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無尽の鎖 第1話

無尽の鎖 第1話「森の奥の遺跡へ ―All beginnings―」
作者 倉麻るみ子(PN&HN)

―2022年―
―セルビア・モンテネグロ―
深い、深い森の中。
入れば、必ず行方不明となるところ。
そこに、ある遺跡があった。
しかし、周りの木々達と同化してしまって、見つけるには困難。
だから、その遺跡を探しにくる人は、毎回行方不明になるのだ。
そして、また一人犠牲者が・・・。

青少年「この森に、ほんとに遺跡があるのか?」

16、7歳と思われる青少年が、一人その森を歩いていた。

青少年「・・・って、ここは・・・どこだ・・・?」

迷ったようだ。

青少年「はぁ・・・、方位磁石持ってくればよかった・・・。」

そんな言葉を吐きつつ、とりあえず歩く。
適当に歩いていれば、判る所に着くだろうと言う、彼の勝手な考えだ。
やはり、勝手な考えなので、判る場所に着くはずもなく、周りはより鬱蒼としてくる。

青少年「うぅ・・・、こりゃ本格的に迷ったぞ。・・・行方不明になるってのはホントだったのか・・・。」

知っていて森に入ったのはどうかと思う。

青少年「・・・とにかく歩くか。・・・ん?」

彼は、あるものを見つけた。

・・・入り口だ。
雑草や、つるなどで囲まれているが、それはまさしく何かの入り口であった。
彼はもしかしてと思い、慎重に中に入っていく。

中に入ると、想像以上にとても広かった。
特に変わったようなものはなく、石造りの部屋だった。

部屋の広さに見とれていると



―ジャラ・・・

と、何かの音が聞こえた。
下を見てみると、さびた鎖があった

青少年「(・・・鎖?何でこんなところに?)」

その鎖は、奥の部屋に続いていた。
不思議そうに、その鎖の向くほうへと歩いていった。
何処までも続く長い鎖。
枝分かれしたものがあったが、何となくまっすぐ行ったら何かあるかもしれないと、また勝手な推測を立て、ずっとまっすぐ歩いていった。

青少年「うぅ・・・、疲れた・・・。一体何処まで続いているんだ、この鎖?」

疲れたと言いつつも、歩き続ける青少年。
若いだけあって、体力はあるようだ。

―約30分後―
彼はようやく、部屋らしきところに着いた。
そこは、他の部屋より明るく、だが、多少狭い部屋だった。
そして、長く続いていた鎖は、部屋に広がっていた。
その部屋の奥に入る青少年。
歩くたびに、鎖の音がする。

すると、歩いた先には、裸で鎖につながれた14、5歳と思われる少年が居たのだ。
髪型は、ショートカットで、色はエメラルドグリーン。

体育座りで、下を向いている。

青少年「何でこんなところに子供が・・・?」

少し怖くなった。

青少年「・・・普通の子供だよな・・・?」

そんな事をいった時だった。
その少年は、顔を上げ、目を開いたのだ。
そして、

少年「お前・・・何者だ?」

そう言った。

青少年「ひぃぃ!」

青少年は驚き、尻餅をついてしまった。

少年「そんなに驚かなくてもいいだろ・・・とにかくお前は何者だ?」
青少年「ぉ、俺は・・・、その・・・、えっと・・・。」
少年「ちっ・・・。また、迷ったやつか・・・。良く来るんだよ。・・・この森に迷ったやつは必ずこの遺跡に入ってくる・・・。」
青少年「た、確かに迷ったけどよ・・・。」
少年「ところで、お前は何をしにきた?」
青少年「ちょっと待て、まず自己紹介が先だろ?」
少年「・・・なら、お前の名はなんだ?」
カイン(=青少年)「俺は、カイン。カイン・ジグナ。」

カインと名乗った青少年は、今度はその少年に「お前は?」と聞く。

少年「私は、ラルド。ラルド・ジェイクだ。」
カイン「・・・子供の癖して、大人っぽい言い草だな・・・。
・・・それにしても、ガキなのに封印される・・・か。大変だなぁ。」
ラルド「ガキとは何だ・・・(怒)」
カイン「わ、わりぃわりぃ^^;」

そして、その少年―ラルドは何かを思いついたかのように、カインに話しかける。

ラルド「カインとか言ったな。頼みがある。私に巻きついている、この鎖をほどいてくれ。」
カイン「え?!無理に決まっているだろ、そんなの!俺がどれだけ疲れる思いをしてこの部屋に来たのかわかっていんのか!?」
ラルド「お前ならほどける。・・・私はそう思うぞ。」
カイン「何だそれ・・・?(--;」
ラルド「とにかくやってみろ・・・。」

カインは面倒くさそうに鎖に手をかける。

カイン「・・・。」

ちょっと複雑な思いを抱きながらも、再び鎖に手をかける。
そして、ほどこうとした瞬間、光があふれた。

カイン「うわぁ!」

目をあけていられないほどの輝き。
輝きが消え、カインは目を開ける。
そこには、見慣れない服を着たラルドが立っていた。

カイン「ラルド・・・。」

ラルドは辺りを見回し、「ハァッ!!」と言う掛け声とともに、何かの波動を天井に向けて放った。

すると、天井は粉々に粉砕し、周りをも巻き込み、結局ほとんどが崩壊した。

カイン「うわぁっ、」
ラルド「・・・ふぅ、・・・こんなものか・・・。」
カイン「『ふぅ・・・こんなものか・・・』じゃねぇよ!俺の事無視してやっただろ!?
・・・っていうか、今の力は・・・?」
ラルド「わからん。・・・すまないな。」
カイン「・・・ってか、お前、・・・女だったのか!?」
ラルド「何を言う。私は男だ。」
カイン「だって、ワンピースじゃん・・・。」
ラルド「知らん。」
カイン「赤いマフラーつけているし、服の模様緑色の水玉模様だし・・・、」
ラルド「違うと言っている。」
カイン「じゃぁ・・・、」
ラルド「わっ・・・ちょっ・・・やめっ・・・!」
カイン「・・・あ、・・・ホントだ、男だ。」
ラルド「さっさと服を下ろせ!!馬鹿者!!」
カイン「あ、わりぃ。」

必死に戻すカイン。

「とりあえず、これからどうするんだ」と、ラルドに聞く。

ラルド「カインはこの森を出たいのだろう?だったら、私が連れていってやる。
その代わり、お前の住んでいるところの紹介とかしてくれ。ずっとここに居たからな。」
カイン「はいはい、判ったよ。んじゃ、ヨロシクな!」

二人は、森の出口へと向かっていった。

第2話へと続く。
※この話はフィクションです。実際の、国名、団体、都市などには関係ありません。



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