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有沢誠編「クヌース先生のプログラム論」 「コンピュータの神様」という異名もあるスタンフォードのドナルド・E・クヌース先生に関する本。(クヌース先生の誕生日、1月10日は、クヌース信者?のみなさんにとって「クヌースマス」なんだとか?!) 編者の有沢誠さんは、クヌース先生の教えをコンピュータ社会に伝道する宣教師を天職の一つとして布教につとめてこられたとのこと。 クヌース先生の主著である「アートとしてのプログラミング(The art of computer programming)」に、チャレンジしてみないとな~、と思いつつ、構想では全7巻、現在第5巻執筆中・・・のこの本、なかなか手を伸ばすのをためらっています・・・純粋に、アルゴリズムを学ぶのであれば、別の本をかもと思ってしまうので。 しかも、すでに構想から35年ほど以上・・・、クヌース先生も69歳・・。 でも、第5巻は、2015年が予定されているとのこと・・・その時、77歳。そして、まだ2巻あります。 白川静先生らのように80歳すぎて大著をものにされるとしたら・・・しかも、コンピュータ・サイエンス本を、というのはすごいことです。 このクヌース先生の大分のお仕事から、 「プログラム論」「アルゴリズム論」「TEXプロジェクト」「文芸的プログラミング」とそれを実現している「コンピュータライフ」を、一挙にとりあげるという、とっても欲張りな位置づけの本ですが、前半は、クヌース先生自身とお弟子さんによる講演会記録、途中の「文芸的プログラミング」については言語の説明のため、さすがに雑誌記事になりますが、最後の「コンピュータライフ」はインタヴュー記事になっており、話し言葉口調のため、内容の理解度はともかく親しみやすくなっています。第1章 芸術としてのプログラミング第2章 算法的思考と数学的思考第3章 TEXプロジェクト第4章 文芸的プログラミング第5章 クヌース先生のコンピュータライフ付録 クヌース先生の発表文献リスト 第1章にて、「The art of computer programming」の本の題が、最初「art」ではなく、「act(方法)」だったこと。 「サイエンス」に対して、「アート」を使われた理由を説明されています。「サイエンスとは、私たちがきわめてよく理解し、したがってコンピュータに教えこむことのできるような知識のことである。もし私たちが何かを完全に理解したとはいえない場合には、その何かはアートの範疇に入る」「アートからサイエンスへ移るプロセスは、何かを自動化する方法を学ぶことを意味して」いる、と。だから、人工知能による「自動プログラミング」の目標が達成されるとはないと思いつつ、そのような研究はきわめて重要なことである。この努力の中で、「アート」そのものが向上するはずであるから。 第2章、算法的思考=アルゴリズムの説明にあたって、9冊の数学書の100ページについて、どういう記述がなされているかを抽出することで、数学的思考の特徴を洗い出し、普遍的な数学的思考などというものはない、ということを示されています。・・が、この分析が、基礎数学をかじったことのない当方としては、ほとんどの数式はちんぷんかんぷん。ほんと、勉強してないと勉強さえできないじゃない^_^; でも、この本読んで、他のクヌースさんの著作にもチャレンジしてみよう、という気になりました。「至福の超現実数―純粋数学に魅せられた男と女の物語」を書いた時、女神ミューズが舞い降りてきて、ホテルにこもって1週間で書き上げたこと、途中、奥さんと2回ホテルで逢引き?!した話などなかなか良かったです。まずは、この本ぐらいから気軽に手に取ってみようと思います。文芸的プログラミング コンピュータの数学クヌース先生のドキュメント纂法 コンピュータ科学者がめったに語らないこと
2007.02.28
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G. ポリア「いかにして問題をとくか」訳は、柿内賢信さん。 ポリア先生は、スタンフォードの数学の先生。 「いかにして問題をとくか」 その方法は、ズバリ、本書の表表紙と裏表紙に書かれています。 第一に、問題を理解しなければならない。 第二に、データと未知のものとの関連を見つけなければならない。 関連がすぐにわからなければ補助問題を考えなければならない。 そうして解答の計画をたてなければならない。 第三に、計画を実行せよ。 第四に、えられた答えを検討せよ。 ・・・が、200ページを使って、この4つのステップの詳細なプロセスの説明とともに、このプロセスに取り組む時のマインドについて書かれています。 前者は、数学の問題を通して、具体的に説明する一方、 後者について、なかなか含蓄がある言葉がたっぷりです。 たとえば・・・ ・理解しない問題に答えるということはばからしいことである。 ・問題全体をよく了解しないうちに細部に手をつける学生があるのは全くばかばかしい、悪い習慣というほかはない。 ・補助問題を考えることは心の大切なはたらきである。 他の問題の役に立つ鮮明な問題をつくりあげ、他の目的のためには手段であるものをはっきりと目的とみなすことはすぐれた知性のはたらきである。 ・計画を理解することとそれを実行することは2つの違った仕事である。 ポリアさんの作った「人造格言」 ・目的は手段を教える。 ・何、なぜ、どこ、いつ、どのようにの5つを友とせよ。 忠告が必要なときはこの5人の友をたずね、他のものにたずねてはならない。 ・最初にみつけた松茸(や発見)のちかくをさがせ。 それらは群をなして生えているからである。 ・問題を解くことは純粋に「知的」な事柄であると考えるのは間違いであろう。 それには決意と情緒とが重要な役目を演ずるものである。 生半可な決意と何かしようとするぼんやりした考えでも、教室でのありきたりの問題をやっていくには事足りるかもしれない。 しかし真面目な科学の問題を解くためには、長年にわたる苦闘と苦い失敗とを切り抜けなければならない。 ・問題がとけなかったら、そのことを余り気にかけないで、もう少しやさしい問題をとくことで満足しなければならない。 すなわち、まずこれと関連した問題を解こうとするのである。 そうすれば、また、もとの問題を解こうという元気がでてくるに違いない。 昭和29年刊の本書、 ネットで注文して届いた時は、しまったかも?! と一瞬思いましたが、読み始めると訳もわかりやすく、 問題解決の方法論の例として、初等数学の問題を取り上げつつ、それに取り組むマインドをあわせて説明する本っていうのは珍しく、それが現在でも読み継がれている理由なんだと思いました。
2007.02.27
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「情報の歴史―象形文字から人工知能まで」編集工学研究所 「情報の歴史を読む―世界情報文化史講義」松岡正剛 「情報の歴史」は、「コンピュータの名著・古典100冊」の1冊なのですが、 この本の解説書になる千葉大社会学部での松岡正剛さんの講義、 「情報の歴史を読む」をあわせて、2冊セットで目を通しました。 「情報の歴史」だけだと・・・、眺めているだけでも面白いことは面白いのですが、さすがに何に焦点を絞って読んでよいのやら・・と思ったため。 (「情報の歴史」は、絶版になっていたので、図書館でお借りしました)「情報の歴史」・・・単に書かれたもの・・だけではなく、すべての存在には、「コード」「情報」が含まれている。・・人間自身だって、「情報メディア」の一つだ。この「情報」及び「情報」の編集について、どう取り組んできたのか、を、「情報の歴史」では一網打尽し、「情報の歴史を読む」では一刀両断したといったところでしょうか。各年代毎の「メルクマール」へのコメントが、ズバリ一言ですが、どれも深い! たとえば・・7000万年前-40万年前のところでは、 「立ち上がった人類は、難産と育児をひきかえに、巨大な脳の持主になっていた。すべての歴史は、この大きくなりすぎた情報処理力に富んだ脳にはじまった。」と。・・見開き1ページで、10年あるいは100年・・・古代だと1000万年単位を表現しているので、当然といえば当然なのですが。「情報の歴史を読む」では、 150億年前の宇宙誕生、ビッグバン・・ それも最初の3分間、1000億度くらいの「熱い宇宙」の誕生から 水素とヘリウムの原子核ができるまでの「宇宙は最初の3分間でつくられた」という ジョージ・ガモフさんの説からスタートします。 また、人間のDNA、RNAの中に、「情報」と「情報」を保存・継承する手段があったこと。「共時性」「同時代性」・・世界史的な視野を持つことの大切さは、よく言われることですが、一目瞭然でわかる本です。 終末思想が、西洋では1033年(キリスト没後1000年)、東洋では1052年(ブッダ入滅後1000年)と同時であり、 西洋で巡礼が盛んになった頃、日本でも「熊野詣」が盛んになる。 一休さん、グーテンベルク、コロンブス、レオナルド・ダ・ヴィンチがほぼ同時代人であり、 エリザベス女王が、織田信長の一つお姉さんだったとか。 松岡さん、最後の言葉として、 「これからの時代は、「複雑系」と「共生系」と「遊牧系」がテーマです。 それに、そのうち、古代中世にあれほど君臨していた中国文化やイスラム圏や アラブ世界から、何か情報技術についての貢献があるかもしれません。 期待したいともおもいます。」と。 この本で世界史を勉強するつもりは毛頭なかったのですが、 3日間の講義で、150億年を駆け抜ける・・・このスピード感、 なかなか良かったです。
2007.02.26
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西野博道「やずや少数盛栄の奇跡」 報告が遅くなってしまいましたが、 20日の夜、セミナーズさんが企画した 「やずや」グループである未来館の西野博道社長の講演会に行ってきました。 テーマは、 「やずや少数盛栄の奇跡」 サブタイトルとして、 「売上とは、お客様を喜ばせた“ご褒美”」 全然予備知識なしで行ったのですが、 西野社長の明快な語り口、とっても良かったです。 やずやさん、31年前に、アドバンス・ファミリーといういかにも怪しげな社名の 訪問販売会社として発足。 業績はあまり芳しくなく、退職金を支払って当時の社員を解雇し、 昭和63年に、社員3名売上 6000万円から再スタート。 平成4年 「養生青汁」をオリジナルブランドとして発売し、社員10名 売上2億 平成9年 「にんにく卵黄」発売した時は、社員35名 売上23億 平成11年 創業者の矢頭社長亡くなる この時、社員45名 売上32億 しかし、この後、快進撃が始まる・・・・社員一人一人が自分がやらないと、という課題意識を持って動き始めたから、という。 平成12年 社員55名 売上60億 一挙に売上倍増 平成13年 社員55名 売上99億 で、 平成18年 社員70名 売上460億 驚くべきことは、 一人当たり売上6千万円から6億6千万円へ・・・・すごい! 経常利益率が20%だから、 一人当たり経常利益額は、1200万円から1億3千万円・・・・すごい、すごすぎる! このからくりの説明として、 売上 = 単価 × 数量 この式を分解してみると、 売上 = (商品単価 × 購入個数)×(顧客数 × 購買頻度) そして、この計算式の要素である 商品単価、購入個数、購買頻度 は、毎年毎年伸びを期待できない・・あまり無理すると、ファンである顧客まで疲れてしまう 残るのは、「顧客数」。 「顧客数」を増やすことが、売上向上に直結する。 「顧客数」を増やす手段としては、 チラシとダイレクトメールの徹底した活用。 このチラシとダイレクトメールを活用した「ダイレクトマーケティング」が 今回お話を聞くまで、 ここまで再現性のある「科学的手法」であるとは知りませんでした。 H12から現在までの売上と収益の予測が、狙ったとおり。 しかも、人を増やさずに。 「少数盛栄」・・・ という言葉を見ながら、 知恵と汗をかくことが必要条件となるのでしょうが、 「少数」だから「精鋭」化する・・・ 「少数」だからこそ「盛栄」化するのだ、と改めて思いました。 現在、H19年度予算を策定中ですが、数字の遊びにならずに 売上・収益を向上させるため、 ビジネスモデルの見直し、コスト構造の見直し、 プロセス改善、教育投資等々・・・思案半ばだったので、 全然違う世界を知って、ちょっとびっくり。
2007.02.25
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スティーブン・レビー「人工生命」 「ハッカーズ」「マッキントッシュ物語」「暗号化」・・に続いてのレビー(レヴィ)さんの本。 スティーブン・レビー「ハッカーズ」・・・・ハッカー倫理とその現在 スティーブン・レビー「マッキントッシュ物語」 スティーブン・レビー「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」 何を勘違いしていたのか、てっきり「人工知能」の本だと思い込んでいました。 読み始めると、 あれっ、「複雑系」の本ではないですか! と気づく。 冒頭、 「生命とは何か」 という問いかけがあり、 生命とは、命があること・・には間違いないものの カール・セーガンさん曰く、 「生命について、一般的に受け入れられている定義はない」とそっけなく、 納得できる明確な定義がないとのこと。 でも、命があり、自己増殖する能力があること=進化する力があることが必要条件。 コンピュータの父であるフォン・ノイマンが、 ガンに冒された最晩年、「オートマトン」=「自動的に動く機械のうち、そのふるまいが確実に数学的に記述できるもの」のこと、について理論化していたこと。 「人工生命」の研究を通して、 生物学者であれば、この人工システムを究極の実験動物としてみなして解析をすることができるようになるだろうし、 物理学者であれば、人工生命を合成することで、複雑な非線型システムの領域の分析ができたり、エントロピーは増大するという熱力学第2法則に抗する「自己組織化」等のなぞも解明できるのでは、と期待する。 フォン・ノイマンの自己複製するオートマトン、そして、 一万年をかけて100万の星を直接探査し、また全銀河を100万年かけて探査を完了するという「フォン・ノイマン生物」の説明を読みながら、まるでSF小説の気分・・・。 1953年の「生命の起源」に関する「ユーリー-ミラーの実験」・・・ 密閉されたフラスコに、初期の地球の大気に似せたメタン・アンモニア・酸素・水素を成分とした気体の中、海水を沸騰させ、雷を模した電気の火花を飛ばし続けた結果、原始スープの中から、生命の基礎となる「アミノ酸」が生まれた。 ・・ことを、当時は熱狂を持って受け止められたが、それから数十年経った現在も、誕生したその生命が、より複雑な有機体にどう進化するのかを依然説明できていない、と。 つまり、 「人工生命は、最後のかなりのページが切り裂かれた探偵小説のようなもので、もともと生命がどう発生したかをはっきり決定付けるもののはならないだろう」とも。 コンピュータにおける「人工生命」の典型例が、「コンピュータ・ウィルス」であったこと。 この「コンピュータ・ウィルス」の特性が、生物特有のふるまいである「自己複製」「代謝」「成長」「適応反応」等をすべて兼ね備えていることも、ブラックユーモアだと思いました。 人工生命という学問分野を立ち上げた、 フォン・ノイマン、コンウェー、ウォルフラム、カウフマン、ラングトン、ファーマー、ホランド、ヒリス、レイ、リンデンマイヤー、ブルックス等の先人の足跡がぎっしり詰まっていました。 ・・・って、1996年刊なので、早や10年、最前線は何処まで行っているのだろうか?
2007.02.25
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映画「ボビー」 今日封切りだったので、「不都合の真実」を見た後、続けて見る。 封切日にもかかわらず・・・映画館は10名ほど?! ボビー・・とは、JFKの弟で、元・司法長官のロバート・F・ケネディのこと。 映画の舞台は、1968年6月5日のカリフォルニアのアンバサダー・ホテル。 この日は、 民主党の大統領候補のカリフォルニア州予備選挙の日。 そして、勝利宣言の直後、暗殺された日。 ボビー役は、どの俳優が演じるのか・・と思っていましたが、 ボビーのシーンは、実写フィルムが使われていました。 あの日、アンバサダー・ホテルに集ったであろう人々を通して、 1968年の政治状況、社会状況、風俗・・・ベトナム戦争、反戦運動、黒人・ヒスパニック差別、家族関係(夫婦・不倫・父娘・・)、ベースボール、LSD等を織り交ぜて描く。 サウンド・オブ・サイレンスをBGMに、 ボビーの暴力についての静かなスピーチが流れる・・ 「暴力が暴力を生み、弾圧は報復をもたらし、 そしてこの病を我々の魂から取り除くことができるのはただ一つ、 我々の社会全体を浄化するしかない」 (オハイオでのスピーチ「心無い暴力の脅威」より) 歴史にもしもはありませんが・・・ RFKが大統領になっていれば、 ベトナム戦争も変わっており、現在の世界も変わっていただろうに、 と思いました。
2007.02.24
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映画「不都合な真実」(An Inconvenient Truth)・・・前回紹介してから行こう行こう・・・と思いつつ、1ヶ月経ってしまいましたが、見ました。 アル・ゴアさんによる、地球温暖化についての1時間半の講演記録。 2000年の大統領選に敗れ、大きな打撃を受けたアル・ゴアさん・・・ それでも前に進むしかない・・・と思う。 でも、いまの自分に何が残っているのか・・・と問う。 息子さんが交通事故に遭い、1ヶ月間・・・文字通りカレンダーを忘れて病院に泊り込み看病を続ける。 そして、回復・・・。その時思ったのは、大切な子供の命と同様に大切な地球のこと。 とりわけ学生の頃から問題意識にあり、政治家になってからも敵対する政治家から、環境オタクと揶揄され続けた「地球温暖化」問題だった。 世界中で、1000回以上も行ったという「スライド講演」。 二酸化炭素の増減と気温の増減のグラフが同期していること。 そして、そのグラフは右肩上がりになり続けており、 ここ数十年で急上昇していること。 温暖化による気温の上昇で、氷河の消滅が相次ぎ、 海面が上昇する・・・ ここまで分かりやすく説明されると納得せざるを得ません。 しかし、 地球温暖化問題を扱った、研究者による論文では、920余全てで、 温暖化を否定したものが一件もなかったにもかかわらず、 それが雑誌等で紹介されたとたん、 約半分が、温暖化しているという考え方もある・可能性がある という言い方に変わってしまう。 これは、政治問題ではなく、モラルの問題なのだ、と。 国家としては1国で、二酸化炭素を約3分の1を排出する米国。 京都議定書を批准していない国は、米国とオーストラリアのみ。 つまり、地球温暖化問題とは、米国問題なのだ、と。 希望としては、 近い過去に、 オゾンホールの穴を防ぐため、フロンガス撤廃で世界中が団結し、効果を出しつつあること。 米国でも、200を越える都市が独自に京都議定書を批准していること。 アル・ゴアさんの姿を見ながら、 利害の調整のみではない政治家の大切さ、 その信念を持って行動することの尊さ を改めて感じさせられました。 ・・・職場も、リサイクル、リユース等を実施していますが、データセンターは24時間365日稼動、サーバを冷却するための空調も同様。業務ピーク時は、不夜城・・・ でも、まずは意識を変えるところから、ですね。
2007.02.24
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杉山隆男「メディアの興亡・下巻」 「コンピュータの名著・古典100冊」の1冊。 「メディアの興亡・上巻」に引き続き・・ 読み終えて・・・・コンピュータの名著・・・といいながら、700ページ余の大分の本書、コンピュータ導入による活字・職工の全廃という「革命」を狂言回しにした 昭和40年代~52年に毎日新聞が新旧会社に分離するまでの新聞業界史。 コンピュータに関する記述は、感覚として100ページ余(もう少しあるのかもしれませんが)、残りは、過去に業界首位だった毎日新聞社が経営破綻するまでのバタバタを中心に描いた新聞業界史。 読売のナベツネさんの若かりし頃からの「じじいキラー」ぶりの紹介はあるものの、花形記者だった大森実さんが毎日新聞を放逐され、西山事件で、記者だけでなく新聞社そのものが深い傷を残し、経営不振のためより厳しくなった労使対立の様子や取締役会の迷走ぶりが克明に描かれる・・・ コンピュータ史に関するところは、 日経新聞社の「アネックス」プロジェクトの構想から立ち上げ・・・そして、最終的に、全紙面コンピュータによる紙面作りの運用になるまで。 受注先の米国IBMのプロジェクトチームが、アポロ計画への参画メンバーであり、軍事技術の転用を図っていたことや、 発注元の日経新聞社側の経営者からプロマネである技術部門長、そして実際にシステムを使うオペレーターたち・・各々が何を考えどう行動していたかを描く。 特に、コンピュータのオペレーターの準備・訓練の姿が・・・オペレーターの候補生が、英文だけの分厚い仕様書を、辞書片手に現代の「解体新書」と思いつつ訳出し、コンピュータを使ってレイアウトを決め、記事や見出しを描いていくところが印象に残りました。 ベンダーの立場から見ると、 この時、IBMさんは、日経新聞社とともに「アネックス」プロジェクトを推進する一方、 日経には秘密裡に、朝日新聞社と「ネルソン」プロジェクトを推進していたこと。 両社へ話せず、数年間、並行営業かけるあたり・・営業のIBMさんの面目躍如ですね。 でも、膨大な開発予算考えると、3社合同でのトータルコスト削減は、日経・朝日ともに必要だったのだと思いました。 後日談としては、 3社共同開発のシステムの売り込みの結果、IBMが中日新聞・北海道新聞というブロック新聞の代表を掌中に収める一方、後発の国産ベンダーである富士通が、毎日新聞・読売新聞を手がけ、その他の地方紙を巡って営業合戦が始まったところで終わります。
2007.02.23
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いま読んでいる杉山隆男さんの「メディアの興亡」つながり・・・で、日経から株式投資セミナーのお知らせがきていたこと思い出したので紹介します。全国各地で実施されていますが、3月4日(日)、船橋。あれっ、明日22日が締切日でした。 ☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆┏━┫ / 日経で始める株式投資セミナー(無料!) / ┣━┓┃ ┃ ┃ ┃┃ ┃ ★ in 船橋 ★ ┃ ┃☆☆┗┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┛☆☆┗━━┛ ┗━━┛ 株式投資に興味があるけど、どのように始めればいいの? 資産運用のヒントになる日本経済新聞の活用法は? 投資のポイントと取り組み方や、株式市場の動向を知りたい! その答えは、セミナーの中でファイナンシャル・プランナーの阿部重利 さんがお話します。株式投資成功のヒントは、思いがけないところにあ る!? 日曜日の午前、船橋駅前の便利な場所での開催です。入場無料で すので、皆様お誘い合わせの上ご来場下さい!(入場無料・200名様ご招待 ♪) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥┃【講師】ファイナンシャル・プランナー(CFP) 阿部 重利さん┣┓ ┣╋┓ // 日経で始める株式投資セミナー //┣╋╋┓ ┗┻┻┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥┃ 3月4日(日)午前10時~11時30分(開場:午前9時30分)┃ 会場:船橋市民文化創造館・きららホール┃ JR、東武線「船橋」駅、京成線「京成船橋」駅から徒歩約3分┃ ※入場無料:200名様 ご招待♪(応募者多数の場合は抽選)┃ 締切:2月22日(木)到着分まで┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━…‥ ▽▲ お申し込みはこちらから ▲▽ http://www.nikkei4946.com/seminar/seminar.cgi?ID=1327
2007.02.21
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杉山隆男「メディアの興亡・上巻」 「コンピュータの名著・古典100冊」の1冊。 読みながら、コンピュータの名著・・・といいながら、丸っきり新聞業界史・・じゃないのか(・.・;)???と思う。 「コンピュータで新聞を作る」 という、コンピュータがここまで発達・普及した現在だと普通に考えられることが、昭和40年当時、「アポロ宇宙計画に匹敵する難事業」であったこと。 そして、昭和40年といえば、山陽特殊鋼や山一證券の経営破綻という前年までの好景気から一転した大不況の真っ最中・・・新聞社もその例外ではなく、どこも経常利益1~2億/年の頃、全国展開のための営業費増と新社屋建設ラッシュの結果、毎日新聞社は200億余の借金、日本経済新聞社も100億余の借金を抱え、青息吐息の中で産声をあげたプロジェクト。 コンピュータの世界における「革命」とは、 「何かの職種がなくなるような社会に対するインパクト」のことであると言われるが、 新聞業界におけるコンピュータ化は、 無数の活字を拾って新聞のページを作り上げる膨大な数の「職工」を、文字通りゼロにした、という点で「革命」であったことがわかります。 そのため、コンピュータの歴史という側面以上に、4大新聞(読売・朝日・毎日・日経)の全国展開への販売合戦とそれを支えた技術及び労働体制等の新聞業界史の側面の説明が大半を占めました。 モノタイプ・リモコンから、ファクシミリへ、 そして、ファクシミリから写植・・を飛ばして、 コンピュータへ。 新聞社における技術者がいかに希少な存在であったか 職工の人件費と労務環境の劣悪さ 上巻、終わり道半ばですが・・・ 江崎玲於奈さんがいたIBMの研究所のチームが、 1年半検討した結果、 「コンピュータで新聞は作れる(可能性がある)」 と意思表示したところ。はてさてどうなることやら?! 杉山隆男「メディアの興亡・下巻」
2007.02.21
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結城浩「暗号技術入門-秘密の国のアリス」 先日、スティーブン・レビーさんの「暗号化」を読み、公開鍵方式を発見したホイットフィールド・ディフィーさんや、PGP(プリティ・グッド・プライバシ?)を開発したフィル・ジマーマンさん等の物語に感動したので、 スティーブン・レビー「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」 結城さんのこの本、手にとりました。 前評判どおり、とっても良かったです。 暗号技術の古典的な方法・・ジュリア・シーザーの時代から、 現在のインターネットで必須となっている技術であるRSAやPGPやSSL等のしくみも 非常にわかりやすく説明されています。 レビーさんの本でも、共通鍵暗号方式や公開鍵暗号方式の仕組みを丁寧に書こうとされていたのですが、百聞は一見に如かずで、結城さん、すべて暗号化の仕組みを明快にビジュアルに見せてくださいました。 数学的な予備知識等も不要な構成になっていて、 共通鍵暗号方式の冒頭、とっても丁寧なXOR(排他的論理和)の説明があり、 XORを使うことで、暗号化したり複号化したりできること・・・・ それをベースにすると、どこまでも複雑な組み合わせで考えることができることがわかります。「暗号学者の6つの道具箱」として、 ・対称暗号 ・公開鍵暗号 ・一方向ハッシュ関数 ・メッセージ認証コード ・デジタル署名 ・擬似乱数生成器 を、それぞれ丁寧に説明し、各々の道具によって、「機密性」「認証」「正真性」「否認不可能性」「予測不可能性」「再現不可能性」が担保されること。 そして、この道具を組み合わせると、 難解で近寄りがたかった PGPやSSL等のしくみも、手品の種明かしのようにわかるようになっています。 もちろん、 暗号化に関する各々の手法の概念と機能仕様を理解するのは最適な本なので、 プログラミング等を前提にされる場合、個別技術の専門書・仕様書へ進む必要があります。 今後の動向として、盗聴されるとデータ破損して盗聴されたことがわかる「量子暗号」の開発が進んでいる一方、力ずくの暗号解読の攻撃(ブルート・フォース・アタック)が、飛躍的に可能になる量子コンピュータの出現のどちらが先になるか・・・究極のいたちごっこですね~・・・についてもきちんと紹介されていました。参考文献の紹介もありますが、物語として「暗号解読」、「PGP」それに「情報セキュリティ技術大全」あたりを手にとってみるつもりです。<参考文献>情報セキュリティ技術大全マスタリングIPSec暗号理論入門RSAセキュリティ オフィシャルガイド暗号化PGP 暗号メールと電子署名暗号理論とセキュリティ暗号攻防史暗号の数理暗号技術大全暗号の秘密とウソ暗号解読 ロゼッタストーンから量子暗号まで暗号とネットワークセキュリティ企業システムのためのPKI
2007.02.20
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雨が降降る中でしたが、水戸の偕楽園に、梅を見に行ってきました。梅はまだ三分咲きぐらい。好文亭からの景色が良いですね~。2月20日から3月末までが、「水戸の梅祭り」なので、まだたっぷり楽しめそうです。
2007.02.18
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ティモシー ガウアーズ「1冊でわかる数学」訳は、青木薫さん&上野健爾さん。ガウアーズさん、フィールズ賞受賞されているケンブリッジの先生です。 日頃、数学に関係のない人に向けられた、数学の一般入門書。 「無限」や「マイナス1の平方根」や「26次元」や「曲がった空間」等について、数学の世界ではこのように考える、ということがわかりやすく書かれています。 根底に流れているのは、「抽象化」するということ。 抽象的に考えることによって、 当初想定もしていなかった遠くに行ける・・・ような気がします。 26次元って何? というところから入ったのですが、 数学の世界における、 「次元」というものを考える切り口についての説明を読むと、 26次元がこうなら、87次元について考えることもできることがわかったりします。 でも、その現実世界での応用として、 どの株を買うか迷っている時、その選択のための要素を高次元空間における点と位置づければ解析できるのです・・な~んていうのを読むと、何のこっちゃ、とありがたがるのが馬鹿馬鹿しくなる・・というか、親しみ深くなりました。 また、コンピュータについて、様々なことができることはいえても、コンピュータに「何ができないのか」は、ほとんど何もわかっていない、とか、 概算・近似値の説明では、「数学は、白黒はっきりした厳密な学問だ」と誤解されていると語ったりする、何気ない一文が楽しかったです。 最後に、「数学に関するよくある質問」が面白い! 「数学者は30歳を過ぎると才能が枯渇してしまう、というのは本当ですか?」 数学者が天才・・・というのは神話。 「圧倒的多数の数学者は、知識や経験は年齢とともに増え続けると感じている」 40歳過ぎの数学者に画期的な業績が多くないのは、たぶんに「社会学的な要因」のせい・・若くして業績をあげた人ほど地位や名声を確立しているのでハングリーさがなくなってしまっている多いため。 「フェルマーの最終定理」を40歳で証明したアンドリュー・ワイルズは、「頭の良さに疑問の余地はないにせよ、彼は私の言う意味での天才ではない。・・ 彼を成功させたものが本当のところ何であるかを私は知らないけれども、少なくともワイルズは、 大いなる勇気と、 確固たる意志と、 強靭な忍耐力と、 他の研究者が成し遂げた難解な研究に対する広範な知識と、 しかるべき時期にしかるべき領域を研究していた幸運と、 ずば抜けた戦略能力を必要としたことだろう。」特に、「ずば抜けた戦略能力」が、猛烈なスピードの暗算よりはるかに重要だ、と。
2007.02.18
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安野光雅さんの「わが友 石頭計算機」絵本版を読みました。学生の頃、文庫本を読んだことがありましたが、大判で読むと、安野さんの絵が、また雰囲気が違いとっても美しい。「そふとうぇあ」の章にある「美人コンテスト判定」のアルゴリズムを作るための侃々諤々の議論やら絶対魔女になってしまう「魔女裁判判定」フローチャートやらいま読み返しても楽しかったです。現在絶版中なので、復刻期待です。黙示1.はあどうぇあ2.そふとうぇあ3.ろぼっと
2007.02.17
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スティーブン・レビー「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」斉藤隆央さん訳。 「ハッカーズ」「マッキントッシュ物語」に続いて手に取った レビー(レヴィー)さんのドキュメンタリー。 たったいま読み終え、・・・じわーっとした感動の余韻に浸っています。 一部の組織が「暗号化」の技術を独占し、オーウェルの「1984年」の「ビッグ・ブラザー」のように全ての情報に対する検閲を可能とする社会から、「暗号技術」を自分たちの手に取り戻し通信の自由を確保しようと、技術的に悪戦苦闘し、また、思想信条的に努力した人々の物語。 「暗号技術」「暗号理論」等が、ついこの間まで、核兵器と同様なレベルでの国家機密であり、米国政府が通信傍受を全てコントロール可能とするために、様々な規格の制約を課し、かつまた輸出規制等により、巧みにコントロールされていたことがわかります。 「暗号技術」「暗号理論」は、NSA・・米国の国家安全保障局、三重のフェンスに囲まれた「トリプル・フェンス」とか、フォート・ジョージ・ミード・・略して「ザ・フォート(要塞)」と呼ばれる組織に、1970年代まで完全に独占されていました。 インターネットや電子商取引をするためには、デジタル認証や暗号化が必須となりますが、授受する情報を検閲する側からすると、複雑な暗号は無用な存在であったこと。 また、当時はIBMやAT&Tやマイクロソフト等の大企業が、暗号技術を開発した初期の段階で、NSAからの横槍りに対して、自社製品の輸出規制を通すため、やすやすと妥協してしまう姿。 そんな暗号の技術者そのものがNSAに囲い込まれている中、1969年、暗号技術の重要性・必要性に気づくが、その考える手がかりそのものが絶対的に不自然なほど不足していることに気づいた若者、ホイットフィールド・ディフィー(Whitfield Diffie)が登場する。 「暗号技術を使って盗聴者から巨大なネットワークを守ることは可能か?」 「信頼できない連中ばかりの世界でひとりの信頼できる人間と個人的な連絡をとりあうにはどうすればいいか」 「ふたりの人間が、事前に連絡をとりあわずに、安全でない回線を通じて安全に会話するにはどうしたらいいか?」といった疑問を抱く。 当初彼は、自分よりも数学の知見のある周りの研究者等に、暗号技術を研究しないか働きかけるが、結局自分自身でやるほかないことに思い至る。そして、少しでも知見のある技術者を探して米国中を放浪の旅を続けることになる。 どの組織からもバックアップを受けず、また協力者もなかなか現われない中で、 自身の才能にも疑問を感じ始める・・・ でも、ある日突然、ついに「共通鍵暗号」方式を発見する! 発見の瞬間の喜びの様子など、ほんと読んでいてワクワクしました。 ディフィーの協力者であるマーティン・ヘルマン。 RSA方式の開発者で頭文字となったロナロド・リヴェスト、アディ・シャミル、レナード・エイドルマンの三人組が、侃々諤々しながら共通鍵暗号方式になる鍵を探す・・・・暗号にふさわしいのは一方向性関数・・簡単に計算できるが逆関数の計算は非常に困難であるような関数であること。結果たどりついたのが、素因数分解の問題。100桁以上の素数の掛け算を鍵とした場合、求めるのは簡単だが、二つの素数を割り戻すのには非常に膨大な時間がかかる、だとか、 PGP(プリティ・グッド・プライバシ-)の開発・・・フィル・ジマーマンという地方大学出身の学生が、自宅の寝室で一日12時間パソコンに向かう生活を半年間続けて作り上げ、政府の暗号化の規制の期限ぎりぎりに、フリーウェアとして全世界に向け(アップロードしたのは米国内だけでしたが)発表し、風穴を開けたこと。 一つ一つのエピソードで描かれる実在の登場人物の人物描写が丁寧で、彼らの理想や悩みを感じながら読み進むことになります。 クリントン&アル・ゴアの一見リベラルに見える政権が、暗号技術の秘匿に最後の抵抗を示したこと・・・しかし、結果、外国の暗号技術者の成熟、米国内での反対運動の盛り上がりによって、ついに解禁・・・2000年のRSA年次暗号会議で大団円を迎えます。 最後に、英国のNSAに相当する組織、政府通信本部(GCHQ)に属する暗号技術者、ジェームズ・エリスが、RSA方式の3人組が4ヶ月間悪戦苦闘する3年も前に、たった一人で一晩で作り上げていたこと・・・塀の中は中で、世間の名声とは無縁のすごい世界があったことがが後日談として静かに語られて終わります。 日本における暗号技術については、第二次大戦前当時、「パープル」という暗号が世界レベルにあったものの、以降歴史の舞台に登場しなくなります。 しかし、これも暗号技術が、軍事兵器と同等の位置づけだとすると、研究も含めて抑圧されていたためなのか、と思いました。
2007.02.16
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サン・マイクロさんから、セミナーのお知らせが来ていました。「はてな」の伊藤直也さんのお話があるので、なかなか良いかも。水曜の午後は定例会議あるのですが、時間調整して1時間だけでも聴ければ、と思っています。《 2.0時代のインフラ構築術 実践Sun Fire x64/CoolThreadsサーバ徹底活用セミナー 》 ~DELIVER MORE! 省スペース/省エネ/低コストITインフラのススメ~ https://ma.sun.co.jp/eu/cc.cgi?1=k5eXlpaMl5WVjKuVkJGrog__$【開催概要】■ 開催日時:2007年3月7日(水) 13:30-17:00 (13:00開場)■ 開催場所:品川プリンスホテル https://ma.sun.co.jp/eu/cc.cgi?1=Gx8fHh4EHx0dBCMdGB4jKg__$■ 主 催:サン・マイクロシステムズ株式会社■ 費 用:無料(事前登録制)■ お申込み:WEBにて下記より申し込み下さい。 https://ma.sun.co.jp/eu/cc.cgi?1=Oz8/Pj4kPz09JAM9OD8DCg__$ 今登録頂けば全参加者に特製ノベルティをもれなくプレゼント!■ 問合せ先:DELIVER MOREイベント事務局 E-mail: delivermore-JP@sun.com※ 詳 細: https://ma.sun.co.jp/eu/cc.cgi?1=k5eXlpaMl5WVjKuVkJGrog__$【セッション概要】13:00 開場13:30-14:10 2.0時代のITインフラに必要なこと サン・マイクロシステムズ株式会社 マーケティング統括本部 専任部長 藤井 彰人14:10-14:50 はてなのITインフラ (仮題) 株式会社はてな 取締役最高技術責任者 (CTO) 伊藤 直也 氏14:50-15:30 徹底活用Sun Fire x64サーバ サン・マイクロシステムズ株式会社 マーケティング統括本部 専任部長 的場 謙一郎15:30-15:40 休憩15:40-16:20 Sun Fire CoolThreadsサーバによる高性能・高信頼のWebサイトプラッ トフォームソリューションとSun Fire x64/CoolThreadsサーバを徹底 活用するための運用管理ソリューション 野村総合研究所 オープンソースソリューションセンター マネージャ 寺田 雄一 氏 システムマネジメント事業本部 上級システムアナリスト 神代 伸彦 氏16:20-17:00 徹底活用Sun Fire CoolThreadsサーバ サン・マイクロシステムズ株式会社 マーケティング統括本部 専任部長 堀口 健
2007.02.15
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マイケル・ジャクソン「ソフトウェア要求と仕様―実践、原理、偏見の辞典」訳は、玉井哲雄さんと酒匂寛さん。 マイケル・ジャクソンさん、名前は歌手のマイケル・ジャクソンと同姓同名ですが、ソフトウェア業界ではこちらのジャクソンさんも、ジャクソン法・・JSP法、JSD法等で有名です。 この本の副題にある 「実践」とは、ソフトウェア開発の実践であり、特に、プログラミングに先立って行われる要求定義と仕様作りの作業のことを指し、 「原則」とは、ソフトウェア開発作業と方法論を律すべきだとマイケルさんが信じる事柄をいい、 「偏見」とは、上記について長年考えた結果、ジャクソンさんの中で根を下ろした個人的な意見を指します。 「階層構造」「木構造図」「述語論理」「多フレーム問題」等など約80余の術語について、通り一遍の術語の定義だけに留まらず、ジャクソンさんの示唆に富む考えがコンパクトに・・ズバリと披瀝されています。 たとえば、 「オブジェクト指向分析」の説明においては、オブジェクト指向の世界観を「分析」の領域に適用しようとしていることに対して・・・UMLを初めこの考えが主流になっているように思いますが、 オブジェクトの概念はあくまでプログラミングの概念なのである。それを世界観にまで広げても、世界の中の個体には上手くあてはまらない。 プログラミングのためには強力な道具であり、自在に使うことはできるが、現実世界をこうした言語で捉えるのは、「豊かで、気紛れで、手に負えないほど雑多すぎるのだ」と、バッサリ。 この点、議論あるかと思いますが、オブジェクト指向における「設計」-「開発(プログラミング)」は、シームレスにつながると思いますが、「分析」から「設計」は・・・これは「構造化分析」でもそうですが、ジャンプが必要なのだと思います。また、先日の酒匂寛「課題・仕様・設計―不幸なシステム開発を救うシンプルな法則」の中の 「課題」「仕様」「設計」の3つの視点を、ジャクソンさんの言葉を借りてちょっと整理してみると・・システム開発の上流工程は、 「課題」 - 「仕様」 - 「設計・実装」 「なぜ」 - 「何を」 - 「いかに」 「Why」- 「What」- 「How」を決めることであり、各々に対応する記述として、・Whyを表現するには、 「適用領域だけ真であるような記述」・Whatを表現するには、「機械と適用領域に共通した記述」・Howを表現するには、 「機械にとってだけ真であるような記述」ということになると思います。 短工期開発で、ドキュメントをはしょるのは、Howの部分のみ記述しWhyやWhatの部分が欠落してしまうことが多く、仕様の根拠・正しさが後になって説明できずに窮するということになります。 ジャクソンさんの言葉、どれも味わいがあって、好きになりました。
2007.02.14
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「Web 2.0 ツールのつかいかた まだ、Googleだけですか?」 昨年9月発売のムック本なので、もう本屋さんにはあまりないと思いますが、図書館で見かけて、梅田さんと小飼さんの対談が載っていたので手にとりました。 冒頭、「高校生でもわかる(はず)! 世界一よくわかるWeb 2.0の授業」という章で、「Web2.0とは何か」という問いに対して、いろいろ説明を聞いた後、 「インターネットのバージョンアップ。言ったもん勝ち。」との答え。 その後、識者10人それぞれのWeb2.0の定義が載っていたりするのですが、まあそれはそれ。 その後に続く、8つの観点で整理されたツール群の説明が百聞は一見に如かずで、わかりやすかったです。 1.ソーシャルブックマーク 2.RSSリーダー 3.ブログ検索 4.動画共有・検索 5.画像共有・検索 6.ソーシャルネットワーク 7.スケジュール管理 8.マッシュアップ ex.qooqle、Hatena-Tube、eventcast ここ1年で、どれもみんな普通に使っているものかもしれません。 ・・・って、スケジュール管理にグーグル・カレンダー使っている人がデフォルト公開になっていたりすると、恐ろしいお話ですが・・・期待して呼んだのは、●「ネット世界の三大法則」はリアル世界をどう変えるのか 梅田 望夫 vs. 小飼 弾 Web 2.0をめぐる往復書簡 「Web進化論」で梅田さんが今後のトレンドとして説明された 「ネット世界の三大法則」について、小飼さんの突っ込みによるメールのやりとりです。 第一法則:神の視点からの世界理解 第二法則:ネット上に作った人間の分身がカネを稼いでくれる新しい経済圏 第三法則:(≒無限大)X(≒ゼロ)=Something、あるいは、消えて失われていったはずの価値の集積 第一法則については、「全体を俯瞰する視点」であれば、なぜ「鳥」ではなくて「神」なのか?その「神」は「一神教」なのか「多神教」なのか? 「見る」だけであれば「鳥」であるが、世界を「理解する」「把握する」「掌握する」という「世界理解」のための「新しい知」の出現という観点で、「神」の視点といったこと。 他者を排除しないということでいう意味で、「多神教」の神であれば良い。 第二法則については、「新しい経済圏」としてのグーグルアドセンス、アフィリエイトなどの可能性は否定しないが、これらを利用して収入を得るためのベースとなる「知的投資」「知の再投資」の環境は、途上国ではまだまだではないか? また、ここ数年で、途上国と先進国の間の格差はさらに広がったのではないか? この点については、20世紀の歴史を見て愕然としたこととして、この100年間、先進国クラブのメンバーリストがほとんど変わっていないこと、を指摘されています。1900年のメンバーが2000年のメンバーという流動性のない世界。 第三法則は、従業員1万人の企業の社員が丸1日フルに働くのと同じ価値を、一億人の時間を三秒ずつ集めることでひよっとすると実現できるかもしれないというもの・・これについてはお二人とも同意。 さらに、これまで何かに賛成というと、その人の全人格賛成の形でしか参加できなかった社会が、ネットによって「気持ちだけ参加」「一部だけ参加」の選択肢ができた、という。 短いやりとりだったので、また延長戦を見てみたいです。
2007.02.13
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マイクロソフトさんより、「MPUFユーザーカンファレンス2007」が2月27日(火)午後、目黒雅叙園であるとのメールが来たので紹介します。今年は無料、しかもPDU3ポイント付とのこと。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▼ ★ 無料事前登録制:最大3PDU ★ 『 MPUFユーザーカンファレンス2007 』 PMBOK Guideやマニュアルからは得られない ユーザーからの貴重な経験、ノウハウ、事例など 生の声で聞けるMPUFユーザーカンファレンス http://www.mpuf.org/pm/es070227.htm━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━▲▼【日 時】:2007年2月27日(火)13時10分~17時30分(受付開始10時~) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※同時開催の Project Conference 2007 は10:30スタートです▼【会 場】:目黒雅叙園(東京・目黒) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1 目黒駅(JR山手線、東急目黒線、地下鉄南北線・三田線)より 徒歩3分 http://www.megurogajoen.co.jp/aboutus/access_map.html▼【参 加 費】:事前登録制・無料 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▼【定 員】:350名 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※先着順でお受付いたしますので、 お申し込みはお早めにお願いいたします。▼【共 催】:MPUF(Microsoft Project Users Forum) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ マイクロソフト株式会社 PMI東京支部
2007.02.13
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「欺術(ぎじゅつ)―史上最強のハッカーが明かす禁断の技法」 著者は、ケビン・ミトニック&ウィリアム・サイモン。訳は、岩谷宏さん。 原題は、ズバリ「The Art of Deception」・・詐欺の技術。 ケビン・ミトニック(Kevin Mitnick, 1963年8月6日 - )さんは、とっても有名なクラッカー。 1995年に、富士通・モトローラ・サン・マイクロシステムズ等への企業へのハッキング行為で、詐欺罪等で起訴され、この手の犯罪では異様に長い5年間の禁固刑の後、2000年1月に釈放後も3年間の保護観察となる。 「ソーシャルエンジニアリング」の手口とその対策を一挙公開した本。 「ソーシャルエンジニアリング(social engineering)」って何?ということから始まるのですが、「ソーシャルエンジニアリング」とは、 「平凡な善人のふりをして他人に接近し、その人を騙すテクニックだ。 このテクニックを駆使する“エンジニア”は、他人の職責や地位などを詐称して情報を手に入れる。コンピュータやネットワーク登場以前から、この“エンジニアリング”は存在している」 巧みな話術や盗み見、盗み聞き、ゴミ箱漁り等の「社会的」な手段によって、企業やシステムへ侵入するための必要なセキュリティ上重要な情報を入手する方法。 情報を引き出す相手は、 企業幹部やシステム管理者やネットワーク管理者だけでなく、 受付嬢や掃除夫や納入業者等から一つ一つ、当事者にとっては常識でさして重要と思っていない情報をパズルのように組み合わせて、ターゲットを落とす。 その具体的な事例が13余り紹介されています。 本の惹句には、推理小説を読むようにワクワク読めます・・的に書かれていましたが、 はっきりいって、侵入不可能な組織やシステムは存在しない・・・たとえそれが警察や軍隊や刑務所等であっても・・と明言して、その実行例が書かれているのを読みながら、 とても気が滅入ってきました。 どんな企業やシステムであっても、「正規ユーザー」を締め出すことはできない以上、なんらかの手段で、「正規ユーザー」になりすますことができれば、アクセス可能だ。 そして、なぜ気が滅入ったのか、というと、 彼らクラッカーが、人間の弱さをついて巧みについて、「正規ユーザー」になりすますために必要な情報や作業に協力させることにあったから。 犯人が利用する人間性の弱さとして、 ・権威に弱い ・好き嫌いに弱い ・お礼に弱い ・約束に弱い ・横並び社会に弱い ・稀少性に弱い が挙げています。 人に親切にしてあげたい、困っている人を助けたいという気持ちが易々と利用されてしまうことを防ぐには、セキュリティを組織文化のレベルにし、絶えず維持・向上させる努力をしない限り防げないのだとわかります。 この本の豊富な犯罪例を読んで、犯罪者になるのではなく、犯罪の手口を学んで防ぐように、と書かれていますが、この手の本の常として、全員が学べば社会のセキュリティのレベルが上がって良かった、ということになるのでしょうが、まず個別の組織や個人毎に、この本のレベル・・・といっても、まだ実践されていないとかなりハードルが高いようにも思いますが、やり始める必要があると思います。 そして、 「セキュリティは製品ではない。それはプロセスである」というブルース・シュナイアーの言葉に、ミトニックさんはこう付け加える。 「セキュリティは技術の問題ではない。それは、人間とマネージメントの問題である。」 と指摘されているように、 人間系も含めた上で、セキュリティシステムの構築が必要になります。 最後の章に、「企業の情報セキュリティポリシー」に、具体的な対策が100ページ余紹介されています。10年前ならここまでやるのか? と思ったこと・・・も、いまでは、自社だけでなく顧客の会社も含めて当たり前になってきている一方、そうでない組織もあって、その差が逆に大きくなっているように感じます。<蛇足1> セキュリティの一環としての暗号化について、 先日紹介した遠藤諭「計算機屋かく戦えり」・・怪物たちが夢のあとの中で、 長田順行さんが、「暗号『パープル』/田辺一雄が開発した超難解暗号機」という章で、 第二次大戦前の1937年に日本独自に開発した暗号機が、当時の技術レベルで本来ならば解読不可能なものだった・・・にもかかわらず、 ミッドウェー海戦での敗北を招き、また、 山本五十六大将の前線視察での撃墜を招いた・・ その理由は、『パープル』は無限乱数だから・・という理由で、日米海戦から半年以上・・途中暗号が解読されているとの忠告が3度以上入っていたにもかかわらず、 同じ乱数を使い続けたことによる、という。 米側が傍受した全ての電文を解読し続け、半年経って解読に成功したとしても、あと一ヶ月早く乱数・・パスワードを変更しておけば救えたはずなのに・・という当時の技術者の悔しさが伝わってきました。 「セキュリティは技術の問題ではない。それは、人間とマネージメントの問題である」以上、 60年たった今も、この点については何も変わらないな、と思います。<蛇足2>、 ミトニックさんが逮捕に至った、カリフォルニア大学サンディエゴ校のスーパーコンピューターへのハッキングに対し、同センターに勤務して逮捕に協力したのが、日本人の下村務さんだったそうです。
2007.02.12
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潮来の温泉へ、一泊旅行。 宿のフロアで、手動計算機を見つけました。 これも、遠藤諭「計算機屋かく戦えり」・・怪物たちが夢のあとを読んでいたから、気づいたんだと思います。 タイガー計算機の歴史のHPにある、 20世紀の産業遺物 :手廻し式計算機器の変遷を見ると、 まったく同じものではないのですが、 昭和35年(1960年)に発売された「製造番号 191990」の手動計算機に似ていました。 そんなに古いものではなかったのですね・・・って言っても生まれる前ですが^_^; 販売価格 35,000円 昭和35年の様子が紹介されてちょっと面白いです。 時代背景 日韓基本条約調印・安保闘争、全学連国会突入、カラーテレビ本放送開始 インスタント時代・だっこちゃん 物価 大工日当800円、珈琲60円 世界の出来事 ローマオリンピック・コンゴ動乱、ソ連による人工衛星第1号、打ち上げ成功
2007.02.12
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遠藤諭「計算機屋かく戦えり」 「月刊アスキー」に1993年5月号から1995年6月号に連載された記事を基にしています。 コンピュータやソフトウェア、エレクトロニクス分野の技術者26人のサムライ振りをあますところなく伝えています。 1950年代から60年代にかけてが、日本国産の独自技術にこだわった上での世界におけるコンピュータの最先端の時代だったこと・・・がわかります。 富士フィルムの一技術者であった岡崎文次さんが「レンズ設計」における計算を楽にするため、休日と夜にコツコツ構想を練り試行し7年かけて1956年に日本発のコンピュータ「FUJIC」を作り上げられたこと。 クロード・シャノンより前の2年早い1936年に、スイッチング回路(フリップフロップ)の理論を発表した中嶋章さんと榛澤正男さん・・・・なのに、教科書には、シャノンしか載っていないぞ(^0_0^) 真空管の耐久性が極端に悪いため、国産のコンピュータ素子であるパラメトロンを開発した後藤英一さん・・・ そしてその素子を活かして、商用コンピュータを作り上げた国産コンピュータ・メーカー・・これも、過去に通信機器を国産技術でなんとか作ろうと第二次大戦前からの血のにじむような経験の末、複雑なマシンを製造するための巨大なシステム設計・製造・管理する技術があったことが多いこと。 FACOM100を開発した富士通の池田敏雄さんの武勇伝?!・・日給制だった当時、昼間自宅でクラシック音楽をガンガン聴きながら設計し、夕方の5時頃出社して翌朝まで仕事を続ける毎日だったため、長時間の遅刻は欠勤とみなすルールにより、月給ゼロ・ボーナスゼロが続いて、会社側が、池田さんだけを月給制に変えた話とか、 このFACOM100を使って、湯川秀樹さんが2年かかる積分計算が3日で処理できて喜んだ話とか、 会社が火事になってスタッフが設計書をあわてて持ち出そうとしたところ、「図面なんか全部頭に入っているから心配するな」と一喝した話とか・・。 こうした努力の結果、世界中で、日本だけがIBMの支配を受けなかったこと。 もちろんこれには国産メーカーを守れ! という官民の努力があったためですが・・・その官側の一例としては、 当時、海のものとも山のものともつかないコンピュータに銀行は融資をしぶり、政府の公的資金もままならなかった中で、通産省の佐橋滋さんの豪腕により、競輪業界からの実入りを国産トランジスタ計算機の研究・施策費に当てたことがあります。・・・日本のコンピュータは、競輪ファンに支えられていたのか?! こういった初期の怪物たちのみなさんのエピソード読んでいると、先日の「ハッカーズ」の若い衆にも感心しましたが、彼らがハンバーガーとコーク片手に30時間労働していたのに対して、戦争には負けたけど、技術では負けていないという熱い思いを抱く古武士のような印象を強く感じました。 パラメトロンコンピュータのMUSASHINO1号を開発された喜安善市さんの言葉「いま、日本で問題なのはソフト面ですよ。 OSから何から、完全に海外製品に押さえこまれている。 ワークステーションやマルチメディアなど将来のニーズをよく踏まえたうえで、 日本はどう巻き返すべきかという独自のグランドデザインができる若い人材を、 業界は発掘、育成しなければだめでしょう」・・・経済的に苦境な1950年代に開発されたことと、現代の経済状況を比べると、ほんとに甘えてるな、と自問自答してしまいます。 蛇足ですが、 写真が豊富で、30トンもあり一フロアをまるごと占拠している世界発の汎用コンピュータENIACの様子やそれを報じる雑誌「ニューズウィーク」の一面があったりして楽しい。<目次>序章●日本最初のコンピュータ1)FUJIC/日本最初のコンピュータを一人で創り上げた男……岡崎文次1章●初期の怪物たち2)パラメトロン/日本独自のコンピュータ素子を生んだ男……後藤英一3)スイッチング回路の理論/シャノン以前にコンピュータの基礎理論を発信した日本人……榛澤正男4)MUSASINO1号/コンピュータに日本の未来を託した熱血漢……喜安善市5)ETL Mark3/トランジスタと電子技術の重要性を説き続けた先駆者……和田弘6)FACOM100/国産コンピュータを世界にアピールした池田敏雄……山本卓眞2章●知られざる周辺事情7)機械式計算機/計算の歴史に魅せられて探求した日本の計算機のルーツ……内山昭8)ヘンミ計算尺/世界を制覇した究極の科学技術計算具……大倉健司9)暗号『パープル』/田辺一雄が開発した超難解暗号機……長田順行10)タイガー計算器/電卓以前に活躍した日本の標準計算機……村山武義11)指揮装置/戦時下で開発された機械式アナログ計算機……更田正彦3章●暗中模索のプロジェクト12)阪大真空管計算機/コンピュータ開発者たちの梁山泊 阪大城研究室……牧之内三郎13)TAC/黎明期最大規模のコンピュータ開発プロジェクト……村田健郎14)東芝TAC/巨大コンピュータに挑戦した三田繁……八木基4章●黎明期のコンセプトメーカー15)コンピュータ理論/二進法によるコンピュータを考察した塩川新助……岸本行雄16)数値計算/日本のコンピュータ開発に寄与した数学者……宇野利雄17)プログラミング言語/日本最初のプログラミング言語とコンピュータ教育……森口繁一18)国産OS/国産オペレーティングシステムの開発経緯……高橋延匡19)オンラインシステム/コンピュータシステムの普及に奔走した民間人……南澤宣郎20)電子交換機/通信技術の研究で情報通信の世界を拓いた学者……秋山稔5章●通産省とIBMの駆け引き21)産業政策/電子立国日本の立役者となった若き通産官僚……平松守彦22)IBM神話/国際的にコンピュータ産業を育成したIBM側の証人……安藤馨6章●電卓戦争の勝者23)リレー式計算機14-A型/ 電卓の元祖を生み出した四兄弟……樫尾幸雄24)トランジスタ式電卓CS-10A/世界初の電子式卓上計算機開発物語……浅田篤終章●ジャパニーズドリームの体現者25)マイクロプロセッサ/世界初のマイクロプロセッサ「4004」を作った男……嶋正利特別章●エレクトロニクスをポケットに入れた立役者26)LSIと液晶/ロケット・ササキと呼ばれた男……佐々木正
2007.02.11
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映画「バブルへGO!!」を見て、頭には、 加藤ミリヤさんの「Eyes on you」がぐるぐる回っています。 映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」・・・胸が痛くて?愉快!痛快! 家に帰って聴いてみたら、 とっても懐かしい雰囲気するので、 思い出していたら、 まさにこれは!! BOYS TOWN GANGの「Can't Take My Eyes Off Of You」 (邦題「君の瞳に恋してる」) ですね! 2曲続けてエンドレスにして聴いています♪
2007.02.10
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映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」へGo! 完璧B級作品・・・と思って 脱力系で見始めました。 冒頭に、みなさんご存知のとおり、 日本政府の借金は800兆円をとうに越え、このままではあと700余日で財政破綻する。 そうしたら、またぞろ不良債権が膨れ上がり、銀行は再度破綻する・・と語る 阿部寛さん扮する財務省審議官の沈痛な言葉・・・ はっきりいってこの言葉で、のっけからブルーな気分。 だって、映画だけのシャレじゃないものね~。 でも、ドラマはここから、17年前の1990年にタイムスリップしてこの年の3月に当時の土田正顕大蔵省銀行局長から政府通達を阻止し、なんとかバブル崩壊を食い止めよう!ということになる。 というのも、この通達「土地関連融資の抑制について」(総量規制)によって、土地の転売が不可となり、転売につぐ転売で上昇した土地神話が一気に崩壊し、ソフトランディングするまもなく暴落したのだから、という。 この銀行局長役を、伊武雅刀さんがいつものことながら憎々しく好演されています。 そして、舞台は、レインボーブリッジも建設途中のバブル崩壊直前の東京。 ジュリアナもどきのディスコにいるワンレンボディコンで極太眉のお姉さんたちや、デビュー前の飯島愛さんや飯島直子さんらを見ながら、ほんとに不思議な感じがしました。 映画の方は、5分おきに劇場内から笑い声が沸き起こる・・・苦笑も含めて?! 楽しい話でした。 阿部寛さんも薬師丸ひろ子さんも、17年間の年の差を頑張って演じていました。 バックに流れるディスコ・ソングや、プリンセスプリンセスのどれも懐かしかったです。 出演者は、阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、吹石一恵、伊藤裕子、劇団ひとり、小木茂光、森口博子、伊武雅刀 でも、映画は、ハッピーエンドでしたが、 見終わった後の日本は、当然ながらそのまま・・・問題はどうなるの?!
2007.02.10
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嶋津良智 「だから部下がついてこない!」・・セミナーズの音声テープを聴いていますが、とっても素晴らしいのでご紹介。世の中の大人が一番影響を受ける場所は・・・職場。そこで一番影響を受ける人は・・・上司。その上司が輝いている人かどうか?人は誰と相談するかによって人生が決まる。人は、 良い学び 良い言葉 良い思い込みによって形成される。意思決定の質の差が人生の質を変わる。つまり、成果が変わる。企業の成長の主要の要因は、 一つは「事業ドメイン」 もう一つは「企業文化」 前者が2割、後者が8割。 企業の成長要因の8割は、「企業文化」であり、 目に見えない「企業文化」こそ、企業の成長を決める。この「企業文化」は、上司から部下へ遺伝していく。正しく伝承していくことが非常に大切。上司は部下を選べても、部下は上司を選べない。上司は仕事で成果を出す役割ではない、社会から部下という人材を預かっている教育者である。上司は、預かった部下を育てて社会にお返しをするというミッションがある。部下の幸せの支援者である。燃える上司、燃える職場、燃える子供を育てよう。そして、自分自身も素晴らしい・輝く・魅力的な大人になろう! 嶋津さん、語り口とってもマイルドなのですが、熱い闘志がひしひしと伝わってきました。
2007.02.10
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酒匂寛「課題・仕様・設計―不幸なシステム開発を救うシンプルな法則」 この本は、「どのようにソフトウェアを作るか」の以前の段階である 「そもそも何を作ればよいのか」 「何を作ればよいかをどのように探せばよいのか」 というシステム開発の上流工程を論じたものになります。 この上流工程を、 「課題」「仕様」「設計」の3つの視点に分けて考えています。 「課題」とは、現実世界で解かれるべき問題のこと。 課題を掘り下げる作業を通して、どのような問題を解決したいのかを明確にする。 「仕様」では、明確になった問題を「いかに解くか」をシステム仕様としてまとめる。 「設計実装」において「仕様」を基に、動くソフトウェアを定義・構築する。 解決すべき「課題・問題」を十分に理解し、そのための「仕様」を整理する前に、「設計」に飛びつく誤りは強調してもしすぎることはないのですが、 この3つの視点を明確に認識して分析・設計に臨むべきであることについての説明はとても納得感あります。 したがって、対象者は、システム開発をする開発者だけでなく、 解決したい課題を抱えるユーザも対象になります。 また、「仕様」のところで、日本語による要件定義の曖昧さを排除するための記述法として、 OCL(Object Constraint Language:モデル記述のための形式言語)をメインに、 VDM(Vienna Development Method)をあわせて紹介されています。 なかなか面白い試みだ、と思いつつ、また、既にUML1.1以来のセマンティック記述にも使われているそうですが、実プロ適用には、問題解決者であるユーザさんの理解を得るだけでなく、仕様・設計を推進するプロジェクト・メンバー(もちろん自分自身を含む)へのメリットの理解と転換障壁を乗り越えることを考えると、立ち止まってしまいました。・・・いまだって程度の差こそあれ出来てるじゃないか、という反論に対して。 もちろん、この差が大きいのですが^_^; <目次・抜粋>はじめに「役に立つシステムを手に入れるため」1部──導入 4-3 課題・仕様・設計の関係2部──課題 6 課題探求(Problem Exploration) 7-2 問題領域分析 7-2-1 業務改善項目の抽出 7-2-2 業務イベント分析 7-2-3 業務ルール分析 7-3 業務モデリング 7-3-1 業務モデルの構成要素 7-3-2 業務プロセスモデルの作成 7-3-3 業務オブジェクトモデルの作成 7-3-4 業務ルールの定義3部──仕様 9 システム仕様(System Specification) 10-2 アクタプロセス対応表 10-3 4WD(Who-Where-When-What Diagram) 10-4 ユースケースアプリケーション 10-5 ドメインモデル 10-6 業務倫理仕様 10-7 数学的準備 10-8 OCL(Object Constraint Language)の利用 10-9 VDM(Vienna Development Method)の利用 10-10 検証(Validation)作業4部──設計 12 設計実装 12-1 システム仕様と設計実装 12-2 アーキテクチャの検討 12-3 実装フレームワークと上流工程 12-4 設計実装の正当性検証(verification)終わりに最後に、「ソフトウェア開発現場にいる人のためのブックガイド」が紹介されており、とても参考になります。マイケル・ジャクソン「ソフトウェア要求と仕様」マイケル・ジャクソン「システム開発 JSD法」バートランド・メイヤー「オブジェクト指向入門」マーチン・ファウラー「アナリスシ・パターン」G.M.ワインバーグ「コンサルタントの秘密」J.フィッツジェラルド、P.G.ラーセン「ソフトウェア開発のモデル化技法」マーチン・ファウラー「UMLモデリングのエッセンス」戸田山和久「論文の教室」野矢茂樹「論理トレーニング」S.I.ハヤカワ「思考と行動における言語」
2007.02.09
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金子勇「Winnyの技術」 Winnyの開発者である金子勇さん自身が、Winnyを解説した本。 システム構成等の図も豊富で、P2Pソフトウェアの設計思想、仕組み・実装方法・開発手法を、非常にわかりやすく解説されています。 冒頭、P2P方式のWinnyの位置づけを、クライアント/サーバ(C/S)方式に対比して、 その違いと特徴を説明。 通常のWebシステムや狭義のC/S方式が、クライアントがリクエストを要求しサーバがレスポンスを返す方式で なりたっているサーバ中心主義ともいえるのに対して、 P2P方式は、クライアント同士がリクエスト-レスポンスを繰り返し、サービスを提供しあう。 C/S方式の場合、クライアントがリクエストを投げる先であるサーバは事前に特定される一方、 P2P方式では、クライアントがリクエストを投げる先・・・ノードの特定の方法によって世代が分かれる。 第一世代ファイル共有ソフト ファイルを持っているノード同士が直接ファイルを送りあうが、どのノードがオンライン中でどのようなファイルを持っているかといったノード情報は、中央のサーバが集中管理する。 ex.Napster、winMX 第二世代ファイル共有ソフト 特定のサーバを必要とせず、純粋にノード同士でファイルの検索と転送を可能にしたファイルに共有ソフト。 ex.Gnutella 第三世代ファイル共有ソフト 第二世代のファイルに共有ソフトにファイルのキャッシュ機構を備えている。 ex.Winny Winnyは、Freenetの思想に準拠したもの・・・Freenetは、そもそもは、独裁政府からインターネット上での情報発信者の匿名を確保し自由な発言・活動を保証するための技術であったが、匿名性を担保する一方で、効率性に課題があった。 それに対して、Winnyはプロクシー技術を利用し「匿名性」を確保しつつ、 「効率性」のためにキャッシュの機構を利用する。また、複数ノードにキャッシュのコピーを保有させることで、さらに「匿名性」を高めている。 この「匿名性」と「効率性」の要求を充足させるための工夫が、「3章 Winnyの仕組み」「4章 実装」「5章 P2Pソフトの開発手法」にて述べられています。 共有したいデータを、パケット分割し、ヘッダ部とデータ部に各々ハッシュ値のユニークなキーを与え、それを暗号化して、キー情報がネットワーク上のノードに蔓延させる。 しかも、キー情報からノードが一意に特定されないように、ある一定の割合で中継したノードにおいて、IPアドレス等の情報を自動的に変換させることで、「匿名性」を担保する。 また、パケット毎に、多重ダウンロードも可能としたり、検索文字列の入力内容を基に、好みを判定し、検索文字列の好みの近いノードをクラスタリング分けさせることで、「効率性」を確保する。 ・・・等々といった、工夫点・考慮事項に感心する。 小規模なネットワークから大規模なネットワークになり、想定以上の高負荷がかかった際の挙動や、様々な攻撃・クラッキングを受けた場合の対処方法についてのソフトウェアの開発手法が参考になります。 設計工程においては、事前に想定した課題に対する対策の作り込み。 クラスタリングやキャッシュシステムを、長期的な観点から成功点と改善点にわけて評価されています。 テスト工程においては、小規模なネットワークでのテストから、シミュレータを用いたテストを経て、 2chの利用者中心の大規模なネットワークテストの実施。 そこで発生した問題・課題へ即時対応をし、1年余で数百回のプログラムリリースを繰り返す 漸次改善を図ったこと。 ・・・まあ、商用プロダクトだと最後の方法は条件を周到に用意しないとなかなか試せないでしょうが。 昨年裁判の証人台に立たれた「ミスター・インターネット」こと村井純さんが、「情報通信の基盤を開発することと、それがどう利用されたかを結び付けて考えられるべきではない。 開発すること、運用すること、それがどのように利用されるかということは、分けて考えるべきだ」とおっしゃっていましたが、 第三世代のP2Pの技術そのものは、ファイル共有だけではなく、Skypeでも活用されており、まだまだこれから期待しうる技術だと思います。 でも、金子さん自身も、改良の余地を指摘されているとおり、現在のWinnyにはウィルスによる情報漏洩の危険性が高く、便利さよりもリスクが大きすぎます。 業務用はもちろんのこと、私的利用も厳禁になっている会社が多いと思いますが、技術的可能性とは別に運用規制も必要だと思います。
2007.02.08
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スティーブン・レビー「マッキントッシュ物語」 昨日読んだスティーブン・レビーさんの「ハッカーズ」に続いて、 「マッキントッシュ物語」。 「マッキントッシュ」、通称「マック」が誕生する1984年前後のアップル社とその技術者たちの物語。 はじめに、「マッキントッシュ」が生まれる下地となった環境が熟していたことを示す。 「マウス」を作ったことで有名なダグラス・C・エンゲルバートさんやPARCと呼ばれたゼロックスのパロアルト研究センターの成果・・・ウィンドウ、ビットマップ、アイコン、ポップアップメニュー、そしてマウスがあったこと。 そして、これを準備したPARCがとびきり優秀なエンジニアの集団であったにもかかわらず、ゼロックス社の製品化への動きは鈍かった。 1979年12月、ベンチャー企業だったアップルのメンバーたちは、PARCへの訪問を実現する。そして、PARCのデモを一目見て釘付けになる。 スティーブ・ジョブズにいたっては「興奮は最高潮に達し、いまにも爆発せんばかりになった。」「これだけのものがあって、どうして何も作らないんですか!? 最高にすばらしい! 革命だ!」と叫んだ。 ・・・といっても、すぐに「マッキントッシュ」ができたわけではない。 当時、アップルは、「リサ」というパーソナル・コンピュータを開発していた。「リサ」は、PARCの成果等を欲張って盛り込もうとしたため、数百万円の価格に跳ね上がり、機構も複雑なものとなる。 一方、「リサ」プロジェクトの影で、より小さな20万円ほどで手に入るパーソナル・コンピュータをジェフ・ラスキンが作り始める。 この「マッキントッシュ」のもととなるプロジェクトは、ジョブズの目から隠れて進められていた。ところが、「リサ」のプロジェクトメンバーから、ジョブズが気まぐれな横槍を入れると不満が続出したため外される。「マッキントッシュ」プロジェクトを見つけたジョブズは、「リサ」のメンバーを見返すために上司権限で介入する。そして、設計上の対立もあり、当初のリーダーであったラスキンを追い出してしまう・・・等々のバタバタがある。 また技術上の課題も山積していたこと。 「マウス」についてのこだわり・・だって、5年使えば机の上で50キロも旅をすること。その結果、シングルクリック、ダブルクリックが生み出される。 デスクトップ・パブリッシング、「WYSIWYG(What You See Is What You Get)(・・・この言葉もとんと聞かなくなりましたが)」へのこだわり・・等。 出荷日をプレスリリースしてからの一週間は、誰も一睡もしなかったこと。 そして、まるまる4年間の悪戦苦闘の末、「マッキントッシュ」が誕生する。 しかし、みなさんご存知のとおり、 機能性に劣るDOS/Vマシンに圧倒的シェアを奪われる。 「マーケティング」の失敗。 「マネジメント」の不在。 でも、レビーさん曰く、 歴史的にみても、たんにコンピュータ業界だけでなく、 「この宇宙にマッキントッシュが残した足跡を」がある、と。PS 10年ほど前は、どのオフィスにも、DOS/Vマシンが数百台あるかたわらに、1~2台のマックがありました。 いまはインターネット向けのサービス部門を除くと、ほとんど見なくなりました。 といいつつ、iMacがその後、一斉を風靡したので、自宅用にお持ちの方も結構いらっしゃるのだと思いますが。 我が家のパワーブックとパフォーマには、もはや互換性のなくなった文書が古文書の如く眠っています^_^;
2007.02.06
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スティーブン・レビー「ハッカーズ」 訳は、松田信子さん、古橋芳恵さん 1950年代のコンピュータ黎明期から、1983年までの30年余を描いたコンピュータの歴史の記念碑的作品。 この本自体は、日本での出版は昭和62年と既に20年前なので、とっても有名な本なのですが、「コンピュータの名著・古典100冊」にもあり、改めて手に取りました。 レビーさん、この本の他にも、「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」「人工生命―デジタル生物の創造者たち」等の労作があります。 最近ハッカーという言葉が、コンピュータ犯罪者を指す悪い意味で使われることがありますが、それはクラッカーであり、本来のハッカーが「革新的で、かっこよく、高度なテクニックを駆使」できるものだけが自身のことを「ハッカー」と呼べたのだ、という。 1950年代から60年代のMITのAIラボは、「ハッカー倫理」が横溢する古き良き時代。 「ハッカー倫理」とは、 「コンピュータへのアクセス、加えて、何であれ、世界の機能の仕方について教えてくれる ものへのアクセスは無制限かつ全面的でなければならない。 実地体験の要求を決して拒んではならない!」 「情報はすべて自由に利用できなければならない」 「権威を信用するな・・反中央集権を進めよう」 「ハッカーは、成績・年齢・人種・地位のような、まやかしの基準ではなく、そのハッキング によって判断されなければならない」 「芸術や美をコンピュータで作り出すことは可能である」 ハッカーたちにとって、プログラミングはお金を払ってよいだけの価値があり、また、長時間の集中力を維持するため、一日30時間労働し、12時間死んだように眠るという生活を繰り返す。 コンピュータへの自由なアクセスだけでなく、必要な資源についてはそれを使って何か有益なことができる限りすべて利用できると考えていた。 そのため、鍵つきの部屋への侵入は日常茶飯事であり、そのための錠前職人の資格を取得しており、ある時、管理部門が最新式の金庫を買ったもののセットアップする前に誤って扉を閉めてしまいロックした。そこで、ハッカーを呼んできたところ、ものの20分で開けてしまう。以来、セキュリティは紳士協定となる。つまり、鍵つきの部屋のものを使ったとしても、侵入していない、とすること。 彼らは、コンピュータ界の巨人IBMの人海戦術のプログラミングに対して徹底して軽蔑していた。(・・・でも、この仕事のやり方は、ビジネスでのシステム開発の定石なのですが) ところが、ハッカーたちが、アポロ17号の発射を目撃した時、これまで馬鹿にしていたNASAの人海戦術のプログラミングの底力に気づいたのだ、と。それまでに、ハッカーたちは、「ロボット工学」における分業での開発に失敗していた。 コンピュータが、神聖なものであり、それにアクセスできるのは限られたオペレータだけ、という世界から、一人一台のコンピュータになる際に、ハードウェア・ハッカーたちの役割も大きい。 いまから見ると、入力装置も出力装置もほとんどない(ディスプレイはなく、スイッチとランプ)、CPUだけのようなオルテアというハードウェアに対して、スイッチを上下させて一生懸命、プログラミングし、ランプの点滅で動作結果を認識する様子を読みながら、なぜだかとっても感動していました。 ハードウェア・ハッカーたちは、スティーブ・ウォズニアックが設計した「アップル2」の登場で終息に向かう。 そして、ゲーム・ハッカーが登場する。 彼らが書くゲームソフトは飛ぶように売れる。 毎日が「サマーキャンプ」のような会社生活。 しかし、1980年初頭には、ハードウェアもソフトウェアも、コモディティ化する。曰く、「コンピュータがトースターみたいに売られるのなら、プログラムは歯磨きみたいに売られるわけだ」 会社に必要なのはハッカーではなく、プロのソフトウェア・プログラマー。 そして「マーケティング」と「マネジメント」。 また、ハッカー自身も変わる。「今はもう、ハッキングのことばかり考えているわけにはいかなくなっちゃったんだ。 現実の責任ってものがあるんだから。 生活費を稼いだり、結婚したり、子供を作ったり、とね。 あのことのぼくが持っていて今は持っていないものは時間だ。 それと、ある程度のスタミナもそうだな」 そして、ひとまずこの本そのものは、 リチャード・ストールマンさん登場し、ハッカー文化の発祥の地、MITのAIラボの灯を消すまいと孤軍奮闘する姿・・・読んでいてあまりに痛々しすぎました・・。最後にオープンソースの世界に、ハッカー倫理をつなぐところで終わりました。 その後、20年・・・、リーナス・トーバルスさんのリナックスをはじめとするオープンソース・コミュニティによって全世界へバトンは引き継がれているのだ、と思います。リーナス・トーバルズ&デビッド・ダイヤモンド「それがぼくには楽しかったから」 PS 1950年代から、ミンスキーさんが、「人工知能」の親分として君臨していました。なんと50年間も、恐るべし!マーヴィン・ミンスキー「心の社会」
2007.02.05
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浅田次郎「プリズンホテル(4)春」 夏-秋-冬・・ときて、この春にて、 ついに 「プリズンホテル」も、大団円。 懲役52年・・・ の刑を終えて出所した老博徒。 この老博徒の言葉がふるってる。 義侠心で犯罪を犯したことに対して 「何で後悔せにゃならねえんだ。 いっときカッとしてやったわけじゃねえ。 男が重々考えて、よしと決めてやったこっちゃねえか。 よしんばあんとき、命惜しさに目をつむったとしたらよ、 俺ァ52年の間、もっと辛え思いをしただろうぜ。」 賭場で勝ち逃げをしようとする若い衆に対して 「二千万やそこいらのはした金でかわっちまうほど、 てめえの人生は安いんか」 「おい、なめるなよ。 52年の懲役はダテじゃねえぞ。 俺ァその間、塀の向こうでいろんな人間に出会ってきた。 いいか、てめえ人生てえのは、 てめえで変えようとしなけりゃ変わるもんじゃねえ。 お天道様が下さる幸せなんざ、 どこにもありゃしねえんだ。 運はてめえの手で掴め。」 でも、この52年の懲役・・・その理由は、あんまりな話。 システムは、ガーベッジイン・ガーベッジアウト・・ どんな優秀なシステムだって、ゴミみたいなデータを入力すれば、 ゴミしか出力されるしかなし・・ だから、人間系でフォローが必要。 システムは、コンピュータ+人間のトータルなものなんだから・・
2007.02.04
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天気良かったので、江戸川べりを散歩し、 東洋合成工業さんの前を通りかかる。 守衛さんがいらしゃいましたが、パチリ。 東洋合成工業さん、感光材・化成品・ロジスティック事業の3つの事業分野を手がけ、 特に、感光材である半導体集積回路、液晶ディスプレイ・プラズマディスプレイに欠かせないフォトレジスト用材料の製造が65%を占めているとのこと。 って、書きつつ、年2回千葉の特産品を優待としていただけるので長期保有しています。 秋にいただいたのは、こちら。東洋合成工業・・多古米と落花生到着
2007.02.04
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何でもありのこの小説。でも、登場人物一人残らず、みんな一生懸命・・です。イジメを苦に自殺をしようとした少年に対して、「いいか小僧。 死んでもいいというのと、死にたいというのとは大ちがいだ。 最高の男と最低の男のちがいだぞ。 一緒くたにするな」と一喝する名登山家。最高の男と最低の男のちがい、とは何か?「よおし、わからなけりゃ教えてやる。 人間はな、死ぬのがふしぎじゃないんだ。 生きているのがふしぎなんだ。 自分の目でルート読んで、耳で風の音を聴いて、独りごとで勇気をふるい起こして、 手でホールドを握って、足でスタンスを探って、全知全力をつくしていなけりゃ、 たちまち死んじまうんだ、 おまえはそのことが全然わかっていない。 人間がか細い骨と、ブヨブヨした肉の袋だってことを、 全然わかっていない。 ・・人間は平らな道を歩いていたって、生きる意思を失えば石にけつまずいても コロリと死ぬ。」・・・だから、生きている間は、生きる意思を持って生きろ! ロジェ・デュプラという登山家が作り、ヒマラヤのナンダ・デビーで亡くなった後に、山男たちのレクイエムになった歌「いつかある日」 ロジェ・デュプラ浅田次郎訳いつかある日 山で死んだら古い山の友よ 伝えてくれ母親には 安らかだったと男らしく死んだと 父親には伝えてくれ いとしい妻に俺が帰らなくとも 生きて行けと息子たちに 俺の踏跡(ふみあと)が故郷(ふるさと)の岩山に 残っていると友に贈る 俺のハンマーピトンの歌う声を 聞かせてくれ
2007.02.03
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技評SE新書の新刊・・いまのところ全部読んでいることもあり、井上樹さんの「いちばんやさしい オブジェクト指向の本」を読みました。 プログラミングや技術の予備知識は抜きにした読み物になっているので、どなたでも手に取れます。 オブジェクト指向を、大きく2つの側面から説明。 1つ目は、現実の世界をオブジェクト指向で表現して理解を深める、「オブジェクト指向で世界を理解する」という使い方。 2つ目は、オブジェクト指向を使って世界を造りあげていく「オブジェクト指向で世界を創造する」という使い方。 1つ目は、「オブジェクト指向分析」 2つ目は、「オブジェクト指向設計・オブジェクト指向プログラミング」に相当する。 1つ目の「オブジェクト指向で世界を理解する」の井上さんの説明を読みながら、「オブジェクト指向」が誤解を与えているのは名前が悪い、ズバリ「物思考」と言えば良い、と主張していた同僚の言葉を思い出しました。 2つ目の設計・プログラミングについては、過去40年のソフトウェア開発の歴史を踏まえて、「オブジェクト指向」にまで辿り着いた必然性を紹介されています。 そもそも物事を「理解する」こととは何か? ということにも立ち戻り、 人間が物事を理解する観点である「内包」「外延」「属性」と「オブジェクト指向」との関係についても触れている点なども良いと思います。巻末に紹介されていた参考文献と関連図書、早速4冊ほど注文しました。<参考文献> 1.Dictionary of Object Technology2.UML仕様書3.WikiPedia英語版/日本語版4.ソフトウェア要求と仕様 実践、原理、偏見の辞典 5.Smalltalkソフトウェア開発 青木淳 <関連図書>1.オブジェクト指向入門 2.オブジェクト指向システム分析設計入門 青木淳3.オブジェクト指向方法論OMT モデル化と設計4.実践UML パターンによる統一プロセスガイド 5.課題・仕様・設計 不幸なシステム開発を救うシンプルな法則 6.UML モデリングのエッセンス
2007.02.03
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先日読んだ佐藤正美「ITコンサルタントのスキル―なにをいかに学べばよいか」の中で、コンピュータサイエンスの基礎だけでなく、論理的思考のベースとしての「数学」を修得する必要性をとても厳しく言われていたことが引っかかっていたこともあり・・結城浩さんの「プログラマの数学」を手に取る。結城さんの本、JavaやPerlの入門書でも、背景知識ゼロからきちんとわかるように説明してくださるので、今回も期待。注意が必要なのは、この本のタイトル!「プログラマの」とついていますが、対象は「プログラマ」に限りません。数学を用いた論理的な考え方とはどういうものか、現実問題への数学の具体的な適用方法はどういうものか、を中高生レベルの知識で解き明かしてくださっています。大学教養レベルの数学を学んだことのない人向け・・特に、「文系エンジニア」向けの良書だと思います。50ページぐらいまでは、あまりに丁寧すぎてまどろっこしかったですが、途中から俄然楽しく、「剰余」の話や「指数」の話等は、クイズ形式でどれもとっても面白い!計算不可能な問題として、「停止判定問題」等を例にあげて数学やプログラムとして扱える問題と扱えない問題があることをきっちり論じています。 数学を学んだ生徒と先生の会話がニヤリ(^_^) 生徒「先生、僕の人生は360度変わりました」 先生「360度だと、変わってないんじゃないかな」 この本の結城さんのインタビュー記事「結城浩にインタビュー」がありました。以下、参考文献のメモ。エントリーしておくので、機会あれば順次読んでいければな~と思っています。<結城さんの読書案内> ○読み物 壷の中 美しい数学4 石頭コンピューター いかにして問題をとくか・・次はこれかな! 新装版 集合とはなにか ワンダーズ・オブ・ナンバーズ 数の不思議 数の本 コンウェイ&ガイ ゲーデル、エッシャー、バッハ あるいは不思議の環 ・・・本棚の肥やしです^_^; 虚数の情緒 中学生からの全方位独学法 「本書は人類文化の全体的把握を目指した科目分野に拘らない"独習書"である」・・・この本、1000ページの大著ですが、凄そうです。 オイラーの贈物 暗号技術入門 秘密の国のアリス ○コンピュータ科学 やさしいコンピュータ科学 コンピュータのための数学 アルゴリズムイントロダクション The Art of Computer Programming Volume 1 Foundamental Algorithms Third Edition The Art of Computer Programming Volume 2 Foundamental Algorithms Third Edition コンピュータの数学情報工学等の経験の方は、物足りないと思われるかと思いますが、佐藤正美さんの本の中でも、入門・中級・上級の各レベル毎に紹介されていますので、そちらに進まれればと思います。・・・さすがに深すぎて、当面手はでませんが^_^;
2007.02.03
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浅田次郎「プリズンホテル(2)秋」 上州の奥湯本にある温泉リゾートホテルは、 任侠団体専用のホテル ・・・だったはずが、 手違いで、 任侠・大曽根一家の壮行会と 警視庁の慰安旅行が鉢合わせ。 狂言回し役の作家・・・浅田さん自身を基にしているのでしょうが、 あまりの性格破綻さに、とっても閉口。 それでも、読み終えたら、続きが読みたくなるから不思議。以下、蛇足です。 学園紛争時、二部の学生が働きながら勉強しようとしたにもかかわらずゲバルトで封鎖され、日和見のレッテル貼られた悔しさを語る・・ 「青春の光と影・・・なんて、それこそ映画の題名だがね。 東京には光と影の二重の世界があるということを、 ぼくは上京してすぐに思い知らされたんだ。 集団就職で下町の商店に住むこんだぼくらと、都会のブルジョアジーのキミら とは、全くちがう東京に住んでいた」と。 最近、育英資金の滞納が増加しており、取立てを強化することが検討されている、とのニュースがありました。 が、30才頃までは半年毎の支払い結構つらかったことを思うと、「機会の平等」のためにも、卒業後5年ほどは猶予していただきたいと思います。 授業料も、卒業する前後から急激に毎年上がったので、バイト代と奨学金で支払っていた身としては、いまだと全額バイト代で支払うのはとっても厳しいと思います。
2007.02.01
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シェルの基本テクニック Linux world favorite series西村めぐみリーナスさんの本、読んだつながりです。昨年末で休刊となった「LinuxWorld誌」の人気連載記事をまとめた本。Linux初心者の鯨津(ゲイツ)君とLinux熟練者のペンギンくんが、Linuxの便利なコマンドや便利なスクリプトをテーマとして取り上げ、対話形式で漫画を交えながら紹介してくれます。(名前がベタなのは、ご愛嬌・・)ベーシックなコマンドリファレンスやスクリプトの文法の本は沢山ありますが、無味乾燥なものが多いので、コマンドの種類や、コマンド毎のオプションの解説からいきなり入るのではなく、Linuxのコマンドやシェルスクリプトではどんなことができて、どのように便利なのか、を知ることから始めた方が良いのでは、と思います。特に、Linuxの起動スクリプトについて、スクリプトを1行ずつ丁寧に、文字通り噛んで含めるように説明してくださっており、素晴らしい、と思いました・・・熟練の方には、基本書には全部書いてあると言われるかもしれませんが。2~3時間あれば読めてしまう本なので、これ一冊で全部理解しようと欲張らず、全体感つかんだ上で、「コマンドリファレンス」や「正規表現」の本を辞書がわりに使うのが良いと思います。西村めぐみさんの本、わかりやすくて良いですね。 ベーシックなところで人気がある本・・だと思います。 「正規表現」駆使して、シンプルなコードが書ける人、同僚にもいるのですが、いつも偉いな~、と感心しています。
2007.02.01
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最近、毎日Amazonさんか楽天さんで本買っているのですが、Amazonさんの画面で見慣れない(気づかなかっただけ?)、ポイントが表示されていたので、クリックしてみると、「Amazonポイント? 2007年2月1日午前8時15分より、お得な「Amazonポイント」サービスを開始しました。Amazonポイントは、お買い上げ商品に応じてAmazonポイントが貯まり、貯まったポイントはAmazon.co.jp でのお買い物に1ポイント=1円で使うことができます。Amazonポイントが付く商品には詳細ページや検索結果ページなどにポイント数が表示されます。」 今日から開始だったんですね~。 ちょっと嬉しい!
2007.02.01
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いま帰宅。見始めたら止められないので、今夜は見まい・・・と思っていましたが、やっぱり「壬生義士伝」テレビをつけてしまいました。映画館で見たとき、夏川結衣さんが最後に言う「旦那さん、 ごくろうさんでござんした。 私らのために銭っこかせいでくださって ごくろうさんでござんした。」を聞いた瞬間、涙が止まらなかったことを思い出しました。
2007.02.01
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