そよ風のように☆

そよ風のように☆

君に恋した夏(21),


顔を覗きこんできたのは、健だった。

『どうした?大丈夫か?』

心配そうにしてる。

『うん、大丈夫。』

最近、何故かおかしい。

ふわふわとして地面に足が付いてない感じがする。

『ねぇ。健は運命とか信じる?』
『・・・。』
真剣に考えてくれているのが伺える。
『どうかな?そいうの、よく分からないなぁ。』

本心だろう。
『知ってる?偶然は存在しないって、この世には必然しかないの。』
『うん、聞いたことはあるよ。実感したことないけどね。』
優しい笑顔を向けてくれる。

『私が、もし・・・。』
『ん?何?』

私には、とても言う勇気がなかった。

でも、もう時間がないの。

あなたが私の事を覚えててくれるかな?

また同じ時代に生きることが出来たら、私はまた健を好きになりたいよ。


健は、私のことどう思ってるかな?

もしもこの世に偶然がないのなら・・・・


必然があるなら、またあなたに出会えるかな?

『ううん、何でもない。』

ピピピピッー

枕が濡れていた。

顔にも涙の後が分かる。


あまりにもリアルな情景に、戸惑う。

健って・・・、誰かに似ているなとふと思った。

今はただただ苦しくて涙が溢れてきた。

どうしちゃったんだろう、私。



『凛、そろそろ起きてよ』

お母さんの声が聞こえてきた。




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