システムエンジニアの晴耕雨読

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2007.05.20
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ソピステス



プラトン「ソピステス <あるもの>(有)について」

 訳は、藤沢令夫。


 プラトン全集3巻「ソピステス ポリティコス(政治家)」より。


 場面は、「テアイテトス」の翌日の設定。

 あれっ?、

 前の日の終わりは、メレトスに訴えられたため役所へ出頭するシーンで終わったはずなのに!

 でも、訴えられたからすぐに裁判が始まるわけじゃないので、

 ソクラテス、教育熱心ですね~。


 登場人物は、前日の「テアイテトス」と同じ、

 若い衆のテアイテトスと、ソクラテスの友人で数学先生のテオドロス。

 この三人に加えて、

 エレアからの客人・・・どうやらプラトン自身のようです。


 ソクラテスが、エレアからの客人に対して、

 「ソフィストと、政治家と、哲学者の三者はどういうものか?」

 それを、長口舌の弁論術ではなくて、

 短答式の問答法で説明してほしい、とお願いする。


 エレアからの客人が問いを出し、テアイテトスが答え手に、

 ソフィストとはいかなるものか、の対話がはじまります。


 前半は、ソフィストを「分割一覧表」にしたがって解き明かしていきます。

 分割の観点は、魚釣師との比較だったり、職業の観点であったり、浄化の観点など

 見方を変えて、分析を進めます。

 たとえば、

  ソフィストの技術
  1.獲得の技術
  1.1.闘い取る技術
  1.1.1.競争によるもの
  1.1.2.戦闘によるもの=戦闘の技術
  1.1.2.1.(身体による)力技
  1.1.2.2.(言論による)論争
  1.1.2.2.1.(公的、長い演説)法廷弁論(的論争)
  1.1.2.2.2.(私的、一問一答)反論(的論争)
  1.1.2.2.2.1.さまざまな契約をめぐっての(規則・技術なし)
  1.1.2.2.2.2.正・不正その他をめぐっての=詩的(的論争)
  1.1.2.2.2.2.1.金を失わせるもの=無駄なおしゃべり
  1.1.2.2.2.2.2.金儲けになるもの= ソフィストの技術



 「エウチュデモス」等で詭弁を弄するソフィストに勝つためには、

 ソフィストの言説が「虚偽」であることを示すためには、

 「 あらぬ もの(非有)が ある 」ということを証明しなければならない。

 でも、この言説・・パルメニデスの「あるものはある、あらぬものはあらぬ」、

 つまり、「 あらぬ もの(非有)が ある ということは、決して証しされぬであろう」

 に真っ向から対立します。


 結果、この対話の中で、

 「 あらぬ もの(非有)が ある 」ということを証明するとともに、

 「 あらぬ もの(非有)の(形相)がさまに何であるかということまでも、明らかに示」す。


 虚偽の言表も虚偽の判断もあることを明らかにすることにより、

 ソフィストが「人を欺く技術」を用いていることを引き出すことに成功したようです。


 でも、「パルメニデス」「ピレボス」、

 次の「ポリティコス」を含めて、

 プラトンの「論理学」シリーズでの「有」「非有」「部分」「全体」・・といった議論、

 また機会を改めて頭整理しないといけませんね~。



ソクラテスとプラトンの他の作品にご興味あれば・・・「プラトン全集」





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最終更新日  2007.05.20 22:41:16
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