non scroll diary






ふと思い出したので怖い話を…            

長いですが…




俺は霊感もないし、オカルト的なことをどっぷり信じているわけでも無い。

ただ、物心ついた頃から怖い話、オカルト話が大好きで小学生の頃から怖い本を

片っ端から読み漁り、恐怖のあまり不眠症になりながらも現在まで怖い話を

漁り続け、今ではそんじょそこらの怖い話やホラー映画など屁でも無くなっている。

全く、怖い話に麻痺してしまった感じだ。

深夜にホラー映画を流しっぱなしで快眠できるし、怖い話を聞いた後でも余裕で

一人で風呂に入れる。

金縛りにあうことも度々あるが、疲れてるんだなーと思ってやり過ごせる。

要は慣れだと思う。

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しかし、そんな俺でも怖いと思った経験が何度かあった…

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ずっと忘れてた話。

だいぶ遡るが、小学生の夏休み。近所の河原の土手に花火を見に行っていた。

土手の横には、田んぼに降りるための急な坂があり、俺はよく友達と

スケボーをして遊んでいた。奥は田んぼで行き止まりになっていた。

その坂には鎖で自転車が入れないようにしてあり自転車は通れないようになっていた。

俺はいつかその坂をチャリで滑り降りるのを夢見ていた。

綺麗な花火を見ていると、視界の隅に白い影が見えた。

ふと横を見ると白い自転車があの坂を滑り降りていく。


鎖が外されたんだ!今がチャンス!


と思い、坂を滑り降りようと近づいていくと…

鎖は張られたままで、坂の下にはなんの人影も無かった…

恐らく見間違えただけだろうと自分に言い聞かせたがなんとも言えない嫌な感覚が残った。

時が経ち、高校生になった頃、友人と怖い話をしていた。

俺は特にネタが無かったので仕方なく例の白い自転車の話をした。

すると、その友人から意外な反応が返ってきた。


彼も同じものを同じ場所で見たらしい…


詳しく彼の話を聞いて俺がなぜあの自転車の影を見て嫌な感じを受けたのかが分かった。

俺も彼の話を聞いて思い出したのだが…



あの走って行く白い自転車には、誰も乗っていなかった…



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俺の部屋の話。



そんな出来事も忘れ、大学に入り上京し、一人暮らしも3年目に入った頃…

毎日暮らしている自分のワンルームの部屋に妙な違和感を感じた。

なんだか自分の部屋ではないような感覚。

3年間慣れ親しんだ部屋ではない雰囲気。

疲れてるんだろうと思い、気にせずに床に就いた。

だが、悪夢にうなされる。

ストレスでも溜まってるんだろうと思っていたが、その日以来、毎日のように

悪夢にうなされる。

火事の夢、殺される夢、説明の難しい悪夢。

そんな日々が続いた。

悪夢のほかに、もっと気になったことがあった。



気配を感じる。

学校から家に帰って来たとき、さっきまで人がいた様な気配。

そして部屋にいるときも、どの方向にいるのか何となく分かるくらいの気配が…

自分のすぐそばで声がして振り返ったこともある。

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そんなある日、学校から帰ってきて、便所に入った。

普段はそんなこと考えないのに何故か、

「便所の電球ってなかなか切れないな。切れたらどうやって換えるんだろう?」

なんていうことをふと考えてみた。



次の日、朝起きて便所に行き、電気を点けた。

「パシッ!」と音がして電球が切れた。

「え?」

昨日のことがあったので驚いて電球を見てみるとありえない割れ方をしていた。

説明が難しいが、ライトの傘がはずれ、電球に引っかかって電球が割れていたのだ。

傘が勝手にはずれ、やんわりと電球にぶつかったとしか考えられないような、

自分でやろうとしてもなかなかできないような割れ方だった。

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部屋が妙な雰囲気になって1週間も経った頃、俺は部屋にいるのが嫌になって

毎晩のように飲み歩いていた。

そんなある日、下北沢の立飲み屋で飲んでいた時、携帯電話に着信があった。

会話に夢中になっていたのでわざと電話には出なかった。

話も一段落して、着信が誰からだったのか見てみると…




俺の部屋からだった。




明らかに俺の家電からの着信だった。

俺は一人暮らしで、合鍵を渡していた奴などいない。

一瞬、何が起きてるのか分からなかった。

だが、俺は酔っていたのでまあこういうことも何かの間違いであるのだろうと思い、

そのまま飲み続け、そんなことはすっかり忘れたまま部屋へ戻って寝た。

翌朝、再び着信履歴を確認してみても俺の部屋からの着信に間違いなかった…

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本格的に部屋にいるのが怖くなり、飲み歩く日々がそれから1週間も続いただろうか。

次の日、用事があり、仕方なく外出せずに自分の部屋で寝た。

そして翌朝。

なんとも爽快な朝だった。

自分が生まれ変わったような、部屋が生まれ変わったような。



ああ、何かが出て行ったな…



という空気がありありと感じられた。

俺はもうこの部屋にいても安心だ。

もう怖くない。

不思議とそういう確信があった。

それ以来、悪夢にうなされることもなく、気配を感じることも無い。

自分の部屋から電話がかかってくることも無かった。

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俺は何かが憑くなどということは信じていないが、事実こういう経験をしたため、

なにか得体の知れないモノが部屋に居座り、そして出て行くというよく分からない

ことが起きることはあると思うしかなくなっている。

過ぎてしまえば面白い話としてネタにできているが、



あの飲み屋で、

自分の部屋から着信があった時、



その電話に出ていたらと思うと…




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