Love on line / memories of 4 years.

Apr 9, 2006
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カテゴリ: (´Д`)


危ない橋と危ない賭け part1 part2 part3 からの続き







私の顔を見てまた笑顔になったとたん、むせこんだ。

咳が止まらない。

落ち着いてからもまだハァハァ言ってる。




「大丈夫なの?」

「いや、久しぶりに走ったから…」




こんなことになるなら、画像でも撮って場所を知らせればよかった。

最近は待ち合わせをしていても、フラフラされてなかなか会えなかったり

突然帰ると言っては余韻も何もなかったりで、

そんなわずかな時間…私にとっては貴重な時間なのに、

そんな時間は気にしてないんだと思ってたから。

息をそこまで切らせて、走って思い当たるところをひたすら探してくれるだなんて

思わなかったから。




「意地悪だなぁ(´∀`)」

「(´Д`)!…ここまで来て意地悪って言われて帰るの?私」

「だって~、急すぎるもん。メール見て驚いた…」

「いや、来ていることだけは知らせようって。あなた来ないかもって思ってたし…」

「どうしてよ?」




メールの返事もないし、向き合うつもりがないかって思ってたから。

…とは言わなかった。

黙って伊達眼鏡と帽子を外した。




「え?似合わない?」

「眼鏡は似合わない!ネクタイにニット帽は変!」

「ええ~、みんないいよって言ってくれるのに~」




そう言いながら手をつないできた。













翌朝9時過ぎ、駅。

荷物は来たときと変わらないぐらいに軽いままで、また帰りの切符を買った。

空の青は鈍く、それでも何だか暖かくて気持ちよかった。




1人だったら歩こうと思っていたR公園には行き損ねたし、Y山にも行き損ね…

けど、会えたから。




まだ間に合うから!と電車を2本やり過ごした私を彼はグーでこづく。




「ひどい!何でここまで来てグーで殴られるのよ!?」

「だってワガママすぎるもん!」

「ワガママじゃないよ」

「ワガママだー」




大丈夫だよー。ちゃんと間に合うから。慌てて行く必要ないって。

ダメだってー。間に合わなかったらどうするの?

なら東京経由で帰るもん。どうにか今日中に道内に入れればいいもん。

ダメだから。乗りなさい。

絶対大丈夫だから。




そうやってまた快速を見送って。早く乗れという彼の言葉も無視して。




「ふー…このあと少し時間あるね。朝飯食べてく?」

「胃、もたれてるからいらない…(´Д`)」

「コーヒーでも飲もうか?」

「あ、コーヒーは飲みたい」




構内のFF店に入る。

電車は15分後。これには乗らないとアウト。




正面に座った彼が、私を見据えて言う。




「結局…話しなかったなぁ」

「…そうだね」

「俺ね……」しばらく間が空く。

「…色々大変なのよ(苦笑)」

「そうだろうね。でも楽しいんだね。」

「うん。楽しい。会社勤め時代がやっぱり辛かったんだってすげー思う。今すごく楽しいもん」

「そうだね」

「でも、わかってないというか…こうなればどうなるとか、先のことが全然予想つかなくて」

「うん」

「見通しも甘いんだろうなぁって思う。」

「うん、それは聞いてて思う。甘いよ。」

「やっぱりそうか…」

「同じことの繰り返しだけど。私が黙って聞いていられればいいんだけど。でも、わかった。

ただ聞いてもらえなくて、全部仕事のことになって、やっぱりそれが辛くて。

それだけだったんだけど。」




結局何が変わったとも思えないし、メッセでしていた会話とも、

送られてきたメールとも、彼の言葉は変わってなくて。

私の言葉を受け止めるでもなく、自分でいっぱいいっぱいで

辛いんだけど、それでも楽しくて、聞いて欲しくて。




私がそれごと受け止めるしかないんだろうと思う。

離れるか寄るかはわからないけど、彼がそうでしかいられないなら。

あ。




「ヤバイ、行かなきゃ」

「あ!」




時計を見たら2分前。

狭いテーブルの間を小走りに抜けて改札に戻る。

頭をなでて、頬をなでて、キスして。




「元気でね」

「うん」




改札をくぐって、電車まで歩く私を姿が見えなくなるまで彼は立ってた。

電車に乗る前に改札のほうを振り向くと、手を大きく振ってる。

手を振り返す。発車のアナウンスが聞こえる。

ふっと彼の残り香がする。

電車が動き出す。













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Last updated  Apr 11, 2006 06:29:03 PM
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■コメント

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やっぱり  
sakura さん
惚れた弱み・・かな?
でもなんかほっとしました。
どちらかが少しよそを向いてしまっても
そこに愛があれば・・・
繋がっていられると思うのは甘いですか? 笑
もちろん相手を思いやる気持ちがないと、ですよね。


どんな二人でも、どんなに愛し合っていたとしても
明日になれば、どうなるかなんてわからない。
だけど、好きな人を好きでいられたらいいですね。 (Apr 11, 2006 08:29:58 PM)

sakuraさん  
[sakana] さん
愛があれば…とはいえ、色んな形があるでしょうから
相手の愛の形を理解できれば、繋がっていられるんでしょうね。
甘えられているんだろうなとはわかっていても、そこに我慢できなかったんだと自分でも思っています。

明日にはどうなるかわからない、
sakuraさんのころ私も同じこと考えていました。
ネットのための1本の線がやけにはかなく見えて、
これが切れたら終わりなんだな、って。
杞憂であって欲しいことはたくさんありますね。今でも。

でもやっと落ち着きました。
ご心配おかけしました。ありがとうございます。
(Apr 12, 2006 12:32:02 AM)

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