武蔵野航海記

武蔵野航海記

2008年02月11日
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キリスト教というのはユダヤ教とギリシャ哲学が混じりあったものですが、ユダヤ教の教義というのは非常に単純です。

ユダヤ教ではヤハウェという全能の神が全宇宙を創造したのですが、キリスト教はこのヤハウェの神をそのまま使用しています。

ヤハウェの神を信じた正しいユダヤ人は、この世で納得できない扱いを受けても天国に入ることでちゃんと帳尻が合います。

この考えはキリスト教でも受け継がれています。

ユダヤ人だけが神から愛されていて異教徒は絶滅すべしという選民思想は、「選ばれた人」というように少し変えられてキリスト教に入っています。

この発想はキリスト教の根底に根強くあり、何かの折に社会の表面に出てきます。

例えば第二次世界大戦の時、アメリカは日系人を強制収容所に入れましたがドイツ系はそういう扱いを受けていません。

こういう事態はアメリカ人の宗教的感情以外に理由を説明できません。

また大航海時代にスペイン人は南米のインディオを大虐殺しましたが、これを積極的に推進したのはキリスト教の宣教師です。

「義」「博愛」というのもユダヤ教からキリスト教が受け継いだものです。

救世主(メシア)という発想もユダヤ教のものですが、異教徒を撃退し征服する有能なユダヤ王というものからキリスト教ではイエスという宗教的な存在に変わっています。

初期のキリスト教はユダヤ式に単純なものでしたが、徐々にギリシャ哲学の影響を受けて変化しています。

キリスト教の「信条」というのは、ユダヤ教の戒律がギリシャ哲学の影響で大きく変わったものです。

ユダヤ教の戒律というのは生活全般を規制する法律のようなものです。

例えば、男子は割礼しなければならないとか、ひずめのない動物や鱗のない魚は食べてはならないというものです。

キリスト教はこういう瑣末な法律を排除してそれを「信条」にしました。

信条というのは「道徳的基準」というべきものでこれを破っても警察に捕まえられて裁判にかけられるというものではありません(イエスは律法に違反したので死刑にされたのです)。

「信条」という信念を持つことが重要なのであって、これはギリシャの哲学者が「善」に絶対的な価値を置いたのと同じ発想です。

また、ストア派哲学で「義務」を尽くすことが正しいと考えられたのとも同じです。

このようにキリスト教の教義の部分はギリシャ哲学で組み立てられたのです。





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最終更新日  2008年02月11日 12時11分05秒
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