宇宙の部品



ソラ  ノ  カケラ
宇宙 の 部品



宇宙にあるものすべては同じ構成物質からできている。

このことを知って以来、自分という存在が宇宙の一部分であると云う意識を持つようになった。



なるほど、考えてみれば自分の体内にいるミトコンドリアほか、いろいろな生命体は「人間と言われている“外側” 」の中にそれぞれに生きていて、自分はただ、宇宙の、時の流れの一通過部分でしかない。




この事実を、どう捉えるのか?




思春期を迎えたころより自分の存在価値などを考え、時には生きているだけで他に負荷を与えてしまうと、悲劇の主人公のごとく悩んだり、他の幸せに関わる仕事を成す人間以外は、価値がないと考え、自分はそういう人間で在らねばと、追い詰めたりしていた。




そこにはいつも、「できない自分」の存在があり、自分の価値を見つけられずに苦しんだ。




いろいろな人との出会いの中、自分で作り固めている殻に気付き、世界はもっともっと とても広くて、自分はそれほど特殊でもなんでもないことを知り、自分を含む「命」というものの存在を自然な感覚で認めることができるようになった。




ひとりひとりの命は、広大な宇宙から見たら、ほんの小さな点のような存在かもしれない

しかし、一つ一つがとても大切な部品であると信じたい。




地球の奥深く眠る古代の塩の塊の中から、仮死状態の生命体が生き返ったり、酸素がない高熱の深海の中に生きる生命体が発見されたり、地球の上だけでも不思議は満ち溢れている。




人間は、“宇宙船地球号”の乗り組み員である。

そして存在価値について考える事ができる唯一の存在かもしれない。

だから

互いを心やり、共存できる方法を模索できる存在であること自観したいと思う。





命の無いもの、在るもの・・・





私の表現作品「ヒトガタ」が、「命」を考えていただく機会になってくれると嬉しい。





2005






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