狎鴎亭的横濱生活

狎鴎亭的横濱生活

イパルの最初の友達


playgroup


イパルを出産した時、私は学生。もちろん出産の月から一セメスター休学したけど。復学する時イパルは4ヶ月。
一人で育児してたから、生後1ヶ月からはふつうにお買い物も行ってた。だからイパルも必然的に外に出て人たちに会うわけだ。
ところが、この子ったら、全然愛想ない。

アメリカ人ってふつうフレンドリーなので、赤ちゃんを見たら絶対といっていいほどあやしてくれる。
しかもアメリカ人の赤ちゃんってたいていニコニコ笑うみたいなんだ。
なのに、イパルは笑わない。
怪訝そうにあやしてるオバちゃんの顔を、眉をひそめてみてるだけ。
そうするとアメリカ人のオバちゃんって笑うまで頑張ろうとする。
でもイパルもぜ~ったい笑わない。
最終的には「もっと外に出て社交的にして上げないと」なんて言われちゃう。

でも私も少々気になってた。
家の中では大将軍のイパル。良く笑うし、人とのコミュニケーションが好き。なのに、外に出たら、ぜ~んぜん違うのだ。
これは外に出て遊ばせてないからだ、と思い、Playgroupを探すことにした。
イパルに友達を作って上げなきゃ。私もママ友なるものを作らなきゃ、と思った。外国人だからってアメリカ人ママに萎縮しちゃダメだとやる気になってみた。

あるサイトでPlaygroupのメンバーを探したりする掲示板がある。
SDの中にも色々あるわけだけど、仲間に入れて~というのは簡単。もしかして簡単な文章からは私が外国人だということは分からないかも知れない。実際Playgroupに行ったら、外国人(特にアジア人)だと引かれちゃうかもしれない。そんな不安があった。

どのいくつかある投稿の中で、これから始めようとする人のものがあった。どうせなら、新しく始めるグループの方がいいかな、ともうすでにある大きなグループに入ろうとする自分の姿を想像しながら思った。

そのママは私より何歳か若そうだった。子供はイパルより3ヶ月早い男の子。アメリカ人ママの元気でハキハキスタイルとは違って、もっとヨーロッパ人っぽい感じ。話し方も優しくて、いつも気遣った話し方だった。一番気に入ったのは、自分が始めたのだから、と雨が降って誰もこなそうな日も自分だけ会う場所になってる公園に行ってみたり(車で30分かかる)、とにかく責任感の強いママだったこと。

彼女と息子のKaiとは結構よく会った。他の人たちは来たり来なかったり。やめたのかと思ったら、突然来たり…なんともいい加減な感じだったけど、私は彼女の行動を見たらいい加減なことができず、いけないときは連絡したし、学校やテストが忙しくても、1週間に一度のイパルの大事な時間をなるべくつぶさないように頑張った。

1年ほど経った頃、ご主人の仕事の都合で引っ越してしまった。しばらくやり取りしていたメールも途絶えてしまった。

彼女の「私ってアメリカ人のお母さんたちとより外国人のママとの方が一緒にいて気が楽なのよね、変でしょ?」
とニコニコしながら話してくれた顔をずっと覚えている。
だって、そんなこと言ってくれる人初めてだったから。


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: