ぬちぐすい。

ぬちぐすい。

三年目の14日。





~ 3年目の14日 ~

籠チョコ



女の子は12月頃からずっと考えていました。
「今年の2月14日は絶対あの人にチョコをあげないぞ!」って。

女の子は「あの人」に 2回チョコをあげていました。
けれど 一度も返事はありませんでした。


「自分はあの子に好かれている。だからもらうのが当然」
男の子がそう思っているのではないかと女の子は考えていました。

女の子は、まだ「あの人」が好きでした。
でも 好きだからあえてあげないようにしよう・・・と思ったのです。
もし 男の子が自分のことを好きなら何か言ってくるかも・・・と。





男の子は12月頃からずっと考えていました。
「今年の2月14日も あの子からチョコをもらえるだろうな・・・」って。

男の子は女の子が自分のことをどのぐらい好きでいてくれているのか
ちゃ~んとわかっていました。


男の子は もちろん女の子のことが好きでした。
けれども タイミングが悪く 二度チャンスを逃してしまっていたのです。

男の子は決心していました。

「今年こそ 勇気を出してはっきりいうぞ !」
「14日の日 あの子にチョコをもらえたら・・・今年こそ!」

・・・内気な男の子の精一杯の決心でした。






その年の2月14日。








女の子と男の子は それぞれの想いを胸に一日を過ごし・・・

そして 日は・・・15,16と過ぎていきました。








END





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