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橋げたのコンクリートが実は政府の機密の核シェルターになっていてそこで連続殺人が起きる話。天才科学者の弟とアシスタントの妹の一人称が交互に展開していき、取調べをする人が彼らの手記をまとめたという体裁。一行ごとに改行するスカスカの描写と体言止の多用が目立ち、文章全体が下手で素人並みでリアリティがまるでない。設定ありきで物語が展開して人間が書けていないし、設定を生かすだけの筆力がないのでオチもたいして面白くない。★★★☆☆
2010.02.23
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19世紀末のイギリスに火星人が攻めてくる話。主人公の哲学の著作家の一人称。主人公は戦争が終わったあとにこの話を書いたという体裁になっている。しかしそれだと主人公も弟も生き残るということが事前に読者にわかってしまうし、いくら緊迫した場面を書いても終わった出来事でしかない。回想形式にせずに物語内のリアルタイムの描写に徹していたほうが臨場感があっただろう。火星人の使う機械やタコ型火星人の特徴もよく考えられていて、合理的なオチもよい。100年前に書かれた小説としては画期的な想像力といえる。★★★★☆
2010.02.23
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ビアスの『悪魔の辞典』のように現代語を皮肉って解説したものと小説論などのエッセイ。勝手に文章を変えるなとか、まともなことを言っている。★★★☆☆
2010.02.23
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パリ博物館の教授が潜水艦ノーチラス号で世界の海を調査する話。教授の一人称。見つけた魚や貝などの説明が延々と続き、伏線もなくストーリーが単調。財宝を積んだ沈没船、アトランティス、南極点到達、クラーケン、メールストロムなどさまざまな要素を盛り込んでいるものの、単発的でプロットとして展開せず、冒険小説としての盛り上がるのは最初と最後だけ。★★★☆☆
2010.02.18
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ダロウェイ夫人がパーティーを開いて、そこに昔の恋人やらが集まる話。意識の流れを全体に使用した文体。各登場人物についての説明がないままころころと意識の主体が変わり、段落分けもなく延々と続くので集中力と想像力がないと今何が起きているのか話の筋を追うのでさえ大変。それはそれで面白いけれど、もっと読み手に配慮した構成にしてもよかったと思う。恋をしたり、宗教に身を寄せたりしながら、互いに他人を俗物と見下しあう絡まりあった価値観が耐え難い人間社会をよく表現しており、意識の流れの技法と表現内容が一致している点はよい。この小説ならではの表現として完成されている。★★★★★
2010.02.18
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南北戦争時代の4姉妹の生活の様子を書いた話。三人称で作者が前面に出てくる文体で、時系列順に展開するもののエピソードは章ごとに単発的。作者が前面に出てきて描写が下手。描写のスタンスが定まっておらず、物語の展開がだらだらして場面や人物を書き切れていない。家庭向けとして書かれた小説らしく、虚栄心やいたずらに対する教訓が盛り込まれているが、ストーリーとしては月並み。作者が投影された男勝りで作家志望のジョーが出てくる場面は生き生きしているものの、ジョーの思想が十分に書かれているわけでもなく性格のとっぴさだけが目立つ。★★★☆☆
2010.02.02
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インドで孤児になった少女メアリーがイギリスの叔父に引き取られて、病弱ないとこの少年コリンと動物に好かれる少年ディコンと3人で秘密の花園を作る話。三人称による文体。文章は簡潔でわかりやすい。25章では駒鳥の視点から書いたり、27章で父親の視点から書いたり、視点に工夫があって物語をどう書くかがよく意識されている。子供を美化せずに傲慢さをきちんと書いているのもよい。陰気な死で物語が始まり、花園が整備されるに連れて徐々に子供たちが明るくなっていくという展開もよく考えられている。メアリーのヒロインとしての役割は中盤で終わり、最終的にはコリンと父親の話に焦点が移り、物語はハッピーエンドでオチがついたけれど、プロットとしてはまとまっていない感じがする。★★★★☆
2010.02.02
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孤児院から間違って引き取られた少女の話。三人称。叙述を省き、アンの口からマリラに出来事を報告することでありふれた日常が精彩に富んだ物語へと異化されている。マシューの死やマリラの視力の低下によって、この物語がただの少女の空想物語に終わらずにリアリティある教養小説となっていてよい。★★★★★
2010.02.02
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