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楽天市場
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自分をマッタリと愛しませんか?
楽天横丁~柳の結婚
「ヨボ~そんなに働かなくても僕がやるから」とワイフを気遣うジニ君。「大丈夫よ~こうしてないと気が済まないんだもの~」と・・目玉ちゃん・・ノロケてますね・・幸せそうで・・よかったですよ・・はい・・本当に・・・しくしく・・
アベルと柳は姉弟ではないとわかっていてもずっと同居していた。普通の家族として何ら変わらない日々を過ごしていた。
そんなある日・・一台のトラックが楽天横丁へとやってきた。目玉屋のそばでトラックは止まり、車から降りてきた顔は・・「アベル」だった・・いや・・「アベルにそっくり」だったというのが正解である。
「すいませんが・・アベルと柳さんちをご存知ではないでしょうか・・?」とそっくりな男は目玉ちゃん達に声をかけた。
ジニ君が「どなたですか・・?彼等とどんな関係の方です?お名前は?」と聞いた。それはそこにいた誰もが同じ事を聞きたい事だった。
男は答えた。「僕はこの楽天横丁に下宿先があると聞いて引越ししてきたんです。名前はミンジェといいます。下宿先の家の方の名前がアベルと柳っていう家なんですけど・・??
ご存知ないですか?」
なっつちゃんが「ちょっと待ってて、柳ちゃんを呼んで来るから」と足早に走り出していた。目玉ちゃん達は戸惑いながらも「ミンジェ」に座って待つようにと告げた。
ミンジは物珍しそうに辺りを見回して・・そして・・何故かその場に居る全員が自分の顔をまじまじと見てるのに・・気がついた。
「どうかしましたか?僕の顔・・そんなに変ですか?」と明るく笑うミンジェ・・
なっつちゃんと共にやってきた柳は絶句する。弟のアベルそっくりの姿を見て・・するとミンジェが「こんにちは!今日からお世話になるミンジェです。よろしく」と手を出した。
柳もつられて「よろしく」と手を出す。不思議な光景だった。楽天横丁に新たな住人が加わりさてはて・・どんな問題が起きるのか~~??
場面は変わってアベルと柳家・・ミンジェの引越しの荷物は目玉屋の常連が手伝ってくれて手早く終わっていた。だが・・ヨンダルサの仕事でもあるので「有料」・・ちゃっかりしてるのは相変わらずだった。
「良い所ですね~人も町も雰囲気がとても暖かい。気に入りました。」とミンジェ。
柳はアベルの顔をしたミンジェに戸惑いながらも食事の支度をしていた。そこへ帰宅したアベル「ヌナ!ただいま!」そういって入ってきて・・・固まった。
ミンジェとアベル初めての対面・・・食事を囲んで沈黙が続く。
「冷めちゃうから食べましょう」と柳・・
ミンジェが「いやぁ・・本当に似てるんですね・・僕達・・そうか・・だからさっきみんなが僕の顔を見てたんだ」
「なんで楽天横丁に住もうと思ったんですか?下宿先なら他にも町に近いところがたくさんあると思うけど?」アベルは以前の事もあるので用心深くなっていた。
顔は似ているけど雰囲気が全く対称的なこの2人・・・
「楽天横丁の特集をTVでみたんですよ!ヨンダルサとしてお年寄りを助けながら世代交流が盛んで活気に溢れた所だと~だから下宿があると聞いて真っ先に決めたんです!」ミンジェは嬉しそうに笑う。「まさか僕とそっくりな方が大家さんとは思わなかったけど」
アベルは黙々と食事をしていた。悪意はなさそうだがやっぱり下宿なんて始めなければ良かったと少し後悔していた。
「ヨンダルサの社長って誰なんですか?僕も雇ってもらいたいんだけど、ご存知でしょう?」とミンジェ。あっけに取られるアベルと柳・・・そして・・噴き出してしまった・・
「どんな仕事が得意なんですか?」アベルが聞くと「そうですね・・・何でもやりますけど・・料理とか掃除なんかが得意です」とミンジェ。
目玉屋の手伝いとして使っていいものか・・悩むアベル・・・
「社長さんてコワい人なのかなぁ・・?紹介してくれますよね?」とミンジェはまだ気がついてなかった。目の前のアベルが社長でもある事を~~
「ヌナ・・目玉屋に行かないか?」「こんな遅くに??明日大丈夫なの?」
「ちょっと確かめておかないといけないし・・ミンジェさんも一緒にどうですか?」
「さっきのお店ですね?行きましょう~それに僕に敬語は変ですよ!タメ口でいいですよ」すると・・「じゃぁ・・お互いって事でいいね!!」とアベル
目玉屋はそろそろ店じまいの支度をしていた。そこへ3人・・アベルと柳とミンジェ・・
「いらっしゃい~でも・・すっかり料理も片付けちゃったけど・・」とジニ君・・
「なに言ってんの!ささっと作れるもんで良かったら作るわよ~」と目玉ちゃん~
「いや・・飲めればいいさ・・ちょっとジニに聞きたい事があってさ」とアベル
柳とミンジェは焼酎を飲み始めた。顔は似てるくせに、ミンジェは雰囲気が違う・・そんな事を思いながら飲んでいる柳姉さん・・ミンジェは顔を少ししかめながら飲んでいた。
アベルはジニ君と目玉ちゃんに相談していた。「料理が出来る人」を依頼されていたがヨンダルサの今のメンバーにはいなかった。そこへミンジェがやってきたわけだ。
目玉ちゃんとジニ君は「暫く様子を見てから決める」と返事をした。まぁ・・他所からやってきてどんな人間かもわからないのを目玉屋には・・確かに時間をかけた方がよさそうだった。「わかった。じゃぁ・・そういう風にしよう」とアベル・・
柳とミンジェが飲んでる所へアベルは戻ってきた。「ミンジェ。明日からでも働けるのかい?」とアベルが聞く「モチロンだよ」と嬉しそうなミンジェ・・そして「しまった!!社長さんに挨拶もしてないのに・・飲んじゃったよ・・まいったなぁ・・」と・・
「もう挨拶したじゃないか?明日から仕事でもよろしくな」とアベルが手を出す。呆然とするミンジ・・・そして「大家さんが社長さんだったとは・・また・・今日は本当に驚く事が多いなぁ・・」とミンジェも手を出す。柳はその2人を不思議な感覚で見ていた。
翌日、楽天横丁ではミンジェとアベルの話題で持ちきりだった。目玉屋ではなっつちゃんに羨ましがられてる柳姉さん・・「あんないい男が2人も柳ちゃんのトコにいるなんてさぁ・・不公平な世の中だわぁ」小太郎の母は・・小太郎を連れて「エクアドル」へと向かったので不在だった。
ヨンダルサでは見分けをつける為にとミンジェには帽子をかぶってもらっていた。これでみんなが見分けがつけば説明はもう必要ない。ミンジェは思ったより働き者だった。どんな仕事でもちゃんとこなしていくし、人当たりも優しかった。すぐに楽天横丁の仲間として受入れられた。
柳姉さんもアベルとミンジェの為にせっせとご飯の支度をしていた。家の中の事もミンジェは気軽に手伝ってくれた。なんとなくアベルに対する気持ちとは別の感情が柳の中で芽生えてきていた。(※そうです・・柳しゃん・・やっと・・やっと・・春の予感・・・爆)
そんなある日「柳姉さん、目玉屋に飲みにいきませんか?」とミンジェが誘った。何故かミンジェまでもが「柳姉さん」と呼ぶようになってしまい・・柳としては・・複雑だった。
目玉屋で飲む2人・・ミンジェは焼酎を飲む時は顔をしかめていた。それがずっと不思議だった柳は聞いた。「どうして焼酎を飲む時だけ顔をしかめるの?」と・・
ミンジェが笑った。「可笑しいでしょ?自分でも判らないんだけど苦さを感じるのかな?焼酎だけはどうしても顔をしかめちゃう~」柳は可愛いなぁと思った。アベルと年も近いしやっぱり弟みたいな感じなんだろうと・・少し寂しくもあったが・・(冬に逆戻りか?)
「柳姉さん・・誰か好きな人いるの?」とミンジェに聞かれ・・慌てる柳・・「どうして今そんな事聞くの?」と・・ぶっきらぼうに答えてしまった・・反省の柳・・耳まで赤くなってる・・
「僕の事やっぱり弟ですか?僕は柳姉さんが好きなんだけどなぁ・・」とミンジェがいきなりそんな事を言うもんだからパニックの柳・・・目玉屋から家へと走って帰ってしまった。
心臓がドキドキとしてる・・頭の考えがまるっきり浮かばない柳。そこへ目玉屋から追いかけてミンジェが帰宅。自分の部屋から出ようとしない柳に向かってドア越しに声をかける。
「もしも・・僕の事を弟以外で考えてくれるのなら、明日また目玉屋に行きましょう~柳」と・・
一晩中眠れない柳は外で空を見上げていた。そういえば・・以前アベルもこうして空を見上げていたっけ・・などと考えてるとアベルがやってきた。
「ヌナ・・なにかあった??眠れないの?」アベルが座ったその肩に柳は頭をもたれていた。アベルの久しぶりの肩は優しかった。柳姉さんの肩をアベルはそっと抱きしめた。
ミンジェはそんな2人を窓から見ていた。寂しそうに・・・
翌朝は普通になっていた柳さんは、2人に「町へ出かけてくるから何か欲しい物はない?」と聞いた。アベルは「特にないけど・・なんでまた急に町にいくの?」と・・答えない柳・・ミンジェは「柳姉さん、僕も一緒に行っていいかな?」と・・アベルに「今日は姉さんと一緒にいきたいんだけど・・ダメですか?」と・・中々ストレートなミンジェに苦笑するアベル
結局町での買い物は柳とミンジェでする事になった。ミンジェは柳と散歩気分を味わっている。
「どうして昨日の夜アベルといたの?」とミンジェが聞く。柳は答えない。
「アベルが好きなの?」驚く柳・・・ミンジェは少し寂しそうに言った。「そうだよね・・2人は本当の姉弟ではないんだし・・一緒にずっと過ごして来たんだし・・勝てないのかな?」と・・「そんな事じゃないの・・私達は本当の姉弟以上の家族なの・・」と柳が言う。
すると・・「今日はデートしようっ!せっかく町まで出てきたんだし~、ねっ!!いいよね??」と子供っぽく言い出すミンジェに「うん」と答える柳・・・
映画を見たり買い物をしたり・・そして帰りのバスの中で2人はちゃんと仲良くなっていた。会話はなくても隣にいる安心感・・そんなものを感じていた。
「目玉屋に行く?」と聞くミンジェ・・・昨日の話では、目玉屋に行くという事はミンジェを弟としては見ていないとなるが・・柳は「うん」と答えた。
アベルも目玉屋に来ていた。「お帰り~。楽しかった?ヌナ?」と声をかけるが、ミンジェと柳が手を繋いでるのを見て黙ってしまった。気がつく柳は慌てて手を放そうとしたけど・・ミンジェはしっかりと繋いだままだった。
目玉ちゃんやジニ君・・なっつちゃんや「ひも子とひも男」を抱いたきうぴinちゃんとにぃさま・・みんながフリーズしてしまった。
気まずい沈黙を破ったのは・・・小太郎の母の叫びだった・・・「アベルが2人いるっ!!!」そう・・エクアドルまで出向いたのに・・サンヒョクアボジに逃げられて帰国してきた小太郎とその母・・・時間が動き出した・・・
目玉屋ではどうなってるのかと・・大騒ぎになっていた。ミンジェと柳が結婚するかもしれないなんて・・誰も想像してなかった事だったから・・・
アベルはミンジェがどうしてヌナとくっついたのかが・・不思議だった・・(←失礼なヤツです・・)
アベルはミンジェの家族とか・・何も知らない事に気がついた。以前のような騒ぎはもうこりごりだったので直接ミンジェに聞いた。家族はいるのか?兄弟や・・そう・・身の回りの事全てを・・障害があれば柳が泣く事になる。アベルはそれが一番心配だった。
ミンジェは孤児だった。両親もわからない・・孤児院に雪の朝捨てられていたと・・それが全てだった。アルバイトをしながら高校まで出たが大学はさすがに無理だった。それで納得出来たアベル・・ヨンダルサでの仕事・・なんでも手際よくやってしまうのは彼の今までの人生を物語っていた。今まで必死に生きてきた証みたいなものでもあった。
アベルは安心した。この男なら柳姉さんを託しても大丈夫だろうと・・そう考えると何となく寂しいような・・変な気分だった・・・弟としてずっと見守ってきた大切な姉が離れてしまう・・・その時・・アベルは両親の心の痛みを感じた。初めてだった・・・。
夜中・・・眠れなくて外に出ようとした柳はアベルが空を見上げて泣いているのを見てしまった。どうしたんだろう・・不安になる柳・・・振り返るとミンジェがいた。「どうしたの?」と聞く柳を抱きしめるミンジェ・・何も言わなかった・・・
ミンジェと柳は公認の仲となり・・アベルも今までと変わることなく平和な時間が過ぎていった。
アベルは久しぶりに「両親と兄が住んでいる」家へとやってきた。両親は驚きと共に喜び、アベルを招きいれた。以前と同じ違和感はあるが自分が産まれ育った家なんだと認識はしていた。
両親は突然のアベルに何か問題でも起きたのかと気が気ではなかった。「問題なんてありませんよ」とアベルが言ったので安心した。「ただ・・何となく来てみたかったんです。この間、初めて・・本当に初めて、両親の気持ちが分かったんです・・・」
「僕は息子だけど・・・息子ではないと・・押し切って今の生活をさせてもらいました。本当にわがままだったんですね・・・」黙って聞く両親・・
「感謝していますと・・言いに来たんです。まだ・・時間がかかるかもしれないけれど息子として恩返しもして行こうと思ったんです。」アベルの心境が伝わった両親は涙を流していた。
また来ますと・・アベルは帰って行った。両親は無理やり人生を変えてしまわなくて良かったと・・心からそう思っていた。
ミンジェは目玉屋のお手伝いをしていた。目玉ちゃんがそろそろお母さんになる時期だったし、料理の腕も中々と評判になっていた。きうぴinちゃんの「ひも子とひも男」の子守もやっていた。双子のひも兄妹はミンジェになついていた。子供をあやすのも上手だし・・・目玉ちゃんも安心して子育てが出来そうだった。
そして・・とうとう・・・柳しゃんとミンジェの結婚式~~~~~~~~~~~
みんなに祝福されて幸せな柳とミンジェはそのまま家で暮らす事になっていた。アベルは時々自分の両親が待つ家との行き来をしていた。みんなが幸せな日を迎えた。
目玉ちゃんが産気づく・・・結婚式が終わってすぐの事だった~横丁の女性陣が総出でお手伝い・・男性陣は目玉屋で待機だった・・産声が聞こえてきた・・女の子・・・そしてもう1人・・男の子・・・双子だった。目玉ちゃんも赤ちゃん達も元気だった。
ジニ君は赤ちゃんを両手に抱かせてもらい幸せをかみしめた。ミンジェは泣いていた。自分が産まれた時だけでもいい・・その時だけでいいから生まれてくれてありがとうと・・思ってくれたんだろうかと・・アベルがそばに来た。「大丈夫だよ。今はお前を産んでくれた親に対して姉さんが感謝してるはずだから・・」と・・
柳が来てミンジェを抱きしめた。「あなたがいてくれて本当に幸せだわ」
ミンジェも柳を抱きしめた・・幸せがずっと続くようにと祈りながら・・・
そして・・楽天横丁は今日も賑やかだった・・・妄想お疲れ様でした。
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