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カテゴリ: ジーコジャパン
 ブラジル戦を迎えるにあたって、ジーコ監督は4年間で始めて紅白戦を行なわなかったという。シュート練習のみ1時間10分。合計500本以上のシュート練習。試合の直前になって、シュート練習をして、それでゴールが決まるものなのだろうか。視察に訪れたドイツ協会の育成スタッフは、「中学生のサッカークラブがやるトレーニング」と言って引き上げてしまったという。

 オーストラリア戦の敗戦後、インタビューで小野伸二はこう答えている。「自分が出てからの3失点に、責任を非常に感じています」。3失点はシンジのせいなのか。そうではないだろう。投入した選手ではなく、投入のタイミング、投入の意図、交代となる選手。そういった戦略に問題があったからこその失点ではなかったか。「1点を取りに行くということだったが、柳さんと交代とは思わなかったのでびっくりしましたし、FWは1人しかいない難しさはありましたね」ヤナギとシンジを交代させる。攻めるのか、守るのか、監督の意図を伝えないままの交代。これで選手に責任を求めるのは、あまりにも酷ではないか。それでも、シンジは責任を感じる。シンジは、そういう性格だからだ。

 クロアチア戦のピッチに入るとき、宮本恒靖の表情の厳しさに驚かされた。げっそりとこけた頬。険しい目つき。眉の間に刻まれた深い縦じわ。オーストラリア戦の3失点の責任を重く受け止めていたためではないのか。ディフェンスリーダーとしての責任を一人で負わされていたからではないのか。ワールドカップ前のインタビューで松田直樹は、こう答えている。「これでやられたら結局、ツネのせいになるじゃないですか。でもそれは……。練習してないですから、ホントに。選手同士の話し合いだけですからね」ディフェンスの練習をまったくせず、キャプテンであり、ディフェンスリーダーであるツネにその責任のすべてを負わせる。これは監督の責任放棄ではないのか。

 ドイツのスポーツ紙に「柳沢のシュートは芸術作品だ」と皮肉を込められた柳沢。それに対して、ジーコ監督は、こう答えている。「FWにとって一番大事なことは、準備ができているかどうか。あの場合、ロビーニョ、アドリアーノといった選手ならば、インサイドで確実に決める準備をしている。FWとして狙っているか、そこが違う」確かに、ヤナギのシュートミスは痛かった。あれを入れておけば、と日本代表を応援するすべての人が思うに違いない。だが、それでも選手をかばうのが、監督というものではないのか。少なくとも自分が選んだ23人の選手であり、自らがピッチへ送り出した先発メンバーだ。日本国中が、すべてのメディアがヤナギを責めたとしても、それから選手を守るのが監督の役目ではないのか。

 カズは「ボクが思うに、加地君はシュートだったんじゃないかな」とヤナギをかばった。城は「一番悔しいのは本人なんですよ」と言った。なのに、なぜ監督がヤナギを責めるのか。鈴木隆行の名前が出て笑いが出た際に激怒したのは、ジーコ監督ではなかったか。「代表選手はリスペクトされるべきだ」と語っていたのは、ジーコではなかったのか。俊輔が「ジーコの正しさを証明したかった」と語り、玉田が「ジーコに恩返しをしたかった」と語る。「信頼」こそが、ジーコの作り上げたチームの唯一の拠り所ではなかったか。

 大事な試合に臨む前に、選手たちの心を、メンタルな部分でのコンディションを最高のものにする。それもまた監督の仕事のひとつだ。監督の心無い一言が選手たちを傷つけるのは、選手に対する裏切り行為と言っても過言ではないだろう。





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Last updated  2013.08.23 14:10:43
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