蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

「至福のとき」

ええ!?ここで終わりなの?そう叫びたくなるようなラスト。
話の運びから、きっとハッピー・エンドになると信じていた私。浅はかなのだろうか。

職場の工場をリストラされた中年男チャオ。彼はお見合い相手の女性の娘ウー・インにあんまの職を提供するはめになる。
ウー・インは盲目で、お見合い相手の女性の、前夫の連れ子だった。前夫は、お金を持ち逃げしており、ウー・インは彼女にとって邪魔者なのだ。
工場をリストラされた仲間達と、工場の一角にニセのマッサージ室を作るチャオ。客を装いウー・インにマッサージをしてもらう仲間達。ウー・インに渡すチップも底をつき、紙で作ったニセ札をウー・インに握らせるようになった。

こういう話の展開は、なんだか中国映画らしく「名もなく貧しくあたたかく」という雰囲気なのだが、ラストに衝撃を受けた。
あの後のストーリーは、観客個々人で考えろってことなのだろうか?
確かにウー・インは継母の所にいた時より、人間の善意を信じられるようになっただけ強くなっただろう。しかし盲目で大金もなく、これからどうして生きていくの!?そしてチャオはあれからどうなるの!?
ヤワな精神構造の私だから、そう感じるのかな・・・?
案外ウー・インは、逞しく生きていくのだろうか。できればそう願うが・・・。




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