メラトニンは脳内ホルモン(神経伝達物質)のひとつです。
1958年に発見され、「眠りを誘うホルモン」として知られていましたが、1995年にアメリカで「ガンを防ぐ」「不眠症を治す」「血圧を下げ心臓病を予防する」「老化を防ぐ若返り効果がある」などと、"不老長寿の秘薬"といて報道されると、パニックが起きるほどの大ブームになりました。
"脳内ホルモン"とは、脳の指令を体に伝えるメッセンジャーで、感情や心を左右します。
快感を増幅するドーパミン、意欲と怒りのノルアドレナリン、落ち着きと安定感のセロトニン、脳内麻薬物質のβーエンドルフィンなどがあります。
セロトニンが不足するとうつ症状があらわれたり暴力的になったり、ドーパミンの過剰消費から幻覚や幻聴、妄想など生じるなど統合失調症の症状になったり、逆にドーパミン不足がパーキンソン病を引き起こしたりと様々な精神疾患を引き起こします。
"心の病"は"脳の病"でもあるわけです。
メラトニンは睡眠をつかさどるホルモンで、脳内でメラトニンが増えると眠くなることから、まず不眠症の治療薬として使われています。
体内時計のリセットも行うので、時差ぼけの調整にも有効です。
疲労性の頭痛の改善や、アルツハイマーの予防にも効果が期待されています。
そして、メラトニンには強力な"抗酸化作用"を有していて、腫瘍増殖抑制作用、血管新生抑制作用、DNA修復作用など抗腫瘍効果が認められております。
逆にメラトニンが分泌されにくい状況が続くと、ガンに対する抵抗力が落ち、発ガン率が高くなります。
"抗酸化作用"があるということは、老化防止に役立つと言うことです。
松原英多医学博士著『脳内メラトニンが頭と体を強くする』より、脳内ホルモン、メラトニンを増やし、健康になる生活術を紹介します。
【 《メラトニンのパワーが増える生活》
•◎ 派手好みの人は脳内ホルモンが活発.........視床下部は脳内ホルモン分泌のところですが、同時に神経系統をもコントロールしますから、色彩を感知することで自律神経のバランスもよくなります。つまり、色彩の派手好みは健康増進にもおおいに役立つというわけです。
•◎ 闘争心は若さを保つ原動力.........男性の場合の闘争心は、仕事で張り合うことが多いのですが、女性は服装、髪型、化粧など、見栄や闘争心で張り合うことが多いようです。人間は本来、闘う生きものです。自ら闘う対象を見つけ、果敢に立ち向かっていくその強い意志がある限り、脳は活性化していることでしょう。
•◎ おしゃべりは脳を活性化する.........人間は歳をとっても終始頭を使っていればボケを防げるというのが一般的な説ですが、ただし、話すことが少なくなるとボケる危険があります。いくら頭を使っていても、書くことと話すことでは脳の酷使の度合いが違います。話すことは脳の停滞が許されないので、脳の活性運動を過不足なく展開させているのです。
•◎ 笑いは免疫力を高め、メラトニンを増やす.........「笑う角には福きたる」と言われますが、喜んでニコニコしていると、嬉しいことがどんどん寄ってきます。笑うことで自然に免疫力が高まり、したがって夜にはメラトニンの分泌も豊富になるわけです。笑いと言うのは私たちの体内のNK細胞を活性化させるものであり、健康にはすこぶるいいのです。
•◎ よく噛めば脳に刺激が伝わりホルモンが高まる.........食事のときに咀嚼をじっくり行うと、唾液が出ます。この唾液には消化酵素や唾液腺ホルモンが含まれていて消化が進みます。またよく噛むことによって脳に刺激が伝わり、脳下垂体前葉ホルモン、後葉ホルモンが分泌されて細胞の活性化を促します。
《脳と体を健康にするメラトニン健康法》
•◎ プラス思考で生きよう.........メラトニンが安眠の守り神であるなら、活動のホルモンのノルアドレナリン、快感ホルモン、やる気ホルモンのドーパミン、感動、恍惚、幸福ホルモンのエンドルフィンはプラス思考の守り神であると言ってよいでしょう。どんな苦しいことがあっても決してくよくよせず、楽しいことを思い浮かべて生きていく。これが病気を防ぐ秘訣なのです。
•◎ ストレスをうまく追い払う.........仕事のオーバーワーク、人間関係などでストレスを受けるとアドレナリンが分泌され、血管に入って全身を回りますが、これは毒性のあるホルモンなので血管を収縮させ、血管壁も硬化させることになります。その結果、血管がつまり気味になって、代謝障害が起こりますから、病気の一歩手前の状態になってしまうのです。ストレスを受けたら早く気分転換を図ることです。気持ちいいプラス思考のできる人には、すぐ脳内モルヒネが分泌され、血中に入って全身を回り、アドレナリンの毒を押さえ込む働きをしてくれます。その結果、毒に荒らされた血管壁も徐々に弾力を取り戻すことになります。
•◎ 疲労を恐れるな。疲労がメラトニンの分泌を高める.........人は充分な肉体疲労を覚えて初めてぐっすり眠れるのであって、その結果メラトニンも充分に分泌され、健康の要である生体リズムも保たれます。したがって、体にラクをさせることは、決して私たちの身のためになっていないのです。ただし、精神疲労の深さが眠りの深さを呼ぶことはなく、いくら精神疲労を覚えても安眠にはつながらず、メラトニンも充分に分泌されません。
•◎ プラスの疲労とマイナスの疲労を知る.........プラスの疲労とは、眠りを招き寄せる疲れであり、マイナスは眠りを遠ざける疲れです。仕事でも人間関係でも、住環境でも食べものでも、それに対してイヤだイヤだと遠ざかれば遠ざかるほど、ノルアドレナリンの悪影響は着いて回ります。強い固定観念でイヤだと思っていた仕事でも、意識して好意的にやってみることが大事なことです。人間が何かにチャレンジするときには、ノルアドレナリンは活動ホルモンとして分泌され、私たちの体内に活気を吹き込みます。このとき、同時にマイナス気分を麻痺させるために脳内モルヒネのエンドルフィンも分泌されます。そして、仕事をやりとげたときの爽快感がプラスに変わったとき、エンドルフィンは幸福・恍惚ホルモンとなって体内を回り、私たちを健康に導くのです。
•◎ プラスイメージ想念法のすすめ.........まず、自分の人生のこれまでの人生で、いい思いをしたことを想起してみてください。テーマが決まったら「よし思い出すぞ」と精神統一をして、頭の記憶装置のふたを開けて、ひたすら抽出作業に没頭するのです。そうするといい思い出は次から次へと浮かんできます。現在進行形のプラスイメージを想起してみるのもいいでしょう。未来へ向けてのプラスイメージもまた、快感ホルモンの分泌を促してくれます。それから、恋愛願望もどんどん映像化するとよいでしょう。
•◎ 目標を持ち、達成するための努力をする.........昼間の活動が旺盛であればあるほど、夜のメラトニン分泌が増え、安眠を呼ぶことになります。そうすれば私たちの生体リズムは正常に戻り、現代生活に毒されない健康な体を保持できます。何かに怒りを感じることをバネにして心身を活性化させたり、仕事にやりがいを見つけたり、目標に向かって進んでいくことに喜びを見出したりする、そういう体験があって初めて脳内ホルモンはふんだんに放出されるのです。
•◎ 常に足を鍛える.........歩けば歩くほど足は丈夫になり、腰痛や肩こりを自然に治すというメリットがありますが、それにプラスして、脳のリフレッシュ効果も生まれます。頭の芯がポーと熱くなるような、気持ちのよい疲労感を覚えたとき、快感ホルモンのドーパミン、活動ホルモンのノルアドレナリンがジワジワと分泌されるのです。
•◎ 腹式呼吸で脳を刺激する.........人間の体のあちこちには、脳内ホルモンと同種のホルモンを分泌する神経節があり、これは"小型脳"と呼ばれています。そして、その一つがおヘソの後ろ側の消化管にもちゃんと存在し、自立神経を調節するために必要なタンパク質ホルモンを分泌しているのです。腹式呼吸を行うと、この"脳腸ホルモン"の分泌がスムーズになるので、自律神経の働きがよくなり、脳も体も活性化されます。と同時に、消化管のすぐ近くにある副腎も腹式呼吸によって刺激され、副腎皮質ホルモンの分泌もスムーズになります。
•◎ 日記や文章を書き、脳の老化を防ぐ.........こと細かに、そして何十行にもわたって日記をつける習慣をつけると、記憶力の鍛錬になり、脳の老化を防ぎます。日記を書くことは、言いたいことをまとめて、それにふさわしい的確な言葉を選ばなくてはならない作業だから、毎日書くことによって脳を刺激することができます。 】
不眠治療や精神疾患の治療薬として使われているメラトニンですが、健康目的といってサプリメントで大量摂取するのはお勧めしません。
脳内の微少物質であるので、大量摂取には副作用が生じます。
日本ではメラトニンのサプリメントは許可、販売はされていません。
食事の中でメラトニンを増やす食品をとりましょう。
メラトニンを多く含む食品としては、オート麦、とうもろこし、米、カイワレダイコン、アシタバ、ショウガ、トマト、バナナ、春菊などがあります。
そして、メラトニンはセロトニンから作られるため、セロトニンの材料となる必須アミノ酸のトリプトファンを豊富に含む、大豆製品、乳製品、赤身の魚、バナナなどを摂ることもよいでしょう。
特にバナナにはセロトニンの生成を助けるビタミンB6も含まれているので、絶対いいですよ!
(脳内ホルモン・セロトニンはこちら
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