4.5キロメートル
朝は曇っていました。リュックを担ぎモンテ・デ・ゴソのモニュメントまで行き、サンティアゴ・デ・コンポステーラの方を見たのですが、なにも見ることは出来ませんでした。一人で坂を下り出発しました。この計画を立てたとき、サンティアゴ・デ・コンポステーラに辿り着けるかどうかどうか、大きな疑問でした。パリまでは何とか辿り着けるだろうとは思っていましたが、そこから先は全て深い霧に包まれていました。僕に取って乗り越えていかなければいけない課題が多すぎました。したがって、考えないことにしました。うまくいけば辿り着けるだろうと思い出発しました。それは、今から振り返ればとても巡礼的だと思います。☆1
さて、最大の目的地ももう目前に迫っていました。でも道を間違えたように思います。絶対に間違えようのない簡単な道を、間違えて逆方向に歩き、地元の若者に逆方法に歩いていると言われたような気がします。この日ではなかったかのかも知れません。
しかし、大きな都に入っていきます。この時はスペインのグループと一緒になりました。
彼らは途中どこかの店に向かったので、そこで別れて一人で歩きました。一人でたどり着きたかったのだと思います。教会の裏手からドームをくぐり教会の正面に出ます。教会が厳めしく建っていました。写真でも映画でも何回も見た建物が、薄曇りの中に建っていました。まだ朝の8時でした。巡礼者は数人しかいませんでした。知っている人もいませんでした。しかしそこにいた巡礼者の人に頼んで写真を撮ってもらいました。☆2
巡礼事務所で巡礼証明書を発行してもらうために、事務所を探して見つけました。9時オープンで、まだしばらく時間がありました。僕の前に4,5人がいました。巡礼事務所の前が、高級そうなカフェレストランでした。別に並んで待つ必要も感じなかったので、そのカフェレストランで朝食を取ることにしました。店の中のショーケースの上にできたてのホールのままのアップルタルトがのっていました。ここで、食べ物について告白しますが、僕は無類のアップルパイ好きなのです。これまでにも、スーパーにアップルパイがあると買って食べていました。タコとアップルパイ、この2つが、こんなにスペインに満ちあふれているとは、驚愕、驚喜の知られざる真実でした。☆3
アップルタルトは大きなホールのままで置いてありましたので、これをそのまま買うには大きすぎますし、値段も高そうでした。それで思い切って、これを一切れ、ここで食べることが可能かを聞いてみると、しばらく待てば出してくれることになりました。
これは絶品でした。東京の美味しいアップルパイの店とも互角の戦いが出来るどころか、これはこれで、独自の世界を築き上げているアップルタルトでした。恐るべきサンティアゴ・デ・コンポステーラとつくづく思った瞬間でした。
さて、9時が近づいてきたので事務所にもどると沢山の人が並んでいました。その後ろに並びました。相変わらず知っている人は見掛けませんでした。一人だけ早く来すぎてしまったのかも知れません。まだ五月でした。☆4
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