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花粉症&風邪&発熱・・・もしかしてインフルエンザ?!な一週間から立ち直ったので、 映画「ナイト・ミュージアム」に行って来ました。 今年・・・といっても、まだ3ヶ月だし、映画館では10本目ぐらいなのですが、 一番の快作でした!!! 完璧B級と思っていったのが良かったのか?、 いい意味で裏切られました。 主役のベン・スティラー、いいですね~。 これまでも「メリーに首ったけ」や「ミート・ザ・ペアレンツ」等でもそうでしたが、 滑稽で冴えないけれど一生懸命で憎めない役柄、ぴったりです。 これで監督経験もあって芸達者ですね。 日本でロードショー化されていない作品沢山ありそうなので、 今後、ベン・スティラーの映画が放映されてほしい、と期待するのでした。 強力な脇役?は、ロビン・ウィリアムス。 「ラリー、リラックス! アイム、ワックス(蝋人形)」って、シャレ・・健在でした。 話は、博物館の夜・・の出来事ですが、まあ、それはそれ。 館内、ハラハラドキドキ・・・笑い声が絶えず起こり、 最後はしみじみして・・・エンディング終了まで 最後まで誰も席を立ちませんでした。 ところで・・・ 夜の博物館や美術館・・って興味はあるものの、 やっぱりちょっと怖いですね~。 名曲「メトロポリタン・ミュージアム」みたいに、 ♪閉じ込められた!・・ら、大変です!帰りに、本屋さんで、ノベライズ本を手に取ったら、ちょっと表現が違っていたので、楽しみに続きに読んでみたい。
2007.03.31
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英語100万語/Ron Roy/その2Kidnapped at the Capital ロン・ロイさん、Capital Mysteriesシリーズの2作目。 1作目で知り合った大統領に、KCとKCのお母さん、Marshall君の3人が航空宇宙博物館の式典に招かれる。 が、いきなり大統領とKCのお母さんが、誘拐される?! 山ほどいるシークレト・サービスは何してたの?というつっこみは置いておいて・・。 おやっ、と思う単語知らないことに気づきます。janitor 用務員、清掃作業員janitor's room 守衛室chaperon シャペロウン、シャペロンお目付役、監視人 博物館等で子供たちの付き添いの人。 I'm doomed. ああ絶望的だ。/もう破滅だ。
2007.03.31
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英語100万語/Ron Roy/Capital Mysteries その1 Who Cloned the President? 名作「A to Z Mysteries」シリーズの作者、ロン・ロイさんの新シリーズ、「Capital Mysteries」シリーズです。 舞台は、合衆国の首都、Washington DC。 主人公は、KCことKatherine Christineという少女と、同じマンションに住むMarshall君の二人。 週末の宿題としては、歴代の大統領に関するレポートを書くことになった二人が、帰宅後、テレビをつけると大統領の記者会見シーン。 いつも左手で署名するはずの大統領が、右手が書いている・・なんかおかしい?! クローンではないか?? と疑問に思うと同時に早速、ホワイトハウスへ乗り込むというお話。対象は、「A to Z Mysteries」シリーズと同じく9才から12才向けですが、より低学年向けのような・・・そして、イラストが・・とってもへんてこ?まあ、いつものごとく気にせずに楽しもうと思います。 英語100万語/Ron Roy/ A to Z Mysteries その5
2007.03.30
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今週は、絶不調・・・というか、一休み、といったところ。花粉症がひどかったせいか、目と鼻がぐしょぐしょに加えて、発熱中・・・開店休業状態。明日まで頑張って、来週から出直し予定。 ジョン・ベントリーさんの「珠玉のプログラミング」にある頭の体操・・・なぞなぞを一つ。「宇宙旅行のパイオニアは、宇宙空間という特殊環境下でも役に立つ 筆記用具が必要だと考えました。 アメリカ航空宇宙局(NASA)は、このため百万ドルかけて 特別なペンを開発したという話です。 同じ問題を旧ソビエト連邦はどのように解決したと言われているか 知っていますか。」
2007.03.29
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「ファインマンさん 最後の授業」作者は、レナード・ムロディナウさん(Leonard Mlodinow)。訳は、安平文子さん。メディアファクトリーの刊。 本の帯に、 「なぜデカルトは虹を研究したと思う? 虹を美しいと思ったからだよ。」 という惹句があったので、つい手に取りました。 リチャード・ファインマンさんが末期がんに侵された最晩年に、いわゆる新入社員としてカルテクに入った著者との対話の記録。 レナード・ムロディナウさん自身、カリフォルニア工科大学(カルテク)に特別研究員として着任した新進気鋭の学者であったが、 当時のカルテクがMITの5分の1の陣容で、ノーベル賞が受賞者を20名と同じ人数を輩出するレベルの集団であり、その中で、研究者として新しいチャレンジをどうしていけばよいのか悩む。 向かいの部屋に住む同僚となったファインマンさんにおりにふれて問うのですが、それに対するファインマンさんの受け答えが、とっても良い。 科学者になれるような特別な素質があるか? 「科学者を、そんなに難しく考えるなよ。 普通の人と科学者の間には、さほどの違いはないのさ。 芸術家とか詩人なら話は別だけど。まあ、僕は芸術家も詩人も普通の人と変わらないんじゃないか、と思っているけどね。 日々の普通の暮らしの中にも、科学者がやってるような“思考”の作業はうんとあるだろ? 物を組み立てて、日常の世界で結果を出すのは誰もがやってることさ。 その場に存在しなかったものを作り出す。絵を描くとか、文章を書くとか。 科学理論を生み出すのも、それと同じだよ。 日常生活で何かを生み出す過程のほうが、何か劣るとでも思うのか? 僕には、普段の暮らしと科学者の研究に大きな違いがあるとは思えないな。」 「科学者が普通じゃないとしたら、それは徹底的にやるっていうところだね。 一つの限られたテーマについて、何年にもわたって研究を重ねていくからね。」 また、研究にあたっての心理学的な態度として、 取り組んでいるその問題に対して「インコースを走っているっていう自信」を持つこと。 「なぜ、そうまでするかというとね、問題が困難な場合、長い時間をかけて 我慢強くやりぬかなくちゃいけないだろ? そのためには、必死になって研究する価値がある、きっと結果を出せる、 と信じないとやってられないからなんだよ。 自分をちょっとだましてるみたいになるんだな。」 途中、まだ認められる前の「ひも理論」に興味を抱きつつ、「ひも理論」の説明はよくわからないまま・・なものの、それを自分の専門としてよいのか悩む様子などは、いずこも同じ、と思いました。
2007.03.27
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温かくなった一方、週末から、花粉症が厳しいです。目も鼻もぐしゅぐしゅ・・・・。マイケル・A・クスマノの「ソフトウエア企業の競争戦略」を読み始める。 まだ、読み始めたばっかりなので、どこに行くのやらわかりませんが、 冒頭の欧・米・日毎のソフトウェア産業事情を踏まえた分析が、改めて整理して見せられると、なるほど~と面白いので、ひとまず紹介します。 欧・米・日の企業の特徴 欧州企業: 米国企業と並んで、コンピュータ設計に関して多くの発明を行ってきたパイオニア。 ソフトウェアを「科学」として扱う傾向がある。 その理由は、コンピュータ・サイエンス(特に、プログラム言語と設計原理分野)で、 非常に素晴らしい大学教育を実施しているから。 WWWを発明したティムさんのように利益よりは、「ソフトウェア設計における美 を達成することに多くの力を注いでいる」 日本企業: 「日本のコンピュータメーカーやソフトウェア企業が、あらゆる種類のアプリケーション 用プログラムを書ける高度な技術をもっていることは、リアルタイムの金融システムから、 故障のない新幹線の制御システムと予約システム、さらにテレビゲームにいたるまで、 さまざまな事例が証明している。 しかしこうしたシステムのの多くは、特定の顧客専用につくられたものであり、 設計上のイノベーションと言えるようなものはほとんどない。 ・・ また、日本は基礎研究や大学教育に対して十分な投資を行っていない。 コンピュータや情報システムに関して、比較的貧弱な大学教育しか行ってこなかった。 ・・ したがって、・・メジャーなソフトウェア企業は、従業員の大部分をOJTで教育 しなければならず、その結果、ソフトウェア開発は主に、製品製造過程での課題の一つ として扱われるようになった。」 そして、 経験則、プロセス上の統制、コンピュータ支援ツール等、そして、マンパワーによる 「ソフトウェア・ファクトリー」によって、 大規模システム開発に取り組んできた。 「この手法で製造されたソフトウェアは、ハードウェアの販売や基本的な作業を こなしたり、第三バージョン、第四バージョンの類似のカスタム・システムを、 以前よりも少しは安く簡単に構築したりするのには都合が良い。 しかし、それが世界を変えることはないし、だれかが大富豪になるということもない。」 米国企業: 「米国人ほどソフトウェアをビジネスとしてとらえている国民はほかにはいまい。 米国人は、ソフトウェア技術を、ソフトウェア企業設立のための手段だと思っている。 会社をつくって「まあまあ良質」の製品を作り、業界標準を打ち立て、その過程で 大儲けしようというわけである。 ・・ ソフトウェアのプログラミングは、米国人にとっても科学である。 欧州と同様、優れた大学やコンピュータ科学者がいる。」 と3者を比較して説明されると、日本の状況がよりはっきり理解できると思いますが、いかがでしょうか。 クスマノさん、日本に7年ほど在住された経験があるそうですが、 日本の有力なソフト分野であるテレビゲーム産業が得意な理由として、 「日本人は、子供から大人までマンガが大好きな国民なので、ゲーム分野が得意なので はないかと思われる」 というような目が点になるようなコメントもあって、楽しい。
2007.03.26
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ミッチェル・ワールドロップ「複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち」M・ミッチェル・ワールドロップ訳は、田中三彦さん・遠山峻征さん。 Mitchell M. Waldrop Complexity: The Emerging Science at the Edge of Order and Chaos 原著は1992年刊。日本語版は1996年刊。 原著で380ページですが、日本語版は単行本で520ページ、文庫だと680ページ・・・ と、倍になってしまいます。 こういう本、なかなか訳出して出版されないので、貴重だし、訳書としてもほんとに労作だと思います。 ワールドロップさん、2002年には、 「The Dream Machine: J.C.R. Licklider and the Revolution That Made Computing Personal」 を出されていますが、まだ日本語訳出てませんね~。 というか、原著で512ページなので、日本語版だと、350ページ・2冊・・・う~む、厳しい。 ペーパーバックの中古本だと500円で手に入るので・・・、そちらを読むように、ということでしょうか?! 閑話休題。 これまでの物理・生物・経済等の個別科学へのアプローチ方法が、「還元主義手法」であったことに対して、 「複雑系」・・「複雑適応系」は、学際的・統合的なアプローチをとること。 前者が、閉じられた世界の中での、収穫逓減、静的均衡、完全合理性としたモデルなのに対し、 後者は、開かれた世界における、収穫逓増、限定合理性、進化と学習のダイナミクスなモデル。 複雑性とは、自己組織化・・・「システムの構成物が相互作用する無数の可能な状態」の中にあること。 米国において、ダーウィンの進化論を授業で教えることに対して、 保守的な州では、 キリスト教側から、同時に天地創造論を合わせて教えるべき、との立法化の動きがありましたが、 当時、米国のノーベル賞科学者の全員の署名を提出等してなんとか廃案としたこと。 ただ、この問題は根が深くて、進化の根拠が、すべてが単なる偶然の積み重ねの産物であることには 常識的な人でも納得しがたいこと。 実際、単純な分子の生成でさえ、単純な組み合わせを試行するだけだと、 ビッグバンから今日までの時間をかけても到達できないこと。 その答えを埋める理由が、 「創発 」「自己組織化」「自己触媒」であり、 その結果、「収穫逓増の法則」「ロックオン」・・・・「バタフライ効果(「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」)」等の現象が生じること。 第4章から第6章は、レビーさんの「人工生命」で、おなじみのカウフマン、ホランド、ラングトンさんらが登場します。 スティーブン・レビー「人工生命」・・・生命とは何か 本の読む順序としては、レビーさんの「人工生命」を先に読む方が良いと思います。 図や写真が豊富で、セル・オートマトンや自己組織化の実例がわかるので。 <目次> 第1章 アイルランド的ヒーロー第2章 老年急進派の反乱第3章 悪魔の秘密第4章 君ら、本当にそんなこと信じてるのかね?第5章 遊戯名人第6章 生命はカオスの縁に第7章 ガラス箱のなかの経済第8章 カルノーを待ちながら第9章 その後のサンタフェ研究所
2007.03.26
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昨日から一段とひどくなった・・花粉症。 体が、風邪と勘違いしたのか、発熱中・・・なので、 抗生物質飲みながら、だましだましの状態です。 ワールドロップさんの「複雑系」を読んでいるのですが、 クリス・ラングトンさんが、ハンググライダーで墜落し、 背骨以外の手足、顔面を含む全身を骨折し・・・、14回以上の手術を繰り返し、それでも、不死鳥の如く復活し、28歳で大学2年生となって、「人工生命」の分野を立ち上げようとしているところ・・ すごい話だな~と思いますが、頭が熱ぼったくて、中断。 と思っていたところに、 喜多川泰さんの「君と会えたから・・」が届く。 先日、japantnさんのブログで、 「今年最高の一冊でした♪ こうした本との出会いがあるからやめられませんね。」 涙を隠しながら仙台駅に降り立った、とあったので、 ぜひ読まねば、と思っていました。 最初は、ある夏の男子高校生の前に現れた一人の少女との淡い初恋・・ みたいな感じだったのですが、 自己啓発本の体裁を採らず、小説の形式を採ったことで、 言葉がすっーっと、心に落ちました。 ハルカという少女が・・・主人公ヨウスケに対し、 父親から教わったという教えを伝えるのですが、 内容はもちろんのこと、 その表現も、生まれてくる子どもへの愛情に満ちていて、 素晴らしい! その根っこには、 人生で約束されていることは、たった一つしかない。 今日と同じ明日が、必ずあるわけではない。 だから、今日を精一杯生きよう。 自分の欲しいものを手に入れるために、ライフリストを作ることの大切さが言われますが、 「ギブ」(くれくれ君)リストだけではなく、 「テイク」(何をしてあげられるか)リストをあわせて作ること。 「テイク」リストを、日々実現する結果として、「ギブ」リストが達成されていくこと。 できないという先入観を捨てる・・ 「昨日までできなかったことを理由に、 自分は一生それができない人間だと決めつけてしまうの。 昨日までできなかったという事実が、今日もできないという理由になんかならないのよ。 ・・・人間は日々成長して変わっているんだから。・・」 魅力溢れる人になる 欠点を隠そうとするのではなく、自分の内面に明かりを灯せ。 そうすれば、欠点と思ったすき間から漏れた、明かりの温かさを周りの人が気づくだろうから、 という考えも良いですね~。 だから、ことあるごとにこう自問自答せよ。 「今の自分の中には、外に漏れるくらい明るい光が煌々と燃えているか。」と。
2007.03.25
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トム・デマルコさんの「デマルコ大いに語る―ソフトウェア24の閃きと冴え」にある冒頭の一文です。 「なぜソフトウェアはこんなに高くつくのか」 日々の見積りの中で、必ず尋ねられるこの問いに対し、 50年前から、ソフトウェア産業を、文字通りゼロから立ち上げたデマルコさんの後輩に向かってのアドバイス。 「なぜソフトウェアはこんなに高くつくのか」 ジェリー・ワインバーグさんなら、 「何と比べてか?」 と問い直せ。 そして、この問いを尋ねる人は、 「はなっから答えなど期待していない」 これは問いではなく、「単なる独断」である。 彼らの不満は、 「そうすればわたしたちがせっせと仕事に励むのを知っているからだ。」 この不満じみた問いは、「コスト削減という目論見の一環」である、と。 「ソフトウェア開発の作業はおおかた圧縮不可能である。 ・・・ 何ヶ月にもわたる残業は、進捗しているという錯覚をもたらすだけだ。 残業による見かけの進捗は、しっぺ返しの 「時短」や「燃え尽き」や「幻滅」あるいは「消耗」や「退職」 で帳消しにされてしまう。」 そして、 「圧力が嵩じると、ただ一つ残った選択肢は、 スピードのかわりに品質を落とすしかなくなる。」 「短期間だけなら、品質を犠牲にしてスピードを採るのは効くケースがある。 数度の戦闘には勝てるかもしれないが、しかし決して戦争には勝てっこないのだ。」 プロジェクトのファクターは、 納期・品質・コスト・・・とありますが、 品質なくして、残りは何もないこと。 適正な利潤なくして、その品質も担保できないこと。 だから、 これからは、 「なぜソフトウェアはこんなに高くつくのか」 と訊かれたら、 「わたしたちのどんな振る舞いが 「今日のソフトウェアをこんなに安上りにしたのだろうか」」と問え、と。 顧客に直接言える言葉ではありませんが、 考えてみてもよいのでは、と思います。
2007.03.24
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昨夜、ダメもとでレンタル屋さんを覗いたら、 返却されたばかりの棚に、 「地下鉄(メトロ)に乗って」のDVDがありました、ついてる! ちなみに、今日は、地下鉄、メトロは・・・東西線、三田線、都営浅草線に乗りました(^_^) 地下鉄の駅の出口をでると、そこは昭和39年の東京だった・・り、 終戦直後の東京だったり、終戦直前の満州の荒野だったり・・。 原作との差で・・・おそらくカットされたシーンが多かったためか、 ちょっと酷評されている方もいましたが、なかなか良かったです。 主人公、長谷部真次を演じる堤真一さん、 薄幸そうな雰囲気をたたえるみち子役の岡本綾さん、 お時役の常盤貴子さん、 どのキャストもとても良かったです。 中でも、大沢たかおさん、青年から父親、老人まで、幅広く芸達者でした。 隠喩として使われている「罪と罰」の文庫本は、 誰にとっての罪と罰なのか、ちょっと考えさせられました。 ラストに流れる、salyuの「プラットホーム」も いつまでの耳に残りました。 ♪あの頃は 夢の向こうに見えて 以下、ちょっとネタバレ。 映画の中に、浅田次郎さん、出てましたね~。 1回目見た時は、気づきませんでしたが、 改めて見ると、ゆったりと珈琲を飲んでらっしゃいました。 過去の時代のセットが、いかにも安物のセットに見えたのが、残念。 東京メトロさん、もうちょっとスポンサー料を奮発してもよかったのでは?! 田中泯扮する野平先生が、50年の歳月、過去と現実を結びつけていました。 やっぱり最後の、みち子の選択・・・原作通りなんですが、 母親のお時に対して、もうちょっと正体を明かしても良かったのでは、と思います。 「ごめんなさい」だけじゃ、何を謝られたのか、わからないだろうし。 でも、この選択の結果、 自分の存在の代わりに、 この映画に出てきた全ての女の人(真次の妻、真次の母、お時)を幸せにしたのかもな~、 と思いました。<キャスト> 長谷部真次 : 堤真一 軽部みち子 : 岡本綾 小沼佐吉 : 大沢たかお お時 : 常盤貴子 小沼昭一 : 北条隆博 小沼真次 : 崎本大海 野平先生 : 田中泯 小説 浅田次郎「地下鉄に乗って」
2007.03.24
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デバッグに悩んだりしたときの対策としては、 自分が何がわからないかを人に話してみること。 周りに聞いてくれる人がいなかったら、お気に入りのぬいぐるみだって良い。 チームで仕事をしていて良いことの一つは、 ちょっと困った時に、誰かに話をしているうちに 自分で気づいたりすることにあります。 もちろん、アドバイスをもらうこともしばしば・・。 ということが、 カーニハンさん&パイクさんの「プログラミング作法」にも 載っていました。 「自分のコードを誰かほかの人に説明して聞かせるのも効果的なテクニックだ。 こうすると自分自身にバグが見えてくることが多い。 場合によっては説明し始めた途端に気がついて、 「あ、もういいや、変なことがわかったよ。ごめんごめん」 などと言って照れくさい思いをすることもある。 このテクニックは意外なほど有効だし、聞き手は別にプログラマでなくてもかまわない。 ある大学の計算機センターのヘルプデスクのそばにはテディベアのぬいぐるみが 常備されており、摩訶不思議なバグに悩む学生は、人間のスタッフに相談する前に そのぬいぐるみに向かって説明しなければならないことになっていた。」 ことはプログラミングに限りませんね~(^_^)
2007.03.23
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「日本その心とかたち」加藤周一さんが解説者として出演している日本の美術史をまとめたNHK教育テレビ番組(1987年11月~1988年3月オンエア)の書籍であり、高畑勲・宮崎駿両監督のスタジオジブリにより、「ジブリLibrary」として復刊された本です。最後に、高畑勲監督と加藤周一氏の対談が収録されています。 縄文文化から近代絵画までを、日本文化そこで表現しようとした心とその表現方法と結果であるかたちに焦点をあてて、一気通貫で論じています。 日本の歴史上、外来文化の到来は、大きく分けて3つ、 大陸からの三度の波、ヨーロッパとの出会い、そして近代がある。 まずは、大陸からの三度の波。 第一の波は、縄文時代から弥生時代へと変わる頃。 圧倒的な大陸文化の影響を受け、水稲栽培、金属器の導入、農耕用への牛馬の利用など ・・この時、高度な技術を持った種族がやってきて、先住民族を征服したとして、 中南米のように、先住民がまったく入れ替わったのか、あるいは半分が入れ替わり混血が生じ、 その子孫が後の日本人になったのかは不明・・。 第二の波は、5世紀から6世紀にかけて。 仏教とともに入ってきた大陸文化。 かなり多数の学者や技術者が、主として朝鮮半島からやってきて、文字を伝え、文書を作成し、 建築や各種工芸の技術をもたらした。 一度目と異なる点は、武力による征服を伴わなかったこと。 第三の波は、 平清盛による宋との貿易を契機として、鎌倉から南北朝にかけて。 禅宗寺院と対明貿易を通じての、喫茶の習慣や豆腐などの食品、建築様式や水墨画や陶磁器。 前の2つの波に比べて弱い。 16世紀になると、 キリスト教文化圏、ヨーロッパとの出会い。 鉄砲や医術など役に立ちそうな技術は熱心に学ぶ一方、 西洋人の風俗も「南蛮趣味」として取り込む。 当時の日本人が、西洋人に対して、引け目を感じていなかったこと。 日本人の意識の上では、西洋人と対等であり、脅威も不安も、屈服する意志も持っていなかった。 そして、近代。 明治政府が、日本の近代化と工業化にあたって、西洋を模範とする方針を採る。 この時の様子は、6世紀に聖徳太子が仏教を受容し、国家統一に向けて中国大陸の技術を導入した状況に似る。 芸術の歴史を一気通貫に見て、断じて面白いのは、 たとえば、 一万年続いた縄文時代において、土器が世界的にも独特のかたちを生み出したのは、 「伝統的技法」と「関心の枠組」を変えようとしたからではなく、 変えようとしなかったからである、と。 和歌や短歌の隆盛も、定型文字の制約によるためかもしれません。 一方、外来文化の到来によって、「技法」の革新や「関心」に広がりが生ずると、 技法の習得・習熟は進むが、そこは渡来先の二番煎じ・三番煎じになり、 独自性を回復するまでに、場合によると一千年を要する。 日本においては、縄文以降、焼物において質の高い独創性を回復する。 また、世界的にみても、メキシコ文化のケツァルコアトルは、 スペイン人の侵略により破壊された後、400年を経て、壁画芸術として復活する。 「新しいものを創出するには、 それまでにあったものに学びながら、 同時にそれを否定しなければならない。」 昨年手にいれたDVDの感想はこちらです。 加藤周一「日本その心とかたち」 手に入れました!!! 「日本その心とかたち」 水墨・天地の心象
2007.03.22
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今日はほんとに、気持ちのよいお天気でしたね~。近くのお寺は、お彼岸なのでお花がいっぱい。ソメイヨシノは週末以降になりますが、しだれ桜は、満開。ちょっとアップしてみると・・・明日から、一段と暖かくなるようですね。コートを着ていくべきか置いていくべきか思案中・・・
2007.03.21
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今日21日付けで、「地下鉄(メトロ)に乗って」が、レンタル開始。 ・・・なんですが、近所のレンタル屋さんは、一足先に5枚とも貸し出し済み(残念)。 代わりに、映画「天国までの百マイル」を借りました。 いい人とそうでない人がはっきり分かれた話なので、 原作で描かれていたそれぞれの人の背景がないとちょっと薄く感じてしまうかもしれません。 しかし、それでも30後半以降の男の人が見たら、 涙なくては見られないように作られていますね~。 柄本明さん扮する天才外科医師が、時任三郎さんと八千草薫さんの親子二人に、ピーター、ポール&マリーの「500 Miles」の歌詞を説明するシーン・・・ 歌詞の意味を知らず口ずさんでいたのに、意味がわかった途端、ぐっとくる様子に・・見ている方もぐっときました。<キャスト>城所安男 : 時任三郎 城所きぬ江 : 八千草薫 水島マリ : 大竹しのぶ 英子 : 羽田美智子 曽我真太郎 : 柄本明 藤本医師 : 村上淳 金融業者 : 筧利夫弁護士 : ベンガル 小説 浅田次郎「天国までの百マイル」
2007.03.21
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浅田次郎「天切り松 闇がたり」ドラマ・・・贅沢なキャストと原作 2004年7月にフジテレビ系で放映されたドラマのDVD。 久しぶりに、ウェアハウスに立ち寄ったら、目に留まったので借りました。 浅田次郎さんの原作「天切り松 闇がたり」が素晴らしいので、 期待と不安、半分半分で見始めましたが、 なんともキャストが素晴らしかったです。 映画「アンフェア」を見たばっかりだったこともありますが、 ダンディな黄不動の栄治役、 椎名桔平さん、いいですね! その上手を行く、安吉親分役が、渡辺謙さん。 人情味溢れる説教寅こと寅弥役の六平直政さん。 寅弥が昔世話になった上官の娘役の篠原涼子さん、 松蔵の姉・さよ、白縫華魁役の井川遥さん、も良いです。 もちろん、闇語りで狂言回しする天切り松役の中村勘九郎さんも。 そして、取り上げた原作も、どれも選りすぐり。 「黄不動見参」・・・血よりも濃い水もあること 「昭和侠盗伝」・・・赤紙一枚で人の命をかっぱらう国に対して、へのつっぱりにもならないことを承知で、天下のお宝をうばう 「白縫華魁」~「衣紋坂」・・人間を売り買いする女衒が人間ではないこと・・。 一話30分とは、とっても贅沢です。 おこん姐さんの「ゲンノマエ(帯留めにさんだ財布を真正面から抜き取る芸当)」や、書生常こと百面相の常次郎の芸術的な詐欺等も、見てみたい。 2年半経ちますが、続編かシリーズ化を期待します。 <キャスト> 村田松蔵(天切り松) : 中村勘九郎 黄不動の栄治 : 椎名桔平 志乃 : 篠原涼子 さよ : 井川 遥 逆井重美 : 中村獅童 村田松蔵(少年時代) : 久野雅弘 並木康太郎 : 井前隆一朗 寅弥 : 六平直政 永井荷風 : 岸部一徳 東郷平八郎 : 丹波哲郎 抜け弁天の安吉(杉本安吉) : 渡辺 謙 浅田次郎「天切り松 闇がたり 闇の花道」浅田次郎「残侠―天切り松 闇がたり」・・それが男の心意気 浅田次郎「初湯千両―天切り松 闇がたり」第三巻・・・無理させて無理をするなと無理を言う 浅田次郎「昭和侠盗伝―天切り松 闇がたり」第四巻
2007.03.20
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「プログラミング作法」著者は、ブライアン・カーニハン&ロブ・パイク。訳は、福崎俊博さん。 出版社は、アスキー。 コーティング規約と設計標準や技術標準の間・・・ ここの部分が、プロジェクト標準には明記されることはほとんどなく、エンジニア一人一人の力量に依存するため、 社内研修やOJTで埋めてから、実践で試行錯誤するわけですが、 改めて、 アルゴリズムやデータ構造の基本をわかってロジックを作っているか、 コーディング規約に書かれているものの、なぜそのように書いた方がよいのか、等 を考えるのは改善のために良いことだと思います。 一つ一つのケースを 悪いコーディング例と良いコーディング例を挙げながら解説を加えています。 巻末のルール集は、本文からの要約ですが、折に触れて読み返すのが良いと思います。 一部抜粋・・って、「スタイル」と「移植」以外ですが。 <インターフェース> 実装の詳細を隠蔽しよう 直交性のある小さなプリミティブセットを選択しよう ユーザーに内緒で何かをするな 同じことはどこでも同じように実行しよう リソースの開放は割り当てと同じレイヤで エラーの検出は低いレベルで、その処理は高いレベルで 例外は例外的な状況にのみ使用しよう <デバッグ> おなじみのパターンを見つけよう 最新の変更点は要チェック 同じ間違いを繰り返すな デバッグは今すぐに スタックトレースを取得しよう 打つ前に読め 自分のコードを他人に説明してみよう バグを再現できるようにしよう 分割統治しよう 誤動作を「数字占い」で検証しよう 出力表示によってバグ探索範囲を狭めよう 自己検証コードを記述しよう ログファイルを出力しよう 作図しよう ツールを使おう 記録をとろう <テスト> 境界をテストしよう 事前と事後の状態をテストしよう アサーションを使おう プログラミングは防御的に エラーの戻り値をチェックしよう テストはインクリメンタルに テストは単純な部品から 期待される出力を把握しておこう 保存される性質を検証しよう 独立した実装同士を比較しよう テストの網羅範囲を測定しよう 回帰テストを自動化しよう 自給自足テストを作成しよう <性能> 時間計測を自動化しよう プロファイラを利用しよう ホットスポットに神経を集中しよう 作図しよう より優れたアルゴリズムやデータ構造を利用しよう コンパイラの最適化を有効に コードをチューニングしよう 関係ない部分を最適化するな 共通する式をまとめよう 高価な処理を安価な処理に置き換えよう ループは展開するか除去しよう 頻繁に使われる値をキャッシュしよう 専用のアロケータを書こう 入力と出力をバッファリングしよう 特別なケースは別個に処理しよう 結果を事前に計算しておこう 近似値を使おう より低級な言語で書き直そう できる限り小さなデータ型を使って領域を節約しよう 簡単に再計算できるものを記憶するな この本、既に読まれた方にとっては常備しておくのが 当然に思えるかもしれませんが、遅ればせながら プロジェクトのチーム毎に何冊か買おうと思います。 <目次>第1章 スタイル第2章 アルゴリズムとデータ構造第3章 設計と実装第4章 インターフェイス第5章 デバッグ第6章 テスト第7章 性能第8章 移植性第9章 記法The Practice of Programming Brian W. Kernighan, Rob Pike
2007.03.20
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原作は、東野圭吾さん。 犯罪者の家族を視点に描いた映画。 犯罪の罪は、犯罪者自身のみにあらず・・・その家族までも・・。 キャストは、 弟の学費を手に入れようと空き巣に入った屋敷で老女を殺人した兄・剛志役に、玉山鉄二さん。 犯罪者の肉親というレッテルのため、進学・就職・結婚の壁に苦しむ弟・直貴役に、山田孝之さん。 直貴を陰日向に支える薄幸の少女・由美子役に沢尻エリカさん。 山田孝之さんは「白夜行」、沢尻エリカさんは「1リットルの涙」のイメージをダブらせながら 見ていました。 ・・・玉山鉄二さんは、名作?!迷作「逆境ナイン」とはうって変わった演技でしたが、 良かったです。 兄弟らしく、玉山鉄二さんと山田孝之さんのルックスが似ていました。 杉浦直樹さん扮する勤め先の会長さんの直貴に対する言葉が、印象に残ります。 君は差別されて不当だと思っているかもしれない・・・ 差別されるのは当然なんだ・・ でも、差別のない場所を探すんじゃない 君はここから始めるんだ 沢尻エリカさんの不思議な関西弁が、妙に耳に残りました・・・別にそんなにいややあらへんけどな?! 桜が、目にまぶしい映画でした。
2007.03.20
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「誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論」著者は、ドナルド・A・ノーマン訳は、野島久雄さん。出版社は、 新曜社。 初めての建物を訪ねて、 それが最新で斬新なガラス張りの建物で、 いざ入り口のドアの前に立ったものの、 周りに同じように出入りする人がおらず、 自動ドアではなく、扉に「押」や「引」の目印もついていなかった時、 ちょっと緊張してしまいます。 また、外食時、 机の上に、同じくらいの大きさの不透明なビンが2つあった場合、 どちらが醤油でどちかがソースか、とっても悩みながら、 間違って料理にかけてしまってから、むむっ、と思ったりすること、 よくあるのではないでしょうか? 目印のないドアや文字の書いていない醤油やソースのビン等が 最新式だったり、オシャレだったりするのだからでしょうが、 いまいましいと思いつつも、 間違った自分の方が悪いと思っていることに気づきます。 これらの現象に対して、、 ノーマンさん曰く、 これらは全部、デザインが悪い! ときっぱり、です。 適切に「対応づけ」をされているボタンなら、 目印がなくても操作できるにもかかわらず、 「自然な対応づけ」がなされていない場合、 目印や文字がたとえ書かれていたとしても、誤った操作をしてしまう。 スリーマイル島の事故や飛行機事故等の原因の多くが、 オペレーターの操作ミス、誤認識 といわれていることが多いと指摘されているが、 そもそもミスを引き起こしたデザインこそ適切であったかを問え、と。 エラーは、避けることができるものであるとか、 技術のない人ややる気のない人によって起こされる・・という人がいるが、 誰でもエラーを犯す! だから、エラーに備えてデザインをすることとして指針を示す。 1.エラーの原因を理解し、その原因が最も少なくなるようにデザインすること。 2.行為は元に戻すことができるようにすること。 そうできないとしたら、元に戻せない操作はやりにくくしておくこと。 3.生じたエラーを発見しやすくこと。 また、それは訂正しやすくしておくこと。 4.エラーに対する態度を変えてみるべきだ。 それを使っている人は作業をしようと試みているのであって、 そのために不完全ながら目標に少しずつ近づいてきているのであると考えみること。 ユーザーがエラーを犯していると考えるべきではない。 ユーザーの行動は望んでいることに少しずつ近づこうとする試みであると考えること。 ことをシステム開発プロジェクトに転じてみた場合、システム要件を機能面、性能面、運用面の大きく3つ分けて考えてみると、開発者側の優先順位は、機能面、次に性能面・・・・最後に運用面となっているように思います。作り屋の視点では、とにもかくにも何を作るか・どう作るか、そして、作ったものを動かすための努力をするものの、使う人の使い勝手や日々の稼動については、どうしても優先順位が落ちがちになる。システムのライフサイクルからすると、開発と運用の時間の割合は、ひよっとすると1対9かもしれないのに!プロジェクトが、デス・マーチであるうちは、ユーザや利用者に対する配慮・・・が後回しになってしまう、というのは一理あるように思いますが、そもそもデス・マーチの根本原因の一つが仕様決定の遅延・仕様が不明確・仕様変更多発・・・要は、ユーザや利用者の理解や協力が頭から得られていないことに思い至ると、急がば回れ、ということに気づかされます。また、本番障害等が発生した後で、根本原因の分析を実施しますが、最近では、設計ミスや誤認識という理由は、理由にならなくなりました。そのミスや誤りが混入した原因に、レビューの観点やチェックリストの抜け・漏れ、その確認のタイミングのいずれを是正する必要があるか、検討する必要があります。プロジェクト管理者やPMOの立場からみると、設計者や開発者が、ユーザや利用者そのものです。常々、設計においても、ユーザや利用者の視点にたって設計しよう!ということは言われていますが、改めて視線を見直すためによい本だと思います。<目次>第1章 毎日使う道具の精神病理学第2章 日常場面における行為の心理学第3章 頭の中の知識と外界にある知識第4章 何をするかを知る第5章 誤るは人の常第6章 デザインという困難な課題第7章 ユーザ中心のデザインThe Design of Everyday Things Donald A. Norman
2007.03.19
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日光・東照宮、中善寺湖へ行ってきました。華厳の滝、迫力があって良いですね~。ちょっとズームにしてみたら上から見たら、虹が見えて感動したのですが、残念ながら、写真はピンボケでした。先週まではもっと寒かったようですが、今日は、マイナス1度。日陰は寒かったですが、日向は冷たい風も、ほほに気持ちよかったです。帰り、足尾銅山の採掘跡地を見て、七曲り八曲りが延々と続く粕尾峠を越え、大越路峠を通りました。途中、もう山桜が咲いていました!走りながらだったので、写真が取れなくてちょっぴり残念。いよいよ次週から、お花見ですね(^_^)
2007.03.18
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「フューチャー・オブ・ワーク」作者は、MITスローン経営大学院、コーディネーション科学研究センター所長のトマス・W・マローン(Thomas W. Malone)さん。訳は、高橋則明さん。出版社はランダムハウス講談社。 21世紀の新しい組織のかたちとマネジメントのあり方はどういうものであろうか? そもそもの組織のかたちとマネジメントのあり方を考えるにあたって、 人類における組織がどうであったかを、狩猟社会の時代からさかのぼり、農耕社会となり、次に王政が出来、たかだか17世紀末になって民主主義が登場する今日までを振り返って考察する。 組織の形態が、 小規模な組織から大規模な組織へ 孤立から集中へということがほんの10数年前までの世界であったが、 ITの利用等により「情報伝達のコスト」が、極端に低下した現在、 大規模組織のメリットを失うことなく、 より俊敏で変化に対応できる分散型組織が、数多く生まれてきていること。 組織を、意思決定システムの観点で分類したとき、 1.伝統的な軍事組織のような、集中化された階層制 2.大学の研究室のような、ゆるやかな階層制 3.政治や企業の株主総会のような、民主制 4.インターネットや自由市場のような、マーケットに分かれるが、ビジネスを行う会社組織の形態が、従来、1~2の間であったものが、3または4へシフトしつつある、という。 たとえば、90年代後半、AOLのタイムワーナー買収、シティ・コープとトラベラーズ・グループが合併してシティグループが誕生する等大型化する中で、「アメリカの多くの産業で企業の平均規模が小さくなっている」というまったく異なる動きを発見する。 理由は、「外部委託(アウトソーシング)」が増えたためであり、 実際、2002年時点、アメリカ最大の民間雇用主は、GMやIBMではなく、 人材派遣会社のマンパワー社であった。 また、「自己管理チームを設立したり、かなりの裁量権を個人に与えたりして、分散化された意思決定方式をとっている企業は、伝統的な方法で決定している同業他社よりも、市場でよい評価を得ている割合がきわめて高い」という研究結果もあった。 分散化のメリットとしては、 1.モチベーションと創造性を高める 2.ひとつの問題に多くの頭脳を同時に投入できる 3.柔軟性と個性化に適応できる であり、 開発系のプロジェクトに相応しい。 とはいっても、 品質保証やリスク・マネジメントには集中的な管理が必要である、という反論もあるだろうが、これは評価の指標と手段をどう準備するか、による。 例として、イーベイやヤフオクや価格コムのような評価システムが挙げられていました。 「システムの適切な部分に厳格な基準を設ければ、 システムの他の部分はより柔軟で、分散化が可能になる」 集中型・階層型の組織が、「命令と管理」のマネジメントであったのに対して、 分散型の組織に必要なのは、「調整と育成」のマネジメントであること。 また、集中型・階層型の組織の中にいる人々への気づきを与える質問として、 「あなたの組織では、メンバーの知性や創造性の何パーセントを活用していると 思いますか?」 と問うて見よ、と。 ・・・平均的な答えは30~40%。ほとんどは、10~80パーセント。 だからといっても、分散型になるためには、感情の問題をクリアする必要がある。 MBAの学生の一人の言葉がとても正直・・ 「・・私はこれまでに重要な意思決定権限を持ったことはありませんが、 きっとその権限を愛すると思うからです。それを享受してもいないのに、捨てろ と言われているのです」と。 「分散化と集中化をどのように組み合わせるかは、 今のところ、科学と言うより芸術の分野である。 これからの数十年間で、それを実践することの重要性がますます高まる芸術なのだ。」 そして、最後に、新しい組織のかたちとマネジメントのあり方を決めるのは、私たち自身が、ビジネスに「人生の意味」をどう与えるかにかかっている、という。 自分にとっての価値観を考えるにあたって、 E・F・シューマッハーの「スモール・イズ・ビューティフル」の一文を引いて終わる。 「私はいたるところで尋ねられる。 『私には実際に何ができるのでしょうか?』と。 その答えは簡単だが、同時に当惑させられるものだ。 一人ひとりが自分の心を整理すること、 というのが答えである。・・」ソフトウェア開発のプロジェクト組織を考えるにあたって、 ラインにしたがった「機能的組織」か、 当該プロジェクトにフルアサインした「完全プロジェクト組織」か、 上記をあわせた「マトリックス組織」のいずれかを選択する必要がありますが、必要なスキルを持ったメンバーのアサイン、メンバーの育成やモチベーション・評価等を検討する必要があります。 個々のプロジェクトのこと以上に、会社そのもののあり方、仕事の進め方そのものを考えされられた一冊でした。The Future of Work: How the New Order of Business Will Shape Your Organization, Your Management Style, and Your LifeThomas W. Malone
2007.03.18
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和田秀樹「数字で考えれば仕事がうまくいく」日本経済新聞社本棚整理していて、ふと手にとって読み返す。改めて見ても、和田さんの数字の目の付けどころとても面白いです。たとえば・・「ソニーやトヨタ、松下といった日本の名だたる一流企業の人件費率が、 売上高のわずか10%だというのである。・・ たとえば中国など人件費の安い国に工場を移転して現在の人件費を9割カット できたとしても、売上高のわずか9%しか節約できないことになる。 さらに流通コストなどを考えたら、国外に工場を持っていくのは、 あまりおいしい話ではないだろう。 また、国内で賃金を20%カットしても、売上高全体から見れば わずか2%しか経費削減にはならない計算になる。 要するに、日本は人件費が高いと言われているが、これをカットする方向に 持っていっても、たいして経費の削減にはつながらないと見ることができるのだ。」 なるほど、と思いつつ、 売上高比ではなく、コスト比で考えた方が良いのでは、とか、 現在の収益率改善は、1~2%のレベルの攻防なので、 残念ながら、「たいして」削減につながらないとはいえない、とか、 人件費しかないソフトウェアのような業界が人間に依存したためにオフショア化が遅れ、 人件費比率が少ないはずの製造業の方が先に海外移転を進めてしまったのはなぜ、とか いろいろ考えるきっかけになります。 また、数字に基づいた分析例として、 北京オリンピックと、中国経済・中国株の関係を例を引き、 2001年から5年間で、都市インフラ整備に1800億元を充てているという記事から、「一元を13円と計算すると、2兆3400億円。 かなり大きな数字だが、中国の元は公定レートの6倍の価値があるという説もあるから、 実質的には14兆円ほどもインフラ整備にかけていると見ることができる。 おそらく、これをはるかに上回る経済効果がオリンピックによって見込まれているのだろう。 こんな発想が出てくれば、日本が東京オリンピック開催後の7年間で、 年平均にて約10%の高度経済成長を記録した事実や、 ソウル・オリンピック後の7年間、韓国では約9%の辺平均GDP成長率を達成している という事実に目がいくかもしれない。 こうして他の事例にあたれば、北京オリンピック開催までの短期的な経済効果はもちろんのこと、 開催以降も7年以上に及ぶ長期的な経済効果が見込めるという推測が成り立つだろう。」 北京オリンピック、上海万博までの成長論は良く聞く話ですが、 オリンピック後の7年という着眼点、面白いですね。 数字化も、「見える化」の一つだし、 最初から感覚的に捉えるより、 定量的に考えられないか検討した上で定量的な評価を加える方が、より適切な判断に つながる、と改めて思いました。
2007.03.17
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昨年の3月に、「ベトナムに一票」と思って、一口10万円分だけ申し込んだベトナムファンド・・・の運用結果をみてちょっとびっくり。1年間で、108%(諸経費除く)。なんと倍になってました(^_^)vファンドに組み入れられている企業に「FPT」を見つけ、2月19日号の「日経コンピュータ」の特集記事に、「若き技術者の国ベトナム」があったこと思い出し、読み返す。ベトナム最大手のシステムインテグレータ、「FPTソフトウェア」と、今年の1月に設立された「FPT大学」の紹介がありました。1月13日のFPT大学の創立式典には、日本の大手ベンダーやユーザーからも多数出席されたので、ご存知の方も多いかもしれません。FPTソフトウェアは、2006年度の売上げは、20億円弱ですが、ベトナム国内のIT業界におけるガリバー企業。この3年間で8.6倍、年平均200%の成長率・・・と急成長中、CMMのレベル5を取得済みで、プロセス管理の足場も固めています。そして、ベトナム全体のIT業界の市場規模は、300億円ですが、2010年には1200億円超になる見通し・・・・・って、あと3年で4倍ですか?!ベトナムの総人口は、約8300万人(日本の3分の2)、ベトナム戦争のせいでしょうか、全人口の6割強を30歳未満が占める文字通り「若い」国。 IT業界も、この若者たちが主要な担い手・・・まだまだ成長可能性あり、だと思います。 技術者の平均年収は、 新卒で25万・・これで国の平均年収の4倍。 初級で72万 中級で100万 上級で158万 中国でもそうですが、中級以上だとドクター以上の待遇になるので、優秀な人材がIT業界に集まってくる、と。 この技術者たちの人月単価は、15万~25万円と、中国の3分の2なので、日本の企業の食指の動くのも当然かもしれません。 オフショアの最大の問題は、カントリーリスクかな。 それでも、ベトナムにもう一票入れたい気持ちになるのでした。
2007.03.16
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西野哲朗「中国人郵便配達問題=コンピュータサイエンス最大の難関」講談社選書メチエ 「中国人郵便配達問題」・・・って何? というエキゾチックなタイトルに釣られて読む。 「中国人郵便配達問題」とは、「郵便配達夫が手紙を配達するときに、できるだけ短い距離を回って出発点の郵便局に 戻る経路を求める問題である。 配達員は担当区域内のすべての道を少なくとも一回は通らねばならないが、 必要があれば同じ道を二回以上通っても構わない。 もちろん、同じ道を何度も通らないようにするのが望ましい。」というもの。 「巡回セールスマン問題」等と同様に、 そもそも解くことできるのか? また、原理的に解くことが可能であっても、現在のコンピュータでは、天文学的な時間を費やさないとできない問題なのか? この「計算時間の爆発」を起こす問題を、 「NP完全問題」「P=NP?問題」という。 このような問題に取り組む学問分野を、 「理論計算機科学」という。 現在のコンピュータが、アラン・チューリングが考えた「チューリング機械」を基にしていること、このチューリング機械の着想を発展させて、 フォン・ノイマンが、コンピュータの内部記憶に貯えたプログラムによってコンピュータを制御する「内蔵プログラム方式」を発見し、「ノイマン型コンピュータ」といわれるようになっている。 この「ノイマン型コンピュータ」で、処理できない計算量、「計算時間の爆発」に対する新しい取り組みとして、 人間の脳を模倣して動作するコンピュータ・・ ニューラル・ネットをさらに抽象化し一般的な計算モデルとした 「ニューロイダルネット」=「学習する閾値回路」 と、 量子確率的に動作するコンピュータ・・ 「量子コンピュータ」 の2つのアプローチ方法の概要を紹介されています。 そして、 この学問分野がとても若いこと・・・ 理論計算機科学と物理学の歴史を比べてみると、 理論計算機科学の歴史では、まだニュートンが登場する以前の状況。 「P=NP?問題」にような「フェルマーの最終定理」に匹敵するような 世紀の大難問がいくつもある。 日本の理論計算機科学の将来のために、 情報科学の才能を持った学生が一人でも増えてほしい、と。 全編・・・西野さんから若者への 理論計算機科学、コンピュータ・サイエンスへのいざない・・・ に溢れていました。 しかし、 前提知識不要、数式の使用は最低限にされたというものの、 この本を、ふむふむと読める高校生・予備校生は、 それだけでセンスある、と思います。<目次>プロローグ 中国人郵便配達問題への挑戦第1章 計算とは何か?第2章 計算時間の爆発第3章 学習するコンピュータ第4章 量子コンピュータ第5章 計算機科学の未来エピローグ 計算量理論とコンピュータの未来
2007.03.16
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インターネットのパイオニアの一人、 ポール・バランさんが、 「インターネットを作ったのは誰か」という問い に対して答えた言葉。 ケイティ・ハフナー&マシュー・ライアン「インターネットの起源」・・ARPANETからインターネットへ 「技術開発のプロセスは大聖堂を建てるようなものだ。・・ 数百年にもわたって、新しい人が来ては、それまでの土台の上にブロックを積んで、 『私は大聖堂を建てた』と言う。 翌月には、前のブロックの上にふたたび別のブロックが積まれる。 やがて歴史家がやって来て、 『さて、誰がこの大聖堂を建てたのかね』と訊く。 ピーターはここにいくつか石を積んだし、ポールはさらにいくつか石を積み増した。 気をつけないと、いちばん重要な部分を手がけたのは自分だと勘違いしてのぼせてしまう。 あが、本当は各人の仕事はそれ以前の仕事の上に成り立っている。 すべては、ほかのすべてと結びついているのだ」と。 この文章を読みながら、 これまで大規模プロジェクトの一員として システム構築に携わってきたものとしては、 「宇宙戦艦ヤマト」の「真っ赤なスカーフ」が頭に鳴っていました。 ♪あの娘が振っていた 真っ赤なスカーフ 誰の為だと思っているか? 誰の為でもいいじゃないか みんなその気でいればいい って。
2007.03.15
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今夜10時からの「NHKプロフェッショナル 仕事の流儀」は、「トークスペシャル Part2」・・総集編ということで、「YAWARA!」「MONSTER」「20世紀少年」などで絶大な人気を誇る漫画家・浦沢直樹さんの登場とのこと。本放送の時、見逃し、あとから良かったよ、と聞いていたので、今夜はスタンバイです。PS 「半眼」で見よ! って、言われていました。 宮本武蔵みたいですね。 いよいよ最終章を迎える「20世紀少年」・・一気読みしたくなりました。
2007.03.15
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先日も紹介しましたが、 はてなのCTO、伊藤直也さんの講演「はてなのインフラ」の資料、再読。 「はてな」で考える・・・ミッションクリティカルか否かの選択 はてなさんのベースとなっているシステムとシステム構築環境。 先日は、ミッションクリティカルの環境・・商用プロダクトで完全武装したものとの比較で見ていましたが、 改めて眺めてみると、よくこれだけオープンソース(一部数千円のライセンス料発生するものありますが)のものだけを組み合わせて 月間6億ページビューを裁けるよう 上手く考えているな~、と感心しました。<ソフトウェア・プロダクト> ・OS : Linux2.6 ・Webサーバー : Apache2 ・APサーバー : lighttpd (ライトティーピーディー、Lighty) ・言語 : Perl5.8、Ruby1.8、C、C++ <APフレームワーク> ・自社製Perl MVCフレームワーク ・Ruby on Rails(ルビーオンレイルズ、RoR)<インフラ> ・負荷分散 :LVS(Linux Virtual Server) + keepalived(LVS と組み合わせて使う、ロードバランサの冗長性確保用デーモン) ・キャッシュ :memcached(オブジェクトをメモリ上にキャッシュすることで速度向上を図るライブラリ) ・プロキシ :Squid2.6(プロキシ(Proxy)サーバ、ウェブキャッシュサーバとして利用) ・ルータ :IPnuts(通常のPCをブロードバンドルータとして活用できる)<オペレーション> ・バージョン管理:subversion(プログラムのソースコードなどを管理するバージョン管理システム) ・デプロイ :Capistrano(カピストラーノ:旧名SwitchTower)は主にRuby on Rails用として生まれたアプリケーションデプロイ(配備)ツール) ・稼動監視 :Nagios(ネットワーク・サーバ監視ソフト) ・負荷計測 :MRTG(Perlで書かれたSNMPを利用しルータのトラフィックを取得するツール)
2007.03.14
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石畑清「アルゴリズムとデータ構造」 「岩波講座ソフトウェア科学」全17巻のシリーズの第3巻。 1989年刊なので、既に古典になるかもしれませんが、 日本語で書かれたアルゴリズムとデータ構造の本としては、 一番丁寧なもののようです。 探索、整列、グラフ等のアルゴリズム・・・ それも、「数々のエレガントかつ高速なアルゴリズム」 が丁寧に紹介された本。「アルゴリズム(algorithm,算法ということもある)は、 問題を解くための手順を定めたものである。 この手順は、どのような操作をどのような順序で行なうかを、 曖昧な点の残らないようにきちんと定めたものでなければならない。 手順を明確に定めてあれば、計算機をその手順どおり動かして問題を 解かせることができる。」「よいプログラムの条件の一つは、 速く計算できること、 メモリー消費量の少ないこと である。 このような目標を達成するには、優れたアルゴリズムを使うことがもっとも有効である。 効率のよいアルゴリズムとそうでないアルゴリズムで、 計算時間に100倍、1000倍もの差が現われることは決して珍しくない。」 「探索」としては、 「線形探索」「2分探索」「2分探索木」「平衡木」「B木」・・ 「整列」としては、 シェルソート、クイックソート、ヒープソート、マージソート・・ 各々のアルゴリズムについて、 処理手順を、Pascalの模擬コードを交えて解説し、 計算量とメモリー消費量の得失を丁寧に説明してくださっています。 現在、「グラフ」の章・・・ ですが、あまり馴染みがなかったので、苦戦中です。<目次>1 アルゴリズムと計算量2 探索3 整列4 グラフのアルゴリズム5 文字列のアルゴリズム6 難しい問題7 さまざまなアルゴリズム付録 CとLispによるプログラム
2007.03.14
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「インターネットの起源」作者は、ケイティ・ハフナーさんとマシュー・ライアンさん。 原題は、Where Wizards Stay Up Late 〈Katie Hafner,Matthew Lyon> ○ARPANETは、軍事目的ではなかった 今日のインターネットが、ARPANETがベースになっている・・ということは、情報処理やコンピュータ入門の本にも書かれていることですが、 ARPANETの母体組織であるARPAが、アメリカ国防総省の高等研究計画局(Advanced Research Project Agency:略称ARPA)であったため、 「ARPANETは核攻撃の脅威から国家の安全を守るために構築された」という説明を聞いたことがあります。 ・・・が、このARPANETを作ったパイオニアたちによるとそれは根も葉もない噂であること。「プロジェクト発足の意図はまったく平和的なもので、全米の科学関連の研究所にあるコンピュータを相互に接続し、科学者がコンピュータ上の資源を共有することにあった」。 しいて言えば、のちに有力な開発者の一人となるランド研究所(空軍と近い企業)のポール・バランは、核攻撃を受けたときに通信システムがどこまで耐えられるかを考えていたことが、後からそう言われる要因としてあったのかな、と思います。 ネットワークの信頼性・冗長性の観点から見て、 「パケット交換」方式・・・の発明が画期的であったこと。 従来の「回線交換」方式は、AT&T独占下にあり、複数拠点からの交換ができず融通に欠けていた。 また、「パケット交換」方式で実現するためには、 ビットとパケット、メッセージを運ぶこと、 メッセージの分割、パケットの蓄積、エラーの確認、パケットの経路設計、 パケットが正常に届いたことの確認応答、届いたパケットをメッセージに組み立て直してホスト・コンピュータに行うこと等を共通言語・・・共通のプロトコルで行う必要があったこと。 そのための組織として、 NWG(ネットワーク・ワーキング・グル-プ)による手弁当でのルール作りがはじまる。 そして、このコミュニティの参加者の知見を共有化し、断定的でないルール作りの記録として、 RFC(リクエスト・フォー・コメンツ) が生まれる。 さらに、 「Telnet」や 「FTP」が生まれ、 「電子メール」が発見され、爆発的に普及する。 インターネットの誕生の途中において、 ネットワークの標準規格のバトルとして、 OSI vs TCP/IPがあった。 OSI(Open Systems Interconnection)はISO(国際標準化機構)によって制定され 各政府機関御用達ではあったが机上の空論なのに対して、 TCP/IPは、実験の成果であったこと。 米国政府がOSIプロトコルを標準規格としたが、 ユーザーは、UNIXを採用し、BSD版のUNIXに、TCP/IPが組み込まれており、TCP/IPの方がデファクトとなり、実質的にすべての人がTCP/IPを利用することになった。 「標準とは合意によって形成されるもので、命令で作られるものではない」 ARPANETが、TCP/IPへ移行し、 インターネットとなった。 1989年、ARPANETは消滅・・・ しかし、インターネットとそれを支えるバックボーンが世界中に残った。 1990年代になると、ティム・バーナーズ-リーさんが作ったWWWが登場し、 Mosaic等のブラウザの利用が普及し、今日に至ります。 本書に登場するインターネットのパイオニアの面々 リックライダー、ロバート・テイラー、ヴィント・サーフ、ラリー・ロバーツ、 フランク・ハーツ、レオナード・クラインロック、ボブ・カーン等々<目次>1章 即断即決で100万ドル2章 大聖堂を建てたのは誰か3章 第3の大学4章 プログラムと格闘する日々5章 トゥルート宛必着6章 ハッキングと喧噪と7章 電子メール8章 手にしたロケット ティム・バーナーズ-リー「Webの創成 - World Wide Webはいかにして生まれどこに向かうのか」
2007.03.13
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ちょっと気が早いかもしれませんが、10日の日経新聞に、「花見が楽しめる都市公園」が載っていたので、お花見の準備を・・。都市公園でのランキングは以下のとおり、1 弘前公園(青森県弘前市)2 円山公園(京都市) 2 上野恩賜公園(東京都台東区)4 高岡古城公園(富山県高岡市) 5 代々木公園(東京都渋谷区) 6 特別史跡公園西都原古墳群(宮崎県西都市)7 大阪城公園(大阪市) 8 盛岡城跡公園(盛岡市) 9 千秋公園(秋田市) 10 岡崎公園(愛知県岡崎市) また、全国の名所として、函館の五稜郭、秋田の角館、福島の三春滝桜、長野の高遠、岐阜の淡墨桜、滋賀の海津大崎、吉野山、熊本城 が挙がっていました。九段下・北の丸公園、鎌倉の小町通り・若宮大路伊豆高原の桜、筑波山や新治村の山桜もなかなか良かったですが、入っていませんね~・・というか、日本中、桜だらけなんだな~、と改めて思いました。お昼休みは、江戸川べりの散策と、休日は近場の真間山弘法寺あたりを押さえて、ちょっと遠出をしてみたいと思っています。 ・・・で、その時、桜の下で耳をすませて聴く曲を仕込もうかな~、と思っています。松任谷由美「春よ、来い」福山雅治 「桜坂」倉木麻衣 「Time after time ~花舞う街で~」川嶋あい(I WiSH) 「12個の季節~4度目の春~twelve seasons」森山直太朗「さくら」ORANGE RANGE「花」175R 「SAKURA」ケツメイシ「さくら」河口恭吾 「桜」中島美嘉 「桜色舞うころ」宇多田ヒカル「SAKURAドロップス」コブクロ 「桜」aiko 「桜の木の下で」aiko 「桜の時」つじあやの「桜の木の下で」 川本真 「桜」嵐 「サクラ咲ケ」松田聖子 「チェリーブラッサム」ENDLICHERI☆ENDLICHERI「ソメイヨシノ」いきものがかり「SAKURA」スピッツ「チェリー」
2007.03.12
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L・ロン・ハバード「基礎からわかる勉強の技術」 L・ロン・ハバード「学び方がわかる本―勉強は楽しい!! 」の続きで、手にとりました。 こちらは、高校生から一般向け。 内容は、「学び方がわかる本」にて紹介されていた考え方を より丁寧に解説。 学習障害の3つの原因 1.誤解語 2.マス=質量(見て分かり触ってわかるもの)を欠いていること 3.段階の飛び越し を踏まえて、その対策として、 まず第一に 「誤解語」を処理するため、 わからない言葉の撲滅として、「て・に・お・は」のような誰でも知っていると思い込んでいる言葉 を、改めて確認することの大切さと、 「辞書」の調べ方 について説明・・・さすがに真面目に読む気にはなりませんが^_^; 誤解語を解消するための「単語クリアー」という方法そのもの ズバリは実際の適用局面が難しいと思いましたが、 コーチングの例として考え、セルフコーチング・・・自問自答もあり、だと 思えば、頭の整理に使えるかも、と思いました。 ロン・ハバードさん「ダイアネティックス」という心理療法を提唱されているようですが、さすがについていけないな~、と思っています。
2007.03.12
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つくばエキスポセンターで、久しぶりにプラネタリウムを見てきました。 春の星空特集とのことで、 アークトゥルス、スピカにデネボラ・・・の春の大三角形 この3つの星に、コル・カロリーを加えた、春のダイヤモンド 日頃、オリオン座や北斗七星ぐらいしか見ることがないので、なかなか良かったです。 つくばエキスポセンター・・・1Fは、原発&ハザマ、 2Fは、JAXAがスポンサーでした(って、実際のお金の出し元は知らないのですが・・)。 帰りに、宇宙食?!を買って帰りました。 写真は、イチゴとバニラ。
2007.03.11
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ニコラス・ネグロポンテ「ビーイング・デジタル - ビットの時代」福岡洋一さん訳、西和彦さん監訳。ニコラス・ネグロポンテさんは、マサチューセッツ工科大学(MIT)、メディア・ラボの創設者。 これからの世界は、「アトム」から「ビット」へ変わる。 アナログ・物の世界からデジタル・情報の世界へ変わる ・・・「ビーイング・デジタル=デジタルになる」。 前者が、物理的・空間的・時間的制約を受けた世界であるのに対し、 後者は、ノータイム・ノースペース・ノーコストの世界・・・ 事実上無限大のデータを扱え、指数関数的な成長が可能になる世界になります。 ネグロポンテさんの話を読みながら、 「アトム」から「ビット」の世界へ、着実に進みつつあること・・ この本が書かれた1995年時点から早や12年・・・ コンピュータのCPU、メモリやディスクの容量の増大と、 ネットワークの帯域幅の拡大により、 その結果として PCの爆発的な普及と、インターネットの浸透については、 予想以上に拡大した現実があります。 課題の一つは、この膨大なリソースに、どんなコンテンツを流すか、 どんなサービスが提供されるかが依然として課題であること。 そして、 メディアラボそのものの、研究テーマである 人間とコンピュータとの「インターフェイス」の問題。 未来のインターフェースは、現在ある人間工学的なアプローチによる インターフェース設計とは、はっきり異なっているとのこと。 1970年代の米国海軍では、海軍中将が部屋の中を歩きながら、ブツブツ呟くと、 コンピュータ端末の前に座っている二等兵が、一言一句漏らさず聞き取り、さらには 必要な言葉を補って入力していた。 ・・・これぞ、究極のヒューマン・インターフェース(^_^;) つまり、将来のインターフェースは、 マウスやキーボード等の使い勝ってが良くなるというルック&フィールのレベルではなく、 コンピュータが使い手の人間の様子を判断して動作してくれるインテリジェンスを備えた レベルになる・・・べき、とのこと。 コンピュータに人間を 認識させ、 理解させ、 秘書のような役割を果たせるようにすること・・ 人工知能の研究が、ロボット工学やエキスパートシステムにような実現しやすい分野・ 実用的な分野に寄り道をしてしまい、「もっと基本的で奥の深い、知能と学習の問題を置き忘れてしまった」 と批判されています。 先日のNHKプロフェッショナルに、 メディア・ラボで研究されている石井裕さんが登場していましたが、 この文脈の中での活動なんだ、と思いました。 壮大な取り組みですが、 成果が楽しみですね~。PS VR(ヴァーチャル・リアリティ)の例として、映画「ジュラシック・パーク」の世界に入り込むということがありましたが、VRで実現したらぜひ入ってみたい! といいつつ、当面、先でしょうから、 ベン・スティーラー主演の「ナイト・ミュージアム」でも見てみようか、と思っています?!<目次>1 ビットはビット 情報のDNA 帯域幅の正体 ビットキャスティング ビット・ポリス 混じり合うビット ビット・ビジネス2 インターフェイス 人とビットが出会うとき グラフィカルなペルソナ ちょうどいいVR 見ること、感じること 話し合いは可能か? レス・イズ・モア3 デジタルライフ ポスト情報化の時代 プライム・タイムは自分が決める グッド・コネクション 面白くて難しいこと デジタル・ライフの未来像 電子表現主義者たち
2007.03.11
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先日の金子さんの本の中で、ロン・ハバードさん(1911-1986)の「勉強の技術(Study Technology)」が紹介されていたので、手にとりました。 金子則彦「金子流 ITエンジニアのための勉強の法則」・・・継続的な学習のためのマインドセット 学習がうまくいかなくなる原因を特定し、 各々の場合の対処法を明快に述べています。 学習障害・・・本を読んだり、勉強したりするのが、つまらなくなったり、退屈になっていらいらしたり、理解できなくて自分がその場にいない気持ちになったり、そのようなものを押しつけてくる人や社会に対して反抗的になったりすること。 学習におけるこの障害をいかにしたら乗り越えることができるか。 学習障害の原因は以下の3つ。 1.誤解語 わからない言葉をそのままにしていること 2.マス=質量(見て分かり触ってわかるもの)を欠いていること 3.段階の飛び越し 対策は、 1.辞書で調べること わからない言葉をそのままにせず、 わからないと思ったらわかるページまで戻ること。 2.模型・デモをつくる 曖昧で誤ったイメージから、本物に近い具体的なイメージを持つこと。 3.一段一段積み重ねること ショートカットして挫折しても意味なし。 1や2の方法を踏まえて、一段ずつ上るときちんと理解できる。 対象は、小学生~中学生向け、となっています・・・が、 大人でも新しい分野の本を読んだり、語学の学習する時は、同じ状態になってしまうな~、と思いつつ読みました。 「ラスト・サムライ」で来日した時、 トム・クルーズさんが、この本、薦めていました。 絵本の体裁で、30分で読めてしまうので、 図書館利用が良いと思います。
2007.03.11
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3月6日のサン・マイクロシステムズ主催のセミナーで、 はてなのCTO、伊藤直也さんの講演「はてなのインフラ」の話を聞いて、 改めて再認識したこと。 「ウェブ進化論」の梅田望夫さんが取締役となり、 また、「人力検索はてな」や「はてなダイアリー」で有名な「はてな」さん。 社員20名のベンチャー企業です。 2001年に、社長の近藤さんら3名の仲間が、資本金300万円でスタート。 立ち上げ直後は、人力検索がヒットせず(いまは10数万の利用者あり)、 残金3万円までに落ち込んだこと。 途中、受託開発で食い扶持を稼いだこと・・・等の苦節の時を経て、 2005年頃からブレイク・・今日にいたる。 面白かったのは、 伊藤さんもこだわっていらっしゃった 「はてなの作り方」 ・1サービスに1名から3名の少人数 ・LAMP等のオープンソースを活用した自社開発 ・自作ハードの、自社でのシステム運用 そして、それを実現している 「ソフトウェアの開発方法」 ・少ないヒト・モノ・カネ ・試行錯誤の連続、決まらない仕様 ・100%で機会損失よりも90%で ・あとでビジネス化 おそらく、こういったやり方に対して様々な批判や疑問等 がこれまでにあったからだと思いますが、 この方法が取れるのも、 「はてな」が「ウェブベンチャー」であるから。 つまり、「ミッションクリティカル」なシステムではないから。 「ミッションクリティカル」なシステムか否か問わず 同一の土俵で、 「SIベンダー」と「ウェブベンチャー」の技術者が アーキテクチャー論やプロダクト選定の議論をしても不毛、と。 そのとおりだと思います。 50点を、80点・・・もうちょっと頑張って90点にする努力を1とするなら、 90点を99点にするためには、5倍の努力が必要だし、 99点を100点にするためには、10倍の努力でも足りないかもしれない。 ベンチャーは。そんなことに少ないヒト・モノ・カネを投入できないし、 するべきでない、ということだと思います。 「はてな」のサービスがストップしても新聞ネタになることはない・・もしあっても せいぜいコラム程度でしょうが、 銀行のATMの金額が1円違っていたら、新聞の一面はもちろんのこと・・経営陣が一新するかもしれません。 システム化の目標・・・品質とコストのバランスはいつも議論されることですが、 ミッションクリティカルか否かを分けて議論することの大切さ・・投資効果の判断 を再認識しました。 はてなさんのベースとなっているインフラ・ミドル・アプリケーション等が 特殊なものではなかったことが意外。 この道具立てならば、 大手ベンダーの研究所の若い衆なら、ある意味、半年程度で理解できる世界かも。 ・・・でも、歴史的にもパロアルト研究所が、ビジネスにできなかったのと 同じ構図がここにもあるんだ、とちょっと愕然ともしました。
2007.03.10
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公鍵暗号方式を発明したホイットフィールド・ディフィー、マーティン・ヘルマン、ラルフ・マークル。 オリジナルな研究をやることについて、 ヘルマンさんの言葉がとても良いので紹介します。 「・・オリジナルな研究をやるということは愚か者になることなのです。 諦めずにやり続けるのは愚か者だけですからね。 第一のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアはコケる。 第二のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。 九十九番目のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。 百番目のアイディアが湧いて大喜びするのは愚か者だけです。 しかし、実りを得るためには、百のアイディアが必要かもしれないでしょう? コケてもコケても大喜びできる馬鹿でなければ、動機だってもてやしないし、 やり遂げるエネルギーも湧いてきません。 神は愚か者に報いたまうのです。」 大愚者は大賢者に通じる・・・ サイモン・シン「暗号解読 - ロゼッタストーンから量子暗号まで」
2007.03.10
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「問題解決のエキスパートは、相矛盾する二つの資質をそなえていなければならない。 たえまなく湧きあがる想像力と、じっくり考えるしぶとさである。」 ハワード・W・イーヴズ サイモン・シンさんの「フェルマーの最終定理」の中で、 お気に入りの一節は、 アンドリュー・ワイルズが、7年間も自宅の屋根裏部屋に籠もって 研究を続けたところです。 その時間をどのように捻出し、 また、どのように研究に取り組んだのか は、とっても興味がありました。 「ワイルズはフェルマーの最終定理に直接関係のない研究からはいっさい手を引き、 ひっきりなしに開かれている専門家会議やコロキウムにも顔を出さなくなった。 ・・・(プリンストン大学の教授としての最低限の講義等の責務を果たすと) ・・できるかぎり自宅で仕事をすることにした。 そうすることで、大学教員につきものの雑用から逃れようとしたのである。 自宅ならば屋根裏の勉強部屋に引きこもることができる。」 数学者仲間に疑われないため、フェルマーとは別の研究成果を発見し、 それを半年毎に、小さな論文として発表し続けることで、周囲の人の目から隠れた。 ワイルズ曰く、 「私は勉強部屋に上がると、何かパターンを見つけようとしました。 小さな問題点を解明するために計算してみたり、 数学のどれかの領域の概念に自分の問題をあてはめてみたりもしました。 参考のために本をめくって、そこではどういう扱いになっているかを調べたこともあります。 変形してみたり、少し先まで計算をしてみたり・・・。 そんなことをしながら、これまでの手法はどれも使えないと何度か実感したのです。 そうなると、まったく新しい何かを見出さなければなりません。 しかし、どこを探せばいいのか - それが皆目わからないのです。」 「大事なのは、どれだけ考え抜けるかです。 考えをはっきりさせようと紙に書く人もいますが、それは必ずしも必要ではありません。 とくに、袋小路に入り込んでしまったり、未解決の問題にぶつかったりしたときには、 定石になったような考え方は何の役にも立たないのです。 新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題に向かわなければならない。 その問題以外のことを考えてはいけない。 ただそれだけを考えるのです。 それから集中を解く。 すると、ふっとリラックスした瞬間が訪れます。 そのとき潜在意識が働いて、新しい洞察が得られるのです。」 日頃は即行主義・・・、長時間の労働はできても、長時間の思考・・というのは訓練しないとできないもの。一つことだけを考えようとしていても、思考は四方へ発散し、時間だけがたったというのが常なので。 でも、こういう話好きですね~。
2007.03.10
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先日読んだクヌースさんの本が、面白かったので手に取りました。 有沢誠編「クヌース先生のプログラム論」 主人公は、無人島でバカンスを過ごす、アリスとビルというカップル。 カラフルな明るい表紙に、浜辺で過ごすカップルの挿絵がいっぱいある絵本みたいな本。 そこで展開されるお話は、 最低限の規則から、 1+1 = 2 やら x+y = y+xといった中学一年生で習った数の世界の式を、一つ一つ定理として証明していきます。・・・・が、 それは、 「世界一長い1+1が2であることの証明」であったり、 また、証明の基本として、 「数についてまだ証明していないことは使えない」 ので、一つ一つ厳密に、証明を積み重ねていかないといけません。 x や y が数だとしても、 x+y が数であるかどうかは自明のことではない。 x+y が数であることを証明して初めて、計算に使える・・・ 最初で投げ出そうかと思いつつ30ページ過ぎたところから、 数学を題材にした小説を読むことに切り替えました。 中高生でも理解できる・・・という惹句もある一方、 数学科の学部の2・3年生を対象として、半年の講義のテキストに使ってもよいとのこと。 物語を通して、クヌースさんが言いたかったことの一つは、モノゴトを学ぶ時の姿勢・教育論があります。 主人公たちの言葉を借りていうと、 「わくわくとか美しさとかって、発見するからあるんで、聞いててもだめだよね。」 「前は退屈だったのは、全然参加してなかったからよ。 他の人がやったことを吸収しろって言われただけだったのね。 それに知っている範囲では、とくにどうってこともなかったし。」 とか、 子どもができたら教えるべきことは何だろうって考えて、 今回の旅で、二人が見つけた数の理論を教えるかというアリスの質問に対し、ビルは 「いや。自分で見つけた方が面白いだろう。」 「でも何もかも自分で見つけることはできないのよ。何かの補いは必要よ。」 「でも、ものをおぼえるというのは、本当は自分で発見する過程じゃないのかなあ。 いい先生って、学生に自分で考えることを助けるんじゃない?」 その結果が、 学生の頃、大嫌いだった数学が、夢中になっている自分を発見。 「・・私もわくわくしているわ。麻薬よりもいいんじゃない? 脳は薬なんか使わなくても、自分で自然に刺激できるのよ。」 って・・・こんな境地になれたら最高ですね~。
2007.03.09
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「暗号解読 - ロゼッタストーンから量子暗号まで」サイモン・シン。青木薫さんの訳。 サイモン・シンさんつながり&暗号関連本、とのことで手にとりました。 サイモン・シン「フェルマーの最終定理」・・すべての数学の歴史は、この問題を解くためにあった サイモン・シンさん、暗号解読の歴史というドキュメンタリーのこの素材を、ストーリーテラーとして本当に上手く料理されてます。 どの章も、面白くてワクワクしながら読み進みました。 冒頭に、暗号の重要さを説明する例として、 16世紀後半のスコットランド女王メアリーの悲劇を紹介・・・暗号が破らなければ助かるが、暗号が破られると死刑・・・という究極の状況。 メアリーの話は、エリザベス女王との確執という英国史の一幕として知っていましたが、暗号化と暗号解読の攻防という側面、ハラハラしながら楽しむことができました。 ここでの教訓が、「弱い暗号を使うぐらいなら、最初から暗号など使わない方がましだ」ということ。 「ビール暗号」・・・1822年にトマス・J・ビールという若者が残した3枚の暗号化された文書が、ビールとその仲間たちが見つけたゴールドラッシュ時の宝物の隠し場所を示している、という噂をたよりに、150年以上の時を越えて、暗号マニアを魅了する。 中には、本職を忘れて暗号解読にのめり込み、赤貧に沈むものもいたりして・・ 宝探しを乗り出す前の忠告して 「暗号解読をやるのは生業の余暇だけにしておくこと。 余暇がなければ、この件にはかかわらぬことだ。 ・・・繰り返すが、夢かもしれないことのために自分と家族を犠牲にしてはならない。」 第一次世界大戦、第二次世界大戦が、暗号化と暗号解読者との戦いでもあったこと。 ドイツ対ポーランド・・・エニグマ対レイェフスキ ドイツ対英国・・・エニグマ対ブレッチレー(チューリング) 日本対米国・・・パープル対ナヴァホ暗号 ロゼッタストーンのヒエログリフの解読や、 ギリシャの線文字Bという古代の未解読文字の解読が、暗号解読と同じプロセスであったこと。 現代では、レビーさんの本「暗号化」にも詳しい、「公開鍵暗号方式」、 フィル・ジマーマンさんの「PGP」を巡る物語は外せません。 ホイットフィールド・ディフィー、マーティン・ヘルマン、RSAの3人衆、フィル・ジマーマン等の写真が載っていました。 暗号解読という作業、非常に長時間に渡って集中力を使うためか、 自殺したアラン・チューリングを別としても、 短命な方が多いように思いました。<目次> 第1章 スコットランド女王メアリーの暗号 第2章 解読不能の暗号 第3章 暗号機の誕生 第4章 エニグマの解読 第5章 言葉の壁 第6章 アリスとボブは鍵を公開する 第7章 プリティー・グッド・プライバシー 第8章 未来への量子ジャンプ 最近読んだ暗号関係の本。 スティーブン・レビー「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」 結城浩「暗号技術入門-秘密の国のアリス」 シムソン・ガーフィンケル「PGP - 暗号メールと電子署名」
2007.03.08
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サン・マイクロシステムズの藤井彰人さんの講演 「2.0時代のインフラに必要なこと」の資料の中で、 「ITにおける不都合な真実」 の説明がありました。 ちょっと言葉を補って紹介してみると、 ・ブログやSNS等のサービスの利用者として、 週当たり300万人の人々が新たに参加し、200Wattes/PCが 必要となっている。 ・サーバーの総消費電力量は、 2000年から2005年の間で、2倍に増えた。 米国では、2005年時点で、カラーテレビの電力量を並び、 現在は超えている。 <AMD調査> ・メガ・データセンター(サーバー100万台)の電力需要は、 27万8千件の家庭に相当。 将来的には電気代がハードウェアにかかるコストを上回る、<Google> というように、 完全にエコに逆行! → 「エネルギー危機 持続可能な経営」 へ転換することが必要 サンさんの役割としては、JavaやSolaris等で有名ですが、 コア・コンピタンスは、データセンターにおけるサーバー群にふさわしい サーバーを提供すること。 サンさんの推奨する最新のサーバー(64 Threads in 2007)とそこで使われているチップは、 10年前のサーバーマシンと比べて、 消費電力量が、約24分の1(9620Wattes→410Watts)になっている。 新規のサーバーは、サンのマシンで・・・ということなんだと思います。 でも、データセンター会社は、課題は真摯に受け止める必要ありますね。 ・・・弊社も、お昼休みは消灯しています。 ここ数年元気がなかったサンさんですが、 今年、復活したようでした。 映画「不都合な真実」・・アル・ゴアさんの名講義
2007.03.07
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サイモン・シン「フェルマーの最終定理」Simon Singh「Fermat's Last Theorem」青木薫さんの訳。 17世紀のフランスの数学者ピエール・ド・フェルマー(Pierre de Fermat)が提示し、以降、3世紀の間・・360年間、あまたの数学者や数学愛好家を悩ませ続けた「フェルマーの最終定理」が、1994年9月、アンドリュー・ワイルズによって証明されるまでを追ったドキュメンタリー。 英国BBCのTVドキュメンタリー番組の書き下ろしなので、 ちょっと数学に興味ある文系にもうってつけ?! いまさらなのですが、ビデオでも見てみたいな~、と思いました。 ワイルズさんのインタビュー等が中心か、と思っていましたが、 「フェルマーの最終定理」を狂言回しにした、 数学の歴史を一挙に辿ったものになっていました。 すべての数学の歴史は、この問題を解くためにあった・・・。 紀元前5世紀のピュタゴラスの定理(三平方の定理)のピュタゴラスが、「数」を神秘的な崇拝の対象とした宗教団体、ピュタゴラス教団をつくり、600人の弟子(・・うち女性が20数名いた)たちとともに、数学の研究をしたことからひもとく。 教団を作った当時のピュタゴラスが、自身の専門を レオン僭主・・・「(王であるかのような権力を)僭称する(ポリスの)主(あるじ)」に問われて答えた言葉がいい。 「私はピロポロス(知恵を愛する人)です」と。 「レオン公、人生とは国民的祝典のようなものかもしれません。 ある者は賞金を目当てに、またある者は名声と栄誉を得ようとしてここに集まってきます。 しかし、ここで起こることすべてを観察し、理解しようとして来る者は多くありません。 同じことが人生についても言えましょう。 ある者は富への愛によって動かされ、ある者は権力と支配を欲する情熱に盲目的に引きずられています。 しかしもっとも優れた人間は、人生の意味と目的とを見出すことに専心するのです。 自然のヴェールを剥ごうと努力するのです。 これこそ私が、知恵を愛する人と呼ぶ人間です。 というのも、あらゆる点で非の打ちどころのなく賢い人間などおりませんが、 知恵を愛する人は、自然の神秘への鍵として知を愛することができるからです。」 まるで、ソクラテスの「フィロソフィア(愛智)」ですね。 でも、ピュタゴラスさん、「無理数」を認めることができなくて、発見した弟子を溺死させたり、入学試験を落とした青年に逆恨みされて、最終的に教団に火を放たれ焼け死んでしまう等残念ながら「非の打ちどころ」がなかったわけではないことも書かれています。その後、エウクレイデス(ユークリッド)、オイラー、ガウス、そのガウスとも交流のあったソフィー・ジェルマンら・・。 近代では、ヒルベルトと同時代の数学者たちが一同に、公理を基に、古今東西すべての定理を改めて導きだそうとしたプログラムを実施する。・・が、ラッセルが、証明できない問題があるかも・・という疑問を示唆したこと。そして、疑問の極みは、ゲーデルが「不完全性定理」で、証明も反証もできない命題が存在することと、自身の無矛盾性の証明もできないことを示し、もしかして「フェルマーの最終定理」もそのような証明できない問題の一つかもしれない・・ことがわかったこと。 でも、二人の日本人、谷山豊(とよ)と志村五郎によってたてられた「谷山=志村予想」を解くことが、「フェルマーの定理」を解くことにつながることが示されたこと。 そして、アンドリュー・ワイルズが、7年間に渡り屋根裏に籠もって考え続けたこと。 ついに、「ここで終わりにしたいと思います」という言葉で幕を閉じる・・ と思ったら、6名のレフェリーによる審査によって、1点のほころびが発見される。 このほころびを繕うため、世間の喧騒からまた隔絶し、14ヶ月間さらに籠もる。 とうとう大団円を迎える後半は、息詰まる物語でした。 「ある意味で数学者はみな、一人一人別の道をたどり、別の目標を立てながら、 実はフェルマーの最終定理に取り組んでいたのだという。 なぜならその証明には、現代数学のすべてが必要だったからである。」蛇足ですがπ(パイ)の不思議・・・ 川の水源から河口までの直線距離と、蛇行した実際の川の距離の比を測ると、3.1415・・・倍、π(パイ)になる。 カオスと秩序のせめぎあい・・・その結果が、π(パイ)になる!!!! 藤原正彦・小川洋子「世にも美しい数学入門」・・・天才数学者の生まれる条件 の中にも、ビュッフォンの針の問題「間隔10cmで無数の平行線が引かれている平面に,長さ5cmの針を落としたとき,針が平行線と交わる確率は、1/πである」・・・が紹介されていましたが、ほんと不思議。 数学者の立場からみた、ワイルズさんの取り組みに対する評は、 ティモシー ガウアーズ「1冊でわかる数学」・・・・26次元の世界 にもありました。<目次>第1章 「ここで終わりにしたいと思います」第2章 謎をかける人第3章 数学の恥第4章 抽象のなかへ第5章 背理法第6章 秘密の計算第7章 小さな問題点第8章 数学の大統一補遺
2007.03.06
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いま帰ってきましたが、「ガイアの夜明け」始まりましたね。今日のテーマは、「成長を買う! ~沸騰する新興国投資ブーム~」「中国をはじめとするBRICs(ブラジル、ロシア、インド、チャイナ)、ポストBRICsのベトナム」等の紹介がありそうです。 先週来、日本株トホホ市場なので、 目先を変えて!
2007.03.06
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「PGP - 暗号メールと電子署名」シムソン・ガーフィンケル(Simson Garfinkel)さん。監訳は、山本和彦さん。この本の主役は、PGP (Pretty Good Privacy) の開発者フィル・ジマーマン(Phil Zimmermann)さんです。 先日のレビーさんの本の中でも、PGPの歴史とともに、ジマーマンさんの人となりのことも紹介されていましたが、この本はずばりPGPを中心に取り上げているので、より詳しい説明となっています。 スティーブン・レビー「暗号化 プライバシーを救った反乱者たち」 ジマーマンさん、レーガン政権下で、核戦争の恐れが高まった時、まずニュージーランドへの移住を考え、その後、反核兵器運動に身を投じるのですが、その途中、独学で「軍事政策評論家」になって、米国全土を飛び回ったりするなんとも強烈な方でした。このジマーマンさんが、RSAの公開鍵暗号方式に出会って、PGPを開発する過程と、それを流通させ、PGPそのものが発展していく過程が丁寧に描かれています。 この過程、ライセンス問題や米国政府機関との輸出規制問題とで、かなりきな臭いものになっており、紹介されているジマーマンさんの行言動も微妙なものです。 それでも、1994年のジマーマンさんの発言を聞くと、 暗号化技術が政府に独占されるよりは、みんなのPGPになったことを首肯します。 「彼は中米の人権保護主義者で、殺人部隊の残虐行為を詳細に文書に残しています。 彼の文書は目撃者へのインタビューに基づいています。 もし政府軍にこれらの文書を取り上げられたなら、 彼らは目撃者を探し出して処刑してしまうでしょう。 だから、彼はPGPでそれらの文書を暗号化したのです。」 クリントン-ゴアの政権下にて、NSA(米国の国家安全保障局)謹製の悪名高いクリッパーチップという暗号化装置が導入されようとした時、当時の政権が「アメリカ市民は、解読不可能な商用の暗号製品を使用する権利を持っていない」と考えていたこと。共和党はもちろんのこと、民主党も政権持つと、「プライバシーの権利」は軽いんだなあ~、と再認識。 PGPはこの政府の考え方に対して、風穴をあけるものでした。 しかし、違法か否かのルールが明文化されておらず、その判定が当局の裁量に多分によっていたため、研究者・利用者とも、神経質になっていました。 このPGPの輸出規制の問題、1999年12月13日に、ようやく一部の国を除いて解禁となり、アメリカ国外でも合法的な利用が可能になりました。 暗号化のアルゴリズムに対する安全性・信頼性について「アルゴリズムが強いか弱いかを判断する唯一の信頼できる方法は、 アルゴリズムを公開して、その欠陥が発見されるかどうか見守ることである。・・・ 「新しいアルゴリズムを開発したけれども、アルゴリズムの強さが損なわれるので その動作方法を公開するわけにはいかない」 という人を信頼してはならない。 そのような人が開発したアルゴリズムを使用して重要な情報を保存したとしても、 攻撃者はそのアルゴリズムを実装したプログラムを購入して、プログラムを解析し、 その動作方法を見つけてしまうだろう。 暗号が本当に安全かどうかは、そのアルゴリズムが公開されており、 対等の相手による検査を受けているかどうかで決まる。」 ・・・これって、国力の強さの鍵が、オープンさとオープンに基づいた競争に勝って 初めて強くなる、ということと同じですね。7章以降は、「PGPの使用法」となっていますが、日本語版が1996年に刊なので、前提は、PGP2.6。2005年8月にPGP9.0.2が公開済みなので、インストール手順等は、他の本か仕様書を当たる必要があります。しかし、6章まででは、十分に一読の価値があると思います。<目次>1部 PGPの概要 1章 PGPの基礎 2章 暗号の基礎2部 暗号の歴史と政策 3章 PGP以前の暗号 4章 PGPの歴史 5章 プライバシーと公共政策 6章 暗号の特許と輸出規制3部 PGPの使用法 7章 ファイルの保護 8章 PGP鍵の作成 9章 PGP鍵の管理 10章 電子メールの暗号化 11章 電子署名の使用法 12章 鍵の証明と配布 13章 鍵の削除、利用の停止、鍵の寄託 14章 設定ファイル 15章 インターネット鍵サーバ付録PGP Simson Garfinkel
2007.03.05
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外為どっとコム主催の「TOKYO GAITAME SHOW 2007」で、 竹中平蔵さんの講演「激動の世界の中で、個人投資家は何をどう見るべきか!」を聞きました。 蟹瀬誠一さんが、竹中さんの聞き手役。 1時間20分たっぷりのお話だったので、ポイントだけ紹介。蟹瀬さんが出した質問は、10個。1.安部政権が支持率低下しているが大丈夫か?2.金融不安は無くなったのか? 3.デフレは消えたのか?4.グローバリゼーションにより、企業が潤っても個人に回ってこない構造があるように思えるがどう考えればよいか? 5.ケインズ理論には、「欠乏の時代」「潤沢の時代」「安定の時代」の3つがあるが、 現在は「安定」ではなくなっているようだが、どのように時代状況を捉えればよいか?6.アメリカ経済の先行きはどうか?7.中国経済は大丈夫か?8.日本の株式市場の透明度は海外から見てどうか?9.東京都知事選挙をどう見るか?10.これから富む国は(投資対象の国は)どこか?1.安部政権が支持率低下しているが大丈夫か? 安部政権については・・「ほころび」が出始めている。 一言でいうと「エンジンはあるが、ガソリンが不足している」 エンジンとは、経済財政諮問会議がある・・様々な諮問委員会があるが、この会議のみが総理が議長になっており、リーダーシップがとれる。 ガソリンとは、民間からの政策提案としてのペーパーだが、これが、小泉政権時の半分になっている。 理由は・・正論を吐けば揉め、叩かれる。この揉め事を避けようとする風潮になるのではないか。 私も経験したことだが、波風立てると「ないことないこと書かれる」のは、つらい。 民間人の多くは、同じような立場にある。2.金融不安は無くなったのか? 財務大臣になった当時、不良債権は8.4%だったが、いまは1.9%。 大手銀行の破綻から、連鎖倒産へという意味ではほぼない。 だが、海外の金融機関に比べて、収益力は低く、まだまだ課題は多い。 郵便局は、郵貯銀行に民営化されるが、これからが大変。 その道一筋の東京三菱UFJや三井住友が、国際的にみてまだまだなのに、 これまで国家公務員だった職員が、即応できるか・・いやしなければならないのだから。 でも、90年代以降の日本経済を引っ張ったのは、 民営化されたNTTなりJRであったこと・・JRが20年も料金値上げしていないことは 評価すべき・・を考えると、 郵便業務は物流業界、郵貯銀行は銀行業界、保険業務は保険業界へ、遊休の土地を利用した 再開発は不動産・デベロッパー業界へ新しい競争を持ち込み、日本経済を活性化してくれるはず。3.デフレは消えたのか? 全く終わっていない。エネルギーと生鮮食品を除いたコアの消費者物価指数はいまでもマイナス。 GDPデフレーターはマイナス0.15%。 インフレで利上げするのならわかるが、ゼロ金利は異常だから上げる、という理屈はない。4.グローバリゼーションにより、企業が潤っても個人に回ってこない構造があるように思えるがどう考えればよいか? 国際経済学の要素価格均衡化の問題・・この要素とは、資本や労働のこと。 長期的に見て、給与の高い国の給料は下がり、低いところは上がるといったもので、 一般論としては確かにそうだが、いまの状況は違う。 不均衡が生じているのは、世界的な現象であり、その理由は グローバリゼーションの問題よりは、フロンティアが拓けた時代であるから。 「格差問題」は「貧困問題」としてフォローすべきこと。 5.ケインズ理論には、「欠乏の時代」「潤沢の時代」「安定の時代」の3つがあるが、 現在は「安定」ではなくなっているようだが、どのように時代状況を捉えればよいか? ケインズ理論は、3つの段階で時代を説明したが、3つの段階で終わるとは言っていない。 現在は、IT・デジタル革命やバイオ革命で、フロンティアが拓けた時代。 安定の時代から、再び、潤沢の時代に戻った。 いつまでの潤沢の時代が続くわけではないが、時代認識を改めることが必要。6.アメリカ経済の先行きはどうか? アメリカ経済は好調だったが、貯蓄率の低さ等変わっていない弱さもある。 経常収支の赤字は、日本や中国が黒字として積みあがっている。 その点で、注目すべきは、外貨準備高である。 世界的に見て、円建ての資産が、過去7%程度だったものが、 現在、半分になっている。円が減った大半は、ユーロに行った。 今後、どこかで急激に、「円高」になってもおかしくないと考えている。7.中国経済は大丈夫か? 中国の不良債権問題は、20%を超えているといわれ、 中国の政府当局も認識している。 どこかで調整が入る。 先週の上海株の6.9%マイナスが、いますぐ暴落につながるとは思っていないが、 歴史を後で振り返ってみて、調整のための「最初の兆候」といえるようになるかもしれない。8.日本の株式市場の透明度は海外から見てどうか? 著しく透明度がないとは思われていない。 しかし、金融庁の職員が3倍になり、改善命令をバンバン出し始めた。 これまで「事前裁量-事後チェック」だったが、 最悪なのは「事後裁量」になること。 これを防ぐには、「事前ルールの明確化」。このルール作りとルールの開示を指示している。9.東京都知事選挙をどう見るか? 東京都の予算は、カナダ一国に匹敵。 日本人、10人に1人が東京都民。 よく「東京は良いけれど地方は大変」という言い方がされるが、これは疑問。 東京は、上海・香港・シンガポールと戦って勝たないといけない。 負けると、地方ももっと悪くなる。 アジアの中で戦う都市になる必要がある。 また、地方自治体の財源問題は、はっきりいって、 「東京」と「それ以外の地方」の問題。 地方からみると、東京のお金がどうばら撒かれるかにかかっている。 これは都民の利害と真っ向から対立し、いずれ大きな問題となる。 リーダーに必要なのは、1.構想力、2.都民に語れる人、3.戦う人(様々な既得権益と)。 10.これから富む国は(投資対象の国は)どこか? 世界的にみて、小さい国の方が豊か。 ルクセンブルク、スイス、香港、シンガポール・・・。 そして、大国では唯一、アメリカ。 小さな国が豊かになるのは、オープンな国であるから。 オープンにして競争力をつけることで豊かになれる。 「弱者を守る」という言葉は聞こえは良いが、言い換えると「非効率を温存すること」 「非効率を温存する」して、豊かにはなれない。 BRICs・・・はどうか? それは「オープン」になれるか否かで判断されては、と。 今回も、竹中さん、語り口明快でしたが、「3.デフレは消えたのか?」の中で、 現在はデフレは継続中、金利は上げるべきではない、と改めて主張されていました。 しかし、不動産や株等の資産インフレはすでに始まっており、 また、バブル期も消費者物価指数そのものは横ばいだったことを考えると、 終始一貫して一度も「資産インフレ」について言及されないのか不思議でした。 蟹瀬さんも含めて、これは明らかにポジション・トークではと思いましたが、 みなさんいかが?
2007.03.04
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ティム・バーナーズ-リー(Tim Berners-Lee)「Webの創成 - World Wide Webはいかにして生まれどこに向かうのか」高橋徹さんの訳。 読み終えて、すごく心があったかくなる本です。 この本、適齢期になった「ハイパーテキスト」と「インターネット」を結婚させ、 HTTP、URI、HTMLによって、 Webを最初に作られたティム・バーナーズ-リーさんの本です。 インターネットそのものは、1970年代にはあったものの、 現在のようなブラウザを利用して、ハイパーテキスト上のリンクをクリックするしかけを 作り、World Wide Webと名づけたこと。 この研究は、米国でも、コンピュータの専門家によるものではなかった。 スイス、ジュネーブにある高エネルギー物理学共同研究機関CERNの研究員として、バラバラになった研究資料を、共同利用するために検索可能にするためのしくみとして、現在ならCERN内部のイントラネット上の様々なサーバー群を検索する「Enquire」というソフトを開発されたこと。 しかも、この開発作業も、CERNの本業とは直接関係ないため、いつ中止の勧告を受けないかビクビクしながら、非公式に進めていたこと。 そのためなのでしょうが・・ティムさん自身、のちに博士号を取得することもなく、また、IT起業家のような富を得ることもないですが・・・家族とのつつましいけれど幸せな生活の様子が描かれています。 「私がWebから多額の金銭を得なかったことに動揺していないかと尋ねる人がたまにいる。 ・・たいがいの場合、そういった人々はアメリカ人で、ヨーロッパ人ではない。 私をいらつかせるのは、人間の価値は、その人物がいかに重要な地位にあって経済的に 成功しているかにあり、それは金銭の額によって測定できるという恐ろしい考えなのである。 この考えは、世界中の科学技術の場面において新たな飛躍を求めて知見を展開している 研究者に対する軽蔑を意味している。 私の育った環境では、根幹をなしていたのは、金銭的な報酬についてはそこそこにし、 何よりも自分が本当にやりたいことを優先するという価値観であった。・・」 CERNが欧州におけるWebの拠点から撤退するのを機に、米国のMITへ移り、以後、W3C(World Wide Web Consortium)の立上げから関わり、Webを管理することを志向するいかなる機構や企業の試みにも抵抗しながら、Web普及のためのルール作りの一翼を担い続けていらっしゃいます。 「Webは技術的な創造物というよりは社会的な創造物である。 私はWebを技術的なおもちゃではなく、人々の共同作業の手助けとなるような 社会的効果を生むものとして設計した。 Webの最終目標は、世界中に散らばっている私たちが織りなしている網の目のような 存在を支援し、改善することである。」 ただWebの歴史が、善意によって順風満帆に進んだわけではなく、みなさんご存知のように、 マイクロソフトがOSにIEをバンドルして発売しようとし、独占禁止法で訴えられたこと・・これは「媒体とコンテンツの分離」の観点からいうと、 特定のブラウザを利用することによって、バイアスのかかった特定のポータルサーバーや検索エンジンを利用させられてしまう危険性にもつながっていること。 このことは、現在のグーグルの検索エンジン一人勝ちの危険さも示しています。 最後に・・といっても、2001年時点の予測になりますが、 Webによるコンピュータ同士の共同作業の実現を可能とする「Semantic Web(意味をもつWeb)」を紹介されています。 7年経った現在、XMLベースのWebサービスの利用、特に、BtoBの分野では実現しつつあると思います。 また、Webの世界観については、サラリとこう語る。 「極端な見方をすれば、世界はもっぱら関係性だけからなるものであり、 それ以外の何ものでもないと見ることが可能である。・・ ある情報は、事実上は、それがどんな情報とどのように関係しているか、ということによってしか定義することはできない。意味には、それ以上の含意は事実上ほとんどないのである。 関係の構造がすべてである。」 だからこそ、関係性を担保するためのしかけが必要ということなのでしょう。 これって、「差異の体系」・・「構造主義」そのもの。 ティムさんから、こんな言葉が聞けるとはちょっとびっくりでした。 「進化のおかげであるかどこかの精霊のおかげであるかは知らないが、 人間はどうも「正しい」ことをしているときこそが一番面白いと感じるようにできているようである」 ティムさん、本書を一貫して、人間と社会への善意を持っている点、 共感しました。<目次>第1章 Enquire Within upon Everything/万物の探索 第2章 Tangles,Links,Webs/もつれ、つながり、網の目 第3章 info.cern.ch/CERNのサーバ 第4章 Protocols: Simple Rules for Global Systems/ プロトコル-地球大のシステムのための単純なルール 第5章 Going Global/地球大の世界へ 第6章 Browsing/ブラウジング 第7章 Changes/状況の変化 第8章 Consortium/コンソーシアム 第9章 Competition and Consensus/競争とコンセンサス 第10章 Web of People/人々の網の目 第11章 Privacy/プライバシー 第12章 Mind to Mind/思考をつなぐ 第13章 Machines and the Web/マシンとWeb 第14章 Weaving the Web/Webの創成
2007.03.04
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外為どっとコム主催の「TOKYO GAITAME SHOW 2007」で、阪神タイガース・シニアディレクターであり、北京オリンピック代表監督の星野仙一さんの特別講演、聞いてきました。 お話のトーンは、「鉄板少女アカネ」ではないですが、 「熱くて悪いか!!!」 現役時代、巨人キラーと呼ばれたものの、 最近の若者にはいまの弱い巨人のイメージしかないので値打ちがわかってもらえない。 当時は、V9時代の強い強い巨人を相手に勝ったんだ、と。 テレビの視聴率が落ちた・・・といってもその大半は、日本テレビが落ちただけ。 巨人ファンは、強いものしか応援しない(劣等感の持ち主?!)。 だから、野球界のためはもとより、私のためにも、巨人は強くなってもらわないと困る。 また、視聴率が落ちた理由として、 テレビ画面を通して、選手のプレーから、 熱さと感動が伝わってこなくなった。 冷めた時代だといってはそれまでだが、 弱いチームの監督を長年勤めてきて、テレビを通して叱り飛ばしたり蹴飛ばしているシーンをご覧になった方も多いかもしれないが、いつも怒っていたわけではない。 弱いチームほど、選手は叱れ慣れていない。 弱いチームほど、良いか悪いかをきちんと問うことが大切。 だから、悪い結果となった場合、なぜこうなったのかの原因を考えさせないといけない。 叱る基準は、野球の基本に忠実であったか否かだった。 見て見ぬふりはできない性格だから、基本をいい加減にするプレーは絶対許せなかった。 でも、選手と向き合って、理由を問いただしてから、自分の考えを説明すると腑に落ちて 安心して次から行動を変えてくれるようになった。 北京オリンピック代表監督に選ばれて・・ 監督はコーチを3人選ぶことができる。 その選定にあたって、 打撃コーチは、タイガースでも一緒で、打力をアップさせた田渕。 内野守備コーチは、山本浩二の顔がすぐに浮かんだものの、浩二は外野出身だし・・と思いつつ、 若かりし頃、いつか3人で同じユニホームを着てやろうな、といったのを思い出し、これがチャンスだと思い決めた。 投手コーチは、アテネでも実績があり、しっかりものの大野。 田渕も浩二も、こちらから一言も、コーチになってくれ、とは言わなかった。 「お願いする」と言ったのに対して、 田渕は「親しき仲にも礼儀あり。コーチに選んでくれてありがとう」というメールを寄越し、 浩二は、「何も断る理由はない」と二つ返事だった。 もし、「考えさせてくれ」と言ったら、「もういらん」と断るつもりだった。 男三人これだけの人間ができている。 10日間かけて、各チームのキャンプを4人で回ったが、あくまで表敬訪問。 決してこちらから出てください、なんていわない。 協力なんていらん。野球に感謝して、野球界を一緒に盛り上げていこうという気持ちのあるものだけでいい。 ・・・といっているためか、脅しているつもりはないが(^_^;)、 現在、参加拒否している選手はいない。 一昨年、巨人の監督の候補に挙がった時、巨人の大勢のOBのみなさんたちに、バッシングを受けた。 バッシングを受けながら、これは「ひがみ」だな~、と思い、とっても嬉しくなった。 巨人キラーとして、シーズンもオフも巨人と戦い続けてきたが、巨人の監督として声がかかる、 野球人としてこんなに嬉しいことはないではないか。 俺は絶対にひがむ人生はやめよう。 人にひがまれる人生を送りたい! アテネの後の長嶋さん、WBCの後の王さん・・・ 倒れる前の当時の長嶋さんや王さんからも、 日の丸を背負って戦うことのプレッシャーはものすごいことと言われている。 私は賢いから(笑)、 一人で背負わずに、田渕と浩二の3人で背負おうと思った。 いまは生活の9割9分を、北京のために考えないといけないのだが、 今日の話は、監督要請の前からのお約束だったので来た。 これから、田渕と浩二と会います。
2007.03.04
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12月9日に申し込んで、すっかり忘れていたGAGAの最後の優待DVDが届きました。「ナイロビの蜂」を、第一希望にしていましたが、到着したのは、第二希望の「私の頭の中の消しゴム」でした。保有していたGAGA株は、USENさんになりましたが、現時点、5万円のマイナス。DVD1枚、5万円でした~(T_T)/~~~ GAGA・・・・最後の優待申込
2007.03.03
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今日、キューピー優待の受け取りました。写真は、100株1000円分の優待です。昨年、一昨年と比べてみると・・・写真、上段は、今年2007年。下段の左側が昨年2006年、下段の右側が一昨年2005年。ジャム2個、パスタソース1個ドレッシング1個、パン工房ベーコン&エッグ(マヨネーズ風味))1個昨年に比べると、ジャムが1個増えていました!でも、箱がちっちゃくなってるような?!一昨年の80周年記念には及びませんが、昨年よりちょっぴり奮発いただいたかたちでしょうか。 キューピー優待到着<2006年>2809 キユーピー権利確定月 11月末日 100株以上 1,000円相当の自社商品詰合せ 1,000株以上 3,000円相当の自社商品詰合せ
2007.03.03
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金子則彦「金子流 ITエンジニアのための勉強の法則」 アタタタ・・・二日酔いのせいか、昨日からのちょっと酷くなった花粉症のせいか、 頭が痛くて目が覚めました(T_T)/・・・ ので、1年ほど積読していたこの本を手にとりました。 金子則彦さん、公認会計士や高度情報処理技術者試験など15の国家資格をお持ちになっています。 この本は、その試験勉強を継続する過程で、金子さん自身が体得された学習方法、継続に学習に取り組む環境作り、マインドセットについて書かれています。 IT技術者向けとタイトルがついていますが、情報処理技術者資格等のことはコラムで少し触れられる程度であり、また試験対策に特化してものでもないので、広く社会人になってからの勉強法を、先輩に聴いてみよう!というスタンスで読まれるのがよいと思います(・・・受験ノウハウ本ではないのでお間違いなく)。 まず、やる気と興味を育てるため、自分を見つめよう・・・そのために、 自分自身を、「自己」と「識者」に分けて考えてみます。 「識者」とは、「自分を見つめるもう一人の自分のこと」 ex.「今日のオレは調子がいいぞ!」と思っているもの 「自己」とは、「識者によって見つめられている自分」 ex.「潜在意識」とも そして、学習行動を5つの段階に分けて考えます。 1.ノーマル・ポジション(平常時) 学習行動をしていない心の状態 2.エントリーポジション(開始準備時) 学習行動を始めようと準備している心の状態 3.シンクゾーン(下降域) “ダメだ”とか“辛い”等、学習行動に抵抗や不安を感じている心の状態 4.ソアリングゾーン(上昇域) “なるほど”とか“それで次はどうなるの?”等、学習行動が円滑に進んでいると感じている心の状態 5.センターコア “わかった”とか“できた”等、学習行動に達成感を感じている心の状態 エイヤーでまとめてしまうと、 「識者」が、「自己」がこの5つのどの状態にあるかを、 常に冷静な目で把握し、 各々の段階にあった方法で、学習に必要な環境を準備し、 「ノーマル・ポジション」から辛く厳しい「シンクゾーン」にいる自己を励まし鼓舞して、「センターコア」まで、学習を継続させるために工夫すべきことを紹介されています。 たとえば、 ・"バカの壁"で自分が自分の敵になっていませんか? → せめて自分が自分の味方になろう ・飽きてきたときに休憩してはいけない → 休憩するのは、疲れたとき ・面倒くささは、いなしてしまおう → ハイハイ面倒なのね!、じゃあ次やりましょう! ・自分にウソをつかずにキーフレーズを暗唱するコツ → 「私は幸せです。私の頭脳は、必要なことを何でも覚えてくれます。」とか「勉強がどんどんはかどります。上昇気流に乗って、とてもすがすがしい気分です。」 調子が出ないときなどは、いま自分がどの状態にいるんだろう、と「識者」になって振り返り、必要は手当てするのは、悶々とした状態を続けるよりいいことだと思います。 金子さん、「示現塾」を主催されています。 孤独感が勉強の大敵なので、機会があれば、「示現塾」の「ワークショップ(講座)」を利用するのも良いと思います。<目次> 第1章 「記憶」と「理解」の力を伸ばすためにこれだけは知っておこう! ~よい学習法を身につけるためのウォーミングアップ 第2章 今の自分を見つめて、やる気と興味を育てていこう! ~「自己」と「識者」を意識できる人が伸びる 第3章 学習行動を楽に長く続けるための準備をしよう! ~心の負債を捨て去って、好循環を作り上げる 第4章 自分で自分をサポートするための工夫をしよう! ~師匠、時間管理、勉強会……試していないことはまだまだある 第5章 勉強を始める踏ん切りは、こうやってつけよう! ~学習行動のスタートラインに立ったときにやっておきたいこと 第6章 長く続けられる「学習持久力」を身につけよう! ~最強の学習法のカギは"遊び心"と"余裕"にあり 第7章 「わからない」「面倒くさい」を克服しよう! ~あせりで調子を狂わせないための処方箋 第8章 後退できる「場所」を確保して、心理的な余裕を作ろう! ~不安や恐怖はムキになっても決して消えない 第9章 比較をやめて、他人の目の縛りから自由になろう! ~不合格なんて取るに足らない小さな失敗
2007.03.03
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ピーター・H・サルス「UNIXの1/4世紀」「UNIXの1/4世紀」(A Quarter Century of UNIX)著者は、ピーター・H・サルス(Peter H. Salus)さん。訳は、QUIPU LLC。 UNIXが誕生した1969年から1994年頃までの、UNIX25年間の歴史。 これまで様々なUNIX本に、さわりしか書かれていなかったUNIXの歴史を、関係者へのインタビューや関連記事の裏づけをとった労作。 UNIXやB言語を作ったケン・トンプソンさん、B言語を基にC言語を作ったデニス・リッチーさん、リッチーさんと一緒に仕事をしたカーニハンさん。viエディタを拡張し、TCP/IP対応させたサン・マイクロシステムズの創業メンバーのビル・ジョイさん等、「UNIXハッカー」と呼ばれる人々の関係者の証言が次から次へとでてきます。 UNIXの手法の一つである「パイプ(pipe)」ができた瞬間の感動の記述がとてもいいです。「その場にいた全員が、こいつはすごいと悟ったんだ。あの場面に戻れるとしても、あの体験を誰かに譲るものはいないね」「パイプができて、Unixはどう変わったのか」の問いに対して、Mcllroyさん曰く、「そう、誰もが哲学を口にしはじめた。 これがUnixの哲学だ。1つのことを、確実に実行するプログラムを書くんだ。 他のプログラムと一緒に動作するプログラムを書くんだ。 テキストストリームが、汎用的なインターフェースだ。」と。 バージョン1の時点で、現在のコマンドの60余がありましたが、その後、パイプを始めとして、文字列表現、yacc(Yet Another Compiler Compiler)、ラインエディタ、テキストプロセッシング、awk、バイナリストリー原理・・等が続々と拡張される。 あと、biffコマンド(メールの到着を知らせるコマンド)が、カリフォルニア大学バークレー校のHeidi Stettnerさんが飼っていた犬の名前だったとか、 当時の通信費が月に25万ドルもかかったとか、 viは当初、複数ウィンドウでリッチーさんが開発していたがディスクがクラッシュしてしまい、書き直す気力を失って現在のかたちになってしまったとか(^_^;)・・ 日本におけるUNIX普及の草分けとして、 日本人初のUNIXユーザーとなった石田晴久さんや初の商業的利用をした岸田孝一さん、「ミスター・インターネット」の村井純さん、昨年慶応を退官された斉藤信男さんら錚錚たる方々も紹介されています。<目次>第1部 起源第2部 システム誕生第3部 UNIXがUnixになるまで第4部 Unixの普及と開花第5部 Unix産業第6部 変化の行方 PS Amazonの書評欄で、日本語訳がひどすぎる・・、原書は素晴らしいので原書をあたりなさい、★1つか0・・とのことでしたが、そう覚悟して読むと良い訳かどうかの議論はあるのでしょうが、読めます。PMPの試験の日本語訳だって、日本語じゃない!という批判は良く聞きますが、英文もついているのでそちらで読んで答えなさい、といわれると、読むスピードが1桁違ってお話にならないので、基本は日本語で、特定のテクニカル・タームは英文でというのが、苦手なものにとっては現実的な対応では、と思っています。 UNIXの歴史の原典として使うつもりなら原書をあたっていただいて、 UNIXの思想が立ち上がっていく息吹を感じたいなら、この本でも良いのでは。Peter H. Salus「Quarter Century of Unix」ピーター・H. サルス「UNIXの1/4世紀」
2007.03.02
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アラン・C・ケイ「アラン・ケイ」訳は、鶴岡雄二さん。浜野保樹が、評伝を書かれています。 昨日のクヌースさんは、「コンピュータの神様」という異名でしたが、 今日は、「パソコンの父」といわれるアラン・C・ケイ(Alan Curtis Kay)さん。 2003年にチューリング賞を取られた理由からすると「オブジェクト指向の父」でもあります。 1968年時点で、現在のパーソナル・コンピュータ(でも、まだ実現できていないところもある)である夢のコンピュータ、「ダイナブック」のコンセプトを発表。(東芝のノートPC「ダイナブック」とは別物。東芝さんがネーミング使用の許可をとったものの、当時のPCは夢の「ダイナブック」には遠いレベルにありました(といっても、DOS/V系のPCはどれも似たりよったりだったのでしょうが)。) 本書は、このアラン・ケイさんの「ダイナブック」を語った論文である 「パーソナル・ダイナミック・メディア」の他、 「マイクロエレクトロニクスとパーソナル・コンピュータ」 「コンピュータ・ソフトウェア」 「教育技術における学習と教育の対立」 の合計4編が収められています。 ケイさん、本を書かれず、また、講演録も、身振り手振りやプレゼン資料等も再現できないため講演記録も拒否されており、文章で読むことが非常に困難だったので、米国にさえ本はなかったのですが、浜野さんと鶴岡さんらの尽力で、4つの論文の採録と図版の権利関係の整理をつけて本書になったとのこと。この本、米国へ逆輸入されているようです。 最初の2つの論文は、ともに1977年に書かれていますが、 30年経ったいま読むと、コンピュータに必要な機能、特にGUIや操作性等ユーザー・インターフェースに関して、ほんとによく見えていたんだなあ、と感心します。 まさに、アラン・ケイさんといえば、この言葉でしょう。 「未来を予言する最良の方法は未来を創造することである・・ そうすれば、「未来はわれわれが手を加えるのを待っている-われわれは無力ではない」ということができるからです。」 コンピュータを使うのではなく、コンピュータに使われることが多いことに対して、 子どもをユーザーとして見て、あるべきコンピュータの姿を考える。 すぐに使い勝手の悪さを妥協する大人と違って、操作性や性能に対して断固として妥協しない子どもたち・・だってエンターキー押してから3秒も帰ってこないなら、他の遊びをしちゃうぞ!とか、いちいち面倒なプログラムを書かないと使えないなら止めちゃうぞ!とか・・・言われるのがいやならば、その興味・関心をそらさないことがコンピュータの必要条件になるはず、という感覚。 いまだと当たり前に感じるかもしれませんが・・・つい15年ほど前なら・・・いやシステム開発の現場では現在でさえ、コマンドラインのCUIインターフェースがいまだに使われていますし、それがないと詳細なチューニング等やっていけないと思っています。 コンピュータ・リタラシーについては、PCが教育革命を起こすというのは期待すべきでない、と1977年当時から明快です。ようはPCだけでなく、電話も映画もラジオもテレビの登場時もそういわれつつそうならなかった。 「世界中に数えきれないほど存在する教育のない人たちは、その気があれば、何世紀にもわたって文化を蓄積した公共図書館を利用できるのに、そうしようとはしない。 だが、ひとたび個人あるいは社会が、教育こそすべてだと考えれば、書物、そしてパーソナル・コンピュータは、もっとも重要な知識の伝達手段となるだろう。」 また、こうも言う。「人間の能力を拡大する協力なメディアは、どんなものであれ、人間の世界をひっくり返す力をもっている。」そのためには、「リタラシー」が必要なのだ。と。 「教育技術における学習と教育の対立」は、とっても密度の濃い15分間の講演記録です。 ほんの20ページの中に、 20余りの話題が、コンパクトにとってもわかりやすい話し言葉で語られています。 日本人の創造性についても言及されています。 「だれもが口をそろえて、日本人には創造性が欠けているといいますが、そんなことはまったくのタワゴトです。たんに、これまでは研究所の産物を手際よく「摘みとる」という戦略をとっていたために、創造的である“必要がなかった”にすぎません。」 また、アップルの名誉研究員になって初めての仕事が、マッキントッシュの評価でしたが、 マッキントッシュは「4分の1ガロンのガソリンタンクしかないホンダ。世界で最も良くデザインされた輸送システムだが、セロリを買いに行くために、角の店に行って帰ってくるくらいしかできない。・・・日本人だったら、こんなアンバランスなものを工場の外に出そうとはしない。」とも。 ・・・これには、ゼロックスのパロアルト研究所が基礎研究を山ほどやりながら製品化できなかったことへの反省があるのだと思います。 「教育技術における学習と教育の対立」は、折に触れて、読み返してみたい、と思いました。
2007.03.01
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