RABIA



RABIA AL ADAWIYAH
ラービア・アダヴィーア



有名なバスラ(イラク)の女性神秘家。

西暦801年に没。

貧しい家庭に生まれたため、奴隷として売られたが、後に開放された。

厳しい禁欲的生活を続け,修行をし、ひたむきに神のみを愛した最初期のスーフィー。

生涯独身をとおしたといわれる。



コラム



rabia,といえばたくさんの逸話がある。

イスラームのMISTICの中でも名のしれた女性神秘家だ。

彼女もまた、類に漏れることなく、神のみを愛し、生涯独身をとおした。

ルーミーの妻もまた、ある程度の洞察をもったMISTICとされるけれども

Rabiaほどには知られることも無く、文献に名前さえあがってこない。

それは、イスラーム社会の女性は全体的に質素に影のようにつき従う、

という風習のせいだったかも知れない。

それならば、RABIAは一体どれほどの強烈さをもってその時代を生きてきたのだろう。

貧しい家庭に生まれ奴隷のように暮らしたが、

けっしてみずからを売ることなく清貧を貫き、

時には強烈な発言で人々を想起させたラビアーアダビア。

彼女の残した多くの詩や言葉にMistisizumはいまだ息づいている。








ある日ラービアは、愛をどのように考えるかと問われ

こう答えた。



愛するものと愛されるものとの間には、一切の隔たりは無く、

そこには熱望があるだけで、言葉は無く、

味わうことはできても、言い表すことなどできない。

愛を味わえば、そこに愛はあるけれど

愛をを言い表そうとすればそこに愛は無い。

実のところどうやって言葉になどできるでしょう。

愛の前であなたは消え、愛の中に溶けてしまうというのに。

愛を直視すれば崩れ去り

愛が澄み切るほど酔いしれてしまうというのに。

我を忘れるごとに幸せの頂に至り

喜びのうちに自己を捨て去るというのに。


RABIA AL ADAWIYAH







おお、神よ。

あなたがこの私に下さった、

この世のすべての分け前を

あなたの敵に与えてください。

あなたが私に与えてくださる

来世の分け前を

全てあなたの友に与えてください。

私にはあなただけで十分です。


RABIA AL ADAWIYAH







「急いで天国を焼き払い、地獄の炎を消し去らねば

あの方以外に、何も残らぬように。」


RABIA AL ADAWIYAH








Rabia and the riddle of the lost needle








 たとえ暗くても、ないところではなく,あるところを捜すことに自分の知性を使いましょう。

内側を見るのです。



Rabia


 ある夕方、

人びとはラビヤが自分の小屋の前の通りで

なにかを探しているのを目にした。

彼らは寄り集まった――かわいそうな老婆……。

「どうしたのです? なにを捜しているのですか?」

 すると彼女は言った。

「私は針をなくしたのよ」

そこで彼らは手伝い始めた。

 そのうちに誰かが思いついてたずねた。

「ラビヤ、通りは広いし、夜になろうとしています。

すぐに光がなくなるでしょう。それに針はとても小さい物です

――どこに落ちたのか、正確に言ってもらえませんか?」

 ラビヤは言った。

「針は私の家のなかで落ちたのです」

 彼らは言った。

「気でも狂ったのか? 

家のなかで針が落ちたのなら、なぜここを探しているんだ?」

 すると彼女は言った。

「ここには光があっても、針がここでなくなったのでなければ、

どうしてそれを見つけることができるのです?

 正しいやり方は、光を家のなかに持ってゆくことでしょう。

そうすれば、そこで針を見つけることができるではありませんか!」

 すると、ラビヤは笑った。

 「あなたたちは小さなことにはほんとうに賢い方たちなのね」

と彼女は言った。

「あなたたちは、いつになったら自分の知性を、

自分の内なる生に使うつもりなの? 

私はあなたたちみんなが外を探しているのを見てきました。

それに、私はよく承知しているのですよ、

いまでは私自身の体験から知っているのですよ。

あなたたちが探しているものは内側でなくなったのです。

自分の知性を使いなさい! 

なぜあなたたちは至福を外の世界に探しているのですか? 

あなたたちはそれをそこでなくしたの?」

 彼らは口もきけずに立ちつくした。

そして、ラビヤは自分の家のなかに消えた。



Osho SUFIS : THE PEOPLE OF THE PATH, Vol.1






© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: