聡明の旅館

聡明の旅館

最終話



最終話 「永遠の別れ」


ブロロロ・・・
もぉ夜になっていた。
「ハルミ。ついたぞ。」
寝ているハルミを起こした。
だがなかなか反応がない。
「ハルミ・・・?・・・おぃ!ハルミ!」
すると
「あ・・おはようございます。」
とハルミが返答した。
「びっくりしたよ。なかなかおきないから。
「すいません。でも大丈夫です。」
ハルミはそういったが
顔は真っ青だった。
ヨウジは悟った。
ハルミに死期が近づいているのを。
「ハルミ。さぁ。」
ハルミを車から降ろした。
そこは二人の通う学校の裏山だった。
「ここさぁ。俺のお気に入りの場所なんだ。
 いつかハルミと二人できたかったんだ。」
・・・・・・・
「おれさぁ・・・やっぱハルミの事好きだ。
 別れようとしても・・・俺・・・
 ハルミを忘れることなんかできない。」
・・・・・・・
「ハルミ?」
ハルミはぐったりとしていた。
「大丈夫か!!?ハルミ!ハルミ!!!」
「ヨ、ヨウジ・・・・あ・・りがとう・・。」
そのときハルミに記憶が戻った。
「お前・・・思い出したのか!?」
「うん・・・思い・・出したよ・・・
 うれしかったよ・・
 ヨウジが・・・好きっていってくれて・・。
 でも・・・私・・・もう駄目みたい・・。」
ハルミは今にも消えそうな声でしゃべった。
「な・・・なにいってんだよ!
 これからおもしろいこといっぱいあるんだぞ!
 まだ二人でいきたいとこいっぱいあるじゃないか・・・
 ほら!・・・沖縄とかさ・・・あと・・」
「ごめ・・ん・・・ヨウジ・・。
 ・・た・・のしかったよ・・・。
 もっと・・・も・・っと・・・ヨウジと話したかった・・。
 けど・・・もぅ・・・ゴフ!ゲホ!ゲホ!」
「ハ、ハルミ!もうしゃべらなくていい!」
「・・・ハァハァ・・
 私・・・最後まで・・ヨウジ・・を・・好きで・・いられてよかった・」
「俺も・・・俺もよかったとおもってる!・・・だから・・!・・」
「ありがとう・・・・・そ・・うだね・・
 まだまだ・・いくとこ・・・いっぱい・・あ・・るもん・・ね。
 ・・ヨウジ・・と・・ショッピン・・グ・・・と・・か・・」
「そうだよ・・・まだいくとこいっぱいあるよ・・」
 ハルミはヨウジの顔に手を伸ばした。
「アハハ・・・なんで・・泣いてるの・・?・
 ヨウ・・ジは・・・笑っ・・てない・・と。」
「ハルミ・・・」
「アハ・・ハ・・・・・・・トサッ・・・」
ハルミの手が地面に落ちた・・。
「ハルミ・・・う・・・うわぁああああぁあ!!
 いやだぁ!!なんでだよぉおお!!」

その日の夜・・・
街にヨウジの悲しみの声が響き渡った・・


それから一年後・・
ヨウジは今、医師になるために専門学校に通っている。
自分と同じ悲しみをすこしでも減らすために・・・





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