おお、神よ。
あなたがこの私に下さった、
この世のすべての分け前を
あなたの敵に与えてください。
あなたが私に与えてくださる
来世の分け前を
全てあなたの友に与えてください。
私にはあなただけで十分です。
RABIA AL ADAWIYAH
「急いで天国を焼き払い、地獄の炎を消し去らねば
あの方以外に、何も残らぬように。」
RABIA AL ADAWIYAH
ある夕方、
人びとはラビヤが自分の小屋の前の通りで
なにかを探しているのを目にした。
彼らは寄り集まった――かわいそうな老婆……。
「どうしたのです? なにを捜しているのですか?」
すると彼女は言った。
「私は針をなくしたのよ」
そこで彼らは手伝い始めた。
そのうちに誰かが思いついてたずねた。
「ラビヤ、通りは広いし、夜になろうとしています。
すぐに光がなくなるでしょう。それに針はとても小さい物です
――どこに落ちたのか、正確に言ってもらえませんか?」
ラビヤは言った。
「針は私の家のなかで落ちたのです」
彼らは言った。
「気でも狂ったのか?
家のなかで針が落ちたのなら、なぜここを探しているんだ?」
すると彼女は言った。
「ここには光があっても、針がここでなくなったのでなければ、
どうしてそれを見つけることができるのです?
正しいやり方は、光を家のなかに持ってゆくことでしょう。
そうすれば、そこで針を見つけることができるではありませんか!」
すると、ラビヤは笑った。
「あなたたちは小さなことにはほんとうに賢い方たちなのね」
と彼女は言った。
「あなたたちは、いつになったら自分の知性を、
自分の内なる生に使うつもりなの?
私はあなたたちみんなが外を探しているのを見てきました。
それに、私はよく承知しているのですよ、
いまでは私自身の体験から知っているのですよ。
あなたたちが探しているものは内側でなくなったのです。
自分の知性を使いなさい!
なぜあなたたちは至福を外の世界に探しているのですか?
あなたたちはそれをそこでなくしたの?」
彼らは口もきけずに立ちつくした。
そして、ラビヤは自分の家のなかに消えた。
Osho SUFIS : THE PEOPLE OF THE PATH, Vol.1