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不意撃ちに関連した5作の短編集。●各短編のあらすじと感想「渡鹿野」はデリヘルの送迎ドライバーの左巴がルミを送ったら客が死んでいたので訪ねた証拠を消して仲良くなったものの、ルミが仕事をやめて伊勢の近くの賢島にいるというので会いに行く話。左巴が焦点人物の三人称。冒頭の殺人事件がその後の話に関係ないのはモダニズム的脱線なのだろう。左巴が店を辞めたルミを探して島にたどり着くとかの展開ならミステリになるけれど、デリヘルで働く訳ありの女性の訳を過去編として直接読者に説明してしまったのではオチのインパクトがなくなるので、長編の出だしならこれでいいけれど短編の構成としては失敗かもしれない。結局左巴はルミの人生に深く関わるわけでもないし、ルミと最初から仲が良くて不和や和解とかの感情の動きもないし、ルミを相対化する視点として機能していなくて左巴とルミのどっちを物語の主軸にしたいのか決めかねた感じで左巴の存在感がない。取材はちゃんとしてあるようで、舞台になる池袋や賢島の細部の描写が具体的なのは良い。「仮面」は阪神淡路大震災で会社が倒産してボランティア活動をした甲斐が復興Tシャツを売って儲けたものの経営が危うくなって、かすみが運営するNPOの代表になって東日本大震災に一番乗りして儲けようとする話。甲斐が焦点人物の三人称。タイトルは北条裕子の「美しい顔」に対して含みがあるのかどうかはしらないけれど、作者が直接経験していない災害を小説に仕上げるときは直接災害の当事者を書こうとするよりも周辺の出来事を掘り下げるほうが粗が目立たなくてうまいやり方である。オチの不意撃ちが効いていてよい。「いかなる因果にて」は奥崎謙三が飼い犬を保健所に連れていかれた逆恨みで厚生労働省の官僚を殺した事件から作者が中学の同級生の芝原が数学の教師の大伴に体罰をされたことを思い出して教師に会いに行く話。作者の一人称で、小説なのかエッセイなのか判断がつかないけれどたぶんエッセイかもしれない。オチはないけれど、確かめに行く行動力はよい。「Delusion」は宇宙飛行士の女性が精神科医にカウンセリングを受けに来て、宇宙ステーションで人の気配に出会って以来予知夢のような幻想を見るようになったと言う話。三人称。エピソード自体は面白いものの、精神科医と患者の対話の形式で患者側だけが目立っていて精神科医はプロット上の存在意義があまりなくて巻き込まれ損みたいでもったいない感じ。精神科医側にもひねりが欲しかった。「月も隅なきは」は定年退職した団塊の世代の元編集者の奥本さんがいままでやったことがない独り暮らしをしたくなって、妻と娘に内緒で家出して近所でバイトしつつ生活して妻の行動を観察していたら、妻も探偵を雇って奥本さんを観察していた話。奥本さんが焦点人物の三人称。基本的に神の視点の三人称では敬称の「さん」はいらないし、作者は他の三人称の小説には敬称はつけていないけれど、この小説では新しいやり方を試したくなったのだろうか。奥本さんが何かの事件を起こすわけでなく、行動を変えることで日常生活を異化して人生を捉えなおすやり方は純文学らしくてよい。最後に明るい終わり方なのも人が死ぬ話題が多い短編集の最後の作品としては読後感がよい。全体としては感動するほどの作品ではないけれど、作風や手法が違う短編がいろいろあって楽しく読めた。★★★☆☆不意撃ち [ 辻原 登 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/12/27時点)楽天で購入
2023.12.27
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最近は大阪・関西万博の予算が増えたり工事が遅れたりしていろいろ問題だらけなので、これについて考えることにした。●万博とは何か国際博覧会条約によれば、「博覧会とは、名称のいかんを問わず、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう」そうである。パリで毎年ジャパンエキスポが開催されているようにどこかの国が単独で開催すれば単なる博覧会で、複数の国が参加すれば万国博覧会となる。日本では1940年の東京市の万博が日中戦争の激化で中止になって、戦後は1970年の大阪万博、2005年の愛知万博を開催してきた。大阪・関西万博は2025年4月13日(日)から10月13日(月)の184日間、大阪の夢洲(ゆめしま)で開催される予定である。大阪・関西万博がめざすものとして「持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献」と「日本の国家戦略Society5.0の実現」を掲げている。オンライン空間上に3DCGで夢洲会場を再現するバーチャル万博会場もあるそうな。会期中の一日券は大人が7500円、小人が1800円で、前売りチケットは若干安くなる。●大阪・関西万博の問題点・後出しで予算が増え続ける万博を誘致した当初は会場建設費が1250億円だったのが、資材費の高騰などを理由に費用が何度も増額されて総額3187億円になって、国が3分の1を負担する会場整備費2350億円とは別にパビリオン「日本館」の建設費用や途上国の出展支援などとして約837億円の国費負担が生じる。大阪市民は1人当たり1万9千円を負担して、府民は4000円、それ以外の国民も600円負担することになる。運営費は809億円で計画していたものが1000億円超に増額される予定だそうな。予算が当初の想定よりも〇%増えた場合は中止するというような規定を作らないと、低予算を売りにイベントを誘致してから関係者が利権に群がってもう決まったことだから今更やめられないという口実で公金を無駄遣いするようになってしまう。1964年の東京オリンピックや1970年の大阪万博は戦後から復興した日本を世界にアピールする意義はあっただろうけれど、2020年の東京オリンピックがコネと利権まみれで開会式がぐだぐだになって使い勝手が悪いボート場とかの負の遺産を残したように理念よりも利権を優先すると何年も記憶に残る良い思い出になるどころかさっさと忘れたいような汚点を残すことになりかねない。万博は総会参加者の3分の2以上の議決があれば中止できるそうなので、予算が当初予定より増えたことを理由に中止すればよいだろう。あるいはロードマップを出して各工程の具体的な費用や進捗率を公表して、進捗率が〇%以下なら中止するというような規定を作る方がよい。・会場選びの失敗万博会場の夢洲はUSJの西側にある埋め立て地で、広さは1970年の大阪万博をした吹田市の万博公園と同程度である。夢洲は埋め立て地であるがゆえに地盤沈下するので建物を建てるのに適していない。土壌汚染・液状化対策には1554億円もかかるし、ごみから染み出た水が臭いそうだし、地盤沈下するせいで会場建設が遅れているし、地盤改良したところでアクセスが悪いので費用対効果が悪い。埋め立て地で上下水道もないので、上下水道の整備が間に合わなければ万博では仮設トイレになる可能性もあるし、トイレが不足したりバスが渋滞してトイレに行けなくなったりしたら2007年の富士スピードウェイのF1のようなうんこ祭りになる可能性もある。万博をやりたくてやるというよりも、夢洲へのIR(Integrated Resort、総合リゾート)計画ありきで万博を口実にして夢洲を整備したいという維新の会の思惑があるので夢洲に固執するのだろう。東日本大震災で浦安市が液状化したように、南海トラフ地震が起きたときには夢洲は液状化してひどい有様になると思うし、インフラが貧弱な夢洲で万博開催中に地震や台風とかの災害が起きたら大勢死人がでかねない。夢洲は公園にでもして建物を立てずに利用して、大阪の他の場所を万博会場にするほうがましだっただろう。万博をやること自体は別に悪い事でもなくて、1970年の大阪万博では政府が万国博関連事業として6500億円を支出して周辺の道路、鉄道、地下鉄を整備して、それが高度経済成長期に大阪が大都市に発展する下地になっている。インフラは皆が使うものなので長期的に見れば整備した分のもとはとれる。しかし夢洲を整備してIRに使ったところでカジノに行く人は大阪府民のごく一部だろうし、夢洲の整備が将来の大阪の発展につながるのか疑問である。もし液状化対策がうまくいかないまま建物を立てれば地盤沈下するたびに延々と補修を続けなければいけなくなる負の遺産になる。・ずさんな想定「大阪・関西万博 来場者輸送具体方針(アクションプラン)」(初版)によると、想定来場者数が約2820万人で、国内来場者は約9割、海外来場者は約1割と想定している。自家用車の乗り入れは規制して、鉄道と予約制のシャトルバスで輸送するそうな。2005年の愛知万博は3-9月の6か月間開催して入場者は2200万人で想定の1500万人を700万人上回る盛況で140億円の黒字で、普通の万博なら同程度の入場者数があると思われるので、2820万人もものすごく頑張れば不可能ではないだろう。ちなみに2012年の麗水国際博覧会の入場者は割引券を配りまくって820万、2015年のミラノ国際博覧会は2220万人、2019年の北京世界園芸博覧会は1600万人、2020年のドバイ国際博覧会(コロナの影響で2021年に延期)は2500万人で、どの万博でも大勢来場者がいるわけではなくてテーマや開催国によって入場者は異なるようである。しかし大阪・関西万博は愛知万博と違って埋め立て地へのアクセスが橋とトンネルしかなくてアクセスしにくいのがボトルネックになっている。万博協会が策定した輸送計画ではEVバス70台を導入して1日最大約1万6000人を運ぶ予定で、運行には180人の運転手が必要としている。ピーク時は朝8時から9時の80便で45秒ごとに1台の頻度でシャトルバスでピストン輸送する想定をしているそうだけれど、45秒に1台は机上の空論だと参議院予算委員会で辻元清美議員につっこまれている。それにシャトルバスの運転手が大阪府内のバス会社から最大80人しか確保できなくて100人以上運転手が足りていなくて、全国の貸し切りバス事業者から運転手を募る方針のようだけれど、寄せ集めの運転手が乗り慣れていないバスで45秒に1台のペースの輸送をミスなくこなせるのか疑問である。客も予約したシャトルバスの乗り間違えとかのミスをするだろうし、トラブルが起きることを想定して余裕をもって運用しないとトラブルが起きたときにはひどいことになる。会期中の184日間に毎日1万6000人を輸送しても294万4000人にしかならないけれど、残り2500万人は電車で夢洲駅から来る想定なのだろうか。IRの区域整備計画だと年間2千万人が訪れて、そのうちインバウンドを600万人と見込んでいるそうな。USJの年間入場者数は1000万人程度、全国のパチンコの参加人口は2020年で710万人、全国の競馬場の年間入場者数は600万人程度なのに、IRは日本人客だけでUSJや全国のパチンコ屋や競馬場以上の入場者数があると想定していることになるけれど、競馬でGIとかの大きなイベントがいくつもあっても来場者が1000万人まで行かないのに、何のイベントもないカジノに何度もリピート訪問するか疑問である。絵に描いた餅のIRのために万博の絵を描くというずさんな想定になっている。想定通りに2820万人が万博に来場したとしても、コロナ禍で飲食や宿泊とかのサービス業を中心に人手不足になってオーバーツーリズムが問題になっているときに、バス運転手さえ地元で用意できないのに客をちゃんと捌けるのか、ホテルやタクシーのキャパシティーがあるのか疑問である。・350億円の木造リングがどう見ても無駄リングを再利用するから無駄でないとか日よけになるとか芸術だとかいう理屈でごり押ししているけれど、そもそも不要な物を作らないのがSDGsだろうに、リングの存在自体が万博のテーマにそぐわない。リングがなければ万博が成立しないというような重要施設でもないし、木を使った巨大建造物という点では国立競技場の二番煎じで建築物としてどこに芸術性があるのかわからないし、文楽の補助金を削減したり美術品を地下駐車場に放置したりして芸術をないがしろにしてきた維新の会の政治家に芸術を語る資格はない。日よけが欲しいなら東京オリンピック用のかぶる日傘でもかぶっておけばいい。リングの組み立てや解体は失業対策にはなるけれど、日雇い労働者が作業したところで他の仕事に使える技能が身に着くわけでもないので失業対策としては費用対効果が悪い。これを無駄だと思えない人には政治家をやめてほしい。350億円あれば何ができるのか考えてみると、例えば100億円を使って日本国内の気鋭の芸術家1000人に一人当たり1000万円の予算で万博のテーマに沿った作品制作を依頼して展示するほうがよっぽど芸術性が高いと思うし、話題性や集客や芸術家支援という点でも費用対効果が高いと思う。そんで発注した美術品は大阪府の所有物になるので、府内の美術館で再展示したりすれば長期的に大阪府の文化や芸術に寄与する財産になる。あるいは総額100億円が当たる万博記念宝くじ付きチケット(1等50億円、当選者の氏名公表義務あり、日本人限定、購入は1人1枚まで、来場した人の中から抽選して必ず当選者が出る)を発売したらたいして手間をかけずにチケットの売り上げや入場者を増やせる。あるいは100億円で企業とタイアップして、万博会場にポケモンGO用の限定モンスターを配置するとか、万博記念ポケモンカードを配布するとか、万博記念ラッピングの電車を運行するとかすればコレクターやオタクは必ず万博に来る。・ミャクミャクがかわいくない公式キャラクターのミャクミャクは青い体に目がたくさんある赤いポンデリングがくっついたような造形をしている。キャラ設定は『細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物。その正体は不明。赤い部分は「細胞」で、分かれたり、増えたりする。青い部分は「清い水」で、流れる様に形を変えることができる。なりたい自分を探して、いろんな形に姿を変えているようで、人間をまねた姿が、今の姿。但し、姿を変えすぎて、元の形を忘れてしまうことがある。外に出て、太陽の光をあびることが元気の源。雨の日も大好きで、雨を体に取り込むことが出来る。開幕前から自分のことを皆さんに知ってもらい、2025年に開催される大阪・関西万博で多くの人に会えることを夢見ています。』ということのようで、人間を真似た姿のくせに目がたくさんあるのが気持ち悪さを醸し出していて、形だけでなくて動脈瘤と静脈瘤のような色合いもかわいくない。ミャクミャクがどういうふうに万博のテーマのSDGsと国家戦略Society5.0に関連しているのかもわからない。赤い部分は府民の血税を搾り取る木造リングを表して、青い部分は夢洲の地盤沈下を表していると思えば万博の失敗の象徴としてはぴったりである。万博の運営費用の1160億円うち、8割の969億円を入場券の販売収入で賄って、残りの191億円は関連グッズの販売収入や企業からの賃料収入などを見込んでいるそうだけれど、グッズの割合が大きい気がする。ちなみに愛知万博の会場内の公式記念品ショップの売り上げ目標は60億円で、ミャクミャクがモリゾー・キッコロの3倍売れるとは思えない。モリゾーのぬいぐるみはトトロっぽいふてぶてしさがあってかわいいけれど、奇形のミャクミャクのぬいぐるみを欲しがる子供がいたらメンタルが心配になる。・維新の会が無責任吉村知事によるとシンクタンクは大阪万博に2.3-2.8兆円の経済波及効果があると言っているそうで、儲かるんだから予算が増えてもいいじゃんという理屈で予算が増え続けることに歯止めが利かなくなっている。しかし経済波及効果というのは風が吹けば桶屋が儲かる方式で、需要を作れば第一次間接波及効果で生産が増加して雇用者所得も増加して、第二次間接波及効果で民間消費支出が増加してそれに対する生産も増加するという楽観的な予測で、何をやっても経済波及効果はあることになるので経済波及効果自体が事業の良し悪しを裏付けるわけではない。例えば巨大な穴を掘って埋めるだけの誰の役にも立たない無駄な事業でも建設会社の売り上げが増えて従業員の給料が増えて経済波及効果があることになるので、経済波及効果を事業の根拠にしてはいけない。万博のチケットやグッズの売り上げを万博の成否の判断基準にするべきだろう。吉村知事は会場建設費が上振れする見通しについては「国と府市、経済界で責任を持ってやる」とコメントして、運営が赤字になる可能性については「運営費については、国が『もし赤字になっても補填しない』というふうに明言をしています。これは大阪府市も同じです」と言っているけれど、大阪が万博を誘致したのだから大阪府と吉村知事を選んだ府民が責任を負うべきである。万博の誘致を自分の手柄にしていたくせに、工事が遅れて失敗しそうになったら国や他の誰かに責任を取らせようとするのは無責任すぎる。大阪府は約20億円をかけて府内の4歳から高校生までの約102万人を無料で万博に招待するそうだけれど、負担がちょっと減ってよかったねという話ではなくて、チケットの販売不振とかで運営が赤字なら結局は府民が負担することになるだろうし、そもそも万博をやらなければ負担ゼロである。維新の会は選挙では身を切る改革をスローガンにして当選したくせに、権力を取ったとたんに権力を濫用して金遣いが荒くなって身内の企業に利益誘導するのは投票した府民に対する裏切りである。大阪府民の生活のために必要な公立病院を削減する一方で、府民の生活には不要な万博には大金を投じるのは優先順位がおかしい。万博をやる以上は成功してほしいという人が多いようだけれど、私は長期的な目でみたら大失敗して維新の会みたいな口先だけで人気取りして選挙に強いだけの無責任な連中に政治をやらせたらだめだというはっきりとした教訓を後世に残すほうが国益になると思う。プロジェクトのマネジメントができていなくて当初予算を大幅に超えて工期も大幅に遅れている時点でもはや失敗なのに、現場に無理をさせて工事を急がせてボランティアと称して公務員を動員するやり方を成功例としてしまうと、頑張って困難を乗り越えたという美談になってしまってマネジメントの失敗から学ばないだろう。大阪の公務員の勤務態度に問題があるのも、市制を改革しようという維新の会に問題があるのも、結局は大阪の民度の問題で、倫理観がない奴には何をやらせてもダメである。維新の会を支持する大阪府民の政治リテラシーは横山ノックを大阪知事にしたときから進歩していないし、有権者がまともな政治家に投票しないと何度も失政を繰り返すことになる。新型コロナは感染しなかった人にとっては他人事で、大阪が日本一の死者数を出しても関西のマスコミも批判するどころか吉村はんはようやっとると評価する有様だった。しかし失政の結果として住民税が増えたらもはや他人事でなくなるので、大阪府民も維新の会はだめだと気づくだろう。●ぼくのかんがえたさいきょうのばんぱく私は貧乏なので大阪・関西万博に行くつもりはないけれど、貧乏な私でも行きたくなるような最強の万博を日本で開催するとしたらどういうものがよいか考えてみた。・完全バーチャルデジタル万博大阪・関西万博ではバーチャル会場が作られるそうだけれど、中途半端にやるくらいなら全部バーチャルにしてデジタルコンテンツの展示会に特化すればいいじゃんと思う。日本のゲーム会社に会場制作を依頼したらメタ社のメタバースよりもましなバーチャル会場が作れるだろう。そしたら物理的に日本に旅行する必要がなくなるので輸送に関する問題はなくなるし、チケットも融通が利いて1時間1000円とかの売り方もできるし、普通の万博に比べてバーチャル万博の入場者は増えると思う。そんで新作オンラインゲームのデモを遊べるようにしたり、VTuberのライブを開いたりすればよい。バーチャル会場のデータはデジタルアーカイブとして残しておけば無駄にならなくて他のバーチャルイベントにも再利用できるし、世界中からの数億のアクセスに耐えるために用意した大量のサーバーも政府系施設で再利用すれば無駄にならない。・豪華客船万博巨大な客船を万博会場にして世界を一周して各地の寄港地で数日間滞在しながら展示をしていくスタイルにしたら面白いと思う。そうしたら海外旅行するほどの金がない庶民でも自分の国に寄港したときにちょっくら万博に行って豪華客船の中を散策してみようかという気になるだろうし、すべての寄港地に経済波及効果がある。寄港地ごとにその国の言語に合わせた通訳を用意しやすいので運営もしやすい。常時客船に乗るVIP客はカジノで遊ばせて大金をふんだくることもできる。会場になる豪華客船の新造のために1000億円かけたところで万博終了後も客船として運用できるので無駄にならないし、日本の造船業の技術力のアピールになるだろう。・遷都記念万博北関東あたりに首都を移転して新しく国際空港を作ってそこを万博会場にすれば、新都の開発とお披露目ができて投資効率が良い。そんで都市設計を一からやって自動運転専用道路を作って自動運転のバスで客を運べば運転手がいらなくなって、少子高齢化や人手不足に対応した日本の都市像を示すことができる。そんで静岡を迂回するルートで北関東から大阪までリニアを開通させれば日本をさらに発展させることができるだろう。・サイバー江戸時代タイムスリップ万博温故知新をテーマにして、中世の様々なものを最新技術を作って作り変える。核シェルターになる城をメイン会場にして、ポリカーボネート樹脂の鎧を着た侍が会場を警備して、城下町をパビリオンにしてオール電化長屋に化学繊維の裏モコ着物やデジタル浮世絵やLED提灯とかを展示したり、力士型パワードスーツで相撲を取ったり、光学迷彩スーツを着た忍者が出没したり、ポケモン花札で賭博をしたり、クレーンゲームで根付を取ったり、分子ガストロノミーの研究を応用したエスプーマ寿司を提供したり、電動アシスト付き人力車で場内を移動したりすれば、日本の技術だけでなく歴史や文化も世界にアピールできるだろう。
2023.12.17
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最近はハライチの岩井勇気(37)が年下の奥森皐月(19)と結婚を発表してロリコンだのと話題になっている。YouTuberのあやなんが夫のしばゆーと喧嘩してセカンドパートナーと遊びあるいているのも話題になっている。結婚にまつわるいろいろな議論があるようなので、これについて考えることにした。●歳の差婚の是非歳の差婚は合法であるにもかかわらず、批判されがちである。はたしてその批判は筋が通っているのか考えてみる。アメリカのエモリー大学の「‘A Diamond is Forever’ and Other Fairy Tales: The Relationship between Wedding Expenses and Marriage Duration」という2014年の論文によると、3000組の既婚者を調べたら年齢差が大きいほど離婚率が高いそうな。離婚率が高いから歳の差婚はあまりよい組み合わせではないと一般論としては言えるけれど、結局は個人の相性次第だろう。歳の差が何才だろうが好きになった相手はその一人しかいないし、代わりに歳が近いクローンを用意できるわけでもないのだから、歳の差がある人を好きになったのなら介護や死別が早く来るとかの想定される障害を夫婦で乗り越えていけばよいだけの話である。子供に関しては歳の差がありすぎると不妊や障害児が生まれるデメリットがある。日経Goodayの「セックスは体にいい? 何歳までできる? 素朴な疑問を聞いてみた」という記事によると、男性は35歳を過ぎると精子の数は毎年1.71%ずつ減り、41歳から精子の奇形率は毎年0.84%ずつ増えていくそうな。女性は言わずもがなで出産できる年齢が限られていて高齢出産にはリスクがある。子供のことを考えるなら歳の差がありすぎる結婚はやめたほうがよいというのは科学的に道理がある。歳の差婚はデメリットだけでなくてメリットもある。バートランド・ラッセルの『西洋哲学史1』だとアリストテレスは結婚適齢期を男は37歳、女は18歳と言っていて、理由は若くして結婚すると子供は弱くて女児ばかりで、妻は浮気になりがちになり、夫は妻の発育に圧倒されて自らの成長を阻止されるからだそうな。若くして結婚すると子供は弱くて女児ばかりという点は現代の科学で否定できるけれど、若くして結婚すると夫が自らの成長を阻止されるという点は現代でも言える。成長盛りの時に仕事よりも妻の機嫌取りや愚痴の聞き役とかに時間を取られるのではあまり成長できないだろうし、キャリア志向の人は独身の時に仕事に集中して余裕ができてから結婚する方がよいだろう。それに経験が豊富で経済力が高い年上側が年下の相手を庇護しやすいので、年下のほうは金銭的にも精神的にも豊かな生活ができる。アリストテレス的にはハライチ岩井の歳の差婚は結婚適齢期のよい結婚だと言える。金持ちのおっさんが若い女性と結婚するとロリコンだと批判されがちだけれど、金持ちの女医が若いイケメンと結婚する場合もあるし、結婚する当事者がメリットとデメリットに納得しているのなら他人がどうこういうものでもない。それにもし離婚したところで別の相手と再婚すればいいだけだし、結婚している間にそれなりに幸せになれるのなら歳の差があろうが別によいのじゃなかろうか。●セカンドパートナーの是非セカンドパートナーは友人以上恋人未満の存在を指すようで、肉体関係はないので不倫ではない扱いになっている。異性の友人なら友人と言えばいいだけの話だけれど、わざわざパートナーと呼ぶのだから友人以上の親密さをアピールしたいのだろう。しかし冠婚葬祭に配偶者と一緒に連れていって周囲に紹介できる存在でないのであれば、いくらセカンドパートナーという呼称にしてプラトニックな関係だと強調したところで愛人や浮気相手のような後ろめたい存在としてみなされても仕方がない。そもそも結婚している人にセカンドパートナーは必要なのかといえば、生物学的に言えば必要ない。子育てをするあらゆる動物がつがいを作るのは自分の遺伝子を確実に残すためである。しばしばDQNが継子を虐待して殺すのも、そのほうが自分の遺伝子を持つ子供に子育てのリソースを割けるようになるからで、本能的に自分の遺伝子を残すために有利な行動をしている。セカンドパートナーにいつでも乗り換え可能な状態でスタンバイされているのでは、もはやつがいとしての関係は破綻しているといえる。セカンドパートナー側には遺伝子を残す可能性が高くなるメリットはあるけれど、浮気されかねない側にはメリットがない。本来夫婦で相談して乗り越えるべき家庭の危機でもセカンドパートナーに頼るのでは夫婦仲が深まらないだろうし、利己的な個と個が同棲して各々の幸せを追求したところで、それはもはや幸せな家庭とはいえないだろう。恋愛してから時間が経つにつれて恋愛ホルモンのPEA(フェニルチルアミン)の分泌が徐々に減っていって恋愛感情は3年くらいで冷めるし、たいていの人は恋が冷める前に結婚して、恋人から家族、子育てする親へと関係が変わっていく。その関係の変化に満足できなくていつまでも異性との恋愛を求めてロマンティックが止まらない人は家庭を持つのに向いていないのだから結婚しなきゃいい。独身で遊びまわる分には誰も咎めないけれど、結婚して子供がいる人が配偶者以外の異性と遊びまわるのは節操がない。これはホストクラブやキャバクラとかも同じで、接待とかでない限り既婚者が異性と遊んだり大金を使ったりプレゼントを送ったりしていたら不倫を疑われるし、離婚の原因になりかねない。昭和の恋愛観だと『めぞん一刻』で音無響子が亡くなった夫に操を立てて五代裕作となかなか新しい恋愛を始めようとしないけれど、現代では婚約者が存命中にセカンドパートナーと恋愛ごっこしていて貞操観がだいぶゆるくなった感じがする。男性と女性のどちらが権力を持っているかでも愛人の許容度が違ってくる。歴史的には男性が権力を持ってきたので女性の囲い込みと他の男性の排除をして遺伝子を残そうとして一夫多妻制が世界各地にあって、イスラム教のスルタンはハレムを作ったし、中国の皇帝は後宮を作ったし、日本の将軍は大奥を作って、権力者の直系の子孫を増やして権力を継承してきた。主人に甲斐性があれば女性は自分の遺伝子を残してちゃんと子供を教育できるので他に何人愛人がいようがあまり文句はない。イスラム教の一夫多妻制だと第四夫人まで持つことができるけれど妻を増やすには他の妻の了承が必要で平等に扱うことが求められるし、アフリカの一夫多妻制だと妻子とは別居して夫が順番に訪問していくことで妻同士の諍いを防いでいるようである。その一方で女主人が複数の男性の愛人を持つケースはあまりない。そもそも女性が権力を持つケースが少ないし、女性は生涯に産める子供の人数が限られているので寵愛する相手も限られるし、男性同士が嫉妬するとライバルを排除して多くの寵愛を受けようとして刃傷沙汰に発展しうるので人間関係が安定しない。権力や金がない一般人の女性がセカンドパートナーを持ったところで男性たちを御せないだろうし、件のYouTuberも夫と別居していて結局は家庭を維持できていない。というわけで甲斐性のない庶民はセカンドパートナーに現を抜かす暇があったらファーストパートナーに向き合うほうが良いと思う。
2023.12.06
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