tomo_hの映画ログ

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2014.10.15
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カテゴリ: 映画ログ
「ブラックスワン」「レスラー」などの監督のダーレン・アロノフスキーがラッセル・クロウを主演に旧約聖書の洪水伝説を映画化する、、いかなる「箱舟物語」が出来るのであろうか?聖書の創世記の記述はいたって簡単で細かいことは言っていないので、描写にしろ解釈にしろかなりの幅をもって作れる部分でもある。ノアは最初の人間アダムとイブの子供のアベルとカインの二人の息子のうち、アベルがカインに殺された後、神に願って授けられた末子セツの子孫だ。この映画にはカインの子孫のトバルカインが登場し、ノアの舟の中に忍び込み密航者となっているので驚いた。聖書にはもちろんそんなことは書いていない。だから大筋では聖書に元図いてはいるがかなり脚色も入った物語として見た方が良いだろう。

正義の人ノアは神に命じられる。神はご自分の判断で救うべきもの、滅ぼすべきものを選ばれるので命令は訊くというのでなく、選ばれたということがすでに命令通りに行動することなのである。簡単な記述といえども命令は作るべき船の寸法などは正確に記されていて松の木で作ること、松ヤニで木の隙間を埋めることなど記されていてなかなか細かい。40日間雨がふりつづき地上の肺で呼吸する生物は全滅して、その後150日間船は漂い、トルコの東アルメニアに近いアララテ山標高5136メートルの上にどかんと漂着した。その後一週間ごとに鳩を飛ばし帰ってこなくなったので地上に出た。この洪水で大規模な地殻変動が起きて大陸が切れたりつながったりしたという。高地に岩塩が会ったりする理由だ。

解釈はいろいろあるが、この映画では人類絶滅も考えられていて、ノア一家は動物たちの守り手として使われたという意味の事が言われている。地球は動物だけの方が良いのだということか。ノアの3人の息子の妻は長男の妻一人だけだ。長男に女の子の双子が生まれたので人間が増える可能性が出来たが、ノアは増えないように殺そうとさえ思った。結局殺さなかったが、彼は自分の判断にのちに悩んだようで、ぶどう園を作り葡萄酒をのみ、アル中気味になったのは悩みのせいであろうか。人類最初に酒で悩みを忘れようとした人がノアだ。

裏を考えれば面白い映画だが、単に洪水伝説のスペクタクルショーとして見ても面白い映画だ。或る説には洪水までは天空は厚い水蒸気の層でおおわれ地上は温室状態だったが、急に冷えて雨となって落ちた。急速に冷却し(氷河期)恐竜など冷温に対応できないものは死に絶えた。聖書の記述では当時の人間の寿命は700歳、800歳と長生きだったが、有害な紫外線が直接届くようになるとばったり短くなった。長生きはノアが最後だった。もし第2の洪水か洪水に変わるようなものが来てオゾン層が消えたらもっと短くなるだろう。しかし洪水だけは2度とない、神が約束されたからだ、これを虹の約束という。虹が出ている限り洪水は来ないだろう。

(おまけ)箱舟に乗る動物たちが乗っている間寝ていたとは新解釈でなるほど上手い考えだと思った。これなら管理しやすい。それから箱舟作りにウォッチャーと呼ばれる怪人(?)たちが手伝ってくれたとは興味深い。神と人間の間の生き物が地上に多くいてネピリムと呼ばれていたというがその者たちだろう。仕事が済んで彼らは天に戻されたらしい。

ノア約束の舟





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Last updated  2014.10.15 23:31:02
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背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
アイスクリーム@ Re:エリザベート愛と哀しみの皇妃(オーストリア、ドイツテレビドラマ)(08/09) 綺麗事ではなくメロドラマ仕立て。 勝ち…
zebra@ ボクからの(おまけ) もう少しコメントします。 tomoさんの記事…

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