UNIT PROJECT ≪UNI≫

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第6回本公演を終えて


 この話の根本、早い話が王族の話やプロのカメラマンだということを除けば、すべて真実だということです。
 皆さんは奇跡を信じられますか?
 私は目の当たりにしたその瞬間まで信じられませんでした。

 そう、ことの始まりはアメリカの貿易センタービルが崩れ落ちた年にあります。
 とーじまきと私で朗読会をしたいという内容の電話、去年にその思いが実現されることになり、いつか間にかみんな参加することになっていました。勉強のためにやるのが目的ですが、テーマみたいなのを作っておかないとひとつにまとまらないため、軽い気持ちで出来ないように『戦争もの』を選びました。
 やり始めて何か足りない。技術はバリバリ足りてませんが、そんな問題じゃない。外からしか作品を・・・というより戦争を見てない気がするのです。
 もう少し深めるために、急きょヒロシマ旅行ツアーを組んだのです。時間が無いので近場でいけるところ。それでヒロシマ。
 遊び半分、勉強半分・・はじめのキャッチフレーズです。
 打ちのめされましたね。行ったメンバーは・・・。
 そこで初めて8月6日の写真を知ります。
 そう、この話のサクラ、アニスのストーリーそのままです。
 この年に出会った人たちに本当にたくさん学びました。

 そして今年、どうしてもあの写真が気になって仕方ない私は、ある決心をしました。
 写真を撮られた方に会いに行こうという無謀なものです。
 色んな方にご協力いただき、5月に会ってきました。
 松重美人さん、現在92歳。そして奥様。お二人ともお元気で私たちは驚きました。
 ものすごく緊張していたのは覚えています。お土産に《UNI》メンバーが思いを込めて作った千羽鶴を持っていきました。あとから出版社の方から聞いたのですが、本当に喜んで下さっていたようです。

 体験談や、写真(本物!)、そしてその他の写真集。
 涙ぐんだり、思いを述べたり・・、時間がたつうちに次第に打ち解けえてゆき、雑談や冗談なんかもできるようになりました。
 そんな中、私が最後に聞いた言葉があります。

 『人の幸せ・・なんていったらいいのでしょう・・平和とは何だと思われますか?』
『あんたがさっき言われたように・・、人の幸せ、他人の幸せのことを考えてあげられることが(そういう心のゆとりが)平和に繋がっていくのではないでしょうか』

 心が繋がった瞬間でした。
 松重さんもふくめ、声は出ませんでした。
 でも一言、奥様が口を開かれました。

『長生きしてよかったねぇ・・おとうさん・・・』

心が震えた瞬間でした。


私は人生60年もあれば十分だと思っていました。
生きるということに対して、さほど関心はありませんでした。
ある劇団さんのお芝居を観に行った時にも台詞でありましたが、『死ねないから生きてる』状態です。
《UNI》のメンバーとであって少しかわりましたが、つい最近まではそう思っていました。
でも92歳になってから、自分の生い立ちも交えた、戦争の前後の話を写真入りで作りたい。今、執筆中と言われたとき・・、なんだか人生損をしている気持ちになりました。
『人間100まであってもいいかも・・』
そんな気持ちになりました。

ここまで見てくださった方は少しお気づきかも知れませんが、私は平和についてこぶしを振り上げてこれを書いたわけではないのです。
私が受け取ったメッセージ、私の眼に留まったもの、心に留まったものを表現してみたのです。

今回ユニット企画《UNI》ではお世話になった方々への御礼の気持ちとご縁もあって、松重美人さんの写真集『なみだのファインダー』を販売いたしました。
よろしければ一度読んでみてください。
少なくとも私は何かしら突き動かされるものがありました。
《UNI》に連絡をくださったら、取り寄せも可能です。

最後になりましたが、この芝居を上演するに当たって多くの方にご協力とご支援をいただきました。
とくに株式会社ぎょうせいの伊藤様には言葉に表せないほどの暖かいご助力をいただきました。
このような場でございますが、一言御礼申し上げます。
ありがとうございました。

そして、会場に足をお運びくださった皆様。
これから先もこのすてきなご縁を大切にしていきたいと思います。
まだまだ未熟な私たちですが、これから先もたくさんのことを学んでいきたいと思います。
皆様、よろしくご指導、ご鞭撻の程おねがいいたします。

これからもユニット企画《UNI》をよろしく御願いいたします。

本日は本当にありがとうございました。


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