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MAGI☆の日記
第9話 ロベリア女学院の挑戦
第9話 ロベリア女学院の挑戦
花びらが舞い散り、門が開くと回転しながら現れる3人の影。
午後の授業がないことを聞いた
ハルヒ
。
今日と明日の2日間は全校あげての文化部の発表だと女生徒から聞きます。
他校の演劇部なども呼んで行う毎年恒例の大イベントだそうです。
同じく、同じクラスの双子とれんげもお話中です。
「「えーっ!?飲んだことがない!?」」
今やホスト部共通の嗜好品で、マネージャーなら飲まないとと双子が言っています。
「イ、イ…インスタントコーヒーくらいは知っていましてよ。あっ、ほらあれでしょ?最初から挽いた豆を買ってくるとかいう…」
双子は全然違うと突っ込み、豆の形は微塵も残っていなくてただ粉をお湯で溶かして、それをそのまま飲むというそりゃ凄まじい代物だと教えます。
コーヒーなのに全くコクがないとまで言っています。
「
でも、妙にハマるんだよ
」
「
そういや、もう部の買い置きなかったよな…
」
双子は
ハルヒ
にインスタントコーヒーを買ってくるように頼みます。
何でそうなるのか尋ねる
ハルヒ
に、双子はどこで売っているのか知っているのはお前だし、最近はお客さんにも出しているので仕事だと言います。
これから文化部の発表会だと言う
ハルヒ
に、双子は自由参加なので興味なかったら出なくていいと言い、いってらっしゃいと見送ります。
ハルヒ
はインスタントコーヒーも自分で買えないなんてと言いますが、クラスメイトは双子が楽しそうで良かったとか、
ハルヒ
のおかげだとか言います。
中等部の頃から双子と同じクラスだったが、こんなに親しくしてくれなかったそうで、誰も寄せ付けない感じで2人は学校が好きではなかったみたいだとも言います。
しかし、ホスト部が出来てから話してくれるようになっていったそうです。
そして、特に
ハルヒ
がこの学校に来てからクラスの誰とでも話すようになったそうです。
インスタントコーヒーを買ってきた
ハルヒ
はバナナの皮で滑って倒れそうになります。
そこに回転しながらやってくる人影。
セーラー服を着た女性が助けます。
他校生のようです。
「可愛い顔に怪我でもしたら大変だよ、お嬢さん」
ヴォルフラムの声だ…
第三音楽室にやってくるセーラー服の女子生徒2人。
2人がドアを開け、中に入るとホスト部のメンバーが西洋の甲冑を身に纏って、いらっしゃいませとお出迎えします。
「
これはこれは他の学校の方ですね。初めていらっしゃったお客様を少し驚かせてしまったかな?よくいらっしゃいました、姫よ。あぁ…たとえ世界が滅びようと今日から僕は命に代えても君を守る騎士(ナイト)でありたい…
」
命を代えてとは随分傲慢な感情だと鈴蘭はそれで女が喜ぶとお思いかしらと言います。
「仕方がありませんわ、鈴蘭姉さま。男なんて自分の名誉が1番な下等生物ですもの。自分の身1つ守れない不甲斐無さを都合よく変換して恩着せがましいったらありゃしない」
「まぁ、雛菊はおりこうさんね」
手厳しいなと
環
はどんな言葉を望んでいるのか尋ねます。
「そうだな、僕なら恋人を決して1人にはしない」
ハルヒ
の肩を抱いて、もう1人の他校生がやって来ます。
「戦うなら一緒に叶わぬなら共に果てよう。この命尽きても永遠に君の側を離れないと誓う」
ハルヒ
の手の甲にキスする紅薔薇に驚くホスト部。(特に
環
)
紅薔薇にこんなかわいらしい人をどこで見つけたのか尋ねる鈴蘭と雛菊。
男装していてもすぐに分かったと言う紅薔薇は
ハルヒ
を抱いて、この乙女の澄んだ瞳を…と言い、
ハルヒ
の足や腕を擦る鈴蘭と雛菊はお肌がすべすべだと言っています。
磨けば光る天然素材とも言っています。
「
待て!!家のハルヒに勝手に触れるな!!
」
と怒りながらダッシュして来た
環
を触るな俗物と殴り飛ばす紅薔薇。
殴ったと泣いている
環
。
噂以上に低能だと紅薔薇は歴史の浅い寄せ集めの軽薄集団と言います。
制服でロベリア女学院だと気づく
環
。
制服を脱ぐ3人は衣装を着ていて、自己紹介を始めます。
ヅカ部の部員だったようです。
ヅカ部に驚くホスト部員。
双子は大声で笑っています。
ヅカ部を侮ってはいけませんわとれんげが登場します。
インスタントコーヒーは知らなくても女学校萌えはお任せをとの登場でインスタントコーヒーを飲んでいます。
口にしてうっとなっていますが。
「聖ロベリア女学院、それはまさに女の園。ヅカ部とは中でもとりわけ女性を至上のものと考える乙女の集い。創設30年を誇る乙女の乙女による乙女のための会なのでありました。ヅカ部の活動は乙女お茶会に、乙女討論会、そしてトップメンバーによる歌と踊りの発表会」
守備範囲広いなと甲冑を脱ぐ
鏡夜
。
れんげは憧れであって、現実に男がいないと駄目なのだそうです。
ヅカ部が乙女を語っている間、ホスト部は各自好きなことをやっています。
本を読む
鏡夜
、竹刀の素振りを行う
モリ先輩
など。
飽きたので帰れと言う双子ですが、ヅカ部は崇高な愛に言葉もない感じと勝ち誇っています。
コーヒーを確認している
馨
はまだ試したことがないと言っています。
私達にはお得意のホスト部の技が聞かないので困っていると考えている鈴蘭。
発表会の合間に悪名高きホスト部を覗きに来た甲斐があったと言う紅薔薇。
こんないたいけな女性とまで巻き込んでいたとはと紅薔薇は
ハルヒ
に言います。
「部長がハーフだが何だが知らないが、派手な外見で偽りの愛をばらまき、純粋な乙女の心を弄ぶなど完全な女性蔑視!!部活動を名乗りながら私利私欲に走るとは言語道断!!僕は誓う、この桜蘭ホスト部を即刻廃部にしてみせると」
鏡夜
は話は分かったと言いつつも、この続きはまたにしてくれないかと言います。
相手に出来ないのかと尋ねる紅薔薇に、部長がまだカルチャーショックによって寝込んでいると言います。
しばき起こせと怒る紅薔薇。
ハルヒ
はヅカ部メンバーにコーヒーを勧めます。
女と女がラブラブして何の生産性があるのだと起き上がり向かっていく
環
ですが、バナナの皮に滑ってコーヒーのカップに指を突っ込んでしまいます。
熱いと泣く
環
に、気をつけるように言いながら
ハルヒ
は応急処置をします。
顔を赤らめる
環
は礼を言うと、いつも傷テープを持っているのか尋ねます。
インスタントコーヒーを買ったら景品でくれたと答える
ハルヒ
。
話し合う価値もなさそうだなと紅薔薇は
ハルヒ
をこんなところにおいておけないと、至急ロベリアに編入手続きをしてヅカ部に迎え入れると言います。
「
ちょっと待って下さい。色々誤解もあるようですし…。環先輩がハーフだと決め付けたり…
」
「
タマちゃんはハーフだよ。フランスと日本のハーフちゃん
」
「
でも、ホスト部の歴史が浅いとか、言いがかりで非難するのもどうかと思いますし…
」
「
いや浅いぞ、ウチは。設立2年目だし…
」
「
殿が高等部に上がった時に作ったし…
」
私利私欲の部活は言い過ぎだと
ハルヒ
は代金をとっていないと言いますが、
鏡夜
はポイント制だと言います。
ネットオークションのお買い上げ額による優先待遇だそうで、
ハルヒ
の使用済みシャープペンシルが30000円で落札されたそうです。
ハルヒ
は失くしてたと思っていたらしく、しかもすべてが初耳なので怒っています。
しかもお金を取っているとは思っていなかったそうです。
ボランティアでやっていると思っていたのかと
鏡夜
はお客様の飲食代や衣装代、イベント費で利益は微々たるものだと言います。
勝手に人のものを売るなと
ハルヒ
は泥棒だと訴えますが、主犯の双子は泥棒じゃないと言います。
落ちてたそうです。
双子を睨む
ハルヒ
。
隠してたわけじゃないと泣きながら謝る
環
は俺のシャーペンをあげるとクマちゃんのをあげようとしますが、いらないと答える
ハルヒ
。
「
何なら俺の出生の秘密を全てを明かす。17年間の壮大なるメモリーと共に
」
どうでもいい情報だと言う
ハルヒ
。
どうでもいいと言う言葉にショックを覚える
環
。
ヅカ部は
ハルヒ
に騙されて可哀想にと言っています。
あんなのを放ってうちに来るように言う雛菊に、乙女が混乱しているのでまた明日来ようと言う紅薔薇。
ヅカ部は去っていきました。
ハルヒ
が振り返るとびくっとなるホスト部員達。
ハルヒ
はこれで失礼しますと帰ります。
火に油を注いでどうすんだよと泣きながら言う
環
。
シャーペンを売ったのが悪かったのかなと言う
ハニー先輩
、
馨
は母の形見だったのかと推測しますが、
光
は電気屋のおまけだったと言います。
「
皆の衆、考えてもみろ。ハルヒは基本的に無頓着とはいえ、どちらかと言うと男物の服装を好む傾向にある。それにホスト部に入ったばかりの頃、言ってたじゃないか…
」
ホスト部に入って、女の子にちやほやされるのも悪くはないですねと。
何故今まで気づかなかったんだろうと、
環
はホスト部よりヅカ部の方が性にあっているのではないかと推測します。
言えてると感じるホスト部。
どうしようか悩んでいるホスト部員に秘策があると言う
環
。
発表会2日目ですが、かなりの歓声です。
ヅカ部の発表のようです。
今日の舞台も大成功だったとヅカ部メンバー。
今日のメインイベントはこれからだと言う紅薔薇。
廊下を歩く
ハルヒ
の前に現れるヅカ部員。
ホスト部の皆さんにきっちりと話をつけさせていただくそうです。
お話って何か分からない
ハルヒ
に、君みたいな乙女は相応しい場所にいるべきなんだと引っ張っていく紅薔薇。
4人が第三音楽室のドアを開けると、真っ暗です。
桜蘭~と各自の歌声がします。
女装しているホスト部メンバーがお出迎えです。
呆然としている4人。
僕お姫様、似合うと
ハルヒ
に尋ねる
ハニー先輩
。
紅薔薇は我々の文化を愚弄する気かと怒っています。
環
が言うには庶民はオマケに弱いのでオマケ大作戦なんだそうです。
確かに
ハルヒ
は気の迷いでヅカ部に魅力を感じているかもしれないが、この部を選べば
環
お姉様、
光
お姉様、
馨
お姉様、
ハニーお姉様
、
崇
(だけは)お兄様、
鏡夜
お姉様(お母様?)というお姉様とお兄様がついてくると言っています。
ホスト部にいながらヅカ部気分も味わえると言う寸法なのだそうです。
そんなものに乙女が騙されるものかと言う紅薔薇。
ハルヒ
はもう限界だと腹を抱えて笑っています。
「「「そんなにおかしい?お姉様とお呼び」」」
と双子と
ハニー先輩
が笑い逃げる
ハルヒ
を追い掛け回します。
何考えてるんですかと言う
ハルヒ
に、
光
は一緒にホスト部がやりたいんだもんと言います。
「
すみません。世の中にはいろんな人がいるし、皆さんの様な考え方も独特で面白いと思いますが、自分には将来の目的があってこの学院で勉強しているので初めからこの桜蘭を辞める気はないんです
」
とヅカ部に言う
ハルヒ
。
辞める気ないんなら昨日の怒りっぷりは何だと言う
環
に、人の物勝手に売られたら怒りますよと言う
ハルヒ
。
あのシャーペンは書きやすくて気に入っていたのだそうです。
「
すまなかった。だが、だからこのクマちゃんのシャーペンを進呈すると言っているではないか
」
いりませんと言う
ハルヒ
。
君(
ハルヒ
)を救い出し、いつかホスト部を潰してみせると誓うと言う紅薔薇。
再見とヅカ部は去っていきました。
また、れんげが登場しました。
「こうしてヅカ部というライバルが登場し、物語は佳境に入るのだった。これからの彼らを待ち受ける運命はいかに!?頑張れホスト部、負けるなホスト部!!」
と言い、バナナを食べるれんげ。
環
は勝手に盛り上げるなと怒りますが、また滑っています。
第9話完
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