2006年06月07日
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Teatro Comunale di Bologna JAPAN tour 2006
Verdi : IL TROVATORE

7 June 2006 Tokyo Bunka-kaikan Ueno Tokyo Japan

CAST:
Manrico:Roberto Alagna(T)
Leonora: Daniela Dessì(S)
Conte di Luna: Alberto Gazale(Br)
Azucena: Marianne Cornetti(Ms)
Ferrando: Andrea Papi(B) 
Conductor: Carlo Rizzi
Direction:Paul Curran
Set and Costume :Kevin Knight
Lighting : Bruno Poet
Chorus Master : Marcel Seminara
Chorus and Orchestra:Teatro Comunale di Bologna


ボローニャ歌劇場来日公演
ヴェルディ「イル・トロヴァトーレ」2日目
2006年6月7日 東京文化会館

出演:
マンリーコ:ロベルト・アラーニャ
レオノーラ:ダニエラ・デッシー
ルーナ伯爵:アルベルト・ガザーレ
アズチェーナ役:マリアンネ・コルネッティ
フェランド役:アンドレア・パピ 他

指揮:カルロ・リッツィ
演出:ポール・カラン
装置・衣装:ケヴィン・ナイト
照明:ブルーノ・ポエト
合唱指揮:マルセロ・セミナラ
管弦楽・合唱:ボローニャ歌劇場管弦楽団・合唱団


きょうはアラーニャのお誕生日だったのですね。カーテンコールの舞台上でセレモニーがありました。(後述)

「イル・トロヴァトーレ」、この演目はすばらしく美しい、そして超難しい難演目だ。
絶好調の歌手が4人揃わないと、形にすらならない。

きょうは4人のうち2人は絶好調、1人は好調、1人は不調だった。絶好調だったのはアズチェーナのマリアンネ・コルネッティ。彼女は、最高だった! 大きな三角形の体型ですごい貫禄。声は美しくすばらしく、演技はまさに入り込んでる(唯一)。まるで巨大なオランウータンのように鬼気迫る演技だった。(後述)
そしてルーナ伯爵のアルベルト・ガザーレは主役の3人に比べるとオーラはいまいちだが、声がトマス・ハンプスンそっくり。ハンプスンほど甘くも深くもないのであるが、なにしろ若くて演技もよく、まったく及第点だった。以上が絶好調な2人。
好調だったのはロベルト・アラーニャ。甘い声を聴かせてくれたが、やはり最高の彼ではない。しかし無難に聴かせたところはさすが。
レオノーラは超難役なので申し訳ないのだが、デッシーは中音域はまったく文句なくすばらしいのだが、高音の一番高い音あたりが苦しかった。でもがんばった。
しかししかしヴェルディの世界に酔った! 2人や3人の重唱の聞かせどころのすばらしいこと!
一番拍手をあげたいのが、指揮者のカルロ・リッツィ。大車輪で彼が一番「熱唱」していた。

演出はポール・カラン、彼はルーナ伯爵のルーナ(月)という名前に触発されてこの演出を考えた。舞台全体を覆う幕には大きな月が出ている。しかしこの月が支配しているというほど、今回の月=ルーナ伯爵に存在感があったわけではないので、この月とは苛酷な非情な運命が人々の運命を支配しているということではなかったかと思う。
セットはすばらしい!(装置:ケヴィン・ナイト) 自在に動く大階段と壁。次々にいろんな場面展開がなされ、あっという間。動いている間に歌手が出てくるスピーディな展開。まったく東京のオペラの森のオテロの演出家ミーリッツに見せたいぐらいだ。

客席にはカルロ・グエルフィやファビオ・アルミリアートの姿が見られ、客席も豪華でした~

※ここからは内容を書くのでこれからご覧になる方はご注意を。

第1幕 第1場
宮殿の入り口
兵士たちがたむろっている。衛兵隊長のフェルランド(アンドレア・パピ)が兵士たちに昔話を聞かせる。言っては悪いがここの場面は前座的な部分。パピのバスは堂々と、朗々とではなくちょっと癖のある感じだ。驚いたのはリッツィ。体を大きく動かして口を大きく開けて、大熱唱!。最初から飛ばすな~ムードメーカーでもあるのですね。セットは大階段。左右に歩哨の立つ塔。

さていよいよ主役の登場。レオノーラが現れる。レオノーラはトロヴァトーレが来るのを待っている。侍女のイネスが心配そうに見に来る。デッシーの音量はさすが!ドラマチックな力強い声。すばらしい。レオノーラはマンリーコと恋に落ちたいきさつを話す。ここのアリアでまず大喝采。

さて2人が退場し、ルーナ伯爵が現れる。
♪Tace la notte ---
彼はレオノーラへの恋心を歌う。そこへポロンポロンとリュートの音が聴こえてくる。

-Il trovator ! Io fremo
「トロヴァトーレめ、いやな予感がするぞ。」

朗々と袖で歌いだすマンリーコ(アラーニャ)

♪E d'ogni re maggior, Maggior il trovator
「王よりも偉大な…トロヴァトールこそは!」

アラーニャの声ですわ、感激! 
2回目の「イオ・フレモ」は

-Il trovator ! Io fremo!!
「トロヴァトーレめ、怒りに震えるぞ!」

そこへ勘違いしたレオノーラがやってきてルーナ伯爵に背中から抱きつく。
「お待ちしていましたわ。」
大階段の上から現れたトロヴァトーレはその光景に仰天

♪Infida !
「不実な女め!」

レオノーラは誤解を解く。マンリーコはレオノーラの手を握る。

勘違いされたルーナ伯爵は激怒し、刀を抜く。伯爵はレオノーラの手を握り引っ張り合いになるがマンリーコが勝つ。ここで見せ場の三重唱になる。2人は刀を合わせながら左右に分かれていく大階段の下に入っていく。
第1幕了。

第2幕 ジプシーの野営地
あっというまに階段が消え去り、そこはジプシーの野営地になっている。
♪キーデル・ジターノ・イ・ジョルニ・ア・ヴェッラ
大合唱。
うろうろと現れた巨大な女、アズチェーナだ。くるくるのカーリーヘアーの爆発した髪型。体型は小山のよう。マンリーコが上手から現れ、中央に寝そべって、母の歌を聞いている。
たまらなくなって舞台上手(かみて)に移動。椅子に座る。
「ミ・ヴェンディカ!(復讐するんだよ!)」
立ち上がる。「かあさんたら、またあんな話を…」
人々がいなくなり、2人きりになる。アズチェーナは恐ろしい話を始める。残酷な話だ。
アズチェーナは母の火あぶりに腹を立て、復讐のために先代の伯爵の下の息子をさらった。しかし火に投げ込む前に錯乱して自分の赤ん坊を火に放り込んでしまったのだ!
「ケル・オロール!(恐ろしいことだ!)」
マンリーコは疑問を口にする。
「じゃあ俺は母さんの子供じゃないの?」
われに返ったアズチェーナは言いつくろう。
「お前は私の子供だよ! ちょっとわけがわからなくなっただけ。」
「なんで伯爵と決闘したときに命をとらなかったのだ?」
マンリーコは歌いだす。ここがすばらしかった。
「どういうわけか天から声が…『殺すな!』と」
しかし使者が来て、レオノーラがマンリーコが死んだと勘違いして修道院に入ることを聞く。マンリーコは血相を変え救出に向かう。母は裏切られたように感じて恨み節を歌う。

第2場 修道院。

伯爵の見せ場です。
伯爵のアリア。拍手。
そしてアップテンポで歌う。
このようにヴェルディのこの作品は朗々とアリアをゆっくり歌わせ、小芝居あって次にアップテンポの曲という構成が多い。すごく贅沢な作りですよね~
尼僧たちが現れる。レオノーラの断髪式をやっている。
伯爵はレオノーラをさらおうとする。そこで背後の高い段のうえに現れたマンリーコ! ピンスポが当たる! カッコイ~ ばっと振り向いたレオノーラ、死んだと思っていたマンリーコが現れたので歓喜で歌う。

「天国からいらしたの?それともここが天国なのかしら?」
とても美しいシーン。

マンリーコと伯爵は一触即発。しかし伯爵は無勢でマンリーコがレオノーラを連れ去る。
第2幕了。

ここで1回目の休憩(20分)

第3幕 ルーナ伯爵の陣営

兵士たちが気勢を上げている。すばらしい合唱。伯爵が現れる。ジプシーが引き立てられてくる。アズチェーナだ。フェルランドは彼女があの火あぶりになったジプシーの娘だと気づく。色めき立つ伯爵と仲間たち。アズチェーナを痛めつける。ここがすごかった。物憂い感じの伯爵はタバコを吸っているが、アズチェーナの顔を片手でぎゅーっと長時間締め付け、煙を吐きかける。兵士たちは下卑た笑い声をあげる。アズチェーナは怒る。ここの歌がすごかった。凶暴な巨大女アズチェーナは体を振るわせる。すると荒縄で何本もくくっておさえつけていた4,5人の男どもが吹っ飛ぶ。ここが迫力だった! まるでキングコング。歌もすごい怒りの爆発ですばらしい迫力。

「恥知らずなやつらめ! お前はひどいやつだ!」

第2場 カステルロール要塞内。

マンリーコとレオノーラ。愛を語る二人。ここはマンリーコの見せ場。すばらしいアリア。

Ah si, ben mio, coll'essere

大喝采。

オルガンの音が聴こえてくる。2人はひざまずいて歌う

♪Gioie di casto amor ---

美しい!

そこで現れたルイスが母が火あぶりに処せられると告げる。マンリーコは取り乱す。ここで彼ははっきりとレオノーラへの愛よりも母への愛を選ぶことを歌うのだ。自分が母の子ではないと確信しながらも、育ててくれた半分強迫観念に取り付かれた物狂いの母を選んだのだ。泣かせるではないか。
勇ましく歌う。 すばらしい。

合唱。兵士たちが叫ぶ
「戦いだ!戦いだ!」
マンリーコがとどめでハイCを出す。ここはヴェルディはハイCで書いていないが慣例でハイCで歌うのだそうだ。アラーニャも期待通りやってくれました。しかし大音量ではなく、やや控えめに長~~~~くハイCを響かせた。
大拍手で幕
第3幕了。








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最終更新日  2006年06月10日 23時28分16秒


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