とーまは一日にして成らず

とーまは一日にして成らず

ママになった日



おしるしから3時間後、どうやら陣痛らしきものが始まった。と言ってもまだまだ我慢できる痛み。
さらに3時間後、陣痛の間隔が短くなってきたので病院に電話。日付が19日をまわった深夜1時過ぎに病院へ到着。
診察してもらうと「結構すすみが早いから早朝には生まれそうね」と言われる。そうか、あと数時間後にはこの子に会えるんだ♪
が、・・・この数時間がとてつもなく長い!ただ痛みに耐えるだけ。眠気と痛みで頭がもうろう。陣痛の合間に眠たくなるんだけど、また痛みで起こされる。
そんな時に考えていたこと。「もう子供は1人でいい。こんな経験耐えられない。産むのはわたしなんだからと旦那には納得してもらおう」なんて。
そんなことを考えているうちに陣痛はさらに強くなる。分娩台にあがってまもなく破水。が、そこからが長かった。
赤ちゃんはなかなか出てこない。頑張っていきんでも出てくる様子はない。
しばらくして「心音が弱くなってきてる。先生がお腹を押すから一緒に頑張ろう」と言われ、とりあえず力いっぱい踏ん張る。
なんとなく体が軽くなったような気がした。どうやら生まれた様だ。
でも何かイメージと違う。そうだ、産声が聞こえない。赤ちゃんらしきものが別室へ連れて行かれる。
しばらくすると元気な泣き声が聞こえてきた。あぁ生まれたんだ。安心感と一仕事終えたような脱力感で一気に力が抜けた。
まもなくちっちゃくて真っ赤な我が子に対面。
この子がお腹に痛んだ~と思ったのも束の間、「出産時一時心音が弱くなったので、念のためNICUで預かります。でも大丈夫ですよ。明日にはお母さんのもとへ連れて行けますから」と小児科の先生。
結局、我が子をこの手に抱くこともなくNICUへ入院となった。


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