妻の責任
御主人は仕事一筋でうちのことは奥さんに全てを任せっぱなしで定年を迎えました
（奥さんは子供二人を育てながらこれまでずっと専業主婦できました）
二人の子供も立派に独立し これから残りの人生設計と夫婦生活を計画中に
奥さんに癌が発覚し 「余命６ヶ月」と告げられました。
そのことは御主人も悩みに悩んだすえ 奥さんにも全てを明らかにしたそうです。
途方に暮れる御主人は 毎日何もかも手につかない日々でしたが 奥さんのほうはというと これまで以上に忙しくなっていました。
奥さんの言う話では
「お父さんはこれまでに 自分のパンツ一つある場所がわからない生活してきの。私が入院することになってからはお父さんは息子夫婦と同居しなければならなくなってね。そうしたら息子のお嫁さんに迷惑かけるし お父さんも肩身せまくなるのもどうかと思って これからは私お父さんの先生になるの」と。
銀行 郵便局等のキャシングの仕方一つわからなかった御主人さま。
いつも使ってる食器の出し方仕舞い方まで教えたそうです。
「洗濯機さわったの６０年生きてきてはじめてなんて なんて情けない男なんだ。食べなきゃ生きていけないのに 箸一つある場所がしらなかったなんて オレはなんて恥さらしな男なんだ」
それでも奥さんは最期までニコニコとそして「ありがとう」を残しこの世を去ったそうです。
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