もるのこと・2

モルのこと.2




くうちゃん

獣医さんが、しばちゃんが亡くなってしばらくしてから
「モルの赤ちゃん飼う気ないですか?」
と、言って下さっていました。
1ヶ月ぐらいたって、ペットショップで現在のりんちゃんを飼いました。
そのときの健康診断に行ったときのことです。
「うちのモルモットが、赤ちゃんを産んで飼い主を探しているんだけど、あなたなら安心して里親として任せられるんだけど。飼ってみない?」
と。
そのときは保留にしましたが、2・3週間してからりんちゃんが「女の子」と言うことが判明。
「女の子ならいいですよ」
と獣医さんにお話して、「女の子」と判明している中で1匹譲り受けました。
獣医さんのところで「ウエストライン」というあだ名がついていた子で、一番人気だったそうです。
ちなみに、うめとりんで「梅林堂」になります。
お菓子屋さんの名前なので、お菓子を食べると言う意味で「くう」と名づけました。
1週間ぐらい様子を見て、りんちゃんと同じおりの中に入れました。
最初は警戒していた2匹でしたが、しばらくして仲良しになりました。



1年ぐらいしたころのゴールデンウィークの深夜ことです。
くうちゃんが元気がありません。
なんとなくですが、異変と言うものをこれまでの経験から感じ取ったのです。
しかし、かかりつけの獣医さんはゴールデンウィークでお休みで、連絡が取れません。しばちゃんの例がありましたから、すぐ深夜でも診察していただける獣医さんを探しました。
1件連絡が取れ、診察していただけると言うことで。早速車を走らせました。

雨の厳しい夜でしたので、インターフォンを押すときもくうちゃんがぬれないようにします。
必要な書類に書き込み、診察室に通されました。
すると獣医さんは、簡単な触診をしただけでうんちくを語りだしました。
「モルモットは気が小さいから、注射をしようとしただけで心臓止まる子とかがいるんですよね」
(うちの子は、気が小さくても生きようとしているんだ)
「たまにはありますよ。元気のないことだって。人間だってあるでしょう」
(元気なさすぎだから、連れてきてんだよ!!)
「とりあえず、様子を見ましょう。もし、それでも元気がなかったら来てください」
「え!?・・・レントゲンとか、薬とかしていただけないんですか!?」
「しなくても、大丈夫でしょう」
そういって、帰されました。

私の不安は拭い去れません。
かかりつけの獣医さんに何度も連絡を取りますが、不在みたいで連絡が取れません。
つきっきりでそばにいてあげますが、ご飯も食べずにじっとしています。

やっと次の日に獣医さんの所に連れて行ける・・・。
と思った夜、くうちゃんは逝きました。
眠るように倒れました。
私は、くやしくてくやしくて泣きました。
悲しんだのは、人間だけではありません。
一緒に暮らしてきたりんちゃんもそうです。
くうちゃんの亡骸に前足を乗せ、
「くい~、きゅ~・・・」
と、くうちゃんに話しかけるしぐさをします。
くうちゃんをおりから出すと、出てきそうな勢いでおりから身を乗り出します。
「最後のお別れだもんね・・・」
と、りんちゃんに話しかけて、くうちゃんをおりの中に戻します。
すると、またりんちゃんは話しかけます。
5分ぐらいしてから、くうちゃんを出して、庭にお墓を作りました。
部屋に帰ると、りんちゃんがうろうろしていました。
くうちゃんを、いつまでも探していました。



しばらくしてから、りんちゃんが毎日昼寝をし続けていることに気づきました。
すぐに獣医さんのところに行きます。
「健康ですよ」
と言われました。
原因は、くうちゃんがいなくなったことでした。
動物も、1匹では寂しいんです。
獣医さんにまた女の子が生まれたら、譲って欲しいとお願いしました。
そしてやってきたのが、現在の「こしば」ちゃんです。
りんちゃんはそれから、お姉さんのようにこしばちゃんに接しています。



くうちゃんの死因ははっきりしませんが、かかりつけの獣医さんの話だと、確かに元気がないのはあることがあるけど、それによるビタミン不足が命取りになるとお話してくださいました。
モルモットはビタミン不足が死につながります。この話は、モルモットを飼っている方は知っていなければならない常識です。

もし、食べなければ、スポイトで飲ませます。
獣医さんのところに行くと、粉状の牧草があり、以前うめちゃんに飲ませたことがありました。
それは、人間で言う点滴みたいなものです。
それを試していたら、くうちゃんは助かっていたかもしれません。
「かも・・・、しれば・・」
と言うことは好きではありませんが、深夜に診ていただいた獣医さんの対応がどうしても不に落ちません。

獣医さん批判をするつもりはありませんが、看板に「小動物」とつけていらっしゃるのであるならば、きちんとした診察をしていただきたいです。
私のかかりつけにしている獣医さんは、すごく診察してくださいます。
薬を処方してくださるときも、
「うちのモルもこれで治りました」
「これなら、モルも大丈夫な成分です」
とか、患者さんのことを考えて接していただきます。

犬や猫と違って、病院の数は比較的少ないのが現状だと思います。
しかし、「小動物OK]という病院は、一度健康診断に連れて行って本当に信頼できる獣医さんかどうか確認してからのほうがよいと思います。

人間の病院選びと同じですよね。本当に・・・








© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: