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2008.03.24
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カテゴリ: 教育相談だより
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「キレる子」に対して、どう対応、指導していったらいいのでしょうか。
 特効薬的な指導はありません。時間をかけて、その子の「感情を育てる」ことをしていかなければならないのです。

対応(1)親への働きかけ
キレる子の親は、子どものネガティブな感情を受け入れないということが多いです。こういった親の前では、子ども達は「いい子」の面だけ出そうとします。親も、子どものいい子の面だけを見て、安心し、満足します。親子の間で「よい子の面」だけでつながろうとするコミュニケーションのスタイルができあがってしまっているのです。
 こういう場合は、親が、子どもの不快感やネガティブな感情をじっくりと受け止めて聞くことができるようになってくれることが一番望ましいです。
 親が自分の子どもの状況を素直に受け入れ、なんとかしようという前向きな気持ちを持てるようになってくれるならば、改善が期待できます。
「学校でお宅のお子さんがキレて問題になっています。どうやら親子関係に問題があるように思います。」
などということをあからさまに言ったら、どんな親でもカチンと来ます。その通りかなと思っても、反発の方が先に立って、素直に受け入れることができないでしょう。
 親にわかってもらうためには、慎重に、親を責めないようにしながら、信頼関係を確認しながら話をすすめていくことが求められます。

 具体的にどうアプローチしていくといいか、大河原美以先生の理論を順番を追って説明してみたいと思います。

1,学校での事実をおだやかに伝える。学校や周りの友だちが迷惑を受けているからではなく、本人のことが心配だからこの問題を考えているということを伝える。
2,家での様子を聞き、学校とのギャップ、または共通で困っている行動傾向についてのことについて話し合う。あくまで、親の養育の過失をさがしたり、責任追及をしているのではないということがわかってもらえるよう留意する。
3,その子の問題行動の事例を追いながら、「どうやら、本人が、怒りや不満などの感情をうまくコントロールできない、うまく処理できていないのではないか」という視点につなげる。 
4,「じゃあ、先生どうしたらいいんですか?」とふられたら、「子どものネガティブな感情を引き出し、それを受け入れる努力をしてみるとよい」ということを助言する。
※かなりの場合は、いい子であることを迫る→学校で感情を爆発させる→そのことを知り、厳しく叱責する→親の前で感情を出せなくなる・・・といった悪循環に陥っています。
5,実際に改善した事例を紹介し、やってみようというモチベーションを高める。同時に、即効果が出るものではなく、じっくり時間をかけて改善が見られるものなのだということを理解させる。
6,「これからも連絡を取り合って、いっしょに○○君を見ていきましょうね」と励まし、サポートを約束する。

といった具合です。あくまでひとつの代表的パターンなので、事例によって形は変わってくるでしょう。

(事例)大河原美以著「怒りをコントロールできない子の理解と援助」より
 小3のM夫は毎日のように学校でキレてトラブルを起こしていました。家では、「学校は楽しい」ということを言っていました。母は、学校でのトラブルを聞きだしては叱っていたのですが、スクールカウンセラーと相談した結果、それをやめることにしました。毎日
「今日はいやなことなかった?いやなことがあったらお母さんに教えてね。お母さんはあなたがいやな気持ちになったらとても心配だからね。」
と伝え続けることにしました。返事はいつも「別にない」でした。
 こうして半年ぐらいが過ぎたころ、ある日、M夫は家にかえって母の顔を見るなり泣き出しました。母はM夫を抱きしめました。下校途中に友だちとけんかになり、傘で相手の子を殴ってその子の傘を折ってしまったということでした。母は泣きながら事情を話すM夫の様子から、「またやってしまった」と、罪悪感で苦しんでいることを感じ取ることができました。以前はケロッとして嘘をつき、平然とした顔をしていたので、母は必死に叱りつけていたのです。M夫は叱られることでさらに感情を出せないようになり、悪循環になっていたことを母は理解し、後悔しました。母はM夫を心から抱きしめ、いっしょに傘を弁償し、謝罪に行きました。M夫は母に守られていることを実感し、次第に落ち着きを取り戻していきました。

 実際には、このように前向きに取り組んでくれる親御さんは(キレる子の場合)あまり多くないかもしれません。問題を前向きにとらえるよりは、「先生はうちの子を悪く見ている」などと、問題を認めないといった姿勢をとる親御さんも多いでしょう。特に虐待傾向を持つ親御さんはその傾向が顕著でしょう。
こういう場合は、親は置いておいて、キレた子本人に効果的なアプローチしていかなければなりません。
 次回はそれについて考えてみたいと思います。





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Last updated  2008.03.24 23:35:53
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