tomo_hの映画ログ

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2015.01.26
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カテゴリ: 映画ログ
ニューヨークにはメイシーズやブルーミンデールやサックスフィフスアベニューやバーニーズなど名前をどこかで聞いたことがあるデパートがいくつかある。しかし5番街の通りにに面して建つワンブロックの大きな建物の中を占めるバーグドルフ・グッドマンというデパートは他を引き離して超高級なのだ。このニューヨークで一番高級なデパートに関するドキュメンタリー映画である。威厳ある入口から中に入ると、香水、靴、ドレスが目に入ってくるが、ディイスプレーはいかにもという感じのスマートさ、洗練されていて、態度の良い店員が、さりげなく客を迎える。別に良い服を着た金持ちそうな客でなくともその接客はバーグドルフならではのあしらい方で決してバカにしたりはしない。今や伝説になっているらしいが、ある日、ホームレスのお婆さんが紙袋を下げてやってきて、ウインドウのセーブル(青テン?)の毛皮のコートが欲しいという、「お金はあるの?」などという失礼なことは言わない。丁寧に商品を見せると紙袋から札束を出して買って行ったという。こちらでは商品を買ってくれる人は誰でも大切なお客様なのだ。

今のはごくまれな一例であってここのお客はアメリカでトップのセレブが多い。エリザベス・テイラー、ジャクリーン・ケネディ、バーブラ・ストレイザンド、ライザ・ミネリ、ウーピー・ゴールドバーグなどなど。一回の買い物金額も目玉の飛び出る高額だろう。毎日のように超金持ちがやってきて、庶民感覚では考えられない金高の買い物がされている、これが普通に行われるのがバーグドルフデパートだ。以上からデパートはデパートでも日本の百貨店とは全然違うと分かる。

庶民が来て、ささやかな非日常の時間を過ごして、ご飯を食べて、新しい服の一枚も買って、地下で美味しい夕食のおかずを仕入れて地下鉄で帰る。これが日本のデパートの割合普通のあり方だ。だから明るく楽しく、心がときめく空間が必要だ。日本でもデパートが次々改築されて立派になるにつけても段々高級感を出すことに向かっている。最終がバーグドルフか?でもここまでは必要ない。年末ジャンボで数億円当たればバーグドルフヘ行っておもいきり買い物できるかもしれないが、まず縁のない世界だ。

バーグドルフ設立の歴史から始まって、ここで売らせてもらう特権を得たデザイナーたちの意見とか、デザイナーを発掘してくるバイヤーの意見とかが披露されるが、すべて「ウチは最高にススンデいる」という意識が見え見えで、ちょっと辟易するが、これくらいのプライドの高さがこの店を特徴づけているのかも。

(おまけ)日本の愛すべき百貨店とは別物だが、こんなところもあるのかと勉強にはなった。バーグドルフに食堂はあるようだが、地下の食品売り場はもとよりない。日本のデパートが呉服屋から発祥したようにデパートの売るべき商品は衣服なのだ。

ニューヨークバーグドルフ





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Last updated  2015.01.26 16:23:52
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背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
アイスクリーム@ Re:エリザベート愛と哀しみの皇妃(オーストリア、ドイツテレビドラマ)(08/09) 綺麗事ではなくメロドラマ仕立て。 勝ち…
zebra@ ボクからの(おまけ) もう少しコメントします。 tomoさんの記事…

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