システムエンジニアの晴耕雨読

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2007.06.15
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クセノポン ギリシア1


クセノポン「ギリシア史 1(ヘレニカ)」・・・アルギヌサイ事件・アテナイの敗北・三十人僭主政治

 訳は、根本 英世。


 書き出しはこうです。

 「その後幾日も経たぬうちにアテナイからテュモカレスが僅かな艦船を

  率いてやってきた。」と。

 ・・トゥーキュディデース「戦史」を引き継いだもの・・・だとは厳密にはいえないのだそうですが、

 まるで、そのままの続きです。


 アルキビアデス・・

 このジェットコースターのような人生を歩むアルキビアデスは、

 ついに、アテナイの最高司令官に復帰します。

 しか~し!

 復帰前の事前の根回しとして、熱狂的なシンパが反対派を暗殺するなど、

 あまりに生臭い。

 また海戦の敗北の責任が問われそうになると、さっさと亡命します。

 なぜこのアルキビアデスが、ソクラテスの弟子だったのか?


 そして、ペロポネソス戦争においてアテナイが最後に勝利した

 アルギヌサイの海戦と、その結果、「アルギヌサイ事件」が起こります。

 この海戦、アテナイが勝利しますが、嵐の中であったためか、

 海に投げ出された味方を救済しなかったという廉で、

 将軍たちは処刑されます。

 このロクに審議もされない人民裁判の中、

「ソプロニスコスの息子ソクラテスのみは別であった。

 彼は何事も法律に則っておこなうべきだと主張したのである。」

 この反対弁論、当時の状況において、命がけであった様子がわかります。


 最後の頼みの綱であったアテナイ海軍が、

 アイゴス・ポタモイの海戦で、ラケダイモンのリュサンドロスの艦隊に

 殲滅させられます。

 ・・この時のアテナイ人のため息が、本から伝わってきました。

 あまりに胸が痛い。


 アテナイの敗北の後、

 ラケダイモンの肝いりで、

 「三十人支配」・・・のちに「三十人僭主政治」と呼ばれる

 最悪の政権が発足します。

 法律の制定を故意に遅らせ、恣意的な判断で反対者を次々に死刑や国外追放で駆逐します。

 この「三十人支配」の主犯格は、ソクラテスの弟子といわれるクリティアス。

 でも、ソクラテス自身は、この政権に大変批判的でしたが、

 後日、アルキビアデスとクリティアスの責任を問われることになりました。

田中美知太郎「ソクラテス」


 ところが、1年も経たないうちに、

 テバイへ亡命していた民主派のトラシュブロスが決起し、「三十人支配」を倒します。


 以降、どの国もどんぐりの背比べ状態で、

 小規模な戦争・小競り合いがあり、

 また、クセノポンが出征した「アナバシス」もありました。

クセノポン「アナバシス ― 敵中横断6000キロ」


 本書、当時のギリシアの地図が2枚、付録についていて

 眺めているだけで楽しい。





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最終更新日  2007.06.17 20:44:33
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