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無尽の鎖 第14話

無尽の鎖 第14話「出会いの流れ ―Relaying a broadcast point―」
作者:倉麻るみ子

―2014年 イギリス―
現在登校中の茶髪の少年。
彼の名前は、マイケル・アグリッパー。現在8歳の小学2年生だ。

ごく普通の小学生と見えるが、実は父とその祖父が、海軍の将校だったのだ。
でも、彼は見た目的に普通の小学生。それに、普通の学校だって通っている。
まぁ、特に親の後を継ぐという事は、考えていなかったであろう。

そんなある日だ。
マイケルのクラスに、女の子が転校してきた。
彼女は、シルビィー・プリマスと名乗った。

彼女は、資産家の豪邸のお嬢様。
そのせいか、少し性格も突っ張った感じであった。

マイケルは、彼女を見たとき友達になろうと思い、彼女に声をかけた。

マイケル「俺、マイケル・アグリッパー。よろしくなv」
シルビィー「よ、よろしく・・・。」

彼女は惑いながら、答えた。

それからというもの、シルビィーは少しずつクラスに慣れていった。
だが、慣れてきたというのに、クラスのみんなはシルビィーの性格のせいで、彼女を避けるようになってしまったのだ。
マイケルとも仲良くなれたのに、まわりのクラスメイトは彼女を避けるばかり。

そして・・・

シルビィー「マイケル・・・私・・・もう、この学校から離れないといけなくなったの。」
マイケル「・・・クラスのみんなのせいか・・・。」

疑問符を付けずに、彼女に問う。

シルビィー「うん・・・それもそうかも・・・。でも、ホントはお父さんの仕事の関係でいかなくちゃいけないの・・・。」
マイケル「そうか・・・、それなら・・・仕方ないよな・・・。」
シルビィー「ごめんね・・・、マイケル・・・。せっかく私と仲良くなれたのに・・・。」
マイケル「・・・。」

そしてシルビィーはとうとう、彼女が来て三ヵ月後にまた違う学校へと転校していってしまった。
だけど、彼女はマイケルにある置き土産を残して去っていったのである。


―2019年―
それから、数年が経った。
マイケルが中学2年生になったある日のこと。

マイケル「・・・留学?」

マイケルは学校の職員室の前にあった掲示物を見た。
留学先は色々ある。

フランス、ドイツ、ベルギー、スペインなどのヨーロッパの国々はもちろんのこと、アメリカのロサンゼルスやオーストラリア。メキシコなどもあった。
だが、彼が選んだ留学先は・・・、

先生「ルクセンブルグ?」
マイケル「はい先生。なんかこう・・・、ビリビリッときたんですよ。」
先生「・・・まぁ、いいだろう。携帯自動翻訳機があるから言語での支障は無いか。
・・・問題は心の準備だ。ルクセンブルグは君を除いて留学者がいない。それでも行くか?」
マイケル「俺には友達がいないし、好都合ですよ。」
先生「・・・分かった。じゃぁ、ルクセンブルグの学校の先生に君がいくことを伝えよう。特急券だ。危なく無駄になるところだったよ。」

マイケルは担任の先生から特急券をもらい、特急券を見た。
その特急券を見たときに、彼は向こうで何か凄いことがありそうな気がしていた。
同時に、この留学が彼を世界的に揺るがす大騒動に巻き込む第1歩でもあった。


―数日後―
―2019年 1月11日―
マイケルはベルギー行きの国際特急列車(ユーロシティ)で、イギリスの首都、ロンドンから旅立った。
彼はこれから、生まれ育った自分の町から、行ったことの無い未知の町へと旅立つのである。
路線はフランスのリールという町まで続いている。
そこからマイケルはI.C.E.の路線に乗り換えて、ベルギーの首都ブリュッセルへ。
そして、ブリュッセルから国際特急列車の別路線に乗り換えて、ナミュールという町を通り越し、遂にルクセンブルグ領に入った。
この路線はルクセンブルグまで続いている。

知っているだろうか?
国の名前と首都の名前が同じという国があることを。
例えば、小さい国がその条件に当てはまる場合がある。
モナコ公国や、サンマリノ。都市国家であるバチカンやシンガポールもそうだ。
ルクセンブルグもこの部類に入る。
ルクセンブルグの首都の名前は、「ルクセンブルグ」と言う名前だ。
この町に国際特急列車の路線が続いている。


―出発から数時間後―
マイケルはルクセンブルグの駅に降り立った。
マイケルが見るルクセンブルグの町。
そこはまさに、彼にとっては、未知の場所だった。


―2日後―
―2019年 1月13日―
マイケル「今日から、この学校に通うことになった、マイケル・アグリッパーです。皆さん、よろしく。」

マイケルが通うことになったこの中学校は、何の変哲も無い、普通の中学校だ。
だが、マイケルにとって、人生をさらに変える人物とこの学校で出会うことになる。

先生「では、アグリッパーくん。君の席だが・・・、ちょうど、シュトルヒの隣が開いている。そこに座ってくれ。」
マイケル「はい。」

マイケルはその指定された席に座った。
隣の席を見た。
すると、伊達メガネを掛けて、静かに教科書を出している少年がいる。
早速、1時間目の授業が始まった。


1時間目が終った直後の休み時間。
マイケルは隣に座っている、シュトルヒに声を掛けた。

マイケル「あの・・・、やぁ、マイケルだ。」
イディン「分かっているよ。イディン・シュトルヒだ。」

2人は握手を交わした。

この最初の出会いが、後々、彼とマイケルの関係が複雑になっていく切っ掛けになっていくなど、こんな時に、2人とも思いもよらなかったはずだ。


その日の帰り道。

マイケル「・・・ドイツ系?」
イディン「父方の家系がね。何故、そう思った?」
マイケル「ちょっと、ルクセンブルグ語がドイツ語訛りだから。」
イディン「携帯自動翻訳機があるのに?」
マイケル「語学には自信があるんだ。」
イディン「そういえば・・・、ルームメイトは?」
マイケル「あと1日ホテル暮らしなんだ。今日決まる。」
イディン「ホント?ちょうど、僕の部屋が空いているんだ。・・・でも、アイゼンかフォンと一緒になるかも。」
マイケル「誰?」
イディン「アイゼン・リホルトとヘイゼル・フォン。アイゼンはうちの学級委員で、フォンは社会のテストや成績が学年トップさ。
彼らもルームメイトがいない状態だ。」
マイケル「なんで、一緒になれる確率が低いって思うんだ?」
イディン「・・・バレたか。・・・実は、アイゼンとフォンは仲が悪いんだ。彼らがお互いにルームメイトになったら、大変だよ。
アイゼンとフォンの部屋の間に、僕の部屋が挟まれている。
どっちかがどちらかの部屋に移ることになるから、真夜中になっても隣の部屋で口ゲンカがありそう。」
マイケル「・・・ちょっと待て、」
イディン「何?」
マイケル「確か、「ヘイゼル」って名前は女性系だろ?」
イディン「あぁ。」
マイケル「と言うことは、男と女の口ゲンカという事か?」
イディン「・・・まぁ、そうだね。」
マイケル「・・・このパターンは結構あるんだよな・・・。」
イディン「何が?」
マイケル「どちらかがチョッカイを出して、気を引こうとしているんだと思う。」
イディン「どうして、そう思う?」
マイケル「母親が精神科医だったんだ。精神科の本を子供の頃から読まされたんだ。」
イディン「大変だな・・・。難しい?」
マイケル「慣れればそうでもないけど、俺は父親と母親が持つ理想の板ばさみになっていたんだ。
イギリス海軍パイロットの父親は海軍に入隊して、跡をついで欲しいと言っているし、精神科医の母親は俺が医者になって欲しいと言っているんだ。
どっちも、興味があって困るよ。でも、昔から読んでいたのは、精神科の本ぐらい。
今思えば、それで何十年も過ごした気分。」
イディン「偶然だね。僕も将来医者になりたいと思っているんだ。」
マイケル「精神科医?」
イディン「ハハハ・・・、違うよ。でも、まだどの分野が自分に合っているのかが分からないんだ。」
マイケル「なるほど。」
イディン「・・・あ、ここが寮だ。ありがとう。楽しかったよ。」
マイケル「また明日。」
イディン「うん。」

イディンは自分の寮へと戻り、マイケルは自分の泊まっているホテルを目指した。


―翌日―
―2019年 1月14日―
休日の土曜日。
マイケルはホテルからチェックアウトした。
そして、荷物を寮へと運んできたのである。

先生「アグリッパー君。君の部屋が決まったよ。」
マイケル「・・・え?」
先生「コレが新しい部屋割りだ。」

寮の先生が渡した部屋割り。
なんと・・・、

マイケル「イディンと?」
先生「あぁ。それに、リホルトとフォンが同室になった。
すぐに荷物を部屋に運ぶんだ。」
マイケル「はい。」

こうして、マイケルはイディンの部屋へと荷物を運び込んだ。
イディンは驚いた。


―数ヶ月後―
―2019年 6月3日―
その悲劇は突然に起こった・・・。
ある日の帰り道。
イディンは部活から帰る最中だった。
月が出始め、空も暗くなり始めていた。

イディンは寮へと歩き続けた。
その内に、空も町並みも完全に夜になった。
看板や電灯が光っている。

イディン「今日は暗くなるのが早いな・・・。とにかく早く寮に戻ろうっと・・・。」

そんな事を呟きつつ、早歩きで寮へと足を運ぶ。

すると、物陰から二人の男が現れた。
もちろん、イディンは完全無視。その二人を通り過ぎようとする。
だが、その二人はイディンの行く道を遮るかのように、イディンの前に立ちふさがる。

イディン「何なんだ、君たちは・・・。」
男1「いんや、ただね。あんたが持っている有り金を、俺らに渡してほしいと思ってさ。」
イディン「残念だね。僕はお金なんて一銭も持ってないよ。」
男2「あれあれ?そんな嘘ついちゃっていいのかい?正直に答えないと、痛い目にあうぜ。」
イディン「僕は本当の事を言っているに過ぎない。嘘なんかつくものか。」
男1「テメェ、生意気な言葉を吐きやがるんだな・・・。そういう態度とると、痛い目にあうって、俺ら言わなかったっけ!?」

そういって、その男は突然イディンの顔を勢いよく殴りつけた。
イディンはその勢いで、1~2m先に飛んだ。
そして、ズザーという音とともに地面に倒れた。
唇が切れ、そこから血が出ていた。

イディンは、よろっと立ち上がり、血を手の甲で拭う。

男たちは、すぐさまイディンに近づき、腹を殴るなど、倒れた所を蹴るなど、暴行を続けた。

そのころマイケルはというと・・・。

マイケル「荷物の整理完了っと・・・。」

荷物を寮へと運んで、ついでに整理もしていた。

マイケル「それにしても、イディン・・・、遅いなぁ・・・。もうこんなにも暗くなっているのに・・・。」

そう呟き、マイケルは外に出てイディンを探し始めた。

と、なにやら何かを殴る音やら、蹴る音やらが聞こえてきた。
マイケルは、角のところから、そっと覗き込んだ。

マイケル「(イディン!何でこんなところに!?っというか、あいつら一体何なんだ?イディンを好き勝手殴りつけて・・・!早く助けに行かなきゃ!!)」

マイケルの体が、何と、消えた!
そして、イディンのもとへと走った。

マイケルはまず、一人の男に跳び蹴りを食らわせた。
吹っ飛んだ男はわけがわからず、誰もいない場所に殴る動作をする。
そんな動作をしている男を、もう一人の男が眺めているところに、今度は殴りを入れる。
やはりこいつも、同じような動作をした。

イディンもわけがわからず、その場にペタリと座り込んでいた。

マイケルは、二人の男を近づけさせ、勢いよくその二人の頭同士をぶつけた。
そしてこう言った。

マイケル「お前たち・・・、これ以上やられたくなかったら、とっととここを去るんだな。」

男二人は、何かに怯える様に、その場を走って逃げていった。

マイケル「・・・大丈夫か、イディン!?」
イディン「そ、その声は・・・、マイケル?・・・一体どこに?」

イディンは辺りを見回す。

マイケル「あ、ごめん、ごめん。」

消えていたマイケルの体は、何かが浮かび上がるように元に戻っていった。

マイケル「それにしても、どうしてあんな奴等に?」
イディン「僕は何もしていないさ。あいつらが勝手に・・・。」
マイケル「とにかく寮に戻ろう。」

二人は、寮に戻っていった。


―その日の夜―
イディンは、今日あったことがきっかけで、人間不信に陥り、自分の荷物をまとめだした。
それも、マイケルがぐっすりと眠っている間に・・・。

イディン「(ごめん・・・、マイケル・・・。僕は・・・、もうここにはいられないんだ・・・。)」

イディンは、置手紙をおいて、静かにその場を立ち去った。


―翌朝―

目が覚めたマイケルは、すぐにイディンがいないことに気付く。
最初は、朝の散歩にでも行っているのだろうと思ったが、昨日の暴行事件の事もあるので、そんなことはあるはずがなかった。
イディンのベッドを見ると、綺麗に直されていた。
マイケルは「まさか!」と思った。

すぐに、イディンの机の引き出しを開けると、何も入っていなかった。
その他も、何もかもが無くなっていたのである。
そして、テーブルの上に合った手紙を発見する。

手紙にはこう書いてあった。

「マイケルへ。
突然いなくなって、悪かった。だけど、僕はもうここにはいられないんだ。
「何故?」と、君は言うだろう。それは、僕が人を信じられなくなってしまったからなんだ。
それも、悲しい事に、友である君でさえも・・・。
本当に、すまない。
これに懲りず、僕のことはもう忘れてくれ。思い出せばきっと、僕を探すだろうから。
さようなら・・・、マイケル・・・。
イディンより」

マイケル「・・・イディンの・・・、馬鹿野郎・・・。何で・・・、何でなんだよぉぉおおぉおぉ!!!」

マイケルは、その手紙を握り締め、イディンの後を追うかのように、彼が行くと思われるベルギーへと、向かった。


―ベルギー、ナミュール―
イディン「はぁ・・・。ここまで来たは良いけど、どうしよう・・・。お金もないし・・・。」

イディンは、ベルギーのナミュールと言う町で、一人歩いていた。

イディン「お腹空いたぁ・・・。」

そんなことを呟いていると、イディンの目の前に一軒のパン屋が・・・。
その店には、とても美味しそうなパンが並んでいた。
そこでイディンは、やってはいけないことをしてしまう。

店員「待て~!!泥棒~!!」

そう、イディンは空腹のあまり、パンを盗んでしまったのだ。

イディンは、急いで逃げていた。
すると、前を見てなかった所為か、道行く少女にぶつかってしまった。

少女「ちょっと!何処見てんのよ!?」
イディン「す、すみません・・!!」

そう言うなり、イディンは再び走り出す。
向こうから、パン屋の店員が走って通り過ぎるのを、少女は見送った。

少女「(何なのあの子・・・。まさかさっき持っていたパンって、盗んできたわけ?もぅ・・・、馬鹿馬鹿しい・・・。)」

少女は、最初はそれを無視しようとした。
しかし、彼女は再び向き直り、彼らの後をついていった。

その頃イディンは・・・、

店員「さぁ・・・、追い詰めたぞ・・・。」

とある道の行き止まりで、追い詰められていた。

店員「おい小僧、そのパン、支払いまだなんだけどなぁ・・・。
払ってくれれば、このまま引き下がってやるぜ。
でも、払えないってんなら、どうなるか判っているんだろうな・・・?」

絶体絶命の大ピンチかと思われたその時・・・、

少女「待って。そのパン、私が支払うわ。」

後ろのほうから、声が聞こえた。
そう、さっきイディンとぶつかった少女が、そこにいたのだ。

少女「店員さん、そのパン、おいくらなのかしら?」
店員「い、1ユーロ・・・。」
少女「はい、どうぞ。」
店員「ま、まいどあり・・・。」

店員は、少女からお金を受け取り、その場を立ち去った。

少女「大丈夫?」
イディン「う、うん・・・、ありがとう・・・。じゃ、僕はこれで・・・。」
少女「待ちなさい。」

少女は、去っていこうとするイディンの服を掴んで、止める。

少女「私がさっき払った1ユーロ、どう償ってくれるのかしら?」
イディン「・・・(困」


少女は、シルビィー・プリマスと名乗り、イディンを自分の家に連れてきた。
シルビィーの家の中は豪華で、家に入る前の庭は、普通の家の数倍はある広さの庭で、門から家まで、100~200mあると思われる道。
その道を歩き中に入ったら、ダンスパーティーでも開けそうなくらい広い部屋、その先に繋がる、先別れした階段。
天井にはシャンデリア。誰かの石造。誰かの席画。
何処をどう見ても、彼女は大豪邸の娘としか考えられなかった。

イディン「シ、シルビィーって、大豪邸の娘なんだね・・・。」
シルビィー「そうよ。今は誰もいなかったし、暇だったから町に出たら、あなたがいたって訳。」
イディン「で、僕はここで何をすれば・・・?」
シルビィー「そうね・・・、私の部屋の掃除でもしてもらおうかしら。」
イディン「えぇ~・・・。」
シルビィー「「えぇ~」じゃないの!さ、行くわよ。」

シルビィーはイディンを連れて、自室へ向かった。
すると、彼女の部屋も、また広かった。
それを見たイディンは呆然と立ち尽くす。

シルビィー「さ、早く始めてね。」
イディン「えぇ~・・・、この広い部屋を、僕一人で・・・?」
シルビィー「当たり前じゃない、他に誰がいるって言うの?さぁ、さっさと始めて。
私にとって1ユーロって金額は重いのよ!」
イディン「・・・(困」

そこで、イディンはこう思った。「お金持ちにとって、1ユーロってそんなに重たい金額なのか・・・?」と・・・。

それからと言うもの、イディンはすっかりシルビィーに頭が上がらなくなり、さらにはシルビィーがイディンの眼鏡を外そうとするまで至った。
勿論、眼鏡を外されては困るイディンは、その時毎回シルビィーから逃げていた。
ま、一度不意をつかれ眼鏡を取られたことがあり、イディンは腑抜け状態に。
そんな状態がとても気に入ったシルビィーは、イディンに抱きつくと言う始末であった。
それはもう勘弁して欲しいから、こう毎回逃げ回っているのである。
言う事を聞かない時は、シルビィーがイディンに雷を落とす。
その時、イディンは彼女に力が宿っていると言う事に気付いた。
そして、自分の事も言った。


そんなある日、イディンとシルビィーが町を歩いている時、二人の目の前に、ある人物が現れた。

謎の人物=プラノズ「突然すまないね。私の名はプラノズ。君達と同じ、力ある者だ。」
シルビィー「あら、そんなあなたが、私達に何の用かしら?」
プラノズ「君達を、迎えに来たのだよ。」
イディン「な、何のために・・・。」
プラノズ「世界を変えるためだよ。君達には、独自の力が備わっているはずだ。
その力を使って、この世界を変えるんだ。
自分を嫌った者、避けていく者、そういう奴らがいたからこそ、君達はこういう状況になっているのだ。どうだい?やってみないか?」
シルビィー「そうね・・・。あなたの言う通りかもね。私は行くわ。イディンは?」
イディン「僕も、同意するよ。」

二人は、すぐに承諾した。

プラノズ「では、すぐに参ろう・・・。」

プラノズはそういい、自分も含め二人を光に包み込んだ。
その時だ・・・。

マイケル「イディン!!それにシルビィー!!」

イディンを追ってやってきた、少年―マイケルがやってきたのだ。

イディン&シルビィー「マイケル・・・。」

二人はそういっただけで、その後何も言わなかった。
そしてマイケルが、二人まで後3mという所で、イディンとシルビィーはプラノズと共に消えていった。

残ったのは、マイケルただ一人だけであった。

第15話に続く。
※この話はフィクションです。実際の、国名、団体、都市などには関係ありません。



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