あなたがくれた刹那の時間

あなたがくれた刹那の時間

殿 誕生


二人目なのですぐ来て下さいと言われた。
病院まで3分くらいの距離。

病院に電話してもう45分が過ぎていた、私はまだ家にいた。
姫の保育園をどうするかもめていたのだ。
病院についてきたいという姫。
ついてきても時間がかかるから退屈で待ちきれないという私。
しょがないので連れて行った。
姫のとき立ち会ったてへそのをまできったパパは今回は立ち会えない。
仕事が詰まっている。

病院に行くと3分で来るはずの私が来ないと病院が大騒ぎになっていた。
私の母が先に病院に着いていた。
看護婦さんたちがこう話していたらしい。
病棟の看護婦「3分でこれるはずなのにおかしいですよ。間違って外来に来て       ませんか?何かあったんじゃないですか?」

外来の看護婦「あーあの人検診にも滅多にこないのんびりしてる人だから
       まだ家にいるんじゃないの?」

病棟の看護婦「でも陣痛15分間隔になったという電話があって1時間近く
       たつんですよ!」

外来の看護婦「今入院の準備してるんじゃない?もしかして家で生んでるか       もしれないね~。」

そうです。外来の看護婦さんは私を知ってるので焦っていません。
病棟の看護婦さんは出産から産後のお世話をしてくださるので
私のことをこれから知るのです。

私がおはようございます。っと登場するとすぐさま機械装着。
「もう5分間隔じゃないですか!!!」
「えっ?そうなんですか~」
「すぐ分娩室に移動します」

殿はあっという間に生まれました。


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