~*卒業TIME*~

~*卒業TIME*~

2007.05.26
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カテゴリ: *※小説2※*
《平太の家―…すごく久しぶりだ。ずっと来てなかったもんな…。》
修二は懐かしくなっていた。しかし、その思いには悲しさも混じっていた。
チャイムを押すと平太の母が出てきた。
「修二くん!」
「こんにちは。お久しぶりです…。」
「どうしたの?急だったからびっくりしたわ。でも、本当に久しぶりね。元気にしてた?あっ、まぁとりあえず上って頂戴。平太も会いたがってると思うわ。」
修二は平太の母に連れられ、家の中へ入っていった。
「もー久しぶりだわ。本当に。葬式以来会ってないわよね?だから…一年ぶりかしら。」
「そうですね。」
《おばさん…相変わらずよく喋るな。》
「もうすぐ平太と美優ちゃんの一回忌だから来て頂戴ね。」
「はい。そのこと聞こうと思って…」
「そうだったの。じゃぁ日にちと時間を…」
「ありがとうございます。」
修二は居間にいた。横を向くと平太の仏壇がある…。写真の平太は笑顔だ。この家の子供は平太しかいない…。前みたいな活力が感じられなかった…。
「あの…平太の部屋に行ってもいいですか?アルバムとか見せてもらいたいんですけど…。」
「いいわよ。」
修二は平太の部屋へ向かった。平太の匂いがまだほんのり残っている。
《懐かしい。ここでよく話してたな…。》
修二は平太のいた学校の卒業アルバムを手にとった。
《もしかしたら…莉花がいるかもしれない…。本当にいるのだろうか?》
不安も混じりながらおそるおそるページをめくってみる。
《あっ平太!平太は三組のクラスだ。莉花は…あっ》
同じクラスのところに莉花の名前と顔が…
《莉花がいた…。平太と同じクラス…》
修二は他にもアルバムを探すと何枚かの写真が見つかった。
《平太…》
古くからの友…。もっと仲良くしておけばよかった、と修二は後悔した。
何枚か見ているうちにある写真を見つけた。
「平太と莉花…」
たぶん修学旅行の写真だろう。その頃はまだ生きていたから。写真の二人は笑顔だ。ツーショットで写っている…。どういう関係なんだろう…?
その他にも平太と莉花が一緒に写っている写真は何枚かあった。プリクラも出てきた。
莉花と平太―…
《二人は付き合っていたのか?》
部屋にあるプリクラを何枚か見ているうちに莉花とは違う子と写っているのがあった…。
《どういうことなんだ?莉花と付き合っていて、別れて違う子と?わからん。どういう…?》
修二は卒業アルバムと写真、プリクラを持って部屋を出た。
《おばさんに聞いてみよう!考えてもわからない。》
「おばさん!ちょっといいですか?」
「どうしたの?平太の部屋に何かあった?」
「これ…」
修二は平太の部屋から持ってきたものを机に全ておいた。
「あの…平太はこの子と付き合っていたんですか?」
修二は莉花を指差した。平太の母は顔を曇らせた…。
「そうよ…平太は莉花ちゃんと付き合ってた…。」
「でも、この子との写真が…」
修二は莉花ではない女の子を指差した。
「この子は?」
「あ…」
平太の母はさっきよりももっと顔を曇らせた…。
「どういうことなのか教えて下さい。俺、莉花のこと知ってます。高校が同じで…。」
「莉花ちゃんと高校が同じ!?莉花ちゃん元気にしてる?」
平太の母は身を乗り出すように言った。
「元気…じゃないです。何か隠してて…引きずってます…。」
「そう…」
「だから知りたかったんです!莉花の昔のことを。絶対に何かあったと思うから。そしたら平太と同じ中学だって知って…それで…ごめんなさい。こんなことで来てしまって…。」
「そうだったの。いいのよ。それは。莉花ちゃん…引きずってるのね…。何とかしたいって思ってるんだけどね…。私じゃそんなことはできないし…。」
「何があったんですか?」
「それはね…」
平太の母は話し始めた。修二は真剣に聞いていた。





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Last updated  2007.05.26 16:51:50
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