスネアロールを多用するようなスタイルで「らしい」感じに仕上がっている。3.Pork-U-PineZEPのようなヘビーなナンバーだ。特にギターの入り口、パラリラ~というところはまるでジミー・ペイジ。(その後のアプローチは当然まるっきり違うが)プレイは相変わらずぶっちゃけている。一音を何分割しても解析できないようなオトが出ている。どうしてこんなに瞬時に音色とタッチを変化させられるのだろうか。4.Seasons「前衛」と「古典」が丹念に織り込まれた意欲作。感動した!「森の精」でも語りかけてくるようなテクノ発の情緒性がよろしい。ギター、ときおりフツーの超上手いギタリスト的なオーソドックスなオトが聴け、ほっとする面も。5.Trouble Manベックの超絶フレーズ納涼大会だ。このアルバムのアブストラクトさが最も端的に出ているナンバーだが、シンセのバッキングのフレーズなどにTHERE AND BACK時代を思い出させるものもあり、いいノリだなあと思う。バックのチチチ・・が抑えられ、コンガが生オトだったりするとまた食感が違ってくると思うが。6.Grease Monkey「濃い」曲が続きすぎではないか?カッコイイのだが、当方疲労甚ダシ。耳がしびれてきた。でもこういう曲でのベックのギター、好きだな~(どっちやねん!)7.Hot Rod Honeymoon軽快でスピード感のあるナンバー。ビーチボーイズのようなポップさも感じる。こういう曲こそ、U2のようなゴリっとしたベースが聴きたくなるなあ。・・・続く。
Aug 13, 2006
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【CD】ジェフ・ベック・グループ/ジェフ・ベック・グループ<2006/1/18>1.Ice Cream Cakes クール・アンド・ビューティな曲。 よくこういう曲ができたもんだと思う。 コージーのドラムがいちいちツボを心得ていて見事。 ハイハット・ワークのシャープなこと! ジェフのギターも気まぐれというかアイデアに満ちているというか、すべて直感で演奏しているんだろうな。 論語でいうと「心の赴くままに従いて矩を超えず」というヤツか・・。 2.Glad All Over このファンクなベースがまた素敵だ。 このちょっとあとだったらスラップで処理するかな。ブレイクからドラムが入るところのリズム、難しくはないけどけっこうバタバタしてしまうケースもある。ここではスキッと決めているのはコージー、さすが。精密な手足だ。3.Tonight I'll Been Staying Hear With You 一聴するとシブい普通のバラードだが、このころのべックは絶好調。実に多彩なギターワークにシビレます。ギターを実際に演奏できたら、もっと細かく味わえるんだろうな。 4.Suger Cane SLYにちょっと通じるものがある作品かな、と感じた。 いや、今まぶたにはなぜかパープルの「嵐の使者」が浮かんだ。 ほんのわずかなオトの断片がそうさせるのだろう。 中途にコンガだけになるところが好きなのだ。5.I Can't Give Back The Love I Fell For You この曲を聴いていたら「第九」も聴きたくなった。 なんだろうね。でも凄く気に入っている。6.Going Down おっ、これは2005年に来日したときのアンコールナンバーだったね。 シンプルな曲だけにベックはもうなんでもやり放題です。 ああ、なんとセンスのいい絶妙な演奏。ただ速いとかブッとんでいるというのでなく、音色、リズム、タッチすべてが即興的でありながら「これしかないっ」と思わせる確かさがある。 7.I Gotta Have A Song スティービーワンダーのオリジナルらしい。モータウン・サウンドですな。 私はこういうメロを聴くと元気が沸いてくる。 ボブ・テンチのボーカルもバッチリですな。 ロッド・スチュワートより私は好きだ。 ここでもコージーの演奏が光る。 このシャキシャキしたもぎたてのハイハット!って・・もいじゃいけないか(笑)。 8.Highways 後半からのピアノソロがシブくて非常に好きだ。9.Definitely Maybe このままブローバイブローに繋がってもおかしくなかったなあ~。と思う。 熱心なベックファンでBBA時代を親の仇みたいにいう人がときどきいるが、こういう演奏を聴くと、確かにこのまま行ってくれ~っ!!という気持ちになったのもうなずけないこともない。 メロディ、トーンの華麗さはこのアルバム中白眉だろう。
Jul 7, 2006
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【CD】ジェフ・ベック・グループ/ジェフ・ベック・グループ<2006/1/18> このアルバムには思い出があって(こういう出だしが多い・・)、学生時代2年先輩のアパートを訪れて夜通し酒を飲み交わしたときに聴かせてもらった。 先輩はそのままプロのギタリストになったほどの人で私はまだドラム2年目位。 今になって思うと、シブ好みの先輩はパープルとかスコーピオンズばっかり聴いている私に対し、ミーハーだなあと思っていたフシがある。 したがって音楽の話も「説教」になることが多かったのだが、このアルバムについては先輩がかなり評価していて、ほら、「ドラムはこういう風に叩くといいよ」と言われた覚えがある。この頃のコージーはテクニカルな16ビートっぽいドラムを叩いていたのだった。 今聴いても確かに素晴らしい演奏だ。 このアルバム、まず曲が出来が良く、サウンドも全体に、「一流ホテルのロビー」のように広々としていて統一感がある。 そしてモータウン・サウンドのいいトコどりに進化した形がここにある。 ★★★★★
Jul 6, 2006
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【送料無料】 CD/ジェフ・ベック with テリー・ボジオ&トニー・ハイマス/ギター・ショップ (紙...価格:1,890円(税込、送料込) 私は「THERE AND BACK」からこのアルバムに直行したので、その間のファンの方々の落胆は知らずじまいだった。FLASH!はファンの人から気に入っている曲だけを送ってもらったのでそのヒドさが実感できないのだ。 その点、この「GUITAR SHOP」は、一般にかなり評判がいいアルバムだ。 確かに一曲目の雰囲気からして、ちょっと「いい加減につくったサウンドではないな」というのがわかる。あとは、このオト作りが好きかどうかである。 正直いうと、私としては実はあまり好みのオトではない。トリオで演奏していることから生じる空間が良いという人がいる。テリー・ボジオのドラムサウンドがいいという人がいる。 私としてはまずベースがないのはやっぱり寂しい。 ボジオのドラム、パワフルで重量感があるのは確かだが、機械的で打ち込みっぽく聴こえる。 私はルーディメントや手足のコンビネーションを効果的に使った奏法のミュージシャンが好きなのだ。 また、トニーハイマスのピアノが、今ひとつグッとこないのだ。 8曲目のTwo Riversのようなほのかな味付けで魅力がでるプレーヤーなのか。 そして何より、インスト3部作に比べ、やはり曲そのもののの出来が決定的に落ちる。 「何べんも聴いていれば好きになるかもしれない」と思い、5回ほど連続して聴いてみた(疲れたー!)が、やっぱり駄曲が多いとしていいようがなかった。その代わり、ますますベックのギターワークの良さが聞き取れるようになり、耳に染みてきた。 どの曲を聴いても、そこに行き着く。 ナルホドね、だから「GUITAR SHOP」なのか・・。 ★★★1.Guitar Shop アルバム全体の導入部というか、そういう位置づけの曲かな、と思っていたらなんとアルバムのタイトル曲。 それにしては何かな~。 中盤のデー、デデーデーデーから「曲」らしくなってくるが、今ひとつよくわからないのであった。好きな人は好きだろうな。2が度肝を抜くような作品だったらこの1.がもっと生きていた。ギターの弾きっぷりは素晴らしい。2.Savoy カチっとしたシャッフルのナンバー。悪くはない。が・・。 6番目あたりに入っていれば「なかなかいいな」位は思うのだが、この程度の曲が2曲目というところにこのアルバムの限界がある。 ピアノは聴き応えがあるかな。 3.Behind The Veil まだそれほど盛り上がっていないのに、もう「たそがれ曲」かい。という気になるのは私だけであろうか。 これも7曲目あたりに置きたい・・って野球の打順決めてるみたいになってきたな。4.Big Block これは比較的ベックの曲らしい。ボジオがスイッシュシンバルのようなものを裏打ちするあたりからの中盤のギターソロがイカしている。その後のキメというかブレークが耳で聴きとめられないくらいの素早さ。 5.Where Were You どこかの国の民謡のようなフレーズ。この静けさも、他がバッチシだと生きるのだが・・。 ギターの音色は「名湯の源泉かけ流し」のようだ。6.Stand On It この曲は、ホンダアコードのCMに使われた。始めのリフで最後までいったら怒るぞ!と思ったがちゃんと展開を考えていたので、これはまあよしとするか。 ギタープレイの煌めきはこの曲が一番?7.Day In The House これもあまりというか全然好きではない。何をしたかったのか・・。 「スネークマンショー」 のコントの合間に入れると合うなと、何となくそう思った。8.Two Rivers この曲が一番気に入っている。 環境音楽的な感じがないではないが、特にキーボードのサウンドが美しい空間を創っているように感じる。特に中盤以降、徐々に微妙に風景が変わっていくような感覚がいい。9.Sling Shot なんという単調な曲!! つまらん。これはラストナンバーなのでもうちょっと何とかならなかったものか。
Jun 23, 2006
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ゼア・アンド・バック BLOW BY BLOW,WIREDに続くインスト路線の集大成。 テクノファンクのリフ鉄人ヤン・ハマーの手になる、フックの強い曲が3曲続くのでアルバムの印象がかなり良いが、前2作に比べるとサウンドのお行儀が良くなり、ピーン!と張り詰めた緊張感がイマイチかなあ、という気もする。 ハマーのおかげでベーシストモー・フォスターの影が薄くなりすぎているところもやや残念。 5,6あたりもうちょっと煮詰まっていればなあ・・。でもとにかくのっけのトップ3曲が良すぎる!!もうこのアルバムなしには生きていけません。 ★★★★☆1.Star Cycle ワイヤードからそのまま連続したようなサウンド。なんてカッコいいリフなんだ! ヤンハマーがドラムやってるところがな~。ロールがすこし「しどろもどろ」になるぞ!なんでサイモン・フィリップスという優秀なドラマーがいるのにもったいないではないか(まあ、やらせろやらせろと言われて仕方なくでしょうな)。2.Too Much To Lose このナンバーも、なんといってもリフが素晴らしい。 ドラムは本当にサイモン・フィリップスなのか? なんだか愚直でパワーない・・「病み上がりのカール・パーマー」ではないのか・・。3.You Never Know この曲が一番好きだ。ワイヤードの2曲目、Come Dancingにも似ている。今でも頭の中で鳴り響いている(朝から晩までなのだ)。ファンキーなリフだけで延々ぐいぐいと聴かせてしまう。このテのノリはベック、好みなのか気持ちよさそうに弾きまくっている。4.The Pump ここでちょっと息抜き、お茶でも飲みながらさまざまに変化するギターの音色を楽しもう。とくに後半のハイポジションのオトは気持ちイイ!!5.El Becko マハビシュヌ・オーケストラにも通じるスケール感のあるイントロ。 トニー・ハイマスのピアノが素晴らしい。 なのになぜ・・・君は歯をくいしばり♪~じゃなくて(トシだな)突如ベック・オラに移行し、その後カシオペア状に変化し、矢鱈大げさに終わる。キュウイ~ンというギターサウンドは美味しいが、これはアルバムの完成度のためにも入れてほしくなかった。6.The Golden Road アンニュイなムード漂うナンバー。 この曲を聴いているといつもよそ事を延々考えてしまい、7のドラムでハッ!とする。7.Space Boogie サイモン・フィリップス祭り。 7/8のリズムなのでドラムも折り返しで半拍抜いている。 バスドラのスピード、パワーは相変わらずだが、ちょっと漫然と暴れているようにも聞こえる。 オカズに計算された意外性がないのがこのヒトに不満なところだ。 もうちょっとルーディメントを使ったエスプリあるフレーズを聞きたいところ。 中盤のピアノは、いきなりフリージャズに突入したかのよう。 そうそう、ヤン・ハマーのイントロ、ビリーコブハムのSPECTRUMに入っているQUADRANT4を思い出したぜ。あ、全部似てる???8.The Final Peace またもや音色聴かせ系。 一瞬、BLOW BY BLOWかと思いませんでしたか? この曲はキーボの作る空間の雰囲気も実にいい。 まずは最後をおだやかに後味よく〆めるにはぴったり。エンディングの最後の一音までいい。 おやすみなさ~い。
May 27, 2006
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Jeff Beck ジェフ・ベック / Wired 輸入盤 【CD】価格:1,617円(税込、送料別) ううう、こういう名作について書くとなると手が震える~。 このアルバムがあまりにも曲、演奏ともに完璧で究極まで行き着いてしまったがために、その後に続くアルバムはどれもイマイチに聴こえてしまうのだが、一方、なぜかこの前に出した作品群については、この一枚によって見劣りするという感覚はない。それどころか、もう一度聴きたくなってくる。つまりワイヤード以降のアルバムとは・・比較の関係、以前のアルバムとは・・相補的な関係と、そうした関係が成り立っているようなのだ。それは一体なぜなんだろう?? (ただし、THERE AND BACKはそう見劣りしないアルバムだと思う) いずれにせよ、これは★★★★★しかないでしょう。 ギターについては素人なので、平板なコメントになってしまった。 1.Red Boots 誰がアレンジしたとしてもこれ以上絶対に良くならないと思えるほど、カッチリとまとまった作品だ。 とりわけナラダのドラムは驚異的だ。物凄く上手い。 リフのところのハイハットの使い方やタムの間などは絶句してしまう。 ベックのギターは抽象的ながらロック魂の塊であり、聴きこめば聴きこむほどに細やかな味わいが出ている。ヤンハマーとは「2人ジグソー状態」でぴったりとハマっている。2.Come Dancing ベースのリフのカッコよさに脱帽。クールなバッキングの上に、ゴリッとした肌触りのギター(運指がジャズ畑のヒトとは違うんだと指摘していた人がいたっけ。)、つるつるっとしたシンセ、ジャジーなピアノが交錯し、静かなバトルを続ける。3.Goodbye Pork Pie Hat 押さえの効いた、ハイレベルなバッキング。ベックのギターがいやがうえにも引き立つ。ベックの息遣いが聞こえるような細やかな音色の変化に、いつまでも耳を澄ましていたくなる。4.Head for Backstage Pass こういうテンションの高いリズムで聴かせてしまう曲、好きだな~。早いフレーズも太く明確に響く、筋肉質なベースがエキサイティング!タータラララタータラララ、パータドドドドドドド・・という(笑)ドラムのカラみかたもセンス最高だ。私はここのキメ、手が出ない。あのしぶといタムのロールやっているうちにタイムがわからなくなる恐れが大アリなのだ(笑)。ここでもベックのギターはあくまでもニクいほどにロックし、ゴキゲンである。5.Blue Wind ベックが好んでライブでやる曲。ハマーがシンセでベース音を出しているだけでなく、なんとドラムも演奏している。 ベースはボヨボヨしていて独自の食感があるが、ドラムはいただけません!! フィルインが幼稚な上にバタバタしてます。 ナラダなら「大リーグボール養成ギブス」をしていても、もうちょっとマシなはずだぞ~(どういう表現か)。ベックもよくこんな演奏を通過させたな~。6.Sophie 歯切れのいいリズムセッションに戻り、ほっと一息。 曲全体もなんか爽快ではありませんか。「清涼スーツ」というか・・(笑)。しかも、こういう上昇系の音階は元気が出てくるな~。 ここはヤンハマーのウデの見せ所だ、その才能がいかんなく発揮されております。 それに触発されて、ベックも参戦。ベック、やっぱり先にワザをかけられて燃えるタイプなのか~ウルトラマンというか力道山というか・・(古!)。7.Play with Me このドラムもナラダだろうか?ズシッと腰が入っていてロールが繊細。 全体のアンサンブルを心地ヨイものにしているのはミドルトンのピアノだろうか。ハマーのソロ、ず~~~~っと耳で追っかけていきたくなる、不思議な魅力がある。8.Love is Green リー・リトナーあたりが演りそうな気もしません?聴く人によってさまざまな情景が浮かんでくるのではないか。不思議な「佇み感」がある。この曲、エンディングが無性に好きであります。
May 17, 2006
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「横一線大名行列」のスペクタクル心象を形成してくれるロックの嚆矢。第二期Jeff Beck Groupの1作目。といっても2作で終わるのだが(笑)。ベックの音楽性の広さ、悪くいえば雑食性がよく出ているアルバム。ロック、ファンク、ブラックミュージック、R&Bなど様々な味がある魯山人の料理のような名作。 COZY POWELLのドラムはタイトだが後年のようにシンプルすぎず、優良なロックドラマーとしての魅力を感じる。 CLIVE CHAMANのような能弁なベーシストが大好きだ。彼のプレイしている曲を洗いざらい聴きたい衝動にかられる。1. Got the Feeling のっけからえらくカッコイイではないの。 ハードな聴き応えとワンダー風味のメロディアスさが両立していて、一曲目からぐっと心を掴む。むむ~いい曲だす~。Max Middletonのソロの黒後半ツブレ新しい変化を求めるが・・って碁の解説じゃない!(笑)。 BECKのギター、恐ろしく変化に富んでいる。2. Situation こういうクールな曲もいいね! ギターがかなり暴れているのだが、まわりのミュージシャン達が凄腕なのでグルーブが微動だにしないのはさすがである。 こういう曲は「寺内タケシとブルージーンズ」になりがちなので(笑)。3. Short Business :CLIVE CHAMANのボキャ天なベースランニングがイイ! COZY POWELLのシャキシャキハイハットがイイ! 4. Max's Tune ランダムモードでキンクリに入ったかと思ってしまった(笑)。 これを聴くと、ベック一人で何らかの世界を創れることを痛感します。 サビはBLUE WINDの元ネタ?とヤボなことはいわんこった(笑)。 うむー、しかしここでもCLIVE CHAMANのベースいいよ~。 5. I've Been Used I've Been Usedかあ・・ベック・グループでそう思った人がたくさんいただろうな・・ア、意味が違う?失礼いたしやした(笑) これなんかはBOB TENCHのようなソウルフルなボーカルがいなかったら生きてきませんな。 6. New Ways Train Train COZY POWELL、いいオカズいれてます。これもバンド全員凄い。本当にすんばらしいサウンドだ・・。 ドラム、ガンガンやってるけど誰もドタバタとは言わないのは手足4パートに見事な整合が取れているからだろう。とても正確でダイナミックだ。 ギターソロの旋律は、このあといろんな曲でパクられたのではないか。7. Jody ’HEY JOE’の女性版?(笑) まるでウルトラの母が顕現するときのような(?)優美なイントロだ。 ロックはソウルのエキスを得てさらに強くなるという印象。 針葉樹林の滋養を吸った雨水が海に流れて美味しい牡蠣を作るのだ(意味不明)。BECKのギターここでジャジーで小奇麗かと思いきや、後半キュンキュン音の事件簿という側面も。
Feb 11, 2006
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