[詩のきれはし10] カテゴリの記事
全31件 (31件中 1-31件目)
1
-
種子
降り続いた雨のあとの柔らかくなった地面に埋まっている気づけばいつの間にか深く深く沈み込んでいる僕もまた種子に戻ったのか丸くなって眠り込む深く深く眠り込む自然に伸びをしたくなるまで足は下へ下へ 根を張って腕は上へ上へ 光を求めて喉は新しい風を吸い込むために肩から上が出る頃には春が訪れているだろうか寝坊だね と笑いながらクリックはご自由に
2010.01.27
コメント(0)
-
布団干し
布団を干すようにベランダの柵に二つ折りに寄りかかって何時間も小春日和の日差しを浴びれば僕だってふかふかのほかほかになるのかもしれない一時的にでもああ 何もしたくないもうしばらくここで布団になっていよう夜露が降りるまでクリックはご自由に
2010.01.25
コメント(0)
-
光
目を閉じていても明るい完全な夜の闇の中でそれはぼんやりと光るあるいはキラリと横切る目覚めかけた深夜僕は安心してまた眠りに落ちるクリックはご自由に
2010.01.19
コメント(0)
-
ring
こんな静かな雪の日には小さな音がよく聞こえる心の内側から外側へ漏れる音本音はいつだって隠しようもなく響いている隠しおおせるものではない聞き取るか 聞こえないふりをするか選ぶだけその先に続く未来を選ぶだけあの日僕を導いた鈴の音のようにクリックはご自由に
2010.01.17
コメント(0)
-
届かぬ手紙
大切に思う気持ちがあるのなら出てくるのはお愛想ではなく感想のはずだ度重なる我が子への心無い仕打ちについて一言申し上げることが失礼に当たるかどうかなど誰もが知っていることだ言葉は人を操る道具ではないたった一種類の気遣いが全てに通用するわけではない僕が何に対して怒ったのか本当にわからなかったのかその程度の愛などいらないクリックはご自由に
2010.01.14
コメント(0)
-
アイネクライネナハトムジーク
ぶっちゃけ音を追うのに夢中なんですわ聞いてないわけやのうて意味まで聞き取るんが時々おろそかになる…いやなりかけてまうっちゅーだけですわ音楽やな それはまさになんやろな どこもかしこもビリビリ痺れてアルファー波のビッグウェーブにさらわれていきそうなんを紙一重で乗りこなしとるっちゅー感じですわつまり紙一重で正気やで 僕はああ ほんまあったかいなありがとうクリックはご自由に
2010.01.11
コメント(0)
-
嵐
突如崩れだした世界いきなり変化した視界に目がくらんでもう動けない立ち上がれない抑えきれない心細さに震えるばかり泣くばかり発作は波のように寄せたり引いたりだんだん沖へ引きずられていく闇雲に探すほど見失っていく命綱そこにあるのにきっと本当は穏やかな冬晴れのまま何も変わってはいないのにクリックはご自由に
2010.01.09
コメント(0)
-
粉雪
粉雪は土にも屋根にも人にも触れずにいつまでも宙を舞う壊れやすい結晶のままで華奢な葉の上だけが唯一無事な着地点自分の意思で溶けるまでそこにいさせてくれる生きながらえさせてくれるからそこだけがふわふわと白束の間の 完璧な蜜月それだけのことでつよがりの化けの皮が剥がれそうだよここまで平気だったのにどうしてクリックはご自由に
2010.01.06
コメント(4)
-
共生
とにかく蹴り飛ばしたい時には蹴り飛ばしていいものを蹴破らない程度に大声を張り上げたい時は誰にも聞こえないように泣きたい時は気づかれないように家の中だろうが外だろうが公共の場所気がねしろ力は出さないためにある声は出さないためにある心は見せないためにある身についてんじゃねえよああめんどくせえクリックはご自由に
2009.12.29
コメント(0)
-
春の歌
着々と進んでいるのは春の歌を歌う準備まだ気配すらつかめない季節を思いながら咲きますように咲きますようにクリックはご自由に
2009.12.26
コメント(2)
-
大掃除
思い出そうと思えば思い出せそうな気がする仄暗い引き出しの底から発掘されたそれについてあの混沌の最深部に長きに渡り隠されていたそれについて手書きのポチ袋中身はちょっと懐かしい夏目漱石と新渡戸稲造が一枚ずつ間違いなく子供時代の僕の仕業だがお年玉 にしては半端な額のような気がするへそくり にしては忘れすぎていたと思うなんだかよくわからないがこれを隠した時の気持ちだけは思い出せそうで恐ろしい一文無しになったらこの引き出しをお開けなさいとかいや 思い出してなるものか当惑する僕の横で頑是無いお子様の僕が満足そうににやついているクリックはご自由に
2009.12.24
コメント(2)
-
匂いフェチ
誰だっておいしい空気が吸いたいのさ好きな匂いに包まれていたいのさ醸し出すその雰囲気隠しようも飾りようもないそれが結局は決め手なわけさあなたはいい匂いがする僕の好きはそういう好きクリックはご自由に
2009.12.22
コメント(0)
-
グッジョブ
なんだか暑いな今日はこんなに寒いのにあんまり食べたくないなお腹がぐーぐー鳴っているのにちっとも眠れないな疲れて横になっているのにこの労働のご褒美はいつどんな形でやってくるのかしらそれはまず猫の鼻先にその行方は猫様の言うとおりクリックはご自由に
2009.12.19
コメント(0)
-
旅人
飛行機雲が幾筋もふやけながら横切る空にまた新しい線が引かれていく旅人達は西へ東へ南へ北へ足跡を残して重たい本を抱えながら坂を下り冷蔵庫には昨日焼いた余り食材一掃ケーキ巣ごもり準備万端の僕もまた旅の途中クリックはご自由に
2009.12.15
コメント(4)
-
言葉
それ自体には何の力もない言葉が心を伝えるのではなく心が言葉を伝えるのだということを忘れないでクリックはご自由に
2009.12.13
コメント(2)
-
flower bed 2
顔を出した芽の数は植えた数よりひとつ多いいち にい さん しいごお ろく なな はちきゅう じゅうじゅういちいち にい さん しいごお ろく なな はちきゅう じゅうじゅういち僕が植えた花と同じ顔をしたもうひとつ猫が掘り返した花壇には何かが起きているのかもクリックはご自由に
2009.12.11
コメント(2)
-
蝋人形
乾く心配のない目はまばたきもしない何も見てはいないけれどまぶたの裏に映っているものを見たくないから開かれたままそれはありふれた光景青空に浮かんだ雨雲掃き清めてくれるなよどうせ風に吹き流されるまでの短い間クリックはご自由に
2009.12.09
コメント(3)
-
たかいたかい
背伸びすればどこにだって届くと思ってる爪先今の僕にできることといったらそれくらいさクリックはご自由に
2009.12.06
コメント(2)
-
大丈夫
どんなにかなしいことを思い出したって今の僕には君がいるもの一人で泣いたって一人じゃないものクリックはご自由に
2009.12.03
コメント(6)
-
病欠
鼻に詰めたティッシュは病欠の匂い学校にいない僕を責める匂い強く育たない僕を責める匂い病気なら休むのは当たり前僕は病気なんですか？治さなくちゃいけないんですか？今もまだ治ってないんですか？クリックはご自由に
2009.12.02
コメント(6)
-
rejection
僕の中にしかない苦しみが妄想ならあなたの中にしかない愛も妄想でしょうそんなものはしまっておきなさい何の役にも立たないのだから最初から分かち合えるようなものではないのだからクリックはご自由に
2009.11.30
コメント(6)
-
打ち出の小槌
深いと思っていた湖は実は浅くて簡単に足が着くくらいだったろうかそんなところで溺れる僕はよほど小さな生き物だったろうか打ち出の小槌なんか借りずともあらゆるものは気ままに大きさを変える今はそんな風に思うというだけのことクリックはご自由に
2009.11.27
コメント(6)
-
交差点
同じ交差点にいながら立っている向きが違うというだけで右が左になり左が右になる同じ場所から同じところを目指して反対方向へ信号が変わったらあのお間抜けさんをとっつかまえて振り向かせねば方向音痴は僕が僕たる所以です（←言い切った！）
2009.11.25
コメント(4)
-
(a)symmetry
笑う右頬 笑わない左頬えくぼのある方のほっぺは重くてそう簡単には笑えない笑う左脳に笑わない右脳心からは笑ってないと言わんばかり君に向ける笑顔は左右対称の微笑みかしら君がくれる笑顔は左右対称の微笑みかしら自分の顔は見えないもの僕の笑顔が嘘かどうかは君が一番よく知ってる君の笑顔が本当かどうかは僕が一番よく知ってる…はずクリックはご自由に ※余談※一昨日は僕の誕生日だったんですが、『もっとえいご漬け』を起動したら講師が「私からこの言葉をプレゼントします」とか言い出すじゃないですか。画面に表示される「Happy birthday!」の文字。しかしいつもと変わらぬ発音練習のお題に過ぎず。なんか腑に落ちないと思いつつ、DSに向かって発音してみる。（僕）「Happy birthday!」（謎の外国人男性）「何言ッテルカワカリマセン」（僕）「Happy birthday!」（謎の外国人男性）「モット大キナ声デ！」（僕）「Happy birthday!!」（謎の外国人男性）「エェ？ナンダッテ？」繰り返すこと十数回。やっとのことで通じたと思ったら、（謎の外国人男性）「アリガトウ！」…あれ？僕の誕生日ですよね？そんな○○回目の誕生日の朝でした。（いつもはそんな発音練習で苦戦してないですよ！マジでマジで）
2009.11.23
コメント(8)
-
群青
駆け巡る何かをつかまえそこねているうちに降り積もった青は夜の色明かりをつけ忘れた部屋の中は意外に明るくカーテンを引かないのならば灯す必要もないどうせそのうち朝になるのだし開け放した窓の向こう聞こえるはずもない遠くの線路を音を立てて列車が過ぎていく朝の方へクリックはご自由に
2009.11.17
コメント(4)
-
いっとうせい
月のひとかけら こぼれ落ちるように星クリックはご自由に
2009.11.15
コメント(4)
-
狼さんの受難
そいつの意見が世の総意なわけないのに簡単にへこんじまうぜ真実を突いてるからこそ痛いにしても鵜呑みのしすぎは消化に悪いぜ賢い奴はよく噛んでから飲み込んで吸収すべきは吸収し 排泄すべきは排泄しそりゃもう健やかに成長なさっていくのにさあどうしてくれようかこの腹ん中でごろごろしてる塊をかっさばいたらきっと赤ずきんちゃんみたいに元気に飛び出してくるんだぜ嬉しそうにぴょんぴょん跳ねて代わりに石とか詰めてくれちゃったりするんだぜああ動けないなあお腹痛いクリックはご自由に
2009.11.13
コメント(4)
-
the fool
終わらない話は終われない話いつも途中で途切れる道筋首をかしげて立ち尽くしてまた歩き始めるけどそれもまた途中で途切れる今度はどう？道なき道わかってるのは方角だけ足元を確かめもせずに踏み出す一歩そこになにがあっても なくても持ち上げた顎の先にある結末それがどんなものかわからなくても迷いもなく不安もなく幸福感だけがあるクリックはご自由に
2009.11.10
コメント(4)
-
長い友達
密やかに流れ落ちる黒い滝三日で１ミリ一ヶ月で１センチ白い虹の輪をかけてそうっと降りていくあれからもう１０センチ？僕らの指で辿れる歴史触ってごらんクリックはご自由に
2009.11.08
コメント(6)
-
秋の終わり
新しい季節のための新しい服を選ぶように変わっていくんだよもっと綺麗にもっと上手に今年は去年よりも軽くてふわふわであったかいんだよきっとよく似合ってる空は高く澄んで生まれた日と同じように祝福している余計なことは言わない静けさの中に君の声によく似た歌が聞こえるクリックはご自由に
2009.11.06
コメント(4)
-
gush out
それがなくても生きていけるけどそれがなくては生きているとは言えない泣かずに生きることを望んだりしないよ潤して僕を心を湖はまだ涸れてないクリックはご自由に
2009.11.02
コメント(6)
全31件 (31件中 1-31件目)
1
-
-
- フォトライフ
- 源氏物語〔10帖 賢木 18 完〕
- (2024-11-17 10:20:10)
-
-
-
- アニメ・コミック・ゲームにまつわる…
- 『MOTHER2 ギーグの逆襲 30周年キャ…
- (2024-11-18 00:00:12)
-
