tomo_hの映画ログ

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2015.01.27
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カテゴリ: 映画ログ
マリアンネ・ゼーゲブレヒト、、スクリーンに姿を観なくなってから何十年にもなるのに、すぐにあゝあの人か、と思い出せるのは大したものである。いかに彼女の個性とか容姿とかが特別観客の印象に残っているのかが分かる。彼女はあまり変わっていない、最初からこんな感じだった。全体にずんぐりふくよか。しかし彼女が画面に現れると不思議にもひきつけられて彼女に見入ってしまう。もう一度姿を見せてくれて嬉しい。

カナダに住むドイツ人の家族が中心だ。長女のマリーは老齢で一人暮らしになった母(マリアンネ)を心配して自分の家庭へ連れてくる。しかし単なる思いやりだけではなく、母の家を処分して、落ち着いたら、老人ホームに入ってもらうつもりだ。つまり母の財産も自分が管理して、母に関する心配をなくそうという利己的な考えも充分あった。だが母には母の考えが。亡き夫と過ごした家を処分して身軽になったら絶対ヴァチカンへ行って法王様にお会いする、という計画をずっと胸に温めてきた。とうとうその時が来た、決行あるのみ!

そして舞台はイタリアへ。ローマにはすでに孫娘が留学していて大学生活しているはずだ、はずだった、が行ってみると驚きの生活があった。聞いてきた住所には、ヒッピー的な若者つまり自由人のヤングたちが住んでいて、孫娘はそこで大学を辞めてロック歌手と同棲していた。マリアンネ祖母ちゃんはそんなことよりもヴァチカン参詣が第一希望だ、成るか?法王様に謁見して祝福を授かることが。

つまり孫娘の変化ぶりよりも、もっとずっとマリアンネ祖母さんの方がローマで大変化、大変身をするのである。ローマで次から次へと彼女の身に起きる事件がユーモラスかつスピーディに描かれ、コメディ味のドラマとして大いに楽しめた。マリアンネと知り合うイタリア男を代表するような不良ぽい2枚目老人にジャンカルロ・ジャンニーにが扮し、彼が結構笑いを生んでいてマリアンネと良いコンビだ。法王様に逢いたいというものの、マリアンネの信仰はいわゆる敬虔な信仰ではない。カトリックは彼女の一種の生活習慣であり、「私のベネディクトちゃん」などと言ってるように、法王を崇めているのでなく、まるで友達扱いに思っている。まえから逢いたかったが遠くにいて会えなかった偉い地位の友達ということか。現代の信仰はこれで良いのかも。

ドイツからカナダへ行ってイタリアに来る、多分イタリアに住み着く。本人はドイツ人意識を持ってはいるが、異国に移っても定着できる能力を持っている人のお話なのだ。ドイツも良い、カナダも良いが、イタリアも面白いところ。こんな幅広い移住生活をしてみたいが、私には無理だ。

(おまけ)食べ物は母国の味が一番良い。マリアンネ祖母さんはウイーン風カツレツやジャガイモ料理やコケモモソースでおいしそうな料理を作っていた。ウイーン風カツレツはかなり量のバターを溶かして浮かして作る。

ヴァチカンで逢いましょう





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Last updated  2015.01.27 22:26:34
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背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ ニーナ・ホス 「水を抱く女」に、上記の内容について記…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
アイスクリーム@ Re:エリザベート愛と哀しみの皇妃(オーストリア、ドイツテレビドラマ)(08/09) 綺麗事ではなくメロドラマ仕立て。 勝ち…
zebra@ ボクからの(おまけ) もう少しコメントします。 tomoさんの記事…

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