ナースアウト in 利根沼田 2009

ナースアウト in 利根沼田 2009

免疫パワー

免疫 赤ちゃんを病気から守るパワー


母乳中には含まれていて人工乳には全く含まれていないものは、わかっている物質や成分だけでもたくさんあります。
その中でもよく知られているのは「免疫」でしょう。
母乳育ちの子はアレルギーや中耳炎・肺炎・胃腸炎・1型糖尿病などなど、いろいろな病気にかかりにくいことがわかっています。
特にいろいろな感染症から赤ちゃんを守るパワーは母乳の大きなメリットのうちのひとつ。
このページでは母乳に含まれる免疫についてご紹介します。


◇◆◇母乳がバイ菌を食べちゃう!?◇◆◇
母乳は白い(黄色い)液体に見えますが、顕微鏡でのぞいてみると、中には生きている細胞成分がたくさん見えます。(注:人工乳を顕微鏡で見ても細胞は入っていないので、ただの液体以外何も見えません。)その細胞のほとんどが白血球。母乳中の白血球の90%が貪食細胞(どんしょくさいぼう)といって、微生物や細菌を食べて(殺して)しまう働きをします。
室温に置かれた人工乳は時間とともに腐敗していくだけですが、母乳はすぐには腐らないばかりか、なんと3~4時間までは貪食細胞が働いて細菌の数は減少してしまいます。
母乳の保存についての研究によると、搾ったあと室温で保存しても、25度以下なら4~8時間までは細菌はごくわずかしか増加しないと言われています。ちなみに母乳育児の教科書では、搾ったあと室温で保存している母乳は、健康な赤ちゃんでは4時間以内にあげるようにしましょう、とあります。

◇◆◇授乳中の母と子だけの特別なシステム◇◆◇
母乳の中には病気から赤ちゃんを守る「免疫」という物質が含まれていることはすでにご存知の方が多いでしょう。
赤ちゃんは生まれる前にもお腹の中で胎盤を通じてお母さんから免疫をもらっていますが、その防御効果は一時的なものでいずれなくなってしまいます。
母乳中の免疫は、特別なシステムによって作られています。これは「特殊プログラミング」と呼ばれ授乳中の母と子だけにあるスペシャルな仕組みです。赤ちゃんが新しい病原菌に出会うとすぐにお母さんのおっぱいはその病原菌に対する免疫を作ります。病気の時には赤ちゃんはぐずっていつもより頻繁におっぱいを欲しがるかもしれません。そのたび免疫が作られ赤ちゃんに届けられます。母乳中の免疫は消化器官でも消化されない構造になっていて、病原菌が入りこみそうな場所(のど・肺・腸など)で直接病原菌と戦います。さらに、母乳中の免疫は、赤ちゃん自身が免疫を作り出す働きを刺激したり高めたりすることもわかっています。

◇◆◇予防接種の効果もUP↑◇◆◇
母乳で育てられている赤ちゃんは、人工乳で育てられている赤ちゃんに比べ、予防接種を受けた後の抗体価が高いことがわかっています。つまり、より予防接種の効果が得られやすいということです。こんな利点もあったのですね。

◇◆◇免疫は初乳のあとにも含まれている◇◆◇
こうした母乳中の免疫は初乳中に最も濃く含まれていますから、産後できるだけ早く母乳を飲ませることが大切です。初乳から成乳になると1ml中の免疫の濃度は減りますが、赤ちゃんの飲む量が増えるので結果的に十分な量の免疫を与え続けることができます。1歳を過ぎてさえ、母乳中には多くの免疫が含まれていることがわかっています。

《引用参考文献》
NICUスタッフのための母乳育児支援ハンドブック 大山牧子 著、メディカ出版、2007年  
母乳育児が必ずうまくいく本  ジャック・ニューマン著、メディカ出版、2008年
だれでもできる母乳育児  ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナル、メディカ出版、2006年



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