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今回は五ツ木模試の戦い方の社会編です。社会も理科と同様、1、2年生の範囲の復習が不可欠です。大半が1、2年生の内容となっており、公民分野に関しては大問1つ分しか出ません。配点の大半が地理・歴史単元から出題されますので、いかに1、2年生の復習がきっちりとできているかで偏差値は大きく変わってきます。3年生から塾に通って本格的に勉強を始めたという人は点数を取るのが難しいでしょうね。1、2年生からコツコツと積み上げていないと到底、社会まで復習の手が回りません。しかし、中1、2年生のときも理社をしっかり勉強していたという人でも定期テストレベルの勉強にとどまっていてはなかなか高得点は取れないでしょう。地理に関していえば、かなり深い周辺知識も問われます。一問一答形式の問題で演習を積み重ねただけでは決して高得点は取れないように問題が作られています。いかに地理的知識を日常に照らし合わせて考えるか、という姿勢が問われています。例えば日本の食料自給率の問題。野菜や小麦や肉類の自給率を覚えている人はいないでしょう。しかし、スーパーに行ったときにアメリカ産やオーストラリア産が多く売られていたなという感覚があれば正解に近づけます。また畑や田んぼを見ていても稲は多いけど小麦はほとんど植えられているのを見たことないな、という感覚があれば正解を出すことができるでしょう。しかしその感覚がなければいくら毎回の定期テストでしっかりと勉強していても五ツ木模試で高得点を取るのは難しいと思います。それは歴史分野でも同じです。定期テストの限られた狭い範囲を、一問一答形式で覚えて乗り切っている人は五ツ木模試で高得点を取ることは難しいでしょう。その事件が起こった歴史的背景、またその時代の人々の生活習慣や風土、そういったところにまで思いを馳せて勉強していなければなかなか五ツ木模試で点数は取れません。本当に歴史が好きな人がその事象を元にいろいろと派生して知識を語ることができますが、まさにそのような勉強が必要となります。そしてこれも理科と同様、そういう勉強こそが最終の入試での点数に繋がっているのです。ここまで五ツ木模試の戦い方を教科別で説明してきました。この記事をヒントにして、少しでも高得点を取ってもらえたらと思います。それではみなさん、頑張ってくださいね。文責:安延伸悟
2020.09.28
大阪の業者模試といえば五ツ木模試です。東京でいうVもぎ・Wもぎ神奈川でいう全県模試埼玉でいう北辰テストそれぞれの都道府県で業者の模試というものがありますが、大阪ではそれが五ツ木の模試試験ということになります。今回は五ツ木模試の戦い方の理科編をお届けしようと思います。さて、理科の戦い方ですが、もうこれは1、2年生の復習がどれだけできているか、ということに尽きます。3年生で習う単元はほとんどテスト範囲に入りません。配点のほぼ大半は1、2年生の範囲からの出題になります。どれだけ抜けがなく復習できているか。どれだけまんべんなく知識をおさえているか。その勝負になります。例えば中1の生物分野。1年生になってだいたいどの中学校も1学期で習いましたね。被子植物とか裸子植物とか。そのあたりがしっかりと復習できていますか?シダ植物やコケ植物が出題されるととたんに正答率が低くなります。みんな忘れているのでしょうね。たいして難しい単元でもないのでみんな逆に手薄になっているのでしょう。そのあたりの復習がきちんとできているかどうかで偏差値は大きく変わってきます。とにかく1、2年生の内容をまんべんなく復習しておいてください。模試の前の日に解説ページにざっと目を通すだけでも全然違います。とにかく1、2年生の復習を!その積み重ねがひいては入試の点数アップにも繋がってきます。文責:安延伸悟
2020.09.22
五ツ木の戦い方の英語編です。こちらでも時間との勝負となります。特に長文をいかに速く読めるかによって点数は大きく変わってきます。どこの塾でも言っていることかもしれませんし、過去問を一度でも解いたらすぐに気づくことでしょうが、文法や英作の単発の問題はとにかく先に終わらせて、長文読解にたっぷり時間を残しておくというのが定石でしょう。長文が配点の大半を占めますので、五ツ木の英語で点数を取ろうと思ったら長文読解の力をいかに鍛えているかに大きく影響を受けます。ただし、そのときに注意が必要なのが、スピードが速いということと雑であるということはまったく別です。ときどき速く解かないとという意識が働きすぎて、非常に雑な読み方になってしまう人がいます。そんな読み方で読んだとしても結局問題を解く段階で時間がかかってしまい、なかなか答えまでたどり着けないということにもなりかねません。それよりも、スピードは意識しながらも正確性も重要視してください。そのことが結果的に答えを出すスピードを速め、長文が速く読めるというところにつながってきます。速く速くという意識だけではなく、正確性も意識する。そうであるならば、読み飛ばせるところはざっと読み飛ばし、お、どういうことだろう?難しいな?と感じたところは、焦らず立ち止まり、しっかりと時間をかけて丁寧に読み解くことが必要です。速くというよりも緩急をつけて読むといったほうが正しいかもしれません。読めるところは最大限速く、難しいところはしっかりと立ち止まって。結論、長文読解は緩急を意識しろ、ということになります。文責:安延伸悟
2020.09.21
五ツ木模試で特に時間が足らない、また特に時間があれば解けたという声が多いのが数学です。当然でしょう。粘れば粘るほど正解に近づけるのですから。しかし他の科目と同様、数学にも無慈悲にも制限時間が設けられています。つまり制限時間内でいかに得点を最大化するかというところが焦点になります。大問1は計算問題です。少々複雑な問題もありますが、難しい図形問題に時間をかけるよりはこちらで満点を目指すことを最優先することが高偏差値への近道です。というのも計算問題も難しい図形の問題も基本的には配点は同じ4点です。ですから計算問題は確実に取っておきたいところです。続いて大問2です。これもいくつかは簡単に点数が取れるでしょう。決して計算ミスをしないことです。もし難しい問題が解けなかったらそちらに時間をかけるより計算ミスがないかどうかの確かめをしていたほうが得点を最大化できる可能性もあります。変に難しい問題を粘るより、すっぱりとあきらめて簡単なところで確実に点数を取るという戦略に切り替えたほうがもしかしたら得点は最大化できるかもしれません。それは各自の塩梅を見ながら判断してください。さて、大問3が関数、大問4が図形となっています。ここでも取れる問題は確実に取りますが、高偏差値を目指すならば、それにプラスして難しい問題も正解しておきたいところです。そこで覚えておいてほしいことですが、すべての問題に対してたっぷり時間をかけて粘ることはできないということです。最難関の問題は良くて1問だけ粘る時間が許されるという感じでしょうか。決して満点を取りに行くのではありません。制限時間内で自分の得点を最大化するのです。そうであれば、試験時間中に粘れる問題は良くて1問でしょう。ではどの問題を粘るのか。それは試験当日に自分で判断しなくてはなりません。この問題は粘ったら正解までたどり着けそうか、それとも粘ったとしても時間内には難しそうか。それを試験当日に選定しなくてはなりません。そんな芸当、どうやったらできるんだ?とお思いかもしれません。確かに難しいです。経験が不足していればどの問題を粘るべきかはわかりません。ですから、日ごろの勉強の段階から1問1問、しっかりと粘るのです。極限まで頭をひねって考えて、粘って粘って考え続ける、そういう経験を多く積み重ねることで、この問題は粘ったら解けそうだとか、この問題は粘っても難しそうだとか、そういういわゆる選球眼ともいえるものが磨かれるのです。日ごろの勉強の段階でいかに1問1問と真摯に立ち向かっているか。そのことで粘るべき問題が見えてくるはずです。そういう意識で日ごろの勉強を続けてください。結論です。計算問題は絶対に取れ。粘る問題を見極める眼を磨け。と、こんな感じです。文責:安延伸悟
2020.09.20
五ツ木模試の国語の戦い方です。前回の記事にも書きましたが、時間が足らないということは覚悟しておいてください。基本的に時間が足らないように作られています。ですから時間が足らないとか、時間があったらできたとか、そういうのは言い訳にはなりません。足らない時間の中でいかに戦うかの勝負なのです。さて、五ツ木模試の国語では文章題が3つ出ます。論理的文章と文学的文章と古文・漢文・詩歌です。それぞれの設問ごとに見ていくと、問1~問4くらいまでは本文読解に関係のない語句問題となっています。四字熟語や慣用句、文法問題が文章問題の最初に連続しています。それらは知っていたら解ける、知っていなかったら解けない問題です。例えば「●鏡●水」にあてはまる漢字を書け、といった問題です。分かりますか?分かる人は一瞬で分るでしょう。分からない人は何時間かけてもわかるわけがありません。知識問題ですからね。ちなみに正解は「明・止」です。明鏡止水という四字熟語を知っていればさっと答えが書けますし、知らなければあてずっぽうで書いたって正解できるわけがありません。五ツ木模試の国語の各文章題の最初はこういう知識問題が連続しています。しかも文章読解の配点が4点なのに対し、知識問題の配点は2点です。そういう意味でも時間をかける意味はないでしょう。塾生には知識問題は0.5秒で解けと話をしています。実際、それ以上かけても答えが出ないならば一生出ませんし、知っている問題は0.5秒で答えを出すことができます。そんな配点の低い知識問題に時間を取られるより、本当の国語力が試される読解問題に時間をかけましょう。「●●を15字で書きぬけ」という問題があったとします。このタイプの問題は時間をかければかけるほど正解に近づくでしょう。1分でも1秒でも多く、このタイプの問題に時間を回したいところです。ということで結論です。知識問題をだらだらと考えるよりも、分からないなら分からないでさっさと切り上げて、読解問題に時間を割く、そのことが五ツ木模試の国語の偏差値を少しでも上げるのに有効なのです。文責:安延伸悟
2020.09.19
創心館では17日(木)から23日(水)の間で秋休みをいただいております。この期間、通常授業はすべてストップですのでお気をつけてください。ちなみに自習室はすべての日程で開いております。平日は16:00~22:00、土日祝は9:00~21:00です。ということで受験生を中心に多くの生徒が自習に来てくれていますね。特に中3生はもう2学期ですからね。重要なテストが連続して行われますので、一時も勉強の手を緩めることができませんね。世間がお休みしている土日祝に、出来る限りアドバンテージが取れるようにしてください。ということで、受験生にちょっとしたアドバイスを。五ツ木の戦い方です。五ツ木に限らず多くのテストに言えることですが、今回は特に五ツ木模試に特化して戦い方を書いてみたいと思います。五ツ木模試は基本的には大阪府の公立高校入試にそっくりに作られています。ですから五ツ木で点数が取れるということは入試本番でもそれなりに戦えるということを意味しますから、五ツ木で点数が取れるようにと勉強することは、定期テストの丸暗記の勉強とは違って、かなり意味のあることだと思います。また五ツ木模試の偏差値が私立高校入試の重要な指標になりますので、そういう意味でも五ツ木模試ではぜひとも点数を取っておきたいところです。さて、五ツ木模試の戦い方ですが、全般的に五ツ木模試は時間が足りません。特に英数国では圧倒的に時間が足りません。もう少し時間があったらこの問題も解けていたのに、という言葉は無意味です。全員にとって同じことなのですから。時間無制限ならかなり高得点が取れるかもしれませんが、時間制限があるということで偏差値にばらつきがでてきます。ですから、五ツ木模試の過去問などで演習するときはとにかく時間を意識することです。必ず時間は足りません。それは全員にとってそうです。そうであるならば限られた時間の中でどうやって点数を最大化するのか、そのことを事前にシミュレーションしておく必要があります。時間配分がうまくいけばかなり高い偏差値が目指せるでしょう。しかし時間配分に失敗してしまえば高い偏差値は望めません。自分の本来持っている実力よりもかなり低い偏差値となってしまうでしょう。どの問題にどれだけの時間をかけるのか。どれだけの時間が経てば解けていなくても切り上げるのか。そういうシミュレーションをしっかりと行い、戦略を練ったうえで模試に臨んでください。そうすれば少なくとも自分の実力より低い偏差値になるということはあり得ません。もちろん時間配分に成功したからといって自分の実力以上の偏差値になることもあり得ませんが。時間配分については五ツ木模試だけではなく、入試本番や、それこそ高校に入ったあとの大学入試にも非常に重要な考え方となります。大学に向けて、という意味も込めて、この五ツ木模試で「時間配分」という概念を手に入れましょう。次回以降で各教科の戦い方についてみていきたいと思います。文責:安延伸悟
2020.09.18
どうも、藤井でございます。あれからかなりの量の高校入試問題を解きました。静岡県まで解き終えまして、もうすぐ中部地方の入試問題を終えることになります。今回は、青森県の入試問題についてです。では、いきますね。1 世界地理に関する略地図や資料をもとにした問題 正距方位図法を正しく読めるか、雨温図からその都市を正確に判断できるか、モノカルチャー経済について説明できるかという問題は、やはり落とせない。 以前ブログにも書いたが、「説明力」が試される問題はどこでもあり。 アフリカ4カ国の貿易相手国のデータから正しい文を選ぶ問題は、かなり慎重にやらないとミスをする。何でか。計算が必要になるから。2 東北・北海道地方に関する問題 用語記述は、環太平洋造山帯、カルデラを書かせている。絶対に落とせない。 北海道えりも町の植林活動の資料から、「なぜ漁業が活性化したのか」という問題は良問。 林業と漁業の関係を理解している受験生にとってはすんなり解ける。 ただ、どうしても林業と漁業を別々で学ぶので、関連づけは絶対。 函館市の地形図の読み取りは、基本中の基本。絶対落とせない。3 古墳時代から江戸時代までの日本と外国との関わり 用語記述は、推古天皇、摂政、南蛮貿易、朱印状、平安(時代)、国風文化。 まあ、ここを落としたら合否に影響する。 古代に登場する天皇は、そろそろ言えるようにしとかないと厳しい。 僕の授業ではすべて書いているので、参考に。 あと、ザビエルのキリスト教伝来の時、天正遣欧少年使節が出発した時、世界では何が起こってたかという問題。 これは、日本史と世界史を対応させる勉強をしないと、正解できない。 「古今和歌集」と「新古今和歌集」の違い、きちんと説明できる?4 明治~戦後の歴史 用語記述は、文明開化、全国水平社、国家総動員法。これらは一問一答レベルなので落とせない。 全国の受験生が苦手とする並べ替えの問題。こうした問題を通して、歴史の因果関係をつかまえる訓練が必要である。 あと、石油危機の原因を説明する問題にしても、因果関係を把握することが大切。5 地球社会と私たち 用語記述は、領域、温室効果ガス、循環型社会、難民。これらも一問一答レベル。 カタカナ用語の区別は、絶対意味まで必要。 ナショナリズム、リージョナリズム、グローバル、リコールの4つの用語、説明できないと苦しい。6 私たちの生活と財政 用語記述は、貯蓄、ベンチャー企業、累進課税制度。貯蓄はなかなか思い出しにくいかも。 消費者保護に関する法律・制度は、やはり説明できないと苦しい。 国の一般会計で最も多いのは何か?という問題は、グラフがなくても解答できる基本問題。7 インド 用語記述は、ガンディー、均衡価格、シリコンバレー。絶対に落とせない。 アヘン戦争の際の三角貿易の図は、入試の定番。 矢印が何の移動を示しているかをとらえないと、判断ミスにつながる。 中国・インドでなぜ米が多くつくられるのかを気候面から説明させる問題は、難しくないはず。 シリコンバレーとサンベルト、もうそろそろ区別がついてもいいのでは?というわけで、分析になっているのかどうかですが、高校入試問題を解いていくと、私自身の勉強になりますね。どんな問題がどのように出題されているかを学ぶのは、本当に楽しくてしょうがありません。今後もどんどん解いて、ブログにアップしていきますね!長くなりましたが、本日も創心館のブログにおいで頂き、ありがとうございました。この時期は定期テストが集中しています。覚えたら説明できるようにしていきましょう。社会科は、「説明力」ですよ!文責:藤井 宏昌
2018.10.04
ども。藤井です。今日は、北海道の入試問題についていきます。ではさっそく。第1問 地理歴史公民総合 全体的に基本問題が揃い、非常に解きやすかった。 書かせた用語も教科書の本文中に登場するものばかり。 歴史の並べかえの問題、裁判員制度の手続きなど、用語だけの暗記では解けない問題もあった。 塾用テキストでいえば練習問題のレベルなので、ここを落とすと非常に痛い。第2問 日本の農業 6つのカードを素材に、歴史的分野の基本問題を問うている。 あえて言うなら、九十九里浜のいわしと干鰯(ほしか)を結び付けて覚えている受験生が果たしてどれくらいいるかで差がつくかも。第3問 現代の社会 グループワークの結果を素材にした公民の問題。 「憲法に関して、立憲主義とはどのような考え方のことですか。憲法によって制限するものと守るものがわかるように、簡単に書きなさい」という問題はなかなか難しい。 何を手がかりにして書けばよいかがよく分からないので、受験生は苦戦したことであろう。 また、2001年と2016年における国際連合予算総額と各国分担率からの読み取り問題は、慎重にやらないとミスしやすい。第4問 産業 これも基礎問題が揃っている。 A問題は、宗教分布図とエネルギー源のグラフ。過去問をガンガン解いていた人にはサービス問題。講習用教材の確認問題レベルかと思った。 B問題は、領域・耕地面積と作物の関係・航空輸送の3問。説明させる問題もあるが、難しくはない。総評 全体的に基礎レベルを問うものが多く、やはり過去問の演習量がものをいう。 細かい知識は不要。塾用テキストの確認問題が全て解けるまでになっておく必要がある。本日も、創心館のブログにおいで頂き、ありがとうございました。気候が急に変わったような感じがします。だんだんお鍋が恋しくなる季節です。僕のおすすめはちゃんこ鍋です。天王寺に美味しいお店があるんです。文責:藤井 宏昌
2018.09.13
社会科担当の藤井です。先日から、このカテゴリが立ち上がりまして、社会科も日本全国の入試問題を解こうと思いまして、安延先生に負けじと、解き始めました。もうすでに9つの入試問題を解いてみました。少しずつ感想なり何なりをアップしていきたいと思います。最初は、僕の出身地の岡山県の入試問題です。【2018年度・岡山県公立高校入試問題】第1問 現代社会の諸課題 公民ベース。女性の社会進出・裁判・情報社会について。 青鞜社を結成した平塚らいてうについても問われているが、ほとんどが表・グラフの読み取り問題。 他都道府県の過去問でも多く登場していたので、冷静さが必要。 男女共同参画社会、刑事裁判、再審を書かせている。再審は差がつくかも。第2問 村にみる我が国の歴史 歴史ベース。 書かせた用語は口分田、千歯こき。絶対に落とせない。 惣村の特徴を説明させる問題も、それほど難しくはない。 元禄文化の時期を政治史と絡める問題は、文化史だけでやっていた生徒には難問に思えたかも。第3問 世界の地理 世界の一部地域を表した略地図を用いた問題。 世界地理の基本的な問題が多く、練習問題レベルで十分。 国土面積に占める農地の割合と穀物生産量を示したグラフの読み取りは、他都道府県でも出題済み。 演習量がものをいう。第4問 関東地方と東北地方 日本地理の基本問題が揃う。 東北新幹線の通るルート、千島海流(親潮)・近郊農業など、東日本の基本事項のレベルである。 伝統的工芸品の生産の特徴について、気候と農業の関係に着目するという記述問題は、もしかしたら差がついたのでは…。 東京大都市圏の昼夜間人口比率を説明する問題は、ドーナツ化現象という言葉のみを知っていては太刀打ちできないであろう。第5問 鉄道の歴史と現在の課題 歴史の基本的な問題が揃う。 全問正解を目指したいところではあるが、並べ替えの問題でおそらく苦戦か。 高度経済成長とバブル経済の違いを知らない受験生も多いはず。 一つの歴史用語から説明ができるようにならないと…。総評 岡山県はデータ読み取りをベースにした問題が多いが、「そこまで知っていないと解けない」という問題もちらほら見受けられる。岡山県の入試問題のみではなく、他都道府県の問題演習によって、さまざまなパターンを知っておいたほうがよいだろう。 ということで、感想めいて全然分析になってないかも知れませんので、いろいろとご意見を頂ければありがたいです。本日も、創心館のブログにおいで頂き、ありがとうございました。僕としては、いい問題に出会えたことに感謝しています。文責:藤井 宏昌
2018.09.11
高校入試問題研究所、今日は青森県の理科です。今回もさすが入試問題というだけあって、良問が揃っていました。総評北海道と比べて記述が若干多かったかなという印象です。しかもよくあるタイプの記述ではなく、なかなか考えさせられるものでした。おそらく塾用教材にも載っていないであろう部分が記述で問われていました。受験生たちはかなり頭を悩ませたのではないでしょうか。各問題の難易度もバランスが良く、極端に低い点数の生徒もいなければ極端に高い点数の生徒もいない、といった形に得点は分布したのではないでしょうか。問1小問集合(2分野)生物・地学分野の小問集合です。基本的な問題ばかりでした。上位高校を目指すならすべて即答しなくてはなりません。中堅高校を目指す生徒も全問正解でいきたいところです。問2小問集合(1分野)化学・物理分野の小問集合です。こちらも基本的な問題ばかりが並んでいました。しかし、化学・物理分野というだけあって、一問一答形式の丸暗記では対応するのは難しかったと思います。化学・物理分野の基礎となる理解は必須でしょう。それなしで全問正解は難しいと思います。根本がしっかりと理解できている人にとっては基本的な問題ばかりと感じたのではないでしょうか。問3動物の体のつくりと働き難しめの記述が2問あり、ただの暗記では乗り切れない問題がありました。生物分野は暗記だと思っていたら痛い目に合うでしょう。例えば「激しい運動により心臓の拍動や呼吸が激しくなるのはなぜか」の問題はどのように答案を作ればいいのか悩んだと思います。また肺動脈・肺静脈・大動脈・大静脈・動脈血・静脈血など整理して覚えておかなくてはならない問題もありました。受験生の日頃の勉強への取り組みが試される問題ばかりでした。問4酸・アルカリとイオン北海道と同様、化学分野は酸・アルカリとイオンの単元でした。水酸化バリウムを使った実験までは手が回っていない受験生もいたかもしれませんが、基本的な考え方は同じです。水素イオンの数を問う問題は北海道と同様でした。また記述の問題でも「水酸化ナトリウムの実験では沈殿ができなかったが硫酸バリウムの実験では沈殿ができた。なぜか?」という答えにくい問題が出題されました。素直に水に溶けにくいからで良かったのですが、本当にその答えでいいのかどうか悩んだと思います。問5電流物理分野の王道の電流の単元からの出題でした。電熱線bと電熱線cを取り替えながら、また並列・直列を交換しながら実験を行う問題だったので、問題文をきちんと読み取る読解力が試されました。丁寧に電流・電圧・抵抗と数字を出していけば正答にたどり着くのですが、それでもやはり受験生にとっては難しかったと思います。入試レベルの問題を多数解いて、基礎的な理解を積み上げておかなくてはかなり難しく感じたと思います。問6火山と地震地学分野は2年生範囲でしたね。プレートの動きなどは即答できなくてはなりません。震源からの距離と初期微動継続時間をグラフに書き込む作図の問題が出題されました。しかしそれも良く出題される形式の問題なので、受験生たちは解いたことのある問題ばかりだったと思います。それでも点数を落とすようであれば、日頃の勉強の仕方を見直す必要があります。理解できていないままなんとなくで通り過ぎていたらこの問題は落としてしまうでしょう。おわりにやはり入試問題を解くのは楽しいですね。どんな意図をもって、どんな力を試そうとしているのか。入試問題レベルになると出題者との対話ができます。「お、そこ問うてくるか」とか一人でぶつぶつ言いながら解いています笑こんな感じでどんどん南に下っていこうと思います。分析に関して「それはちょっと違うんじゃないか」とか何か意見などありましたらコメントに書き込んでもらえたらと思います。宜しくお願い致します。文責:安延伸悟
2018.09.08
今日から始めました。『高校入試問題研究所』です。とりあえず私、安延が初代所長に勝手に就任しました笑。全国の公立高校の入試問題をガンガン解いてその感想を書いていこうというコンセプトです。ということで初回は「北海道の理科」です。なんで北海道かって、それは上から攻めたほうがいいかなと。なんで理科なのかって、それは私が今理科を担当していないから。担当していなかったらどんどん忘れてしまいますからね。全国の入試問題を解いていくことで力を落とさないようにしたいという意図があります。ということで早速感想を。総評総じて良問が揃っています。さすが入試問題って感じですね。各設問も難問から易しい問題まで幅広く、受験生の分布を取ってみるときれいな正規分布を取っているのではないでしょうか。極端に点数が低い生徒も少なければ極端に点数が高い生徒も少ない。そんな入試問題としてはベストな分布を描いていそうです。問1小問集合いわゆる一問一答形式です。最低でもここでは点数を取らなくてはなりません。上位層では瞬殺しなくてはならない大問ですね。問われている語句も標準レベルばかり。理科に真剣に取り組んでいたらここで取りこぼすことはないでしょう。ただし、問4で「生物と環境」の単元から出題された問題に関しては復習漏れがあったかもしれません。全単元でまんべんなく復習しておかなくてはならないこと肝に銘じておかなくてはなりません。問2天気の変化地学分野からは中2範囲の「天気」が出題されました。オーソドックスな湿度の計算問題が出題されましたが、それ以外の問題では随所に工夫が見られます。「タオルを乾かすには湿度を上げる方がよいか下げる方がよいか」など日常生活に根差した問題も出題されています。また「温暖前線が近づいたときに雲の高さは高くなるか低くなるか、またその際、地上付近の湿度はどうなっているか」などこれも普段の生活の中で天気に意識を配っているかどうかで点数は変わってくるでしょう。また寒冷前線の上空、温暖前線の上空でできる雲の「名前」と「写真」を選ぶ問題がありましたが、これも日常生活に根差したものです。日常生活の中で空を見上げる機会がどれくらいあるか。「理科」と「日常生活」が結びついた良問です。問3酸・アルカリとイオン化学分野からは中3のイオンの単元です。オーソドックスな問題が多かったですね。問2は少し難しかったかもしれません。水溶液中のイオンの数の変化もしっかりと理解していないと解けないようになっています。また、いったん塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜて反応させたあと、残った塩酸にさらにマグネシウムを加え、残ったマグネシウムの質量を問う問題も、二重に計算をしなくてはならないので点数は取りにくかったでしょう。これも良問でした。問4動物の体のつくりと働き生物分野からは反射などが出題されました。音の振動が「鼓膜→うずまき管→耳小骨→神経」と伝わることなど、正確に覚えていないと解けない問題もありました。4人が手をつないで何秒で「刺激に対して反応するまでの時間の計測」もどこかで解いたことのある問題かもしれません。問題文をしっかりと読み解けば初見でも解けたかもしれません。問5力と圧力、運動の規則性物理分野からは力と圧力の単元です。中1内容の「浮力」から中3内容の「力の分解」までうまく融合された問題となっていました。水の質量と食塩水の質量の比を求める問題は手が出なかった生徒もいたと思います。あまり見ない問題でした。それ以外は今までの知識を総動員すれば解けないこともなかったと思います。おわりに久しぶりに理科の入試問題を解きました。私はなんと一問一答のところで点数を落としてしまいました笑。忘れてしまうんですね。定期的な復習の大切さを思い知らされました。今後も時間を見つけて解いていけたらと思います。ちなみに入試問題を解いてそれをブログで紹介するというスタイルはツイッターで知り合った先生方にヒントをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。お付き合いいただきありがとうございました。文責:安延伸悟
2018.09.07
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