☆うまいサイコ-の日記☆

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尾瀬旅行記2005.06.12



山菜おつまみ
山菜てんぷら定食

今回は尾瀬旅行記の中にうまいサイコーの食べ物を紹介します。直接食べ物に行きたい方は上の文字をクリックしてください。

本文
尾瀬って一度行ってみたかったんです。♪夏が来~れば思い出す~♪のあれですよ。

初めて尾瀬の湿原を知ったのはかれこれ二十数年前。ハイキング大好き人間としては、『あ~一度いってみてえな~』とあこがれでした。不思議なもんですね、すっかりそんなこと忘れていたのにふと思い出したんですよ。で、尾瀬に行こうと決めたのが6月5日。うまいサイコーの日記一周年記念に浮かれている(ほっとしている)最中でした。

「尾瀬に行くならやっぱ水芭蕉でしょう。これが一面に咲いている風景を見なくてどうする」ですよね。で、調べてみると水芭蕉そろそろ季節終盤にさしかかってることが判明。慌てて旅行のスケジュールを考えなければなりません。スケジュールを確認すると残念、毎日なんかかんか予定が入ってしまっている。こりゃ平日行くことは難しそうだぞ。ということで6月12日(日)に行くことに決めました。

さて、尾瀬ってどこにあるの?イメージ先行で計画を立てたのは良いのですが、行ったことがない。しかも二十数年前の記憶をたどっても思い出すのは歌のフレーズのみ(しかもいつも出だしの部分だけ)。

便利になったもので、インターネットがあるではありませんか。早速、googleで尾瀬を検索。出るわ出るわ、いろんな情報。で何とか東京の北東方面に位置することが判明。電車で行くのかな?でも山の中みたいだし、といろいろ探しているうちに、新宿から直行バスが出ていることも判明。これだ!しかも夜行バスがあるようです。

早速、バス会社の予約受付に電話0120-53-0215したところ、出発の3日前であれば予約100%OKですとの返事。と言うことは土曜日の夜に出発するためには火曜日に電話すりゃいいってことよね、ひとまず安心です。さて地図とかどうすっかな。

私の週末ラウンジ(しかもDVD付き)の近所の図書館で尾瀬の観光旅行本を借りてきました(いつもながら冴えてるー、図書館の本はタダなのだ)。どれどれ、と中を見てみるといろいろなパターンのハイキングコースが載っています。もちろんきれいなカラー写真付き。おーいいね~。尾瀬ってやっぱハイキングには良さそうだぞ。うん?なになに、毎年6月の第二週末(土日)が一番混むって?えー、今度の土日じゃんか。私の旅行日程そのものじゃないの。えー。

さらに読んでいくと、「尾瀬の自然を満喫したければ平日に訪問されることを勧めます」とまで書いてある。こりゃ誰か行った事のある人に聞いてみたほうが良さそうだな。

行動の早い私は、早速あちこちで聞き込み捜査開始。いましたね~。いったことある人。彼いわく、「尾瀬は平日に限る。土日なんかあちこちで大渋滞だから最悪だよ」と。『私は夜行バスだから渋滞知らずなんですよ。寝てる間に尾瀬までひとっとびですよ』と少し誇らしげに返事をすると、「いや、道路じゃなくて尾瀬の中で渋滞するんですよ」とのこと。
???尾瀬の中で渋滞?そうなんです。尾瀬には人が歩く木道があってみんなその上だけ歩くことが許可されているんです。多くの人が木道の上を行き来するのでところどころで渋滞するらしいのです。せっかくの自然を満喫するハイキングで渋滞にあったら最悪です。

でも今行かないと水芭蕉は終わってしまう。見ようと思えば来年まで待たなければならない。そんなのいやです。今見たいんです。しょうがない、来週の平日に変更するかな、でも皆が殺到する6月第二週ってきっとベストシーズンなんだろうな。渋滞覚悟で行こうかな。

6月7日、今日にはバスの予約をしなければなりません。さってと、ハイキングルートも調べがついたし、渋滞は頭の隅に残っているものの、ひさびさのハイキングだしいいよね。ハイキングで一番大事なことは・・そうそう天気です。yahooの天気予報をみてっと・・
なぬー!た、台風来とるやんか。しかも関東地方に向って(円の端っこのほうが日本列島にかすってる)西のほうには梅雨前線もあるんとちゃうか。尾瀬って湿地帯だぞ。雨とかよく降る場所かもしらんな。そこに台風+梅雨になったら最悪やな。こりゃ今週はあかんな。
渋滞覚悟でもあったので『君子危うきに近寄らず』とあっさり尾瀬行きを断念したのでした。

6月11日、雨の予報に反してうす曇、昼から雨って予報でした。図書館に借りていた尾瀬の本を返しに行って、ついでにDVDブースで「ナイルの宝石」って映画を見て、ラーメン食べてぷらぷら散歩。午後になっても雨は降らず。家に帰って図書館で新たに借りた「ユダヤの格言99」なんて本を読みながら、なんでこんな本借りちゃったのかな。俺って相当疲れてるな、なんて反省しながら結局は読破。ま、ユダヤ教だけが布教活動をしない宗教ってことと、ユダヤ教は教義に反するとかなんとかで戦争したりはしないってことが新たな発見でした。
確かに、キリスト教だのモルモン教だのいろいろ来るわな。ユダヤの教えを勧めに来た人はおらんかったし、そうなんだろうな。ふと横を見ると一緒に借りてきたもう一つの本「精解五輪書」だ。なんで、今頃宮本武蔵の戦闘マニュアル本かりてるんや。そーとー疲れがたまってるぞ。でもあっさり読破。

時間はもう夕方5時、そろそろ今夜のおかずを仕入れに行かねばならない。近所の○ーコックは改装中なので遠いほうのピー○ックまで行くことに。さて、今夜の晩御飯ですが、初夏の味が売ってるではありませんか。そう、宮城産『ほや』です。おかずにならないのに380円とちょっと値が張りますが、このスーパーでは安いほうです。おおっ、水菜100円。これも買うしかないでしょう。おかずはステーキ用牛肉(とは言っても黒毛和牛ではない、ただの国産牛・・ちょっとリスク高いけど安い)やらなんやら買って、おかずは牛ステーキサラダに決定!(ステーキサラダの作り方はまた今度紹介します)。

家に戻って、夕食の準備。まずはご飯をしかけて後はホヤを袋から出して適当に刻んでっと、生姜すりすりとポン酢ですね。今日の気分は。で、黒甕焼酎にお湯を注いで準備完了。『んまいね~。夏の味だね~』と結構ご満悦。ステーキの方も簡単にできて後は水菜とあえるだけ。
ご飯も炊けたしうまいうまい。とご機嫌になって、何の気なしにインターネットで天気予報をチェック。なーにーっ。明日晴れるだとー。台風はどっか行ったってー。急な天気予報の変更に驚くと同時にあるひらめきが脳裏をよぎった。『ひょっとして、尾瀬空いてるんとちゃうか』。

天気予報を見たのが夜の8時過ぎ。夜行直行バスは新宿夜10:50発。予約はもちろんしていない。だがしかし、一人くらいは乗れるだろう。台風接近でキャンセルも出ているはずだ。
これは乗れる方に賭けるしかない。と早速身支度開始!夜行なのでこのままでは今日は風呂なしになってしまう。早速シャワーだ。次にリュックに着替え、カッパ、タオル、ポッキー(なぜか家にあった)を詰め込んでいざ出発。記録用に万歩計も装着した。

新宿駅に着いたのは、夜の10:40分。おーぎりぎりの線やね。バスターミナルに10:45到着。窓口で『大清水行きのバスに乗りたいんですけど』と聞くと、名前、電話番号を聞かれ後は3700円ですんなり切符を売ってもらえた。そのままバスに乗り込むと、案の定、2列のシートに一人づつかけられる余裕の搭乗率。ラッキー。きっと尾瀬も空き空きだろうな。やったー。

バスは大清水に向って夜道をひたすら走ります。隣ではビールをブシュっと開けるおじさんや、一人旅風のおばさん(どっちかというとおばあさん、でも旅慣れている風)、若い2人連れ、等等。こっちは遭難したときの用に、おにぎり3つとポカリスエット500ml購入済み。でもこれは現地での食べ物なので今食べるわけにはいかない。それより晩御飯でちょっと飲みすぎたのがきつい。尾瀬に行く気が無かったのに急遽決まった旅だからしょうがないが、ステーキサラダも量が多すぎて少々食べすぎだ。とにかくバスで寝とかないと明日が辛い。何はともあれ寝ることにした。

しばらくするとバスがどっかのサービスエリアに到着。この先合計3回ほど停車するのだが、そのつどアナウンスで、○○パーキングに到着しました。休憩は何時何分までと運転手が説明するので必ず目が覚める。とにかくこれも旅の一部と思い、都度外に出てみる。夜なのに結構バス止まってますね。皆さんどこ行くんでしょうかね。どうやら夜行高速バス花盛りのようです。しかし、バスってのは寝にくいですね。首が痛くなって、右向くと今度は反対が痛くなるし、結局ぐっすり眠れませんでしたが、大清水には無事到着しました。時計を見ると日曜日の早朝3:55です。いやー運転手さんご苦労様でした。

外に出てみると、まだ薄暗い。でも思っていたより結構明るい(どっちやねん)。早速登山前の準備運動開始。トイレに行って100円払って(これ寄付です。入り口に入れる箱あるんです)、さー行くぞ。でもどっち行けば良いのだろう。地図は図書館に返しちゃったし、周りの様子をキョロキョロ。
おお、突き当たりの道に進んでいくおじさんおばさん軍団発見!あれが入り口か。すぐ付いていくのもなんなので、ちょっと間をおいてこっちも出発!なんせ、ここは尾瀬ですから、ツキノワグマも住んでるっちゅう話なので、とにかくおじさんおばさん軍団に先に行ってもらったほうが安全だろう、なんて勝手な解釈が頭の中でグルグル。

出発時間は朝4:05でした。既に山の端が明るく稜線がくっきり見え始めています。やはり山の朝は早いんですね。写真

尾瀬早朝の山

しばらく歩くと、あちこちの木々の葉っぱがまだ芽吹いたばかりとわかった。ここはまだ春なのだ。既に標高1180m、だから春の訪れは遅いのだ。やったぞ、これなら水芭蕉期待できそうです。なんせ、これから三平峠(標高1762m)を超えて尾瀬沼まで行くのだが、さらに標高が高い。そこに咲く水芭蕉は絶対に私を待ってくれているはずだ。俄然勇気がわいて来た。

道も広いしきれいだし、程なくそこらじゅうで鶯が鳴き始めた。ホーホケキョ、ケキョケキョケキョ。いいね~。空気は澄んでるし、歩いてる人は少ないし、もー最高!ところでこの鶯の声の意味知ってますか?ホーホケキョ=機嫌がいいとき、ケキョケキョケキョ=機嫌悪し、周りに警戒しているとき
の声です。

さて、どんどん山を登っていくと所々で沢があったり水が染み出ているところがあります。そこで奇妙な泣き声を聞きました。『ぐぐぐぐぐぐー、きゅんきゅんくくく』て感じのなき声。近くに歩み寄っても全く泣き止むことはなく、『ぐぐぐぐぐぐー、きゅんきゅんくくく』。一体なんでしょう。
かえるか、はたまた魚?サンショウウオ?全くわかりません。特徴は、土と落ち葉が混ざった湧き水近くで地面にいくつか穴が開いていて、どうやらその中でないてるようです。出てくれば正体がわかるのに5分くらい粘りましたけど何も出てきませんでした。これなんだかわかる人いらっしゃいます?

さらに登っていくと、懐かしい花発見。やしゃぶしかなんかでしょうか。この花の匂い嫌いなんですよね。でも、春の山の香りでもあります。花の形はちょうど干しバナナのような感じで(色はそんなに黒くないですけど)まあ強烈な匂いです。写真

尾瀬登山道川の流れ

いよいよ、本格的な登山口です。入り口に足についた種子の種を落とす目的の緑のマット(ブラシ)が置いてあります。ここからが本格的な尾瀬への入り口です。すぐに、尾瀬の木道が出現、すぐに石作りの階段になって川沿いに登って行きます。川の水音がゴーゴー聞こえる中での登山。これもいいもんですね。川の様子はこんな感じでした。写真

尾瀬流れ

さらに登っていくと、なにやらアジサイの花に似たきれいな純白の花を発見。写真

尾瀬白い花

さらに、かえでの花 写真

尾瀬かえで

さらにつつじの花 写真

尾瀬つつじ

花の写真を取りながら進んでいくと、えー雪が残っとるで。道の端っこは日陰だからのこったんやな。で記念に写真をパチ。でも後ほど没にさせていただきました。理由?その後大変なことになったからです。

どんどん先を急ぐと一面の雪。林の中は日が当たらないので残っているのでしょう。木道も全く見えません。実は、尾瀬行きを急遽決めたため、運動靴で来たんです。回りの皆さんは立派な登山シューズ。くるぶしまでしっかりガードした本格派。こっちはセールで買った1500円。しかも裏にはあまりぎざぎざが無い。
雪の上はすべる、とにかく要注意だ。写真

尾瀬雪

ほどなく三平峠に到着。やったぞ、後は下りだけだ。ここでちょっと休憩。到着の証拠写真はこれです。写真

尾瀬三平峠

ここからが大変。さらに雪深く、でもところどころ木道が見えていて、雪→木道→雪→木道の連続。しかも下りになってきたのでだんだん危なくなってくる。注意深く、そっと、慎重に、ズルッ。やべー危ないとこやったなー。そして、またまたズルッ。ひえー尾瀬沼まで到着できるかな。やっぱ登山靴準備すべきだったかな。

ふと、顔を上げてみると、おー尾瀬沼が林の隙間から見える!見えるぞー。ついに来たのだ尾瀬沼だーと感動すると同時にズボッ!今度は木道と木道の間に積もっていた雪を踏み抜き足が雪の中に埋まってしまった。やべー。でも大事には至らず、ほっと一息、で駄目押しのズルッ!写真

尾瀬初めて見る尾瀬沼


何とか無事に湖畔にたどりつき(7:15)朝食の時間です。買ってきたおにぎり2つを食べ万歩計を見ると既に14000歩結構登ったもんな。ところで、ズルッと滑ったときは何歩だったんだろう。

周りにいる人は多く見積もっても一桁。やったぞベイビー。読みは的中したのだ。みんな台風で計画中止したんだ。でも天気はいいし、空気もきれいだ。急遽計画を立て尾瀬までやってきた自分の行動力に感謝だ。

食事も済んだので、早速湖畔の木道に出てみた。小さな木々を抜けると、やったー、念願の水芭蕉だ!こんなに近くにしかもこんなに大きくて、さらに咲きたてほやほや。ぜんぜん枯れてない!写真

尾瀬水芭蕉アップ

これを見るためにはるばる来たのだ。旅の目的が見事に達成された瞬間であった。ここから、木道の上を運動靴で軽々と散歩できるのだ。もーサイコーだ。尾瀬の湿原は結構遠くまで見渡すことができる。遠くまでつづく木道。そして木道の上を歩く人々の列。なんだか列車が動いているような風景だ。ちょうど千と千尋の神隠しの1シーンで列車が水の上を通っていく箇所があるのだが、なんとなく似ているような気がする。
そういえば、図書館の本にもあった『休日は混む』と知人の話の『尾瀬は渋滞する』がよくわかるようなきがする。こんな感じの人の列があっちからこっちからやってきては、まず大混雑だろう。平日ではなかったが台風一過のおかげでこんなに空が青く、しかも水芭蕉も咲いていて、空いてるなんて奇跡級の出来事なのだろう。
いや、奇跡に違いない。と言うのもすれ違う常連さんらしきおじさんおばさんが口々に、『この時期にこんな天気はめったにない』なんて言っていた。

実は写真は携帯電話で撮っている。どうも遠くの風景を撮るのは苦手らしい。また近すぎるのもダメでいまいちうまく取れていないが、極力読者諸君に臨場感を味わってもらうため掲載しておく。写真

尾瀬木道水芭蕉尾瀬木道

結局、尾瀬沼を半周し、大江湿原も足を伸ばしたころ、急に疲れが出てきたことに気づいた。そういえば昨夜はバスであまり寝てないし、朝4:05から歩き通しだった。木道の端の出っ張りで一休みすることにした。腰をおろして荷物も降ろして横を流れる小川に目をやると、そこには岩魚や山女が泳いでいるはずだったが、目にしたのはフナの小群だった。ま、なんでもいいけど。フナでもいいけど・・・気がつけば寝ていた。遠くから見るとちょっとかっこ悪かったかもしれない。完全装備のハイカーの中で、一人綿パンにブルーのシャツ、しかも1500円運動靴。そんなおじさんが一人疲れ果てて眠りこけていたのだ。いかにもかっこ悪い。

そこで決心した。もう歩くのはやめよう。これ以上歩いたって景色は変わらない。どっかのベンチに座って、ボーっとしよう。時計を見るとまだ9:00だ。帰りのバスは大清水16:00だ。まだまだ先だ。早く帰って寝たい。

結局10:00までボーっと風景を満喫して下山することにした。来た道を戻るだけなので要領はわかっている。
ここで、ズボッといったんだな、ここはズルッといったポイントだなんて確認しながら三平峠まで登っていく。
不思議と登りではすべることもはまることも無かった。無事三平峠も通り過ぎ後はくだりだけだ。そういえば来るときに途中休憩所があったな。冷えたきゅうりありますって看板あったし、あそこできゅうりをつまみにビールでもやるかな、なんて考えると俄然元気がでてきた。

11:30、例の休憩所に到着。店の周りを見ると、トマトは水で冷やしてあったがきゅうりが見当たらない。
れれっ、太いキューリ売り切れかいな(もう勝手にビールのコマーシャルのあの太いキュウリがあるものとばかり勝手に思い込んでいた)。キュウリ食べたかったのにー。と他のメニューを見てみると、『生ビール600円山菜
つまみ付き』というのが目に入った。これだー。これしかない。

山菜おつまみ
すいません、生ビール600円山菜つまみ付きくださーい。声も弾む。あいよ、まずビールが運ばれてきた。運動靴を脱いで、胡坐をかいて、ビールをグビッ、うまい!たまらない!幸せー!がいっぺんに脳裏に浮かんだ。もーサイコー。
気がつくと、ビールがもう半分になっていた。いかん、山菜おつまみまだ来てないぞ。おまち、これ山菜つまみです。店員さんが小さな皿に山菜おつまみ持ってきた。写真のこれだ。

尾瀬つまみ

うーん、いけるね。生の山菜に味噌をつけただけなのにこんなにうまいなんて想像もしたことがない。これはいける。
まず、葉っぱ系のこれ、これは行者にんにくだ。うまい、いけるねー。次、これは山ウドだろう。少々あくが強いが春の味だ。これはこごみだな。たった3種類しか入っていなかったが、あんなに小さな皿に載ってただけだったがすごく感動した。山菜をこんな風につまみにビールが飲めるなんて初めて知ったし本当に来て良かった。

他のハイカーは趣味が違うようだ。みな山菜蕎麦を頼んでいる。確かにご飯も重要だが、一食抜いてもこの山菜つまみとビールを頼まないなんてあほだ。山菜蕎麦なんてどこでもあるだろう。この生の山菜のおつまみはそんなにあちこち無いと思うがな。ほんと、もったいないよ。

さ、長居は無用だ。居着くとまたビールを頼んでしまうかもしれない。飲み終わったら早々に退散だ。ご馳走様!
元気を取り戻して、大清水まで再度下山だ。日はだいぶ高くなってきて日陰を通らないと結構暑い。ほんと、いい天気になったもんだ。今回の決断は大成功だ。

無事に大清水まで戻ってくると(13:00)今朝着いた時には閉まっていた売店が開いていた。登山客らしき人も15人ほどいるようだ。例によって店内をじろじろ、何か良さげなものないかね。おお、地酒『尾瀬』ちゅうのがあるじゃんか。これもらおうかな。すいませーん、このお酒冷えたのない?あるよ、お兄さん。こっちの一つ?うん、いくら?400円。お兄さんここで飲むの?そや。んじゃ隣にコップあるからそれ使いな。わかった。もう『』も付けとれんくらい旧知の仲のような会話で地酒購入。その足で、隣の食堂へ。なにかつまみは、っとメニューを見ると、山菜てんぷら500円というのが目に留まった。これだ!

尾瀬地酒

山菜てんぷら定食
やはり、定食に勝るコストパフォーマーはいないだろう。これが私の鉄則の一つでもある。ランチだったら日替わり定食、これが一番コストパフォーマンスよろしい。定食になると、おかず1品は追加されるし、漬物、味噌汁、ご飯もついてくる。山菜てんぷらをあてに地酒を飲んで、飲み終わると、漬物でご飯を、そして味噌汁でしめれば完璧だ。

食券を買って奥の厨房へ。すいませーん、山菜てんぷら定食一つ!『あいよー』10分ほど、先に地酒を楽しんでいると定食ができたようだ。奥の厨房から声がかかって取りに行く。ここはセルフサービスの店なのだ。

出てきたてんぷら定食はこれだ。写真

尾瀬てんぷら

山菜もてんぷらにすると、なんとなくちゃんとした食べ物のように見える。ここのてんぷらは塩でいただくのが決まりのようで塩が付いてきた。計画通り、てんぷらをかじっては地酒をちびっ。んー最高や!うまいぞ。ちなみにてんぷら定食は980円だ。
こりゃサイコーや。食堂は貸しきり状態。みんな山の中なのだ。こっちは朝4:05から登って既に尾瀬を満喫、帰りしなにビール+山菜つまみでご機嫌で下山してきた。さらにとどめのてんぷら定食だ。早起きは3文の得ならず、山菜の得なのだ。
味噌汁にはなめこが入っていてこれまたうまい。全てきれいにたいらげた後、食器を所定の返却口まで持っていって、ご馳走さん、と声をかけた。

旅では、人はちょっと大胆になる。特に人情っけのある山郷ではいろいろ話しかけて損は無い。『おばちゃん、さっきてんぷらにした山菜見せてよ』『あんた山菜覚えて取りに行くきか?』『ちゃうちゃう、自分が食った物どんなんやったか記録したいんや』
『ええよ、ちょっとまっとき』そして業務用冷蔵庫からごそごそ出してきてくれた。『これがふきのとう、鳥の足、こしあぶら、こごみ、・・』とお盆にのせてくれた。これをカメラ(電話)でパシッ。ご覧ください。写真

尾瀬てんぷら山菜

大満足の末、残り2時間、バスが来るまで休憩だ。目をつぶると尾瀬の情景が浮かんでくる、と気がつくと眠っている。かなり疲れてるな。あっバスが来た。バスに乗り込む直前、店のおばちゃんがこっちを指して、他の店員さんに紹介してくれた。『あの人さっき取材してくれたんや』『そうやで、山菜てんぷらうまかったわ。わしのホームページに載せたるけんたのしみにまっちょーし』急に、何弁かわからないとにかく田舎臭い方言を取り繕って返事をした。『もっと山菜いっぱいのせとけばよかった』『山菜いっぱいあって良かったとか書いてね』とおばちゃん。『あほぬかせ、食うたぶんしか書けへん、うそはだめだよ』と切り返しバスのなかへ。

バスが出発すると同時に深い眠りへ。気がついたら山手線の中。帰宅は夜9:10であった。ちょうど23時間の小旅行は37453歩であり、いっぱいの楽しい出来事とともに無事終了した。

今回は、急に尾瀬に出かけることとなったが、本当に楽しい旅であった。一人旅の良いところは自分の勝手ペースで何でもできること地場の人とのあほ話に花をさかせて美味しいものを堪能できるところにある。友達同士や家族での旅行も楽しいがどうしても内輪の会話で終わってしまう。たまには一人旅もいいものだ。

おわり

編集後記
うまいサイコーの日記ではいつも好き勝手を書いてきた。書きたくないときは書かないし、気が向けば関係ないことも書いてきた。何とか一周年を向えることができて、何かこれまでと違った事を書きたくてしばらく何も書かなかった。今回、20数年来の夢がかない、その計画段階、希望、挫折、チャンス到来、果敢なる挑戦、美しい景色、と話は進み、山菜つまみ、山菜てんぷらとホームページのコンセプトもしっかり押さえることができた。これほどの長編を書いたことは無かったが、うまいサイコーの一周年後記念第一号にふさわしいストーリーを紹介できたと自己満足している。これから、節目節目には超大作を交えていくのでまた来てね。












































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