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2016.03.02
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カテゴリ: 小説
息子をピアノ教室に通わせている主婦が殺人事件を見て死にたがる話。

●あらすじ
金持ち経営者の妻のアンヌ・デバレードが嫌がる息子をジロー先生のピアノ教室に通わせていたら、近くで子持ちの女が男にピストルで心臓を撃たれて殺される殺人事件がおきて、アンヌが事件現場に行って出合ったショーヴァンから被害者の女と加害者の男は愛情があって女が男に殺すように頼んだのだという事件についてのでたらめな考察を聞きたがり、カフェに通ってショーヴァンから聞いた空想と自分を重ね合わせて泣き、アンナは自宅で開いた宴会で食欲がなくて飲んだ酒を吐き、またカフェに行ってショーヴァンにすがるものの拒絶される。

●感想
三人称。風景描写や状況説明といった静的な描写をほとんどせず、誰が何をした、何を言ったという動的な外面描写だけで構成されている文体。タイトルのモデーラト・カンタービレは「普通の速さで歌うように」という意味だけれど、もしかしたら普通の文章で歌うように読むことを意識して書かれたのかも知れないし、違うかもしれない。内容量は140ページほどしかない短編で、ピアノ教室の反抗的な練習の様子とカフェの会話が繰り返されるのでつまらないうえに、作者が心理も状況も説明しないので状況がわかりにくい。その説明がないわかりにくさを読者に推測してもらうというやり方で、注意深く読んでいかないと内容を理解できない。ショーヴァンが事件の被害者と加害者について根拠のない推測をしているように、読者のほうでもアンナとショーヴァンについて根拠のない推測しないといけない。
さて内容を整理してみると、まずアンナには散歩以外に自由時間がなくて、二年前から嫌がる息子に無理やりピアノを習わせて時間を捻出していたものの、息子があまりに反抗的なので最後には息子をピアノ教室に送る役を別の人に変えられてしまうという母子関係の部分がある。この主婦業の苦悩部分については説明がほとんどなくて、散歩とピアノ教室以外に自由時間がないという理由が不明で、夫との関係も不明なので同情しようもない。そしてアンナは以前から労働者を物色していて、事件後にカフェでショーヴァンに会うものの、ショーヴァンは以前からアンナを知っていて、二人は七日間カフェで会って、アンナのほうからキスはしたけれど、事件の被害者と加害者の男女のように殺すほど愛し合うようにはなれないまま別れることになるという恋愛関係の部分がある。終盤でアンナを「姦婦」と書いて、カフェに来る労働者も「女主人や町じゅうの者同様、事情をくわしく知っていて、二人を見るのを避けた」という描写があってショーヴァンとの不倫をほのめかしているものの、町じゅうの者がなんの事情を知ってるのか、どこまで二人の仲が進展したのかがいまいちわからない。結局のところ説明がないがゆえの物語のわからなさが物語のつまらなさにつながっている。
それにそもそも私のような貧乏人は金持ちの主婦が苦悩しようが不倫しようが興味ないのである。こちとらスーパーで半額の鶏のから揚げを買うべきか買わざるべきかで悩むというのに、食欲がなくて鴨のオレンジソースがけを食べなかった、しこたま酒を飲んで吐いた云々という贅沢な話など読んでられん。

★★★☆☆






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最終更新日  2016.03.03 00:21:05
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