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2016.02.10
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カテゴリ: 小説
きちがいのヤリマン女が海外旅行してドラッグやらセックスやらをする話。

●あらすじ
ヤリマンの黒沢真知子が会社をやめたら幻覚や幻聴が出るようになり、通称『先生』の元大学教授の金持ちサカキバラヨシオとパリ経由でモロッコに行くことになるものの、自分の分身のジョエルの幻聴の指示に従ってパリで先生から逃げて、他のホテルで知り合ったコバヤシとラフォンスとディスコにいってサイコパワーで催眠術師を吹っ飛ばしてコカインをやって仲良くなって、再会した先生を仲間に殺させて、モナコの賭博場で幽霊の幻聴を聞いて発情してペニスだけの幽霊に会いに行って、その後モロッコに行ってコカインをやりながらレズってたら警察に捕まり、テレパシーを使って脅迫して釈放されたら一人でマラケシュに行って、ターキッシュ・バスでおばあさんと言語波で旅や故郷について会話して、おばあさんからイビサの話を聞いてバルセロナに行くと、犯罪者が売春婦の少女に目をつけていたので自分が身代わりになると言語波を送って、両手両足を切断されたものの奇跡的に地元の資産家に助けれて、ディスコのシンボルとして生き延びることにする。

●感想
黒沢真知子の一人称。一人称なのに語り手に自分語りする動機がなく、現在形と過去形がごっちゃになっていていつの時点から語っているのか不明で、ナラトロジーとしての設定が詰められていない。「先月からわたしは歯にペンをはさんで字や絵を書くことを始めた。最初の手紙は、父親にあてて出すつもりだ。絵のテーマも決まった。モチーフはすべて、歯と骨だ。」というのがラストの文章だけれど、じゃあこの物語はいつどうやって書いたのか。歯にペンをはさんで一ヶ月で自伝を書き上げたというのはありえないし、つじつまが合わない。それに一人称の場合は何かしら自分語りする動機があるべきだけれど、その動機がないまま語り手が本来は隠すはずのドラッグやら殺人やら犯罪がらみの出来事をべらべらくっちゃべっているがゆえに、女性の一人称なのに村上龍というおっさんが小手先で書いているのが丸出しでリアリティがなく興ざめする。そのうえ黒沢真知子の経歴や人間関係が謎のままで、幻覚まじりのわけがわからない自分語りが展開するので、物語に入り込めない。さらには黒沢真知子には主人公として物語を牽引する動機がなく、プロットがないような妄想交じりのエログロエピソードがだらだらと続く。短編ならナラトロジー的におかしくてもまだ読めるものの、長編でこの語り手に付き合うのはつらい。40ページくらい読んで続きを読む気をなくして、一応最後まで読んだもののの面白いと思える箇所がどこにもなかった。作者はセックスやらドラッグやらを書いて何かしら出来事を書いたつもりになっているけれど、そもそも一人称の語りにリアリティがないので濡れ場も暴力シーンもくそつまらない。さらにはサイキックだの言語波だの奇跡的に助かるだのというご都合主義のごり押しにうんざりする。
赤プリとかディスコとか海外旅行で自分探しとかいかにもバブル時代に濫造された三文小説という感じ。きちがいヤリマンの自分探しなんかをテーマにしないで、エンタメとしてポルノに徹していたほうがまだましだったかもしれない。純文学としてもエンタメとしても駄作。

★★☆☆☆

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最終更新日  2016.02.10 23:54:54
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